2014年6月 5日 (木)

ラニャ郡ケニ地区(パヤム)における国内避難民への緊急支援のモニタリング報告

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ポニさんは、2013年12月15日にジュバで起きた軍内部の武力衝突から逃れ、ジュバから何も持たずにリンベ地区に避難してきました。彼女は家で水を貯めておくことにとても重要な、バケツや炊事用具などの緊急支援物資をJENから受け取り、「本当に助かる」と、とても感謝しています。また、JENが避難民に対して実施した衛生教育の中で、なぜ炊事用具を清潔に保ち、木の枝で作ったラックの上に置いて乾かして水を切る必要があるのかも学んだと言います。彼女に支給されたたらいおけにはまだJENのロゴがきれいに残っていますが、それは彼女が受け取った支援物資をとても大事に扱っているからです。

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ケニ地区のラクさんはJENからの支援物資を受け取るとすぐにそれらを全部使い始めました。JENがモニタリングに行った際には、蚊帳が取り付けられていました。これはマラリア予防や、一般的に蚊に刺されるのを防ぐためです。ポリ容器は、安全な飲み水を入れるために使われており、ベッドの横に置いてありました。炊事用具は独身の彼の為に、妹さんが料理をする際に使っています。

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リンベ地区へモニタリングに行った際、ここに避難をしているジャクリーンさんも緊急で配布された全ての支援物資を受け取っていることが確認できました。彼女の夫は軍の兵士で、戦闘地域になったジョングレイ州のボーにいます。JENが配布した炊事用具は使用されており、清潔に保たれ、木の枝ラックでの水切りもきちんとされていることがわかりました。上の写真でお分かりのように、支給されたカップやスプーン、お皿も使われています。また衛生教育の結果、JENの緊急支援事業対象になったほとんどの世帯でこれらの用具が清潔に保たれていました。

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ロカ地区に避難している避難民のケジさんも支援物資を受け取りました。彼女は部屋の中に置いてある支援物資を見せてくれました。写真に見える蓋付きのバケツには、汲んできた飲み水を入れておき、その横にあるポリ容器や炊飯用具を使って水を汲みます。家では、支援物資の一部はこのように使われています。JENが促進した衛生教育によって、彼女は炊事用具を清潔に保たれ、適切な場所に保管されていました。

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ロカ地区のアンジェリーナさんの家では、メイズというトウモロコシの粉を室内で保管するためにバケツが使われていました。(写真に写っている)白いバケツに飲み水を入れ、赤いバケツはトウモロコシの粉保管用になっていました。また、少し見にくいのですが上の写真で、ベッドの上に蚊帳が設置されています。蚊帳をつるすのに竹が使われています。アンジェリーナさんはJENの支援にとても感謝していました。

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ジュバから避難してきた学生のカクさんもJENからの支援物資を受け取りました。彼女は支給されたたらいを洗濯に使っています。そして上の写真の左に見えるポリ容器を水汲みに使っています。彼女は、これらの配布された支援物資は本当に役に立っていると話してくれました。

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6月 5, 2014 緊急支援 |

2014年4月24日 (木)

ラニャ郡ケニ地区(パヤム)で避難生活をする国内避難民への緊急支援  その3

 現在、ジェン南スーダンは、中央エクアトリ州ラニャ郡ケニ地区において、国内避難民への緊急支援活動を実施しています。4月10日(木)の支援速報に引き続き、今回はケニ地区で緊急支援物資を配布した時の活動を写真にてご紹介します。

【配布前】
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 同地区のリンベ地域に届いた支援物資をトラックから積み下ろし、支援物資をアイテムごとに仕分けした後、悪路を運搬された後の支援物資の状態と数量を再チェックします。

【配布時の様子】
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 配布場所に集合した国内避難民の世帯は、事前にジェンから受け取っていた配布引き換え券を配布委員に渡し、蚊帳、ビニールシート、ロープ、ポリ容器、バケツ、水の浄化剤、洗面器、石鹸、爪切り、調理用具セット、調理油等を受け取りました。

 
【配布後の様子】
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 配布された物資を家族の元に持ち帰ります。南スーダンの女性は、頭の上に大きな物や重い物を載せても、上手にバランスをとって運びます。

【配布に従事したスタッフと、配布委員】
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 えんじ色のジェンのロゴ入りポロシャツを着ている男性たちは、前回ご紹介した地元の緊急物資配布委員です。写真左端の男性は、ジェンのプロジェクトオフィサー、ロバート。欧米系NGOで緊急支援を経験しており、公衆衛生の専門家です。今回は写真を撮る係になったのが、前回ご紹介したジェンのコミュニティ モビライザーの女性職員マーガレットです。

 本事業は、支援者の皆さまおよび、特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)の協力により実施しています。

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4月 24, 2014 緊急支援 |

2014年2月17日 (月)

