教育事業を始めるまでの舞台裏:パキスタン
ジェンはこのほど、外務省の「日本NGO連携無償資金協力(通称:N連)」による助成を受け、パキスタンで、洪水の被害を受けた小学校を修復し、水と衛生環境をととのえ、子どもたちが安心して就学することを目指す事業を始めました。
支援事業を始める際には、現地政府の許認可の取得、人材の採用、資材の調達といった数多くの実務が必要です。ここではそんな「事業実施の舞台裏」についてご紹介します。
教育局の職員とのミーティング
行政発行の「許可証」を取得
今回の事業は、パキスタン南部シンド州カイルプール郡にある7つの小学校で実施します。いずれも「国土の三分の一が水没した」と言われた2022年の大洪水で甚大な被害を受けました。
パキスタンで事業を実施するには、NOC(Non-Objection Certificate)と呼ばれる、行政機関が発行する実施許可証が必要です。ジェンは、教育局など関係機関へ事業の目的や意義などを説明し、連携を図るための会議を重ね、許可証を取得することができました。
透明性を徹底した調達
また、並行して事業活動の実施を担う現地人材の採用も行ないました。エンジニアや衛生啓発の専門家など7つの職種を募集し、関連業務の経験や試験、面接を経て採用しました。
建物の施工業者や資材の調達も、重要な仕事のひとつです。ジェンでは、過去の事業実施経験など入札に参加できる基準をあらかじめ明確にした上で、定められた手順に沿って入札を実施。すべての過程を記録に残し、透明性のある調達を徹底しています。
4年経っても残る被害
最新の現地調査では、各学校で、洪水から4年が経った今でも、屋根に穴が空いていたり、壁が剥がれ落ちたりしている被害が確認されました。子どもたちが安心して安全に学べる環境を取り戻すため、必要な手続きを一つずつこなし、確実な活動実施に繋げています。
ロン・カーン・スムロ公立男子小学校の現在の様子(修復前)
※男子小学校という名前ですが、女子も通学しています。洪水の影響から教室が安全な状態ではなく、生徒たちは避難テントで授業を受けています。トイレが機能しておらず、野外排泄をせざるを得ない状況です。
ニバ・カーン・パト公立男子小学校の現在の様子(修復前)
※男子小学校という名前ですが、女子も通学しています。建物の老朽化と洪水の影響で修復が必要な状態で、教室が安全ではないため、生徒たちは屋外で授業を受けています。トイレも機能しておらず、生徒たちは家の近くの畑での野外排泄を強いられているとのことです。
*本事業は、外務省「日本NGO連携無償資金協力」からの助成金やジェンへの寄付金により実施しています。


































