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2014年7月17日 (木)

ジョングレイ州

 南スーダン共和国は2014年7月9日で独立3周年を迎えました。

 今回は、南スーダンの州についてお話しします。

 南スーダンは10の州からなる共和国で、同国の中で最大の面積を持つ州は「ジョングレイ州」です。

 ジョングレイ州の現在の州都ボルでは1983年に内戦が勃発しています(当時は、まだ南スーダンは国として独立しておらず、ボルは上ナイル行政の中の行政区でした)。

 ジョングレイ州の面積は130万平方キロメートルで、11の郡から構成されています。南スーダン共和国の東側に位置し、東にエチオピア、南はケニアと国境を接しています。州の人口は約135万人で、ヌエル族やディンカ族などナイル・サハラ語族と呼ばれる6つの部族が生活しています(2008年国勢調査)。

 同州は主に雨季と乾季の2つの季節に分かれており、社会経済的には、人びとは半農半牧と漁業に従事して生計を立てています。また、7-8か月続く雨季の平均降水量は400-1100ミリです。

 ジョングレイのコミュニティは、深く定着した文化の根源を持ち、人びとの行為のほとんどが伝統的な習慣やしきたりに基づいています。例えば、イニシエーションや、(15歳の成人儀式の際に男性が)額へ一生残る傷痕をつける習慣、また牛を飼うこと等が挙げられます。
 

 ヌエル部族のコミュニティでは、成人の儀式で男女を問わず入れ墨が施され、下顎歯が抜歯されます。一方、ディンカ部族の文化では、こういった習慣に加えて、成人と認められるために男性は雄牛を殺さなければなりません。

 ジョングレイ州では、現在もなおこのような伝統的な習慣やしきたりが色濃く残っています。

 総務担当:エマニュエル ケニス ドゥク

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7月 17, 2014 文化、生活、習慣 |

2014年7月 3日 (木)

ボールペンの色

 文書に使われるボールペンの色は、国によって様々なようです。
  
 日本で文書に使用されるボールペンの色は、黒が圧倒的でしょうか。青では退色しやすいから、あるいは墨汁文化の名残で黒を使用している、などの背景を耳にします。

 欧米ですと、青の使用率が高いという話を耳にします。こちらは、コピーした時に区別しやすいから、またもともとタイプライターを使用していた時に青で訂正・サインしていたから、などの話が聞かれます。

 上記いずれもその背景については定かではありませんが、ボールペンの色の主流が異なるようではあるようです。

 南スーダンに目を向けると、文書の署名に緑色のペンが使われていることがあり驚きます。
下記写真は文書の署名部分です、左側に見える署名(写真は、署名の一部のみです)が緑色であるのが分かりますでしょうか。

140703_signature

 常に緑色のボールペンで署名されるというわけではないようです。ジェンの現地職員の話によると、省庁の公文書それも決裁者が署名する際に、緑色のボールペンが使用されるのだそうです。ジェンが事業地で現地政府と覚書を交わした際には、政府の署名者のサインも押印も緑でした。

 なぜ、緑色なのでしょうか。英語で、認可を示す表現としてgreen lightがあります。許認可=決裁者による署名、そこからgreen=緑、のボールペンが使われるになったとかならなかったとか、と、こちらも現地職員の話でした。

 ボールペンの色一つとっても、国により、事情は様々なようです。


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7月 3, 2014 文化、生活、習慣 |