2015年4月 9日 (木)

7年間ご支援、ありがとうございました。

 2015年1月末に、南スーダンでの支援活動を終了しました。

 2005年まで、20年以上に渡る内戦から避難していた人びとは、草の茂みなどでの過酷な潜伏生活を強いられていました。2006年にはコレラによって500人以上の人びとが亡くなるなど、特に水衛生環境は劣悪でした。

 JENは中央エクアトリア州の帰還民を対象に、2007年より水衛生環境改善の支援を行ってきました。井戸やトイレなどの建設といった物質的な支援のやり方を工夫することで、人びとの再定住を促し、コミュニティを再構築する事を目標としてきました。

 たとえば、住民に井戸の修復や保守・点検の研修を受けてもらい、人びとが自ら水衛生問題を解決できるようにするやり方です。また、衛生教育活動では正しい知識が確実に広がるように、コミュニティや学校の生徒と一緒に、時に人形劇や歌を交えて楽しみながら活動を行いました。

 その効果は確実に広がり、昨年の南スーダンで大流行したコレラに、JENが活動を行った地域では1人も感染する人はいませんでした。それは、JENのスタッフの地道な活動と、人びとのコミュニティが確実に育っている事を表す、嬉しい結果でした。

 最後に、自立支援の大切さを理解し、支援活動に大きく貢献してくれた、現地スタッフに感謝の意を表したいと思います。彼らは、課題に向き合い、どんなに困難な時も熱意と努力で乗り越えてきてくれました。

 世界で最も若い国、南スーダン。JENの支援は終了しますが、南スーダンの仲間がこれからも情熱を持ち続けて自分たちの国づくりに貢献してくれると信じています。

【井戸の修復研修の様子】
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【目を輝かせて人形劇に見入る子どもたち】
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4月 9, 2015 水衛生環境改善事務所・スタッフ衛生教育 |

2014年12月25日 (木)

ドライバーの業務

 私は、ジェンのイェイ事務所でドライバーとして働いているディコ・トーマス・マルコです。2014年8月7日からジェンで働いています。

 まずこの仕事のオファーを受けた時は、とても嬉しく感じました。ドライバーとして毎日スタッフをフィールドに送っていますが、私は運転することを、本職として、本当に楽しんでいます。また、ジェンは私の家族が住んでいる地元のイェイで事業を展開しているので、この団体で働くことが気に入っています。以前は、ジュバで働いていましたが、そこでの生活はなにかと大変でしたし、家族とも離れて暮らさなければなりませんでした。

【(左から)ドライバーのディコ・トーマス、警備員のエノック・マリッシュ、メカニック兼ドライバーのバタリ・ボスコ】
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 ジェンで私は多くのことを学びました。水・衛生(WASH=Water、Sanitaion and Hygiene) 活動については、例えばトイレの後や食事の前に石けんで手を洗うこと、また、深井戸の修理などや、パイプレンジ、万力、G管、コネクティングロッド等の修理道具について知る機会がありました。下の写真は、そのような場面を撮ったものです。私たちドライバーはまた、地方の小学校など今まで一度も行ったことのない場所を見ることもできました。

【オトゴ・パヤムでの深井戸修理の様子。ポンプ修理工の作業を見るドライバーのバタリ・ボスコ。
このようにして、ドライバーもフィールドでのジェンの活動を知ることができます 】
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 車の運転業務中、困難な問題が起きます。例えば、特に雨季に悪路となる道路や、通行が困難になりがちな橋、などの問題です。こうした時は、ドライバー同士で情報を共有・交換して対処します。

【青いTシャツを着ているのがドライバーのビダリ・ボスコ。雨期乾季、季節を問わず通行する道路の様子】
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※今回の支援速報は、同じくドライバーのバタリ・ボスコ、フランシス・イェンキ、ビダリ・ボスコの協力のもと執筆され、ドライバーの管理者であるロジスティック・オフィサーのルジャン・ロバート・ステファンがまとめました。



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12月 25, 2014 事務所・スタッフ |

2014年12月 4日 (木)

私の村の文化

 

私は、JENの南スーダンプログラムで衛生促進を担当しているレミ・ピーター・ジョセフです。

 私は、中央エクアトリア州イェイタウンの西に位置するとても小さい村の出身です。その村は、この地域で一番高い山の名をとって、トコリと呼ばれています。
 

 村に住んでいる人たちは、”ポジュル・ティ・キリクワット/コウ・ナ・ルクデュ”と呼ばれ、”ポジュル・ティ・キリクワット”は、キルクワットに住むポジュル部族の意味で、”コウ・ナ・ルクドゥ”は、コミュニティの初酋長ルクドゥに属している人々のことを指しています。

 私の文化の中で最も特徴的なことは、死者を称える方法です。
 
 

 もし、子どもが亡くなると、家族は深い悲しみに暮れ、子どもの両親は服を脱ぎ、木の葉を身体に付けます。両親はその子どもが埋葬されるまで、食事を摂ったり身体を洗うことはしません。

 パートナーが亡くなると、残されたパートナーは身体を洗わず、髪も6ヵ月間切りません(これは「テラカ」と呼ばれる風習です)。その代わりに、灰を身体に塗り付けることだけをします。6ヵ月経過して初めて身体を洗い髪を切ることが、亡くなったパートナーを敬慕していることを意味します。

 遺族は、山羊や鶏を料理し、クウェテと呼ばれる地元で作られるお酒を大量に作り、後に残された家族の悲しみを分かち合うためにお葬式に来てくれる人たちに振舞います。

 このような文化は、私の村の特徴です。しかし、これは社会の発展とともに徐々に失われてきています。

【村人の調理の様子】
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薪と3つのかまどを用意し、村人が最も好きなキャッサバ粉とササゲを調理します。



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12月 4, 2014 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2014年10月23日 (木)

衛生促進活動チームの一員として

 私はビダリ・フランクと申します。南スーダンの中央エクアトリア州イェイリバー郡出身です。私は、JENが行なっている衛生促進活動チームの一員として、コミュニティの人々に対して、感染症を予防することを目的に、衛生的な行動を植え付ける活動を行えていることをうれしく思っています。

イェイリバー郡は、首都ジュバから南西約160km、南スーダンの中で最南に位置しています。同郡は、南スーダンとコンゴ民主共和国、ウガンダとの国境沿いに多く住んでいるカクワ族が住んでおり、その他隣のモロボ郡にも及んでいます。

イェイタウンは、立地条件の良さで南スーダンの中でも急速に成長している街の一つです。最近になって市に昇格されました。これは、カクワ民族の先住民特有のホスピタリティと平和を愛する気質にもよるものもあるのではないかと思います。イェイタウンは、今や首都ジュバに次いで、民族的に多様な市の一つです。

一方で、この地域一帯は戦闘地域だったため、イェイリバー郡の人々の教育レベルは、他の市や、また地方の田舎に住む住民と比較してもまだとても低いという現実があります。知識があれば防ぐことが出来た病気による死亡率はとても高いです。

私自身、JENがこのイェイリバー郡の住民に対して衛生教育を行なっていることをとてもうれしく思っています。JENがイェイリバー郡で水・衛生事業を行なってきた2年弱の間で、とても大きなインパクトを与えていると思います。例えば、南スーダンでは今年5月にコレラが蔓延し、多数の死者が発生しましたが、イェイリバー郡ではその影響は最小限に抑えられました。

私は、支援対象コミュニティでの衛生環境を改善する活動に誇りを持っており、その機会を提供してくれたJENのみならず、ジャパン・プラットフォームや支えて下さる皆さまに感謝しています。この地で病気蔓延を防いだり命を救うため、更なるご支援をよろしくお願いします!

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ビダリ・フランク(私自身は最後列の右でJENのバナーを持っています。)コミュニティ衛生クラブのメンバーと、ワークショップ後に撮影しました。

10月 23, 2014 事務所・スタッフ |

2014年9月25日 (木)

ジェンでの経験

 私は、2009年7月から衛生促進員としてジェンで働いているジェイムズ・マリシュです。これまで水関連事業、特に中央エクアトリア州における衛生教育に携わってきました。ジェンに入ってから今まで、モロボ郡の小学校40校、ジュバ郡の10校、イェイリバー郡オトゴ地区の15校で衛生促進事業を行ってきました。

 現在はイェイリバー郡ムゴ地区の5校で衛生促進事業を進めています。この事業ではPHAST(参加型アプローチによる衛生行動と環境衛生の改革)という手法を使って、水施設管理委員会のメンバーのトレーニングや生徒を指導することができるよう小学校の教員へトレーニングを行っています。

 他のスタッフとアイデアを出し合う中で自分の潜在能力を発見することもでき、ジェンで働いてきた期間は私にとって忘れられない時間です。非常に多くの素晴らしい経験や機会を得られたことは、これからもずっと私の職業生活を形成し影響を与えるとともに、私自身の成長に繋がると信じています。

 ジェンで働くことで、私は難しい仕事に挑戦する意欲が湧き、キャリアを積み上げることができました。また、私は特に水関連分野の衛生について広く学びました。それは、村の衛生環境行動改善、コミュニティーの参加、そして南スーダンにおける持続可能な開発事業等を通して、衛生促進面での国づくりに役立つものです。この事業により、批判的に考える力や分析能力が強化されるとともに、文化の異なる他の地方の人々と一緒に働くための能力も身に付きました。

