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2006年10月26日 (木)

世界遺産と暴力の傷跡

061023_view_from_office_2_beirut  レバノンに赴任して1週間が経ちました。首都ベイルートは「中東のパリ」と呼ばれるだけあって、とてもモダンで近隣の中東諸国とは違った雰囲気を醸し出しています。

 ベイルートにいる限りは、中東というよりもヨーロッパにいるような感じさえします。岐阜県ほどの大きさの国ですが、海あり山あり、多くの世界遺産ありで、オフィスのベランダからも晴れた日には港が見晴らせます。

 このように観光資源に恵まれ、文化的にも多様で非常に興味深い国ですが、かなしいことにベイルート中心部にいても、数々の暴力の爪跡を目の当たりにします。061023michi_in_office_3_beirut 

 過去の内戦で傷つき、銃弾の痕が無数に残る廃墟が放置されたままになっている近くで、大きなクレーンを使っての大規模な再開発が進められている・・・。ベイルートについて、そんな印象を持ちました。

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10月 26, 2006 生活、習慣、風土レバノン |

2006年10月12日 (木)

村人の声、その2

 8月14日の停戦合意で攻撃は止まりましたが、爆撃を受けた村では人々が厳しい生活を強いられています。村人のジハド・ヤイドさんが、これからのことについて語ってくれました。Et_taibe_11

 「停戦の2日前、私の隣の家に爆弾が落ち、私の家の窓や戸も破壊され全財産の2頭の牛も死んでしまいました。今私は一人きりで、家族が戻ってくるのを待っています。そのうち、ベイルートの銀行へ死んだ牛のローンについて相談しにいくつもりですが、うまく話は進まないでしょう。私はこれから人生の全てをやり直さなければいけません。私はもう62歳なのに、家は半壊、牛も失い、村は活気を失ってしまいました。人生を一からやり直すのは、この歳ではとても辛いことです」

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10月 12, 2006 生活、習慣、風土レバノン |

2006年10月 5日 (木)

村人の声、その1

 JENの活動地域であるレバノン南部に住むジハド・ヤイドさんが空爆時の村の様子について話してくれました。

 「恐ろしい音をたてて飛行機が村の上を飛びすぎたのは、朝10時半のことでした。飛行機は旋回し、村を攻撃し始めました。村人のほとんどはすでに避難しており、私も家族をベイルートに避難させましたが、自分は村に留まりました。私は農家で、全財産である2頭の牛を手放せなかったのです。村は毎日の攻撃で破壊され、動物の死骸がそこらじゅうにありました。爆弾の音や煙、臭いがひどく恐ろしく、地獄の方がよっぽどましだったでしょう」Debbine_mr_with_cow_1

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10月 5, 2006 生活、習慣、風土レバノン |