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2013年11月28日 (木)

イェイリバー郡の水衛生施設の改善

 トイレなどの基本的な衛生施設や正しい衛生習慣、安全な飲み水は、健康的でよりよい生活の基となります。衛生の知識を広めることは、人々の行動や習慣を改善するために必要なことで、至る所で用を足す習慣のある村々では特に大切です。

 きれいな水が得にくい地域が多いので、女性たちは多くの時間を水汲みに費やさなければならず、他のことに時間を使うことができません。また衛生施設が十分ではないので、少女たちは生理のときに清潔にきちんと対処するのが難しく、学校を何日か休まなければなりません。

 水衛生施設があると、コミュニティ、学校、マーケットなどの公共の場で衛生的な行動がしやすくなります。トイレを使ったり手を洗ったりといった正しい衛生習慣を身に付けてもらうには、そのために必要なものを準備することが大切です。なので、コミュニティや公共の場所に、衛生施設が整備され、手や身体を清潔に保つための水や石鹸がいつも使用できなければなりません。

 残念ながら、イェイリバー郡のほとんどの村の人々には、NGOや政府、民間企業が設置した水衛生施設を自分たちで維持管理していこうという気持ちがありません。人々はそれらを提供してくれた団体が引き続き管理してくれるだろうと思っているのです。そのことはこれらの衛生施設の使い方から感じられます。しかし、コミュニティが設置時にかかわった衛生施設に対しては、その維持管理に強い関心を持つようです。

 ルベケ村において、人々は、井戸の管理者としての当事者意識が欠けており、井戸を維持管理できていません。彼らは、見た目が澄んでいる水は安全な水と思い、井戸の水をそのまま飲んでいます。
 
 イェイリバー郡の大部分の村が同じように、設置された給水施設を維持することができないのは、依存心が強く、自ら修繕費を集めるという意識もないし、またボランティアで働くという意欲もないからです。

 水衛生施設は健康被害を防ぐだけでなく、よい環境作りにもつながります。イェイリバー郡の水衛生施設を維持するために、村人たちは、率先してボランティアで働いたり、修繕費を何とかして集めたりしなければなりません。そして給水施設や公衆トイレなどの使い方や維持管理の方法について、村で規則を作る必要があります。また、何よりも村のリーダーたちは、村人の意識を高めなければならないのです。

【壊れたままの水衛生施設】
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【壊れた施設を修理するため、点検中】
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 ベジュール ノエル モディ



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11月 28, 2013 水衛生環境改善 |

2013年11月14日 (木)

イェイリバー郡オトゴ地区での水衛生改善事業

 私は、水衛生改善事業プロジェクト・オフィサーのクワメ・エマニュエルです。2013年7月にイェイで実施されている水衛生改善事業の管理を担当しています。

【写真:筆者】
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 水関係の専門家として15年以上の経験があります。まず、1985年にスーダン都市水道局で勤務し、そして同国で活動している国際NGOで働きました。1992年にスーダンから南スーダンのジュバに移り、ハルツーム周辺の国内避難民キャンプで水衛生の支援をしているMFSオランダ、Goalアイルランド、IRC、ケア・インターナショナル、そしてACFフランスなどの国際NGOで働きました。その後、南スーダンのワーウでユニセフ、ジュバでCHFインターナショナルにて働いていました。

 私はこれまで、国内避難民のため、水関連の様々な活動に関わってきました。他のNGOから得た経験や知識をジェンで活かせればと思います。また、私はオトゴ地区の人々に衛生的な環境と安全な水への提供ができるように頑張りたいと思っています。そして、学校やその周辺の衛生環境を事業終了後もその地域の人々が維持できるように、しっかりとした水衛生委員会を作りたいです。

 政府との関わりでは、イェイリバー郡水道局スタッフの能力強化が重要です。その為に私たちは、イェイで水衛生事業を実施している関係機関の活動地域が重複しないようにし、水質モニタリング、アセスメント、データ分析などを行っています。

 この事業では衛生モニタリングを行い、人々の衛生への関心を高め、水衛生施設の管理に主体的に関われるよう促します。そして、各コミュニティーの衛生習慣と施設管理が改善されることを期待しています。
 コミュニティー全体の水衛生を改善させるためには、彼らの日々の行動を把握し、理解することが必要です。それは我々のこれからの課題でもあります。
 
 どうぞよろしくお願いします。



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11月 14, 2013 水衛生環境改善事務所・スタッフ水管理委員会 |