南スーダンの通信事情
今回は、南スーダンの通信事情をお届けします。
と言っても、まだ電話線が国内に敷かれていないので全てが無線となります。事務所に固定電話はありますが、それも無線。なので、持ち歩けます。
【JENジュバ事務所にある固定?電話】
しかし、主流はやはり携帯電話です。会社だろうと個人だろうと、連絡先は全て携帯電話になります。携帯電話は、4社ほどの携帯電話会社があちこちに電波塔を建てており、少しつ通話圏が広がっていますが、まだまだ田舎に行くと携帯電話は繋がらなくなります。
【スタッフの携帯をいくつか集めてみました。】
町や村によってつながる電話会社が違うので、いくつかの電話会社と契約する必要があります。しかしたくさんの携帯電話を持ち歩く必要はなく、SIMカードで十分です。このカードを携帯にセットすると電話がかかるようになります。
【小さい小さいSIMカード】
携帯電話も便利なもので、このSIMカードが2、3枚入るものもあります。一台で数社の電話会社を利用できるという、日本では考えられない仕組みです。かけるときはボタンを押して携帯会社を選択し、受けるときはどの電話会社からも自動で応答ができます。
【2枚入る携帯電話の中身】
携帯電話に代わる通信手段は衛星携帯電話。JENは田舎に行くスタッフには衛星携帯電話を持たせて万が一に備えます。しかし、ポケットやカバンに入れて持ち歩くと衛星電波を受信できないので、常に電波を受信できるよう気を付ける必要があります。
【ちょっと大きめの衛星携帯電話】
インターネットもこれまではほとんどが衛星経由で、事務所に衛星用アンテナを設置してネットを使っていました。しかし、大雨が降ったりすると使えなくなる時もありました。
【事務所にある衛星アンテナ】
そこで、最近は、ジュバ市に限ってネット業者と契約者を地上波で結ぶWiMAXサービスが始まりました。まだ個人のパソコンでは受信できず、各家庭・事務所にWiMAXの送受信機を設置してLANにつなげる仕組みです。衛星インターネットより安上がりかつ安定していますが、ネット業者側に故障があるとつながりません。
【事務所の給水タンクの傍に設置したWiMAXの送受信機】
その他、写真のような機器をパソコンにつなげてインターネットが使えますが、携帯電話網を使うのでかなり遅くほとんど使えません。それでも、ネット業者の機器が壊れて数日ネットにつながらないような時には、この小さい機器に頼るしかありません。
【インターネット機器】
このようにして、JENは南スーダンで通信機器を「駆使」しながら良い支援ができるように活動を進めています。これからもよろしくお願いします。
【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】