2009年6月24日 (水)

着工式で「うん」がつく

090625_20090610sdunhcrsombagroundbr  6月10日、JENが校舎の建設を進めているソンバ小学校にて、着工式を執り行いました。

 実は、すでにこの学校の工事は開始しています。しかし、バリ族である地元の人々の話によると、“工事を実施する前には必ず、ある儀式を行う必要がある”ということで、遅ればせながら着工式が挙行されたのです。儀式には地元の酋長さん、南スーダン政府の教育省の役人、パートナーであるUNHCRの代表者が参加してくださいました。

 動物のあるモノを地面に浸透させる、というその儀式は、工事の安全と工事にかかわる人々の健康を保証するために執り行われるものです。着工式に向けて、JENからは山羊を一匹、トウモロコシの粉、油、塩、トマト、ドラム缶一杯のお酒を寄付しました(バリ族の皆さんは自他共に認める?大酒飲みということで有名だそうです)。

 山羊と食料を受け渡したのち、儀式は、まず動物を犠牲にするところから始まりました。首から血を絞り出し、大地にしみこませます。その後、肛門を切り裂いて糞便を絞り出し、それに食用油を混ぜ、学校の敷地に撒きます。この作業は村の酋長さんによって執り行われ、その儀式の間、村の女性たちは大地に響く雄叫びをあげていました。

 その後、酋長さんが私の目の前で立ち止まり呪文らしきものを唱え始めました。思わず目をつぶって聞き入っていましたが、そのうち顔の表面に何やら生暖かい感触を感じました。目をあけると、なんと、酋長さんが私の顔にその聖なる糞尿を塗っているではないですか!

 同席していた政府の役人によると、この糞を塗ってもらうことで私自身の今後の身の安全と健康が保証される、とのことでした。「うんがつく」とはまさにこのことでしょうか?儀式の後、代表者がスピーチをしていたのですが、私は驚きと、微妙なにおいに刺激され、ほとんどうわの空でした。

 順調な工事を願うための式典で、思いもかけず珍しい体験をしてしまいました。最初はびっくりして思わず腰が引けたものの、これで健康が保証されると聞くとなんとなく嬉しい気分です。

6月 24, 2009 生活、習慣、風土 |

2009年6月11日 (木)

共に歩み 共に学ぶ

090611050609sdgumbounhcrschool_low  皆さまのご支援をはじめ、UNHCRとのパートナーシップを得て3月に始まったプロジェクトは、なんとか順調に進んでいます。小学校3校をジュバで建設しています。目下、基礎工事の真っ最中です。

 以前、何もない野原だった場所が、住民の皆さんの力によって切り開かれ、ようやく「学校建設の現場」らしくなってきました。はじめは、野原をさら地にするためには巨大なブルドーザーがいる!という意見もありました。しかし、頑張り屋の現地エンジニア・ロバート君の「自分たちの手でできる」のひと言により、プロジェクトはそのまま進められました。そして地元の住民を集め、鋤(すき)や鍬(くわ)を使って、あっという間に地面の掘削がおわったのです。

 南スーダンで働く人々の多くは、実は南スーダンの人ではなく隣の国、ケニアやウガンダからやってきた人たちです。南スーダンの人々の人件費は高い、というのが理由です。いわれてみれば、ガソリンスタンドやレストラン、タクシーの運転手さんなど、外国人であることが多いです。090611200509sdsombaunhcrschool_low

 とはいうものの、ジェンの事業では、「現地の人の力を活かした学校づくり」が目標です。この熱い想いをもって、地元の人々を雇用し、彼らと一緒に学校をつくっています。

 これからも、ご支援をよろしくお願いします。

 

6月 11, 2009 教育 |

2009年5月28日 (木)

基礎インフラの大切さ

090528sd_low  ジュバに赴任して早くも1か月が経ち、ようやくスタッフ全員の顔と名前が一致してきました。また、ジュバ市内の様子や、よく訪れる建物の場所と名前も、だんだんはっきりと把握できるようになってきました。

 生活に慣れてきて気づくようになったのが、道の状態の悪化です。雨季に入り、ほとんど毎日降り続く雨のため、コンクリート舗装がされていない道は削られ、道路の凸凹が目立つようになりました。この劣悪な道路事情のため、移動時間が乾季に比べてより長くかかり、車の故障が頻発し、修理費がかさむといった状況です。

 日本に住む私たちが当たり前のように享受しているインフラですが、実はそれが当たり前のことではないこと、そして人々の生活にとって非常に重要なものであることをつくづく感じるようになりました。ジェンの実施している水衛生環境改善事業も、帰還民の人たちの生活安定にとって基礎となるからこそ、大切なものであることを実感しています。

5月 28, 2009 生活、習慣、風土 |

2009年5月14日 (木)

自立する力とは

090514_dsc02288  日本では、新しいことをスタートするのにもっともいい季節は春ですね。南スーダンでも4月をむかえ、いろんな新しいことがスタートしています。

