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2006年11月30日 (木)

歴史の目撃者たち

061123beirut_funeral_day  11月21日のピエール・ジュマイエル工業相暗殺事件のあと、23日にベイルート市内で国葬が行なわれました。この日は22日の独立記念日に引き続き、官公庁や企業、ほぼ全ての商店が休業になりました。

 

 国葬の様子がテレビで中継されていたため、知り合いの人の家で一緒に見させてもらいました。家には家族・親戚が大集合していて、テレビにはいつもは整然とした様子の新市街の通りが、大勢の人たちで埋め尽くされている映像が映っていました。

 大聖堂内部の映像が流れたとき、画面に映る参列者に、「この人は、だれだれさんの親戚のだれだれさんで・・・」などと、まるで、ご近所さんを紹介するような調子で盛り上がっていました。それでも大家族が勢ぞろいし、食い入るように画面を見入る様子からは、国の歴史的なできごとを目撃しているのだ、という迫力が伝わってきました。

(写真:その日、JENベイルート事務所の近所の通りに停めてあった自動車)

11月 30, 2006 生活、習慣、風土JENスタッフレバノン |

2006年11月21日 (火)

そこにある、人々の日常

Rebuilt_4  先日JENが瓦礫撤去・住宅修復のための道具セットを配布した村を訪問しました。それぞれのワーキング・グループ(道具セットの貸し出し管理を行なうグループ)では、独自に用意した貸し出しノートや貸し出し伝票を使って、道具の貸し出しが行なわれていました。

 やはり人気があるのはコンクリート・ミキサーで、ミキサーを貸し出し中のお宅を訪問すると、そこには使い込まれた様子の、JENから提供された一輪車もありました。South_liban_2_1

 ただ、今はオリーブの収穫時期の真っ最中。壊れた家の修復もさることながら、みなさんオリーブの収穫に大忙し。戦争によって大きな被害を受けた村でも、そこは現実と切り離された特別な場所ではなく、そこに暮らす人々の現実は続いていて、ごく普通の日常があるのだということを実感しました。

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11月 21, 2006 生活、習慣、風土レバノン |

2006年11月16日 (木)

雨模様

061115  これから冬にかけて雨季に入るレバノン。最近雨が多く、安定しないお天気が続いています。午前中までいいお天気だったかと思えば、にわかに雲行きが怪しくなってきて、どしゃ降りになることも、しばしば。

 朝から雨降りで暗かったり、夜中に突然、目が覚めるほどの豪雨が降ることもあります。降り方のバリエーションも、しとしとだったり、ざーざーだったり、時には強風や雷をともなったりもします。

 そして一雨一雨、寒さが増してきているような気さえします。まるでイギリスの秋のよう。

 地元の人の話(ウワサ?)では、今年は寒くなるのが早いそうで、例年よりも寒い冬になるのではないかということです。

 戦争で家を破壊されてしまった人々にとって、厳しい季節がやってきます。

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11月 16, 2006 生活、習慣、風土レバノン |

2006年11月 9日 (木)

道具キットの配布

Debbine_2_2   JENは10月27日と11月2日に、レバノン南部の4つの村落で瓦礫撤去と壊れた建物の修復に必要な道具のセットの配布を行いました。

 南部ではまだ瓦礫が残っていたり、建物が壊れたままになっています。レバノンでは最近雨量が多くなり、これから冬にかけて雨季に入ります。寒さと本格的な悪天候がやってくる前に、家を壊されてしまった人々が、一部でも家を修復して冬を越せるよう、支援していくことが重要です。

道具のセットは個人にではなく、予め立ち上げておいたコミュニティ代表者のグループ(ワーキンググループ)に対して行いました。ワーキンググループが道具を管理し、必要な人に貸し出していくという仕組みです。グループのメンバーは中立な立場で貸し出しを行える人たちで構成されています。

「もっとも支援を必要としている、社会的に弱い立場にある人を優先して支援する」というJENの方針を理解していただくことで、特定の個人に対して道具を提供するよりも多くの人に、より公平に支援の手が届くことになります。Et_tiabe

     道具セットの内容*

一輪車、シャベル、つるはし、片手用のこぎり、溶接機、チェーンソー、コンクリートミキサーなど

JENは今回の緊急支援のため、募金を受付けています。みなさまのご理解、ご協力をお願い致します。

郵便振替口座番号:00170−2−538657  口座名義:JEN
※通信欄に「レバノン」とご明記ください。
クレジットカード、ジャパンネットバンクからのご寄付は⇒こちら

11月 9, 2006 緊急支援物資配布レバノン |

2006年11月 2日 (木)

心のケア

Tiabe_18_1 JENが支援を開始するきっかけとなった今年の夏の戦争では、レバノン南部で多くの建物が瓦礫の山となりました。ベイルートの様子を見ていると、復興にどれだけ多くの資源や時間が必要かを実感できるような気がします。

 

 そして、被害に遭った方々の心までが復興するのにかかる時間は、と考えずにはいられません。061023olivier_at_office_1_beirut 

JENは今回の緊急支援のため、募金を受付けています。みなさまのご理解、ご協力をお願い致します。

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11月 2, 2006 避難民・難民緊急支援レバノン |