 衛生促進員としてジェンで働くことは私にとって、名誉なことだけではなく、私の職業生活を長きにわたって形作る一生の経験でもあるのです。私は、この記事を読んでいる読者が勇気づけられ、喜んでくれると信じています。

【事前調査に参加しているウンドゥコリ 小学校の子どもたち】
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9月 25, 2014 水衛生環境改善事務所・スタッフ衛生教育 |

2014年9月11日 (木)

ジェンにおける私の経験

 マーガレット・リンドリオ・ジェイムズです。イェイにおける事業実施のため、2013年7月にジェン南スーダンに雇用された女性現地職員の一人です。私は、ジェンの事業活動のためにコミュニティの人々の参加を促す役割を担う、コミュニティモビライザーとして勤務しています。私はこの仕事が大好きです。この仕事でコミュニティの動員とコミュニティと協働するという経験を得ています。

「ジェンで働くことが出来て幸せです」
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 私は、オムバシ地域(ボマ)の「ティナテ」と呼ばれる女性グループの参加者を集めました。ティナテとは、ありがとう、を意味するバリ語(現地語)です。ジェンはティナテグループの能力向上を図り、衛生促進を目的とした石鹸を作りました。グループが石鹸の作り方を学んでいくにつれて、私自身もグループを通じて学ぶ機会を得て、石鹸作りの知識と技術を習得しました-今では、家で自家製石鹸を作ることができます。

 私はまた、ラニャ郡ケニ地区(パヤム)の国内避難民を対象とした緊急対応プログラムの実施にも参加しました。そこでは、支援を必要とする人にどのように対応するかについて沢山のことを学びました。また、そうした人々とどのようにコミュニケーションを取り、さらにいかに忍耐強く対応するかについても学びました。かれらは、いつも感謝の意を表してくれるので、それが私を、コミュニティと共に働きたいという気持ちに駆り立てます。

 ケニ地区のロカウェスト地域で緊急支援物資の配布活動を実施している時、ある母親は、非常にわくわくした様子でした。ジェンから配布された蚊帳を受け取った際に「今日は、私の子どもたちは熟睡できます」と言いました。彼女はとてもうれしそうでした。彼女は、これまで蚊に食われて眠れない夜を過ごしていたそうです。
       
「今日は、私の子どもは熟睡できます」
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 支援物資を運搬する際には、通過する道路に多くの(軍・警察の)検問所がありましたが、私たちは無事に配布をする場所へ物資を運搬することができました。これは、私たちが、当局を尊重し、良好なコミュニケーションを取ることができていたからにほかなりません。

 個人的にも、私はジェンから多くのことを学んでいます。それによってコミュニティや自分自身をも助けられるようになっています。私の同僚たちは協力的で、チームとして一丸となって事業に取り組んでいます。



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9月 11, 2014 事務所・スタッフ |

2014年8月28日 (木)

「ありがとう」ポスター

 私はエマニュエル・ケネスです。2013年7月からジェンの現地職員として働いています。首都ジュバにある事務所勤務ですが、頻繁に事業地へ出張をしています。

 時間が経つにつれ、ジェンが中央エクアトリア州イェイリバー郡オトゴ地区で実施している事業活動について理解するようになりました。また、その活動がもたらす効果やジェンの南スーダンにおける存在を見て、自分がこのメンバーの一員であることを大いに誇りに思います。
 ジェンの衛生促進員は、コミュニティのリーダーに衛生指導員候補として選ばれた村人を訓練する専門家であり、その指導員はのちにコミュニティで衛生に対する啓発を実施します。学校でも同様に、ジェンの衛生促進員によって衛生指導員として育成された教員が生徒へ衛生に対する啓発をします。最近南スーダン全土、イェイリバー郡においてコレラが発生しましたが、このような啓発活動の効果か、オトゴ地区の住民は誰もコレラに感染しませんでした。

 私はまた、ジェンがオムバシ村において実施した経済力強化活動を見て非常にうれしく思います。この活動では、同村の女性を対象に能力強化と石鹸作りを支援し、石鹸の生産を通じて、衛生促進と収入創出の機会が増大します。
 生産された石鹸は、昨年2013年12月15日に武力衝突が生じた際にケニ地区(隣のラニャ郡)で発生した国内避難民に配布されました。

 また、ジェンの給水場(特に井戸)保守点検・維持管理活動では、コミュニティのリーダー達によってコミュニティ内の井戸が持続的に維持管理されるよう指導します。また(コミュニティの)井戸修理工はコミュニティにある井戸を技術的に維持管理・修理できるように訓練されます。

 情勢の不安定さや、道路アクセスおよび交通手段、さらにジェン内部で自動車整備士有資格者が不足している等の難題を抱えていても、ジェンは南スーダンの人びとを支え、コミュニティの人々と共に手を携えています。

 個人的には、私は、国際スタッフから報告の仕方、時間管理、セキュリティやその重要性、また財務や遠隔管理についても指導を受け、自分の能力開発に大きな影響を与えられています。プロフェッショナルな人と働くことができていることに非常に感謝しています。

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8月 28, 2014 事務所・スタッフ |

2014年8月14日 (木)

私のルーツ

 私はモニ・シシリアです。今回、私のルーツであるカクワ文化についてお話しします。カクワとは、バリ語を話す人々のことです。

 その昔、カクワは一つの言語を話す集団でした。混合農業に従事し、ソルガム、キビ、ゴマ、ササゲ、ピーナッツといった様々な作物を栽培するとともに、ヤギを飼育していました。また、ソルガムやキビだけを食用として生育することを信条としていました。バリ語を話す人々は一般的にペースト状の食べ物が大好きで、ピーナッツやゴマをペーストにするために育てて、伝統的なソースを作っていました。

 カクワはコミュニティで多くの人びとの死に直面して、多くのことを学んだと気づき、中央エクアトリア州ジュバのあるナイル川の方へ移り始めました。その後、カクワはバリ語を話す一つのコミュニティとして、ラドゥ山付近に定住しました。しかしそこでも、人は死んでいきました。このように死が続くのは、バリ語を話す人々が固まって一緒に生活しているからではないかと考え、また死に対しての大きな恐怖心から、中央エクアトリア州内でいくつかの部族へと分散していきました。

 カジョケジという場所に移った集団はクク族とよばれ、イェイに移った集団はカクワ族と呼ばれるようになり、私もそのカクワ族です。イェイリバー郡のムゴに住んでいます。ジュバに残った部族は、バリ族と呼ばれるようになりました。

 モニ・シシリア

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8月 14, 2014 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2014年6月19日 (木)

南スーダンの車両

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 ジェンが事業で使用している車両は、写真のような大型の四輪駆動車です。

 未舗装の道路や、舗装されていても傷み・穴が開いているような道路を走行することが多いため、普通乗用車ではなく、大型の四輪駆動車が使用されています。こうしたオフロード用車両であっても、足回りを中心に傷むケースが多く、頻繁に自動車の整備場で点検を受けています。事業を進めていくうえで、移動手段である車両は欠かせません。事業活動のスケジュールに影響が及ばないよう、こまめな点検を心がけています。

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 上の写真は車両のナンバープレートです。アルファベットの表記がNGOとなっているのが分かりますでしょうか。NGO団体のためのナンバープレートなのです。南スーダンでは多数のNGO団体が活動しており、こうしたNGOのナンバープレートの車両が数多くみられます。

 今回は南スーダンの車両事情をご紹介いたしました。

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6月 19, 2014 事務所・スタッフ |

2014年3月13日 (木)

今までの経験を生かして

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 私は、事業地イェイでJENのスタッフとして勤務している、キボ・ドミニク・ジェイムズです。

 以前はJENのドライバーとして働いていましたが、この度、総務・管理アシスタントに就任しました。

 2013年8月にJENに入る前は、同様の仕事をしていたことがあるので、この度、このようにJENで総務・管理アシスタントとして働けることを嬉しく思っています。

 国際NGO団体のアイビス(Ibis:International Benevolence Initiatives)の南スーダンにおける事業で、総務アシスタントとして働いていたことがあり、その経験を生かすことができると思います。

 JENが南スーダンで支援活動を行っていること、しかも、その事業地が私の故郷イェイであることはありがたく、とても感謝しています。

 今、JENでは水衛生プロジェクトを学校とコミュニティの両方で行っています。JENの学校での活動を通じて、多くの生徒たちが衛生習慣を身につけることを、私は望んでいます。そしてコミュニティでは、村の衛生改善プログラムにより、多くの人々が、簡易(ピット)式トイレやゴミの集積ピットを利用することで、衛生的な生活習慣を身につけられることでしょう。

 私は、事業実施チームのスタッフが活動をきちんと遂行できるように彼らをサポートし、彼らの仕事がスムーズに行われるようみんなの考えや意見を共有しています。

 キボ・ドミニク・ジェイムズ

***   ***   ***   ***   ***

迅速な支援を届けるために皆さまのご支援が必要です。ご協力をお願いいたします。

ご寄付はこちらから (クレジットカード)

 

(注)皆様からのご寄付は、今回の緊急支援や南スーダンでの支援活動に活用させていただきます。

3月 13, 2014 水衛生環境改善事務所・スタッフ |

2013年11月14日 (木)

