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2009年9月 3日 (木)

色々なタイプの「魔術つかい」

090903_20090803_jpf2_kajo_keji_akub  南部スーダン、中央エクアトリア州のある小学校でのお話です。

 衛生教育の導入部分として、学校の周辺の状況をマッピングする作業を高学年の生徒と行いました。すると、興味深いことに、多くの学校周辺コミュニティには、地元の薬草を使って病気を治す「魔術つかい(Witch Doctor)」と呼ばれる人たちがいることがわかりました。

 JENが支援対象とする20校の小学校は、どの小学校も、道なき道を通って辿り着くことができるような、主要道路から離れたところにあります。そうした学校では、公的なクリニックまでの距離があまりに遠く、病気になっても薬を買いに辿りつけないがことがほとんどです。そこで、地元の薬草を薬として飲むのですが、「魔術つかい」はその薬草の専門家として存在していました。

 一方、現地スタッフによると、「魔術つかい」は、夫婦の仲が悪い場合に薬を使って仲良くさせたり、特別な薬で浮気性な夫の浮気を治したりするそうです。そのため、「魔術つかい」に対しては“怪しげな人”という印象をもち、そんな怪しい人のところに行く人のことも軽蔑するような雰囲気がありました。JENのドライバーによると、「自分の妻が『魔術つかい』のところに行っていたら、即刻離婚する」とのことでした。

 同じ地域で使われる、同じ「魔術つかい」という言葉に対する印象がひとによって非常に異なり、とても興味深く思われた出来事でした。

9月 3, 2009 文化、生活、習慣 |