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2012年9月27日 (木)

ルルの実から~女性の自立

 日本で売られている高級な化粧品の中に、シアバターと呼ばれる成分を含んでいるものがあるのを見た事がありますか?

 実は南スーダンにはこのシアバターの原料となる実がたくさん自生しています。地元ではルルと呼ばれ、フルーツとして食べる事もでき、種からはオイルを抽出し、食用にもお肌のケアにも使います。

 今週はカジョケジにある女性の社会的地位向上のための団体を紹介します。
 Bile wate ki(ビレタワテキ)という名前の団体で、これは地元の言葉バリ語で「女性を盛り上げよう」と言う意味です。JENが活動するカジョケジ群のBibi Gore(ビビゴレ)と言う地域で、女性たちはこのルルを使って収入を得るために活動を行っています。
 2006年頃に、ある国際NGOから石鹸やボディーオイルの作り方のトレーニングを受け、今では教会の支援を受けながら活動を続けています。

 ルルの実から絞り出したオイルはAランクからCランクに仕分けされます。Aランクの品質の良いオイルが取れた時にはボディーオイルにし、Bランクは食用、Cランクの場合石鹸にします。シアバターたっぷりの石鹸は、お肌をとってもしっとりすべすべに洗いあげてくれます。

 【ルルの実】
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 【砕いた種】
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 【砕いた種を布でくるみ、機械にいれオイルを絞り出します】

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 【絞り出したオイルは水と共に火にかけ、ごみを取り除きます】
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 【石鹸】
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 【ボディーオイル】
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 活動のための建物も自分たちで建設します。木で作ったワクに石を積み、最後に土を練ったものを塗り壁にします。
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 はちみつも作っています。南スーダンでは使い古しのペットボトルにはちみつを詰めて売っているのをたまに見かけますが、ここではきれいな容器に詰めて販売します。
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 この日、女性たちはとてもステキな笑顔で私達を迎えてくれました。(慣れない写真撮影は緊張気味の様子)
 
 産業がまだまだとても少ない南スーダンで、いち早く活動を始めたビレタワテキ。今後の活動を見守っていきたいです。

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9月 27, 2012 職業訓練文化、生活、習慣 |