イェイリバー郡オトゴ地区での水衛生改善事業

 私は、水衛生改善事業プロジェクト・オフィサーのクワメ・エマニュエルです。2013年7月にイェイで実施されている水衛生改善事業の管理を担当しています。

【写真:筆者】
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 水関係の専門家として15年以上の経験があります。まず、1985年にスーダン都市水道局で勤務し、そして同国で活動している国際NGOで働きました。1992年にスーダンから南スーダンのジュバに移り、ハルツーム周辺の国内避難民キャンプで水衛生の支援をしているMFSオランダ、Goalアイルランド、IRC、ケア・インターナショナル、そしてACFフランスなどの国際NGOで働きました。その後、南スーダンのワーウでユニセフ、ジュバでCHFインターナショナルにて働いていました。

 私はこれまで、国内避難民のため、水関連の様々な活動に関わってきました。他のNGOから得た経験や知識をジェンで活かせればと思います。また、私はオトゴ地区の人々に衛生的な環境と安全な水への提供ができるように頑張りたいと思っています。そして、学校やその周辺の衛生環境を事業終了後もその地域の人々が維持できるように、しっかりとした水衛生委員会を作りたいです。

 政府との関わりでは、イェイリバー郡水道局スタッフの能力強化が重要です。その為に私たちは、イェイで水衛生事業を実施している関係機関の活動地域が重複しないようにし、水質モニタリング、アセスメント、データ分析などを行っています。

 この事業では衛生モニタリングを行い、人々の衛生への関心を高め、水衛生施設の管理に主体的に関われるよう促します。そして、各コミュニティーの衛生習慣と施設管理が改善されることを期待しています。
 コミュニティー全体の水衛生を改善させるためには、彼らの日々の行動を把握し、理解することが必要です。それは我々のこれからの課題でもあります。
 
 どうぞよろしくお願いします。



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11月 14, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ水管理委員会 |

2013年10月31日 (木)

軌跡をたどって

 今回の支援速報では、南スーダン・ジュバ事務所のスタッフ、ハイレセラッセ・メレスさん(第2部)を紹介します。(第1部は、2010年2月3月

【中央:メレスさん】
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 第1部で話したように、貧しい生活から逃れるため、最初にエリトリアから離れたのは父と叔父でした。亡命後の生活は以前と比べて経済的に豊かになり、2人ともエリトリアの独立によってエチオピアから国外退去となるまで、安定した暮らしを送ることができました。

 その後勃発したエリトリア・エチオピア国間の紛争は生活に悪影響をもたらし、多くの人々はいろいろな方法でエリトリアを離れざるを得ませんでした。私は、JEN南スーダンに採用されたおかげで、家族で初めて国を出ることになりました。エリトリアの文化と父の教えに従い、私は弟や妹たちに仕送りを始めました。しかし、経済的に苦しい中でそれは2年間しか続かず、私は家族の中の技術と体力のある者をジュバに呼ぶことにしました。

 私が交通費を援助し、住まいを見つけ、10人の家族がジュバに移住しました。私には3人の子どもがおり、彼らが独立し自営業を始めたおかげで、今では養っているのは妻だけです。
 私は、残りの人生を故郷に戻って妻と過ごすことにしました。年齢も60歳になったので退職するにはちょうど良い時期で、この決断を後悔しないよう神に祈っています。

【メレスさんと家族】
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 JENとその親切で暖かいスタッフたちは、私の家族が自立し、私が目標を達成することを支援してくれました。このような機会を得られたことについて、JENとスタッフの皆さんに感謝の気持ちを表したいです。さらに、この11年の間に、もし私がどなたかの気分を害することがあったなら謝りたい、と思います。

 ハイレセラッセ・メレス



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10月 31, 2013 事務所・スタッフ |

2013年10月17日 (木)

新スタッフ赴任のご挨拶

 新しく南スーダンに赴任しました木村哲郎です。
 ジェンは、南スーダンに、首都ジュバと事業地イェイの二つの事務所を構えています。私はジュバに勤務し、南スーダン事業の総務経理を担当しています。

 10月、雨期が終わりに近づいているようです。二日に一回ほど短時間大雨が降りますが、晴れ間が見えたときの太陽の暑さが、アフリカに来たことを実感させます。

 街に目を向けると、家屋やホテル・事務所等の建設が次々と進みつつあります。一方で、道路は一部を除き舗装されていない悪路が続き、電気は発電機頼り、また水道は建物ごとに組み上げた地下水を使用している状況です。独立から間もない南スーダンは、首都においても、ライフラインが整っておりません。

 私はこれまで二年間、東北事業部石巻事務所において支援事業を担当しておりました。東北事業に携わるなかで、本当に多くの方にご支援いただいていることを、強く感じました。

 南スーダンに着任してからまだ日は浅いですが、しっかりと活動を進めていきたいと思います。

【スタッフ二人と私です、事務所/宿舎の敷地内にて】
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10月 17, 2013 事務所・スタッフ |

2013年9月19日 (木)

南スーダン担当として、東京での仕事を紹介します

 初めまして。東京本部で南スーダンを担当していますシンボと申します。今年5月からJENに勤務し、約4ヶ月が経ちました。

 私が担当している南スーダンは、JENが水衛生事業を行い始めて今年で7年目になります。今、私は主に、昨年の前事業の報告書をまとめたり、現在の事業について対外的な対応や事務手続きをしたりしています。現地のスタッフとの日々のやりとりや定期的に送ってもらっている報告により、離れていてもできるだけ現場の状況を知りたいと思っています。

 現在行っている事業のひとつとして、現地の方々に石けんでの手洗いの大切さを理解してもらうと共に石けん作りも行っています。この間、スタッフから試作で作った石鹸の写真が届きました。とても可愛らしくよくできており、今後の活動に期待が膨らみました。

【石鹸作り】
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【できあがった石鹸】
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 JENに勤務して数ヵ月の間に、いくつかのJENのイベントに参加しました。支援者の会やチャボラン、シンポジウムなど、これからも積極的に参加していきたいと思います。

【チャボランに参加しました】
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 まだ慣れないことも多くありますが、現地のスタッフがよりよい活動ができるよう、そして現地の人々の自立を少しでもサポートできるよう、これから頑張っていきたいと思います。



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9月 19, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ |

2013年8月29日 (木)

運転手にインタビュー

 南スーダンの道路は日本とはちがい、整備されていない道路がたくさんあります。運転手さんのスキルも、ただ、運転ができるだけでは通用しません。フィールドでぬかるみにはまった時には脱出する方法を知っていなくてはなりませんし、過酷な道路状況のなか、スタッフを安全に目的地まで運ぶため、日々の車両点検やセキュリティーについて気を付ける事がとても重要です。

 そこで、運転手にどんな気持ちで働いているかをインタビューしてみました。

名前:マイク・ルバジョ

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【あなたにとって、どんな事がチャレンジですか?】
 特にフィールドの道路は非常に状況が悪いので、運転をする際にはとても気を遣います。道路が無いような場合には、ライン取りを考える必要がありますし、大きな水たまりはよく考えて通らないと、はまってしまう事もあります。
 治安の問題もあります。JENの事業地ではなくとも車両が強盗にあったというニュースなどを聞くと、緊張感が走ります。でも、対策をきちんと取り、日々良い行いをしているので、神はいつも僕たちを見守ってくれていると信じています。

【どんな事がモチベーションにつながっていますか?】
 チームワークがよく、皆と協力し合って仕事をすることで、いつも楽しく仕事ができています。みんなを家族のように思っています。ドライバー同士のミーティングをし、問題を共有します。その問題が解決される事はとてもうれしいことです。





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8月 29, 2013 事務所・スタッフ |

2013年8月 8日 (木)

新しいスタッフが加わりました!(PART2)

 イェイで活動を始めるジェンの新スタッフ、エマニュエル・ケネスと申します。

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 総務の職員としてジェンに勤務しています。もともとはスーダン共和国と南スーダンの他の団体で働いていたので、人道的な仕事に関する知識があります。

 今までの経験やスキルを活動の成功に生かし、皆さんのご期待に沿えればと思います。

 働き始めてまず、互いを尊重し、活動がスムーズに行えるよう共有を行っている、強力なチームワークを持つジェンのスタッフチームに出会えたことがいかに幸運であるかを感じています。

 私は、ジェンが南スーダン、特に私のホームタウンであるカジョケジ郡やイェイ郡で活動してくれることについてとても感謝しています。
 
学校での水衛生プロジェクトによって子どもたちは安全な水を充分に利用できるようになり、さらに、トイレ施設の建設は子どもたちの衛生環境を向上させるでしょう。

 サポート職員として、私は事業を実施する全職員に対し、確実に調達がなされ、業務が遂行できるように支えていきます。

 また、この機会に日本文化や日本語を学びたいと思います(私の趣味の一つは小説を読むことです)。



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8月 8, 2013 事務所・スタッフ |

2013年7月25日 (木)

新しいスタッフが加わりました!

