村人の声、その3
レバノン南部の山間部にあるJbal el Botom村で、JENが立ち上げた道具管理委員会のメンバーであり、自治体職員でもあるヨセフ・バラカットさんが、イスラエルからの攻撃があった時の体験をお話してくださいました。
「自治体の医療チームに所属していたので、私は村に残りましたが、家族はベイルートへ避難しました。昼間に活動をすると爆撃に合う可能性が高く建物も攻撃の対象となっていため、昼間は森の中で寝泊りし夜間にけが人の治療などにあたりました。村から外部へと続く道路はイスラエル軍により閉鎖されたため、食糧や水が不足しただけでなくガソリンも足りなくなり、車も爆撃されたために、重傷者は約20km程離れた場所にある病院まで担架で歩いて運ばねばならず、大変な思いをしました。
私の自宅は直接爆撃を受け、二階建ての屋根の部分から一階部分まで、爆弾が突き抜けた大きな穴があるため、完全に取り壊して建て直す必要があります。政府からの再建の支給金がまだ届いていないので、現在は隣の村のアパートを借りて暮らしています。1歳になる子どもがいるのですが、子どもは今でも飛行機の音がするとおびえています。」
JENでは、Jbal el Botom村の道具管理委員会に対して、12月18日に道具キットの配布を実施しました。この道具の貸し出しによって、一人でも多くの人が一日も早く安心して生活が送れるようになることを願っています。