井戸のメンテを地域一体で
ジェンは、井戸を建設する際には各学校に井戸の維持管理委員会を設置して、住民が自分たちで修理やメンテナンスができるようにしています。
しかし、数年間の間に、いくつかの問題点も見えてきました。
委員会は簡単な修理はできるけれども、大きな修理は水道局に頼らざるをえない。
水道局の対応は、人員不足、予算不足で遅くなる。
修理のスペアパーツが水道局の在庫になく、地域でも手に入らない。
そこでジェンは、地域で育ち始めている井戸修理工の経験者を組織化し、政府に頼り切らず、住民と民間の修理工が連携して井戸の維持管理を進める仕組みづくりを、ラニャ郡にて進めています。
スペアパーツも修理工の協会が在庫管理して、常に在庫があるようにしていきます。
また、公共性の強いこの協会が住民とうまく連携できるよう、政府による支援にも繋げていっています。
先日は協会のメンバーである修理工の技術再確認トレーニングを行いました。
井戸の修理工として協会の設立から関わっているジョン・ラドゥさんは
「この協会の設立を通して、井戸の維持管理は、政府ではなく私たち井戸修理工の責任であることを再確認しました。
私たちに井戸の維持管理を任せてくれようと考えているコミュニティも出てきています。
今は、その契約額について人々と一緒に勉強しています」
と語ってくれました。
ジェンは、住民が「官」だけに頼らず、「住・官・民」のネットワークの中で、民間の協会を核として、自分たちで井戸の維持管理できるような地域の自立支援を進めています。