 イェイで活動を始めるJENの新スタッフ、マーガレット・リンドリオ・ジェームスと申します。

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 コミュニティー・モーバライザーとしてJENに勤務しています。もともとは教員をしていましたので、その経験をJENの学校での水衛生プロジェクトや女性の社会的地位の向上のための活動に生かしたいと思っています。
 
 南スーダンのほとんどの学校では十分に適切な衛生教育が行われていないので、先生方を動員し、子どもたちが正しい衛生習慣を身につけるために努力したいと思います。

 前職が教員ということもあり、特に教員の研修には深く関わりたいと思っています。

 また、女性として、イェイ地域の女性の地位向上のために、地元の原料を使った石鹸作りを通しての収入手段が彼女たちの生計へつながるよう、発展させたいです。

 さらに衛生推進委員の育成に協力し、彼らが村人たちに正しい衛生習慣を広めることで、南スーダンに大きな変化をもたらすことができればと思います。

 教員を対象とすることで、大勢の人々に影響することができるでしょう。




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7月 25, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ衛生教育 |

2013年7月11日 (木)

南スーダンの雇用事情

 ジュバ事務所では、新しい事業開始に向けスタッフの雇用を進めました。

南スーダンでは、NGOがスタッフの求人広告を出す為には、労働局から承認を得なくてはなりません。労働局に「募集条件が厳しすぎる」と判断された場合には、広告内容の修正を求められることもあります。
 
 労働局から承認を得た求人広告は国連の掲示板などに掲載し、志願者の履歴書を待ちます。その間にメインの活動地域となるYei郡の郡長や復興局、労働局と連携し、面接の進め方を調整します。日時が決まれば、書類選考を突破した志願者と協力機関である復興局、労働局の担当者を招き、志願者にはテスト・面接に挑んで頂きます。

 行政機関と協力し、雇用プロセスを進めることで、公平に雇用を進めている事を確認できます。また、近隣諸国からの違法入国や違法就労を防ぐために、志願者の身分証明書と、家族構成や出身地、名前などから、南スーダン国籍であることを確認することができます。仮に志願者が南スーダン国籍の身分証明書を持っている場合でも、国籍を偽る場合があり、私たち外国人にとっては、それを確認することはとても困難です。一方、自国政府の方が責任をもって確認してくださる事はとても心強いです。

 雇用を進めるにあたり、条件に見合う優秀な人材を見つけることは大切ですが、同時に部族や出身地が偏らないようにする事や、性別による差別が無いようにすることも重要になります。

 南スーダンは、7月9日に2回目の独立記念日を迎えました。世界一新しいこの国をより良い国にしていくために、やる気に満ち溢れた新たな力強いメンバーが、JENの事業を進めていきます。



【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

7月 11, 2013 事務所・スタッフ |

2013年6月27日 (木)

イェイリバー郡の学校における衛生

 ジェンは2007年より南スーダンで支援活動を実施しています。その間、実施地域や事務所や活動内容は変化してきましたが、一つだけ変わらないことがあります。それは、ジェンは常に南スーダンの人々と共にある、ということです。


 私が南スーダンで働くようになってから4年弱たちました。南スーダンという国は、たとえ離れていても縁を切ることのできない、私を魅了してやまない国です。南スーダンに着いた日、見るもの聞くものすべてが、それまでにこの国や人々について聞いていた通りだと嬉しく感じました。その思いは今も変わりません。

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 南スーダンは豊かな文化や伝統のある国です。かつて最先端の知的活動を誇った詩と歌の国でもあり、力強い国です。この国で、私は今までに会った人の中でも一番強い人々に会いました。たとえば困難な状況の中で勝利を勝ち取った、力と自信にあふれた女性などです。

 しかしながら南スーダンはまた、支援の必要性が非常に大きい国でもあります。たとえば、地中に穴を掘っただけのトイレでも、南スーダンの人々の26人に1人しか利用することができていません。

 私がこの国の異なる地域で活動してきて感じるのは、どの地域にも衛生習慣や水の供給に関して同じような問題がある、ということです。最近実施した中央エクアトリア州イェイリバー郡での調査では、井戸や衛生施設がある学校でも、子どもたちは頻繁に下痢を起こし、そのため絶えず勉強が中断されているということが明らかになりました。ジェンは今後数週間で、コミュニティがこのような衛生問題に取り組むための自信をつけるために活動するチームを作る予定です。

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 水や公衆衛生は、地方か都市部かを問わず南スーダン全体のコミュニティが直面している問題です。イェイリバー郡は比較的開けた地域と言えるかもしれませんが、それでも人々はいまだに様々な衛生問題に苦しんでいます。ジェンはこれらの深刻な問題に取り組み、コミュニティの人々や教師、生徒たちが持続可能な解決策を自ら見つけ出すことができるよう、サポートをしていくつもりです。

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 ジュバ事務所 エリザベス ボナネリ



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6月 27, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ |

2013年2月21日 (木)

事業地までの道路事情

 JENが研修とモニタリングを実施しているモロボ郡とカジョケジ郡は、首都ジュバから車で6~7時間ほどの距離にあります。同時に、隣接するイェイ郡での支援ニーズも調査するため、ケニア出身のプロジェクトオフィサー、エリザベスと3週間にわたって、事業地間を往復してきました。

 首都から事業地に向かう道路を、日本の資金で整備していました。そのため、私たち職員が乗った四輪駆動車は、最初の1時間は大変快適に、スムーズに進んでいました。ところが残りの5時間は、整備されていない広い赤土のダート道脇のわだちの上を、車体を大きく傾け、ガタガタ揺れながら進むきつい道のりでした。目的地へ到着するまで、村の小さな屋外マーケットを通りますが、それ以外にお店は何もなく、ひたすら走り続けるだけです。

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 時折道路脇にある村を通ると、井戸水を汲んだプラスチック容器を頭に載せた女性や子どもが歩いています。
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 長距離を往来する若者が小型バイクに乗って移動する姿は見かけますが、ほとんどの村人は歩くか、ヒッチハイクをしています。

 村の奥地へ行くと、住民手作りの簡素な丸太橋が川の上に架けられているのですが、丸太の隙間にタイヤが挟まってしまったり(写真の通り、実際挟まりました)、
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 車両通行に十分な幅がない橋では、川に車両のタイヤがハマってしまうときもあります。

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 日頃から車輛の定期点検や、出発前の点検は実施していますが、毎日6時間、デコボコ道を走行して車を酷使するため、ジュバへ戻る途中でショックアブソーバーが故障してしまうこともありました。

 このように、日本では快適な車での移動にも、ここ南スーダンでは苦労が伴いますが、代替ルートはほとんどありません。そこで、緊急時に対応できる様、複数の連絡手段をもち、工具や消火器、救急箱、緊急用の食料・水などを積んでおくことが欠かせません。

2月 21, 2013 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2013年2月 7日 (木)

自立に導く支援

 先月1月22日、南スーダンに赴任しました。首都のジュバがある中央エクアトリア州を拠点に活動を行っています。以前担当していたアフガニスタンでも、衛生環境改善のための支援 「WASH (Water、Sanitation、Hygiene)」を実施していましたが、いかに現地の人の自主性を促し、自立に導く支援につなげるか、ということは、この国ではこれまで以上に難しいテーマのように感じています。

 

 一例を紹介します。現地の職員と一緒にジュバ市にある小学校に訪問した時のことでした。
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 校長先生はトイレがないと言っていましたが、校舎の後方の敷地半径約50メートル以内に、違うデザインの竪穴式トイレが4つ建っていました。
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 地盤は「黒綿土」と呼ばれる黒灰色の膨潤土で強度が弱く崩壊寸前。最初に目に入った4つの個室が一続きのトイレは、その周りが地盤沈下して大きな溝ができていました。
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 その後方に別のタイプの3つ部屋トイレがありました。こちらは、全体的に前のめりに傾いているだけでなく、側面の片側一方にも傾斜していました。さらにその後ろにもトイレらしき建物がありました。こちらは、仕切りが一つの汲み取り式トイレで、手入れはされておらず不衛生で、ドアが壊れたままでした。

 

 これまで校長先生は、いろいろなNGOに新しいトイレ建設を要望していたといいます。支援があるから、と、トイレは使い捨てにされているようでした。

 

 南スーダンの人びとが、自立に向けた国造りをするためには、小さな意識の変化の積み重ねが必要です。一見、根深い課題ですが、人びとが、「気づき」を得る「きっかけつくり」の支援に取り組んでいきたいと思っています。

 

(プログラム・オフィサー 荒木名穂子)

☆☆☆☆☆ 参加者大募集中! ☆☆☆☆☆

2/18、2/20 ニュージーランドワインのチャリティ試飲会を開催いたします!