 皆様とUNHCRのご協力で2009年3月に始まったジュバ郡小学校3校の建設と,皆様と外務省のご協力で4月に始まった学校水衛生改善のプロジェクトです。これに伴い、ジュバ事務所にも新しいスタッフが加わりました。現在は国際スタッフも含め、全員で21名の大所帯。大変賑やかです。090514_dsc02326

 ところで、2009年3月末までプロジェクトを行っていた地域で新しいことが起こっているのを見てきました。いままで建物がなく、木の下で学んでいた学校に、なんとシェルターができ、トイレと井戸が完成しているのです。子どもの人数も倍に増えて、運動用の場所もできていました。住民の協力で作った井戸の柵やシェルター、それに学校の敷地を見るたびに、このプロジェクトが化学反応をおこし、人びとの自立する力を引き出したんだと思うと、胸がいっぱいになります。

5月 14, 2009 教育, 水衛生事業, 生活、習慣、風土 |

2009年4月30日 (木)

モロボとカジョケジで活動をはじめました

090430_20090415sdmoroboschoolassess  新たに学校での水衛生の事業を開始しました。2007年に中央エクアトリア州ラニャ郡、テレケカ郡でスタートした事業ですが、これからは、同州のモロボ郡、カジョケジ郡でも実施していきます。新しい事業地はウガンダ、コンゴ民主共和国と国境を接しており、帰還民も多い地域です。

 新規事業では学校衛生教育、井戸掘削、トイレ建設、地域の住民で構成する水管理委員会トレーニングの4つの活動を行う予定です。そして、帰還民の再定住地域が衛生的で生活しやすい環境になることを目指し、お手伝いをします。

 事業開始に伴い、まずはスタッフの新規の雇用を開始しました。1つのポジションに200人以上も応募が来ることもあり、書類審査だけでもかなりの時間がかかってしまいます。そのあと、数人と面接を行い、最終的に合格者が決まります。最後は給与交渉です。国内に物資がなく、輸入に頼っているため物価高の南スーダンだけに、人件費も高いのが現状です。

 ジェンの活動に参加し、一緒に働いてくれる仲間を探して今日も面接を続けています。

4月 30, 2009 水衛生事業 |

2009年4月16日 (木)

大荷物でようやく到着!南部スーダン、ジュバ事務所のニューフェイスよりご挨拶

こんにちは!
4月11日に南部スーダンのジュバ事務所に着任しました、福田雄一です。

私にとって、初めてのアフリカ。
乗り継ぎ地であるケニアの首都ナイロビから、ずっと刺激的な時間が続いています。

今回の赴任にあたっては、
JENの支援者として現地視察に訪れる4名の皆さまと、東京から同じ便でここジュバまでやってきました。
道中、全力でサポートしようと意気込んでいましたが、
実際は、逆に同行の皆さまに、気を遣っていただくばかりでした。

私がパソコン二台を両脇に、更に精密機械である測量器を抱え、
初めての業務渡航で「皆さんをサポートします!」と意気込んでいた姿が、
必死に無理して頑張っている?かのように見えてしまったのかもしれません、、、。

自分で持てる以外にも、ジュバ事務所で必要な機材をいくつか、皆さんに手分けして運んでいただきました。
あたたかいご協力とお気遣いに、感謝をしてもしきれません!

こうして、ご支援くださる皆さまと直接お目にかかる機会は本当に貴重です。
あらためて、たくさんの人たちのご理解とご協力があってJENが存在し、
各国で自立を目指した支援が続けられているのだと実感しました。

これから経理・総務担当として、南部スーダンでの支援に貢献できるように精進してまいります。
皆様のさらなるご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

私と同じ便でジュバに到着された皆さまは、
現在、ジュバから南に4時間ほど走ったラニャ郡に視察に出かけています。

視察に同行しているJEN事務局長・木山啓子のブログは⇒⇒⇒こちら
JENジュバ事務所で、プログラム・オフィサーとしてもうすぐ2年となる若野綾子のエッセイは⇒⇒⇒こちら

4月 16, 2009 Chabo!, スタッフ, 生活、習慣、風土 |

2009年4月 2日 (木)

自分たちで守る自分たちの井戸とトイレ

090402_20090326sdhandoverceremoney_  日本政府、支援者の皆様、そしてChabo!で集まったご寄付で実施していたラニャ郡4校を対象にした学校水衛生事業がついに終わり、3月26日に引き渡し式を実施しました。これからは、地元の行政と水衛生管理委員会によって、出来上がった井戸・トイレが維持されていきます。

 この事業では、井戸・トイレの建設だけでなく、委員会のメンバーに対する、設備の維持や管理方法のトレーニングを行いました。トレーニングはジュバから専門家を招き、2校ずつ、2回にわけ、それぞれ9日間行いました。井戸修理のメカニズムを学ぶ座学と実際に修理を行い、実践的な技術も身につけてもらえるように工夫しました。実践編のトレーニングでは、なんと参加者の力で7本の井戸を修復しました。