南スーダン緊急支援・配布した用具は・・・

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難民キャンプの女性は、JENが提供したつるはし斧を、雨季に備えシェルターのポールを立てる穴を掘るのに使っていました。写真では、つるはし斧の取っ手は使いやすいように取り外されていますが、作業後にはまた装着します。(2014年1月29日)
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JENが国内避難民に提供したプラスチックポリ缶と一輪車です。プラスチックポリ缶は飲み水を汲んでくるときに使われ、一輪車はそれを運ぶのに用いられています。飲み水はキャンプに掘られた井戸と、キャンプに運ばれてくる水タンカーから汲みます。特に妊娠している女性には、汲んだ水を運ぶのにこの一輪車が便利です。(2014年1月20日)
 
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JENが配布したくわを用いて、避難民たちは木の周りをきれいにし、自分たちの住環境を整えています。(2014年2月3日)
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JENは、地元イェイリバー郡で石鹸を作っているティナテ グループから買い取った石鹸を避難民に配布しました。避難民がそれを使って自分たちの服を洗濯しています。(2014年2月4日)
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JENが配布した20リットルの黄色いプラスチックポリ缶は飲み水の保管に使われています。缶の上にコップもあります。(2014年1月31日)

140217_2 この難民キャンプ内の女性は、ジェンが提供したすきを使って、土と水を混ぜています。これをシェルターや小屋に塗りつけます。使い終わったすきは、キャンプのリーダーに返却され、保管されます。(2014年1月31日)

2月 17, 2014 緊急支援 |

2014年1月30日 (木)

1月23日に国内避難民へ家庭用物資の配布を行いました

ジェンが配布したもの:
プラスチックポリ缶(50缶)、バケツ(50個)、固形石けん(1250個)

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 上の写真は、ジェンが提供したポリバケツの配布準備をしているところです。
 物資配布では、国内避難民で構成されている委員会が、かなり計画的に人道支援機関をサポートしていました。

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 こちらは、イエイリバー群のティナテグループ(同郡のオムバシ村で石けんを作る女性グループ)が手作りした石けんです。このグループは、手洗い促進のためにジェンから石けん生産の研修を受けています。
 ここでは、切り離していない固形石けん5個がついた棒状の石けんを真ん中から2つに切って、キャンプにいる620人の国内避難民に配布しました。石けんは身体を洗うのと同様に洗濯や食器洗いにも使えるので、感謝されました。固形石けん2個半分をもらっただけでもうれしいという言葉も聞かれました。
 写真からも、国内避難民の委員会メンバーが棒状の長い石けんを半分に切っているのがわかります。

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 上の写真のように3人~7人家族は、ジェンから20リットルのプラスチックポリ缶と蓋付きのバケツを受け取りました。緊急支援における調整会議で、1~2人の小家族には、UNHCRから10リットルのポリ缶と小さなバケツを配布することになっています。
蓋付きのバケツは飲み水を溜めておくために、また、ポリ缶は水を汲むために使います。

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 これは配布時の写真です。UNHCRから運ばれた水を汲みに行くためポリ缶のニーズは高く、配布が始まってすぐになくなってしまいました。国内避難民からは、ジェン、UNHCR、NGOのカリタスの支援に感謝の声が寄せられました。特に大家族では、汲む水の量が多いので、水を汲むのにポリ缶だけでは事が足りませんが、今回はポリ缶を多く渡したので喜ばれ、ポリ缶を水汲みと水の保管に使っています。

配布を終えて:
 物資配布はスムーズに実施され、国内避難民からの不満も聞かれませんでした。ビニールシートは、国内避難民からリクエスト次第で、また新しくキャンプに到着した人たちへ配布する予定です。配布するかどうかの基準は、トゥクルと呼ばれる南スーダンの伝統的な家の構造によります。配布まではUNHCRの倉庫で管理します。

 国内避難民は援助団体からの支援に感謝の意を示しており、配布された物資を必ず有効活用すると言ってくれています。特に掘削道具は、彼らの住環境を清潔に保ち、衛生を促進する上で役立つことが期待されます。

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1月 30, 2014 避難民支援緊急支援 |

2014年1月27日 (月)

1月22日に国内避難民へ物資の配布を行いました

 国内避難民への物資配布について、援助機関同士で話し合いが行われました。現在の国内避難民の人数を確認し、各援助機関から寄せられた様々な物資の確認を行うことやその配布方法について話し合われました。
 
 現在、キャンプ内の国内避難民は、157世帯620名に増加しています。
 
 話し合いでは、全会一致で、物資配布を国内避難民で構成された委員会に実施してもらうことが決まりました。配布時に援助機関は、配布状況をモニターし、また配布方法のアドバイスをすることになりました。

【UNHCRを含む人道支援機関との話し合いの様子
(写真左から2番目がJEN職員ロバート・モリ、3番目がクワメ・エマニュエル)】
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*プラスチックのポリ缶;
 JENから配布される合計50本のプラスチックのポリ缶は、国内避難民にとって十分な量ではありません。そこでUNHCRが、国内避難民全員へ配るため、214本のポリ缶(10リットル)を用意し、JENのポリ缶と合せて全部で264本揃えることになりました。さらに、JENは手洗い施設用に6本のポリ缶を提供しました。
JENが提供する20リットルのポリ缶は大家族用に、UNHCRが提供する10リットルのポリ缶は個人や小家族に配布することに決まりました。