東京会場
■日時:2013年2月18日(月)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ザ・リッツ・カールトンホテル東京 2階 グランドボールルーム

大阪会場
■日時:2013年2月20日(水)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ホテルモントレ大阪

お問い合わせ、お申込みは、こちら
http://www.jen-npo.org/jp/n/news/2863/

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2月 7, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ |

2012年1月12日 (木)

イェイタウンの年明け

 首都ジュバから南に車で3~4時間ほど走ったところにあるイェイタウン。
 ジェンの事業地モロボ郡やラニャ郡で活動するジェンスタッフが給油したり、宿泊したりする拠点となっています。

 そこで年越しをしたスタッフ(サミュエル)に、1月1日について聞きました。

 1月1日はクリスマスと同じぐらい重要な日です。クリスマスと同じように朝から教会に行きます。
 私は朝6時から教会に行きました。日中は暑くなってきましたが、朝はまだまだ寒い中、数百人ほどの人々が集まります。
 1980年代に建てられた教会の中には400人ほどが、教会の外にも数百人が集まりました。そして、皆で独立後初めての新年を迎えられたことを喜び合いました。

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(教会に集まった人々)

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(礼拝中も教会の外で人々は集まってきて新年のあいさつを交わしていました)

 1月1日は、食事も大切です。牛肉、豚肉、鶏肉を煮たり焼いたりしたりしたものや野菜の料理を各家庭で準備します。

 女性たちはこの準備のため、早朝の礼拝ではなく昼前の礼拝に参加します。

 礼拝の後は、友人を招待したり、友人の家の訪問したりして1日中、どこかでご飯を食べていました。

 クリスマスと1月1日にたくさんお金を使ったので、1月2月はつつましやかな生活をしなければなりません。

 2011年は国民投票や独立など多くのイベントがありました。そして物価は上昇し、各地で争いが続いています。つい先日も北部で数千人規模の襲撃事件が起こり、数万人の避難者が出る事態となっています。

 2012年は経済が安定し、各地の争いが収まり平和が定着するような実りの多い年になることを願っています。

1月 12, 2012 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2011年9月15日 (木)

テレビの取材がありました

 テレビ朝日の国際協力番組「地球VOCE」の取材依頼が来ました。
 案内人は、ルー大柴さん。

 まず、南スーダンの水事情を、ルー大柴さんと共に取材しました。

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 南スーダンでは、首都であるジュバですら、
 多くの人々が、ナイル川の水を汲み、そのまま飲んでいます。
 人々が飲み水を汲むそのすぐ横で、
 洗濯をしたり、自動車やバイクを洗車したり、
 入浴をしている人がいることも、お構いなしです。

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 インタビューに応じてくれた男性によると、
 一日6回水を汲みに来るとのこと。
 自分の家の分と、それ以外は1タンク1ポンドで売り歩き、
 生計を立てている、とのことでした。

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 JENはこの南スーダンで、水衛生に関する支援を行っています。
 ナイル川で取材を行った翌日には、
 JENがモロボ郡の学校で実施している衛生教育の様子を
 取材していただきました。

 子どもたちは、どのように正しい衛生知識を学んでいるのか。
 そして、正しい衛生知識を身に付けた子どもたちの暮らしについて。

 次回の支援速報でご紹介いたします。

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====== ご報告 =============

平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。

これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちら

========================


 

9月 15, 2011 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2011年8月18日 (木)

赴任1年にあたり

 2010年9月よりジュバ事務所に赴任し、間もなく1年になります。

 この1年の間にジュバ市内の様子は大きく変わりました。

 1年前には街中がゴミだらけで、潰れて真っ黒になったペットボトルが一面に転がっていました。
 今では、町中には5種類に分類できるゴミ箱が設置され、舗装道路もどんどん広がり、2階建て以上の建物も建設されつつあります。

 一方で、目に見えるようには変わって行かないものもたくさんあります。
 アフリカという土地に赴任し、改めて抱える問題の多さと複雑さに圧倒されています。
 大きな大陸の内陸部に位置する南スーダン、この国が抱える問題はたくさんあります。人々が平和に暮らすためには、自国内で解決できる問題ばかりではなく、近隣諸国との協調も必要です。

 独立後に見た市民の目の輝きを、私はこの先も忘れません。あの日の輝きが、かすむ事の無いよう、後押しができることを切望します。

 彼らと共にここで活動できる事に心から感謝し、1人でも多くの人に笑顔を届けられるように活動を続けて行きたいと思います。

(伊東美千:アドミニストレーション・ファイナンス・オフィサー)

====== ご報告 =============

平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。

これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちら

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8月 18, 2011 事務所・スタッフ |

2011年4月 7日 (木)

スタッフのご紹介

ジュバオフィスで活躍するスタッフの紹介をします。

110407_gale_samuel_kenyiGale Samuel Kenyi カジョケジ出身で、28歳、奥さんと一人の子どもがいます。現在はJENの仕事のために家族とは離れて暮らしています。彼はもともとプロジェクトアシスタントとしてJENでの仕事を始めましたが、現在では仕事の正確性や責任感の強さから総務の仕事を担当しています。「総務・会計の知識を身につけることに充実感を感じています。もっと経験を積んで会計やマネジメントのスキルを向上させたい、今後も南部スーダンが平和に発展することに協力していきたい」と語る彼は、自ら色々なことを提案してくれる、頼もしいスタッフです。

Justine Lasu James
ジュバ出身の42歳。奥さんと5人の子どもがいます。「JENの活動にとても興味を持ち、モチベーションに繋がっている」と彼は言います。彼はとても働き者で、一息つく間もなく、常に自分に出来る仕事はないか探しています。彼は、ジュバの暑さと埃で傷んでしまったものを直してくれます。また常に事務所内のモニタリングをし、安 全の確認をしています。彼は将来的に、車やジェネレーターなどの難しい機械も修理を出来るようになりたいと、ジェネレーター修理の際は、整備士さんのもと、熱心に修理の仕方を学んでいます。

110407_justine_lasu_james_4 ◆キム
ジュバ事務所の番犬。我々スタッフの安全のため日夜警備にあたっています。最近は気象予報も出来るよ うになってきました。3月に入り、夕方に雨が降るようになってきたのですが、キムは雨が近付くと事務所に避難してきます。おかげで外に干した洗濯物もぬれずに済んでいます。110407_kim_3

4月 7, 2011 事務所・スタッフ |

2011年3月24日 (木)

現地スタッフからのメッセージ

 この原稿を書きながら、東日本大震災の被災地で困難な状況のまっただ中にある人々のことを考えています。水や食料が足りなくて苦しんでいる人々、自分の身の危険にもかかわらず被害にあった原子力発電所の制御のために作業している人々・・・人道支援に従事するジェンの一員として、いま物理的に被災地に行くことはできませんが、祈りをささげたいと思います。

 日本はこの困難な状況を乗り切り、再び立ち上がることができると信じています。

 原子力発電所が制御され、平穏な日常が戻ってくることを心から祈っています。

 (プロジェクト・オフィサー/エリザベス)

3月 24, 2011 事務所・スタッフ |

2011年2月10日 (木)

支援活動の要

 南部スーダンの独立を問う住民投票は、当初心配されていた大きな混乱や治安の悪化もなく、投票、そして地域ごとの集計結果の発表が行われています。380万人以上の人が投票し、その98%以上が独立に賛成しました。これから司法手続きを経て、最終的には2月14日に最終結果が発表されることになっています。

110210_jpf3_staff_meeting_in_kajo_k  今回、平和裏に投票が行われて本当によかったのですが、治安悪化の可能性も予想していたため、昨年夏ごろよりジェンは現地スタッフ主導で支援活動ができる体制づくりを進めていました。具体的には現地スタッフに権限を委譲し、現地スタッフが一部管理業務を含めて具体的な活動の大部分を担うことと、国際スタッフが確認するべきポイントを理解し、離れた場所にいても活動が適切に行われているかをモニタリングすることです。

110210_jpf3_staff_meeting_in_kajo_2  今回、国際スタッフは最終的な結果が発表されるまで、ケニアのナイロビで事業運営管理にあたっていますが、これまでの準備が功を奏し、現地スタッフが中心となってスムーズにオペレーションを行うことができています。権限を委譲されることで、現地スタッフの責任感が増し、建設的な提案をするなど、より主体的に仕事をしている姿が見られ、とても頼もしく思いました。

 事業地での支援だけでなく、現地スタッフの能力強化を通しても、南部スーダンの自立を支援していきたいと思います。

ジュバ事務所長/山中嶋美智

2月 10, 2011 事務所・スタッフ |

2010年12月16日 (木)

コミュニティーとの協働は、…………大変です

 私は水が怖くて、全く泳げません。しかし、最近ジュバ近辺の島に事業のニーズ調査に行った際に、なんとナイル川をカヌーで渡れるようになりました!

