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2012年12月20日 (木)

視察がありました ~クリパパ小学校にて~

 現在中央エクアトリア州で進めている井戸やトイレの建設、衛生教育などはジャパン・プラットフォームと皆様の支援で進められています。11月23日、日本からモニタリングチームが来訪し、クリパパ小学校で行われている水衛生管理委員会の研修と、同小学校で完成した井戸を視察しました。

 研修にはクリパパ小学校と近くのガンジ小学校の2つの委員会より合計14名が参加していました。内容は委員会の役割、井戸の管理の仕方、修理費用の集め方、トイレの使用状況の確認などで、3日間にわたって実施しています。

【研修風景】
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 日本から視察団がやってくると聞き、クリパパ村の村長さんも途中から参加して、村の現状を訴えると共に、研修の内容について質問をしました。すると研修3日目だったこともあり、研修に参加した村人たちが直接答えることができたのです。早くも良い成果が見えました。

【ちょっとおしゃれなクリパパ村の村長さん】
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【質問に対して説明する村人】
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 次は、最近できたばかりの井戸の視察です。委員会はまだ研修中ですが、村人同士が協力し、井戸を囲むフェンスを半分以上作り上げていました。

【井戸を視察するモニタリングチームとジェンスタッフ】
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 モニタリングチームのメンバーからは、対象小学校の選び方、研修の内容などについて質問を受けました。

(ジュバ事務所長/ 西丸崇)

12月 20, 2012 水衛生環境改善 |

2012年12月 6日 (木)

コミュニティでの衛生教育~多様な文化~

 今期事業では、学校での衛生教育を実施するとともにコミュニティでの衛生教育も実施します。これは、生徒の衛生行動の変化をコミュニティ・家庭からサポートするという目的があります。

【さまざまな絵カードを使った学校での衛生教育】
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 実施のためにジュバ郡のコミュニティを回っていると、これまでのカジョケジ郡やモロボ郡と異なった文化に気づきました。

【ジェンの事業地の一つ、イリアンガリ村】
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 一般的にジュバ郡にはバリ族の人々が住んでいると言われていますが、実際にはバリ族以外にも、ロルブ族、ムンダリ族、ロコヤ族、 ニャンバラ族が住んでおり、また、農業をする人と遊牧民が混在しています。特に遊牧民は、雨期が収まるこの時期に牧草を求めて動き回るため、衛生教育の実施が難しくなります。

 先日、ジェンのスタッフがティジョル区域を調査していたとき、青年たちの一団に出会いました。
 18歳から25歳の青年達は3か月にわたる成人の儀式を行っている最中で、この儀式が終わると、青年たちはコミュニティから結婚が許されます。
 儀式は、20人前後の青年たちが3か月間、野外で寝食を共にし、敵からコミュニティをいかに守るかを示します。そして、この儀式の間、青年たちは身体を全く洗わず、全裸で過ごすのです。(残念ながら写真をお見せすることはできませんが…。)

【イリアンガリ村での貯水瓶】
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 南スーダンでは、コミュニティでの意思決定に男性が大きな役割を果たします。なので、衛生教育にはこのような青年たちを含めることが必要となります。
 井戸の掘削が成功したイリアンガリ村の受益者の一人、キデン・ローゼさんは「私たちの住む地域で子どもたちがきれいな水を飲めることができるようになり、そして私たちは衛生教育にも初めて参加します」と幸せそうに語ってくれました。

(プロジェクト・オフィサー エリザベス・モーセ)

12月 6, 2012 水衛生環境改善文化、生活、習慣 |