*蓋付バケツ;
 バケツは、ジェンから50個、カリタスから50個、UNHCRから57個、合計157個を提供しました。UNHCRによる最新情報では、イェイにいる国内避難民は157世帯です。バケツも明日(1月23日)、家族の大きさに応じて配られる予定です。

*石けん:
 JENから10箱、カリタスから2箱、合計12箱を提供しました。1箱あたり125個の固形石けんが入っているので、合計1500個です。1人当たり2~2.5個を目安に配布をします。

*ビニールシート:
 国内避難民たちは、現時点では十分なビニールシートがあるので、ビニールシートはUNHCRの倉庫に保管しておくことになりました。新たに国内避難民が増加したり、水衛生施設やトイレを作ったりする場合にビニールシートを配布しようと考えています。

*22日に配布された物資:
 JENのスタッフは他の団体と一緒に、くわ10本、すき10本、斧10本、竹5本、一輪車 を10台、配布しました。これらは全て個人ではなく、共同で使用します。用具は避難民で構成される委員会によって管理され、緊急支援後はJENに返却してもらうことになっています(同じ郡で実施している別な支援活動で再利用します)。

*その他の物資:
 残りの物資については、明日、UNHCRが物資の補充を行った後に配布します。今日は、国内避難民に1月23日朝10時から配布を実施することをお知らせしました。

【国内避難民の委員会との話し合いの様子】
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【キャンプ内の委員会メンバー(ピーター・クアル)が、配布される物資を記録している様子。共用物資の配布が行われています】140127_pix_47

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1月 27, 2014 緊急支援 |

2014年1月23日 (木)

国内避難民支援における物資配布 (2014年1月21日)

 本日、国内避難民のキャンプで物資配布を実施する予定でしたが、残念ながら、食料配布・衛生教育チームの配布と重なってしまいました。避難民で構成されるコミッティーメンバーの負担を避けるため、物資配布は明日行うことになりました。

 現場で活動をしている関係団体(ACROSS、UNHCR、JEN)と人道支援機関を調整する政府機関(RRC)と調整し、明日(1月22日)UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のオフィスでミーティングを開くことに決めました。そこでJENとCARITAS(カリタス)から支給された配布物資の量などを確認します。そのミーティング後すぐに、国内避難民へ物資を配布する予定です。

 国内避難民の中で、食料以外の物資に関わる 委員会やセキュリティーに関わる委員会などが作られています。ジェンも物資の配布が効果的に行えるよう、委員会と力を合わせていきます。

 UNHCRの倉庫で保管されているJENが提供した物資は、明日、配布を開始する予定です。配布物資は、イェイリバー郡のRRCや同郡の水道局、またUNHCRの確認を受けて配布されます。

写真:物資をトラックに積み、UNHCRの倉庫に運んでいる様子
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1月 23, 2014 緊急支援 |

2014年1月17日 (金)

【速報】南スーダン国内避難民緊急支援を開始します

2013年12月15日に首都ジュバで起きた軍内部の武力衝突に端を発し、ディンカ部族とヌエル族の軍兵士の衝突が国内各地にも飛び火しました。

ジュバから車で約4時間の距離に位置する中央エクアトリア州イェイリバー郡にも軍駐屯地があり、そこでは収監されていた兵士の脱走と発砲事件へと発展しました。一般市民は戦闘を恐れイェイ市内にある敷地面積わずか1平方キロの国連施設に約100世帯(約500名)が避難。緊急対応として同敷地内に1か月限定の避難民キャンプが設置されました。

避難民のうち7割が18歳未満の子どもです。にわか作りのキャンプにはまだ水やトイレの施設がなく、乾期で連日40度近い猛暑の中、適切な排泄場所もなく衛生状態の悪化が懸念されています。

JENでは、キャンプ内の避難民を対象に、これより衛生環境改善のための緊急支援を行います。
(詳細は追ってレポートいたします)

なお、JENは、2008年より同地域で帰還民支援活動を実施しています。今回の緊急支援と並行し、今後も支援活動を継続する予定です。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

<これまでの南スーダンでの活動>

JENは2007年1月から、南部スーダンで帰還民の再定住を支援する事業を開始しました。
2011年7月に南スーダンは独立を果たしましたが、衛生環境の問題も含め、未だに様々な課題があります。
そこで、JENは人々が井戸やトイレの建設や、運営・管理の知識や技術を身に着けるワークショップ、そして子どもから子どもへ正しい衛生知識が広まるような衛生教育を実施しています。

南スーダンの活動について、支援速報は、こちらから
南スーダンでの活動について、くわしくはこちらから

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1月 17, 2014 水衛生環境改善文化、生活、習慣避難民支援緊急支援 |