101216gondokoro_2_3   まず、とにかく決死の覚悟で、島に住む方々の生活状況を確認するために、島への唯一の移動手段であるカヌーに乗り込みました。子どもたちが川岸で泳いでいるのを見ていると、私の恐怖は徐々に増すばかり。しかし、10分後、やっと落ち着きを取り戻し、船頭さんの案内を楽しむことができるようになりました。
 
 聞くところによると、調査地ゴンドコロ島では「トイレ」というものが一つも存在していません!南部スーダンの首都ジュバ市からわずか2キロほどしか離れていないにもかかわらず、この大きな島へは、渡る橋がないためにあらゆる物資を島に運ぶことができず、孤立してきたからです。

 島は、アラブ人侵略者の象牙や奴隷貿易地となっていたそうです。島の子どもたちが、たわわに実った地元産マンゴーをほおばりながら、1940年代にこの土地に移り住んできた裕福なイギリス人夫妻について教えてくれました。確かに、この島は、住むには完璧ともいえる環境です。

101216gondokor_4  島の住民は、農業や放牧を営みながら定住している人がほとんどです。そして、この島で採れる食物は、大都市ジュバの食糧事情を支えています。飼っている牧畜は、結婚のときに花婿家族が花嫁家族に贈る結納になります。

 水の恐怖と闘ってやっと辿り着いたにもかかわらず、現在住民投票に向けた選挙活動中で、コミュニティーの方と協議したり、写真を撮影したりする許可が下りませんでした。

 というわけで、今回の支援速報はここまで。

12月 16, 2010 事務所・スタッフ |

2010年5月13日 (木)

安心して住める家

100506_my_tukul_resized  JENのスーダン事務所は職員の住まいと一体になっている建物です。これは現地の言葉でトゥクル(泥レンガの壁とわらぶきの屋根で造る小屋)といいます。
このトゥクル、他の部屋よりも涼しく、とても快適でした。ひとつの問題を除いては。。。

 

100506_dsc05151  それは安全面でした。幸い何も起こりませんでしたが、このトゥクルは簡単に泥棒に入られるので、ここに住み続けることは賢明とは言えませんでした。JEN東京本部事務局との長い話し合いの末、素晴らしい決断がなされました。丈夫な2つの部屋を新たに事務所の隣に増設することになったのです。

 この建設工事を支えてくださった皆様に本当に感謝しています。

5月 13, 2010 事務所・スタッフ |

2010年3月11日 (木)

私の父と伯父の足跡(Part.2)

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メレス 一家の記録

 なぜなら、エリトリアで暮らす人は近年、遠くで暮らす家族のための仕送りで苦しんでいたからです。私も同様に、少ない収入を親戚に送ることで、48歳になる3番目の弟がジュバに来る資金を得られるまでになったのです。

 弟は、危険を承知で不法に国境を越え、幸運にもジュバで最も大きいホテルに勤めることができました。それから、メレス一家は今までにないほど経済的に豊かになりました。このとき、不法移住により自分の母国に帰ることができず、外国で暮らす大変さを実感しました。

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私の弟, バーヘーン, ジュバのスターホテルにて

 今、この経験から思い出すのは父と伯父がエチオピアへ移住した時のことです。貧困に苦しむ彼らが唯一持っていた財産は、村人の強い愛と互いに協力するという心でした。しかし、貧しさから父はエチオピアへ行き、自分と弟の両方の家族を養い始めました。ついにはそれも困難になり、エリトリアが独立を果たして国外退去となるまで40年以上暮らしていたエチオピアに、二人の家族を連れ戻すという決断を下しました。

 私の父や伯父の話と繋がりがあるという点で、歴史は繰り返されているといえるかもしれません。近いうちに、自分たちの意思で本国に戻れるようになることを、祈っています。

3月 11, 2010 事務所・スタッフ |

2010年2月25日 (木)

私の父と伯父の足跡(Part.1)

 今回および次回の支援速報では、スーダン・ジュバ事務所のスタッフを紹介したいと思います。紹介するハイレセラッセ・メレスはアドミニストレーション・アシスタントを務めているスタッフです。

******************
100225   私は、定年を過ぎていることもあり、自分や親戚が母国であるエリトリアを離れることになるとは考えもしませんでした。
 私たちは、母国エリトリアが独立するまで、エチオピアで暮らしていました。そこでは、JENではなく別の会社や団体で公務員として働いていたのです。
 その後、幸運にも2002年にエリトリアでJENと共に働くことになりました。2006年にJENがエリトリアから撤退すると、当時は雇用が少なかったため、JENスーダンでの仕事に応募し、すぐに前向きな返答をもらうことができました。
 2週間以内にジュバに出向くようにいわれました。驚かれると思いますが、それまで私はパスポートを持っていなかったのです。しかし幸いなことに、期間内にパスポートとビザを無事に取得することが出来ました。
_outlineweb_2  JENの一員としてジュバで働くことは、家族にとってだけではなく、近い親戚にとっても喜ばしいことでした。

次回へ続きます)

2月 25, 2010 事務所・スタッフ |

2009年12月10日 (木)

JENでのスタート~この2ヶ月間

091210_20090817_jpf2_morobo_okollow  スーダン文化において、その多様性や土地の広大さには改めて驚かされます。

 私は、現在ジュバ事務所のプログラム・オフィサーを務めていますが、以前は南部スーダンのやや北部に位置する西部バハエルガザル州で働いていました。そこでの主要言語は、英語ではなくアラビア語でした。中央エクアトリア州で働くようになってびっくりしたことは、ほとんどの人が英語を理解しているようであることです。

 JENが事業を実施した中央エクアトリア州の、ある小学校へ行った時のことです。JENは学校のために井戸を掘削し、その周辺に住まう約700世帯が現在ではその水を利用しているのですが、その学校の井戸の周りに、女子生徒が集まって、水を運ぶためのポリタンクを土や泥でゴシゴシ擦って洗っていました。

 何をしているのか尋ねると、ポリタンクをきれいにしているとか。そうすることにより、井戸で汲んだ水が家へ運ばれるまでに黴菌が入って汚染されたりすることのないように配慮しているそうです。また、これはJENの衛生教育で学んだと教えてくれました。0912010_20090817_jpf2_morobo_okollo

 事業を実施していると、フィールドでの仕事や移動などで体力を消耗したり、複雑な業務から精神的な疲れを感じたりすることもあります。しかし、事業の効果が現実に存在することを実感するときに、苦労や困難が自分を鼓舞するエネルギーへと変化するのです。

ジュバ事務所プログラム・オフィサー エリザベス

12月 10, 2009 事務所・スタッフ |

2009年11月26日 (木)

大活躍する、元地雷撤去犬

091126_dsc00384  JENスーダン事務所で、警備員と同じくらい目覚しい働きをみせている犬がいます。

 彼女の名前は、キム。元地雷撤去犬で、RONKOというアメリカ系地雷撤去会社で活躍していました。出身地のヨーロッパ(おそらくベルギー)で生まれたキムは、その賢さと人なつっこさ故に地雷撤去犬として選ばれ、特別なトレーニングを2年ものあいだ受けた後、他の地雷撤去犬と共に何万マイルも離れたアフリカへと渡りました。

091126_dsc00394  RONKOから彼女へ支給される食料が近頃では途絶えつつあるのですが、それでもなお、彼女は、献身的にJENの警備員として、またスタッフの心の癒しキャラとして働いています。さらに、最近の彼女の仕事は、警備員にとどまりません。写真のようについには机に向かう姿すら目にすることができるようになりました。

091126_dsc00389_2  現在、事務所に寝泊まりするスタッフは現地スタッフを含め4名。治安の問題からも日本とは全く異なる環境のなかで、日々精一杯の力を仕事に発揮できるためにはメンタル面での安定は欠かせません。そういった観点からも、キムの果たす役割は非常に大きいのです。

 Haile (Operation Manager)

11月 26, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣政治、経済、治安 |

2009年11月12日 (木)

ジュバの新しい仲間たち その2

 はじめまして、こんにちは。

 私はロンドンからジュバのJENチームに参加することとなったフィリップといいます!よろしくお願いします!

091112_2  ジュバでの初仕事は学校建設現場に行って、地元のコミュニティリーダーと面会することでした。JENの事業は、プロジェクトを長期的な視点で推進しても、地元の人が利益を得られるように実施します。従って、JENは、事業実施に関する決定会議や事業実施中も(工事過程でも!)最大限の参加が必要となります。つまり、私にとっては、地元の人との面会や会議が増えるわけです。

 その会議の日のこと。 スーダンでは、信じられないことが頻繁に起こるのですが、この会議でも驚いたことがありました。村に到着したとき、会議に出席するはずの村人がいなかったのです。これは、よくあることなのでそれほど驚かなかったのですが、村人が会議に欠席した理由には驚かされました。かれらは、“隣村との争い”のために、“隣村まで行っていた”のです。誰も負傷することなく事なきを終えたらしいのですが、日本やイギリスでは考えられない理由に、開いた口が塞がりませんでした。

 このように、スーダンでは、退屈な日は1日もなさそうなので、今からわくわくしています。

11月 12, 2009 事務所・スタッフ |

2009年10月29日 (木)

ジュバ事務所の新しい仲間たち

091029_p1010025  ジェンスーダンでは現在、水衛生事業及び教育事業の二つの事業を柱に活動をしています。事業を実施するうえで欠かせないのが現地スタッフの存在。限られた人数の日本人スタッフで大きな事業を実施していくのは至難の業です。

 そこで、ジェンは世界各地から新しい仲間を迎えました。一人はエリザベスさん。ケニア人の彼女は水衛生事業を担当しています。彼女は長い間のNGOでの経験があり、衛生教育のスペシャリストです。もう一人はフィリップ君。イギリス人の彼は教育事業の学校建設事業を担当しています。彼も世界各地での経験が豊富です。

 強力な仲間を加えて、スーダン人スタッフとともに事業を盛り上げていきます。引き続きよろしくお願いします!