 引き渡し式では、参加者へ修了証を渡しました。実際に井戸を修理した参加者たちの表情は、自信に満ちていました。ジェンはこれからも、自分たちの手で井戸とトイレを大切に使っていく人びとの姿を見守っていきます。

4月 2, 2009 水衛生事業, 管理委員会 |

2009年3月19日 (木)

学校建設事業開始

090319_090309sombaschoolunhcrcommun  UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、そして支援者の皆様のご協力を得て、学校建設を開始することになりました。本事業は日本政府の支援もうけているUNHCRの、帰還民支援の一環となります。ジェンは2010年までに合計3校の小学校を中央エクアトリア州ジュバ郡にて建設します。

 学校の建設に加え、建設地周辺の人々に建設に参加してもらいます。そして、作業を通して建設に関する知識と技術を身につけられるよう職業訓練も行います。事業開始にあたり、まずは地元の人々と話し合いを行い、学校管理委員会を設置しています。

 「建設作業に参加できる人を最低20人集めてください」と呼びかけるとあっという間に20人のリストを提出してきた学校がありました。やる気十分な地元の人々に背中を押されて、ジェンも地元の人々と協力しながら、勢いよく小学校建設を行っていきます。

 皆様のご支援をよろしくお願いします。

3月 19, 2009 教育 |

2009年3月 5日 (木)

自立への道しるべ

090305_20090217_18_mofa2_2days_work  昨年9月にはじまった小学校でのトイレと井戸づくりも、2月に入り、終盤を迎えつつあります。それぞれの学校に作ったこれら施設の管理委員会(寄り合いのようなもの)では、各校で2日間ずつワークショップを実施しました。学校ごと、または参加者ごとに井戸の正しい使い方と維持や管理方法について、参加者どおしがアイディアを出し合いました。

 今回は、ワークショップの流れを簡単にご紹介しましょう。

*****

 アイスブレイクとして、、、「井戸水に異臭がしたら、どう対応するか?」という場面を設定します。

 委員会のメンバーから、「行政の水担当官に連絡をとり、水質確認をお願いする」というアイディアが出ました。このアイデアをきっかけに、委員会だけで解決できないケースについては、外部の人に支援やヘルプを依頼する必要があることが見えてきました。090305_20090217_18_mofa2_2days_wo_2

 さらに、質問を参加者とともに、掘り下げていきます。

 「外部の人が修理を行う、または修理の監督を行う場合、何が必要になるか?」という質問しました。

 「修理に必要な部品やパイプ、外部の専門家に支払うお金が必要だ」と言う答えが挙がりました。

 「外部の人には、どのくらいのお金を払うのか?」という質問には、

 「150ポンド、50ポンド、必要額に応じて」など、様々でしたが、合意したことは、『財源はコミュニティが確保する』でした。

 続いて、「どのように財源を確保するか」という質問には、

 「委員会の会計担当者へ毎月井戸使用料を支払う」、という方法が提案されました。

*****


 すでに事業開始から現在まで、各学校の管理委員会は井戸を管理するために財源を集め続けています。そして、自分たちで維持や管理をしてゆくための準備を整えはじめているのです。

 ワークショップでは、井戸の管理方法を押しつけるのでなく、その井戸を使う住民からアイディアをつのり、自分たちでできる管理の方法を決めていきます。こうして、自立への道しるべとなる土台ができれば、ジェンが去った後も、オーナーシップを持って、正しく井戸を利用してくれるのです。

3月 5, 2009 水衛生事業 |

2009年2月19日 (木)

ルールを決める、ということ

090219_20090207_2days_workshop_at_k  2008年9月からスタートした小学校4校へのトイレ建設、井戸掘削、維持管理委員会トレーニング事業も2月に入って終盤を迎えつつあります。

 2月6日から、学校関係者と地元コミュニティの人が参加するワークショップを実施しています。このワークショップは、主に井戸の使用方法について住民の間でルールを決めることを目的としています。例えば、井戸を清潔に長い期間利用できるようにする工夫、井戸の故障修理の担当者と井戸水の洗浄担当者、それぞれの作業の調整や費用の工面方法、などを話し合います。

 Komoyi小学校のワークショップには68名が、Kiribala小学校には52名が集まりました。ワークショップのでは、主にグループワークが中心です。5つのグループに分かれ、1つのグループに1名読み書きのできるメンバーが加わります。そして、井戸の維持管理で発生する場面に応じて、グループごとで問題解決案を発表する形式で進めました。090219_20090207_2days_workshop_at_2

 次回はワークショップで各グループによって発表された詳しい内容をお伝えします。

アサヒコム 「国際支援の現場から」でも 

スーダンの最新情報が掲載されています。

くわしくは、こちら

皆さまからのご感想もお待ちいたします!

info@jen-npo.org

2月 19, 2009 水衛生事業 |