10月 29, 2009 事務所・スタッフ |

2009年10月15日 (木)

離任の5日前

091015_20081218_komoyi_siteclearing  スーダンでは約22年継続した戦争が2005年に終わり、国内、国外に避難した多くの人がスーダンに戻り生活を立て直しているところです。

 JENが活動してきたラニャ郡というところは、当時スーダン政府軍とSPLA(スーダン人民解放軍)が攻防を繰り返した場所であり、またSPLA軍の拠点があった場所でもありました。道路や町は戦場となり、多くの人が戦闘に巻き込まれないように避難しました。

 2007年からJENは、戻ってきた人々の生活再建の支援を行っています。この2年の間に、ラニャ郡は人口が増え、町には新しい小さな店が幾つもできてにぎやかになり、流通が改善して市場に出回る品物が多くなりました。

 さらに、道路が少し整備され、奥地の土地が耕され、農業を営む様子を目にすることができるようになったのです。過去見なかった場所に多くのツクル(現地の素材で作った家)が見られるなどの変化もありました。091015_20081218_komoyi_sitecleari_2

 事業を担当したこの2年間、現地のスタッフや現地の人々と出会い、話し、接してゆくなかで、うれしかったことや悔しかったこと、辛かったことなどを共有する機会が多くありました。離任を5日後にひかえ、戻ることはないと思うと、体と心が別々になるような不思議な気持ちがしています。

(ジュバ事務所プログラム・オフィサー 若野)

10月 15, 2009 事務所・スタッフ |

2009年10月 1日 (木)

アフリカの夜

091001_p1070985 JENは、スーダン南部の国境地域モロボで学校を回りながらの衛生教育をしています。

モロボには、自然が多く残っていて、また人びとの暮らしは、質素で穏やかなものです。
人びとは、草で編んだトイレを使います。また、小川の水で暮らしています。
私もみんなが使う川の水を飲んでみました。それほど、まずくはありませんでした。
ただ、毎日使えば、おなかをこわすかもしれません。

ここでは、ナイル川の流れと同じくらい、時間がゆっくりと流れていきます。
アフリカの人びとの俊敏さからは想像できないくらい、のんびりとした心地になります。

夜になると、空一面に星空が拡がります。  
天の川がまるで空に浮かぶ雲のように見えます。
夜半になると、夏の星座、さそり座たちが顔を出し、
明け方になると、冬の星座、オリオン座やカシオペアが輝きだすのです。

こうした世界に身を置いていると、素直に感動が湧いてきます。 
この感動を私の生きる時代に終わらせたくない、そのために出来ることは何だろうか、また、私が変わらなければならないことは、何だろうか。

今日もスーダンの空の下、わたしは自分に問うています。

091001_p1080090 (ジュバ事務所プログラム・オフィサー 半田)

 

10月 1, 2009 事務所・スタッフ |

2009年9月17日 (木)

JENスーダンの裏ミッション

091001_p1070985  スーダンでは、20年以上続いたスーダンの内戦終結後の帰還民支援を実施しています。

 事業の参加者や現地スタッフは、基本的に隣国もしくはスーダン国内から地元へ戻ってきた人々を対象にプロジェクトを進めています。事業の実施には現地スタッフの頑張りが必要不可欠なのですが、その中でも現地スタッフのリーダーとして頑張ってくれているのがジェン・エリトリア時代から活躍してくれているハイレさんというエリトリア人のスタッフです。

 エリトリア国内の人々は、さまざまな理由で海外に出る人が続出しているそうです。ここ、ジュバでもエリトリア人のビジネスマンが大活躍していて、ジュバではおいしいインジュラ(エリトリア人の主食)を楽しむことができるレストランもあります。 
   
 ジェンの学校建設プロジェクトでも先日エリトリア人の職人を講師として迎えました。彼はもうすぐ60歳。黙々と作業を続けながら、スーダン人の若者に石職人の精神を作業を通じて伝えています。

 実は、事業の要はエリトリアからの移民・難民の方々の力でもあるのです。このように、ジェン・スーダンのひそかなミッションは、南スーダンに存在するあらゆる力を統合させて、南スーダンの発展のために尽くすことです。

9月 17, 2009 事務所・スタッフ |

2009年4月16日 (木)

大荷物でようやく到着!南部スーダン、ジュバ事務所のニューフェイスよりご挨拶

こんにちは!
4月11日に南部スーダンのジュバ事務所に着任しました、福田雄一です。

私にとって、初めてのアフリカ。
乗り継ぎ地であるケニアの首都ナイロビから、ずっと刺激的な時間が続いています。

今回の赴任にあたっては、
JENの支援者として現地視察に訪れる4名の皆さまと、東京から同じ便でここジュバまでやってきました。
道中、全力でサポートしようと意気込んでいましたが、
実際は、逆に同行の皆さまに、気を遣っていただくばかりでした。

私がパソコン二台を両脇に、更に精密機械である測量器を抱え、
初めての業務渡航で「皆さんをサポートします!」と意気込んでいた姿が、
必死に無理して頑張っている?かのように見えてしまったのかもしれません、、、。

自分で持てる以外にも、ジュバ事務所で必要な機材をいくつか、皆さんに手分けして運んでいただきました。
あたたかいご協力とお気遣いに、感謝をしてもしきれません!

こうして、ご支援くださる皆さまと直接お目にかかる機会は本当に貴重です。
あらためて、たくさんの人たちのご理解とご協力があってJENが存在し、
各国で自立を目指した支援が続けられているのだと実感しました。

これから経理・総務担当として、南部スーダンでの支援に貢献できるように精進してまいります。
皆様のさらなるご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

私と同じ便でジュバに到着された皆さまは、
現在、ジュバから南に4時間ほど走ったラニャ郡に視察に出かけています。

視察に同行しているJEN事務局長・木山啓子のブログは⇒⇒⇒こちら
JENジュバ事務所で、プログラム・オフィサーとしてもうすぐ2年となる若野綾子のエッセイは⇒⇒⇒こちら

4月 16, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2009年1月 8日 (木)

新年のご挨拶

090108_20081228sdst  皆様、新年あけましておめでとうございます。JENジュバ事務所長の山田絵美です。昨年は多大なご支援をありがとうございました。現地の人々に代わり、厚く御礼申し上げます。

 ジュバの新年は、町中に鳴り響く銃声で目が覚めました。1月1日は新年を迎える日であるとともに、スーダンがイギリスの支配より独立した日でもあります。銃声は元旦と独立記念日を祝うものだったようです。

 昨年は、中央エカトリア州にて衛生教育をはじめ、井戸掘削、トイレ建設を通して帰還民の水衛生環境改善のための活動を行ってきました。年末には、新たに4校での井戸掘削が完了しました。「クリスマスには間に合わなかったけれど、新年のお祝いをありがとう」と、新しくできた井戸に集まる子どもたちは大喜びでした。

 南部スーダンの国づくりは、まだ始まったばかりです。難民・国内避難民の帰還は依然として続いており、今後ますます水衛生環境の整備が必要となります。本年も継続して、南スーダンの人々の自立の支援のための活動を行っていきます。本年も温かいご支援、よろしくお願いいたします。

1月 8, 2009 事務所・スタッフ |

2008年11月20日 (木)

地元住民と支援者の方との出会い

20081115sdkiribarachabomission_low  Chabo!著者の勝間和代さんが、JENの代表理事および事務局長とともに、スーダン事業地まで視察にいらっしゃいました。事業地の人々にとって、一度にこんなに大勢の日本人を見たのは初めての経験です。子どもたちが歓迎の歌で出迎え、先生たちの熱いメッセージが勝間さんご一行に届けられました。

 JENの事業地は道路事情が悪く、支援の行き届きにくい場所にあります。今回のように、日本の支援者の皆様が事業地を訪れてくださることで、現地の人々は日本の人々からの暖かい応援を間近に感じることができました。

「私たちができることを、一緒に考えていきましょう」

という勝間さんからのメッセージは、人々の今後の自立を支える第一歩のメッセージになったことでしょう。

11月 20, 2008 水衛生環境改善事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2008年7月 3日 (木)

ジュバ事務所での野菜作り

080701_low_2  日々追われっぱなしの業務の中で、私の小さな幸せは、現在、植えて3週目になるレタスとオクラ、そして地元スパイスの成長を見守ることです。スタッフ総出で休みの時間を利用して、早朝から事務所内の小さなスペースの草刈を始め、スパイスの種や私が日本から持参したレタスとオクラの種を植えました。

 スーダンでは、ウガンダ等、隣国からの輸入が主流です。野菜(主にトマト、キャベツ、玉葱、ジャガイモ)は日本のようにバラエティー豊かとは言えません。種類が少ないうえに、値段も日本と変わらないのです。

 今10cm程に成長した野菜が順調に育ち、オクラカレーやレタス入りサンドイッチなどを作り、みんなで食べることを楽しみにしています。

 この写真は、スタッフが植え替えに向けて、事務所の裏庭を耕しているところです。

7月 3, 2008 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2008年5月22日 (木)

人気者の「キム」

080519_sudan_kim_2_2  ジュバ事務所には昨年秋に民間地雷除去会社から譲り受けた犬「キム」がいます。

 キムは南スーダンで活躍した元地雷犬(メス、年齢不詳、ベルジアンシェパード)だけあり、よく訓練されています。「お座り」や「伏せ」といった掛声(オランダ語)を10種類ほど理解することができます。当時、6匹ほどの引き取り手のない地雷犬の中でも、キムが最もおとなしく人なつっこかったそうです。

 今ではJENスタッフみんなに可愛がられる人気者で、キムの可愛い仕草にみんな癒されています。例えば、普通の犬では考えられない伸びやため息、上目遣いなど。そんなキムも、時には番犬としての役割も担ってくれる頼もしい仲間です。

5月 22, 2008 事務所・スタッフ |

2008年3月27日 (木)

新しい日々

0325  こんにちは、スーダン事務所、総務・経理担当の猪又悦子です。スーダンに到着してもうすぐ二ヶ月になりますが、元気に頑張っております。昼間の強烈な暑さの中、目まぐるしい日々を過ごしています。

 ここジュバでは、毎日爪・鼻・耳の中まで粉塵で覆われ、白い衣類は茶色に変化します。部屋も常に粉塵で覆われていますが、既にその辺は気にならなくなっています(笑)

 雨季を前に少し暑さも和らぎ、陽気なスタッフに囲まれ、時間が過ぎるのを凄く早く感じます。これから少しずつスーダンを探検して、皆様にお伝えしていきたいと思います。

(写真:ジュバ事務所を訪問したJENサポーターの中村さんと)

3月 27, 2008 事務所・スタッフ |

2008年1月31日 (木)

乾季真っ盛りの南スーダン

0129  JENスーダン事務所は、和平後に帰還する人々を支援するため、南部スーダンの中でも帰還民が多い中央エカトリア州の2つの郡で衛生環境の改善と衛生教育を実施しています。

 今は乾季真っ盛りの南スーダンですが、約3ヵ月後には、半年続く雨季がやってきます。工事は地盤が安定する乾季にしかできないので、工事を担当する現地エンジニアは、今は大忙しです。

 0129_2月曜日の早朝に車で3時間かけて事業地に向かい、土曜日に事務所があるジュバに戻ってきたかと思うと、日曜日には再度事業地へ。常に工事をモニタリングして、完成度を上げるために、日夜事業地で工事進捗を見つめます。

 ほとんど自宅に戻ることのない、そんなJENのエンジニアは、実は新婚ホヤホヤです。(続く)

(写真左上:コミュニティとの話し合い、右下:コミュニティリーダーとJENエンジニア)

1月 31, 2008 事務所・スタッフ |

2008年1月10日 (木)

アフリカでの新年

Jen みなさま、明けましておめでとうございます。

2007年、みなさまのご支援のもと、JENスーダン事務所を立ち上げ無事に事業を進めることができましたこと、とてもありがたく思います。

昨年は、主に新しい事務所の立ち上げと同時並行で、水・衛生環境の改善と衛生教育に注力いたしました。

現在実施中の事業が終了するころには、南スーダン・中央エカトリア州のテレケカ郡とラ-ニャ郡の、もっともニーズが高いと判断された5校に、トイレと井戸が設置されます。Johnkok

また両郡での衛生教育活動を通して、約3,000名の生徒に水因性の病気の発生を防ぐための生活行動を伝えることができました。

2008年は、昨年同様、スーダンでの水・衛生環境の整備に、みなさまと地元の方のご協力のもと、励んで参ります。

本年も1年中暖かいスーダンへ、みなさまの温かいご支援を賜れますよう心よりお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。 Payaya_2

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

1月 10, 2008 事務所・スタッフ |

2007年8月30日 (木)

おて~て~ つ~ないで~ 野道を ゆ~け~ば~

20070822_sudan_jpf_lainya_nyangele_  先日ラニャ郡のNyengeleという小学校を訪問しました。

 ラニャまでは、南スーダンの首都ジュバから車で3時間。目的地は、ここからさらに1時間半ほど山道を抜けた後にある、小さな学校です。

 今は雨季で連日のように雨が降っているために、私が乗っていた車輌は途中で立ち往生。最後は学校までの残りの道のり30分ほどを、歩いて行くことになりました。

 私と一緒に行動していた現地スタッフは、身動きのとれなくなった車を助けるために、車とともに残すことにし、私は一人とぼとぼ歩きました。

 ようやく学校にたどり着くと、外国人の私が、ひとりで、しかも徒歩で学校に登場したのが驚きだったらしく、非常に大きな声援と歌で歓迎されました。20070822_sudan_jpf_lainya_nyangel_2

 ひと通りの用事を済ませ、また残してきた車輌まで徒歩で向かおうとしたとき、先生が「みんな一緒に歩いて歌いながら、見送りましょう!」と生徒達に声をかけました。そして、それから20分ほど、私の後ろを全生徒がぞろぞろと、歌を歌いながら一緒に歩いてくれたのです。

 生徒たちの歌に囲まれて、心温まる一日となりました。

8月 30, 2007 事務所・スタッフ |

2007年7月12日 (木)

ジュバで迎えたバースデー

Photo_76   先日ジュバで誕生日を迎えました。

平日のためオフィスで通常通り仕事をしていると、なんと私の背後から、ローカルスタッフと事務所長の「ハッピーバースデー!」の歌声が。。。そして、ジュバでは手に入るわけが無い、と思っていたケーキがそこにはあったので
す!Photo_75

 このケーキ、ジュバ中を探してジュバで唯一ケーキを作ってくれるレストランを発見し購入したとのこと。またバースデー用の細いろうそくが見つからなかったため、街の電気が切れたときのために常備してある太いろうそくを切って短くして、刺してありました。

Photo_77  手作り感あふれる素敵な誕生日プレゼントをもらい、一生の思い出となる誕生日になりました。

7月 12, 2007 事務所・スタッフ |

2007年6月21日 (木)

事業地までの長い道のり、その2

20070605_boat_to_terekeka1  Jubaへ引き返した我々一行は、急遽バックアッププランを立てました。スピードボートをチャーターしてナイル川を下り、事業地を目指すのです。

 翌日早朝にJubaを出発、3時間の快適な船旅の末、無事Terekekaに到着しました。行きのチャーターボートで「これはイケる!」と安心しましたが、帰りは大変なことになりました。乗り合いボートを利用することにしたのです。

 出発予定の朝8時を過ぎても、一向に出発の気配がなく、ひたすら待ち続けることに。12時を過ぎたころ、ようやくボートが出発。ところが、出発後30分もたたないうちに今度は雨が降り始めました。20070605_boat_to_terekeka2

 やがて、この雨は雷と風を伴った激しい本降りになり、ふきさらしのボートが激しく揺れはじめました。なんとか雨をしのごうと、そして転覆しないようにと命がけ(!)でした。やっとの思いで中間地点にある街に着いたときには、既に4時間が経過していました。正直、命拾いをした気分でした。

 この街からJubaまでは、ボートで更に6時間かかるそうです。つづく

6月 21, 2007 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2007年6月14日 (木)

事業地までの長い道のり、その1

20070604_road_to_terekeka  先日、JENの事業地であるTerekekaを訪れました。JEN事務所があるJubaからTerekekaへの道は悪く、雨季が始まった今、移動に困難が伴うことが予想されていました。そして、予想は的中。Terekekaへの道中は、一難さってまた一難となり。。。

 出発当日、レンタルする予定の車がTerekekaから帰って来ないということで借りられませんでした。急遽、代用車を探すところからスタート(この当時、JEN車はまだ届いていなくてレンタカーを使用していました)しました。

 とは言うものの、レンタカー業者が多くあるわけではなく、悪路に耐えられそうな車を見つけてなんとかJubaを出発できたのは、予定より半日遅れのお昼過ぎでした。ところが、この日の道路のコンディションは悪く、道中で仕入れた情報によると、何台もの車がぬかるみにはまって動けなくなっているとのこと。陸路の移動は危険と判断した我々は、Jubaへ引き返すことになりました。

つづく

6月 14, 2007 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2007年5月 3日 (木)

一歩、また一歩前進しています

 JENでは現在、事業を始めるための下準備を進めています。

 団体のNGO登録、銀行口座開設、事務所の決定と改修、事業に必要な資機材を持ち込むための書類の申請、現地スタッフ雇用など、総務的な仕事が多いのですが、支援を届けるためには大切な仕事です。P1040234_1

 その作業は意外と時間がかかります。キーワードは「待ちます」。

 現地の関係省庁から必要な書類をもらうにも、担当者がなかなか捕まらないことは日常茶飯事です。彼らの秘書と話しても、担当者がどこに行ったかわからない、いつ戻るかわからない、ということも多くあります。なので、本当に‘その人’に会わなければならないときには、1時間でも2時間でも待ってみたり、何度も足を運んでやっと話ができる、ということも多くあります。

P1040250  また、通信事情が悪いために、担当者が捕まらないということもよくあります。携帯電話は普及していますが、それでもスーダン北部のハルツームが拠点の携帯電話は、電波が悪くつながりにくい特徴があります。一方で、南部を拠点にした携帯電話はSIMカードが手に入りにくいという難点があります。私たちもまだ手に入れていません。なので、衛星携帯電話を使って担当者へのコンタクトを試みるのですが、すると、うまく電話がつながらないことがたびたびです。

 さて、こうした気の長い(?)プロセスでは、持ち前の忍耐力が勝負となります。そして今日もまた、「待ち」の作業を含め、一歩、また一歩と事業を始めるに向けての必要な作業を進めていきます。

★★★JEN南部スーダン 帰国報告会 開催!★★★
現地調査から事業立ち上げへ。帰還する人々と子どもたちへの支援を開始!

くわしくは、こちら=>

5月 3, 2007 事務所・スタッフ |