昨年5月から中央エクアトリア州で実施している事業もいよいよ大詰めを迎えてきました。
一方で、次の事業の準備を進めています。その一環として、治安の比較的安定している南スーダン北部の北バルエルガザル州にて、2月に入ってから現地調査を行っております。
北バルエルガザル州は南スーダンの北部に位置し、スーダンとの国境に面しております。昨年住民投票の結果により独立した南スーダン共和国は、独立後に国の内外から地元に帰ろうとしているたくさんの帰還民が発生 していますが、その中で同州は10ある南スーダンの州で2番目に帰還民が多い州です。
出典:《Office for the Coordination of Humanitarian Affairs》国連人道問題調整部、通称OCHAの資料。
http://reliefweb.int/node/476467
中央エクアトリア州にある首都のジュバからワオという町を中継して3時間。行きついたところには滑走路があるだけの空港でした。
(写真は、国連が運行している飛行機)
北バルエルガザル州の南部は、6月から12月頃まで雨季のため、幹線道路から村々へ車で入ることが難しく、これまで多くの支援団体が避けていた地域でした。
その地域の村々を見てきました。
その一つの村マンガ・ギエールにて、マグッド・モワルエルさんの家族を訪問。お昼時、ちょうど子どもたちが水汲みから帰ってきたところでした。片道40分歩いての水汲み。 朝と夕方の仕事です。
この日は病気の子どものために追加の水が必要で小さな容器に入れて帰ってきたところでした。
小さな子がきちんとコップを洗って水をくみ、病気の子に渡していました。しかし、食事の前やトイレの後の手洗いはしていないそうです。
衛生知識が普及していないことと、安全な水を安定的に入手できないことから、 雨期の時は子どもも大人もしばしば下痢になるそうです。
生計は次の写真のような萱を森から切ってきて束にして売ります。一束10ポンド(約300円)。
お父さんは、ここから数百キロも離れた首都のジュバで仕事をし、大きなお兄さんたちもジュバにいて、学生をしているそうです。
この後、子どもたちが通う近くのマンガ・ギエール小学校を訪問しました。ちょうど乾季休み中で(12月から4月まで)生徒たちは誰もいませんでしたが、教頭先生に会うことができて話を伺いました。
(下の写真、教頭先生(右端))
先生から井戸やトイレの状況、衛生教育などについて話を聞いてきました。
学校は800人近い生徒がいるのですが、校舎はなく職員室もありません。
運動場の周りに広がる大きな木の根元が各学年の教室です。
トイレはコミュニティで作り上げたものがありました。
中には石組みの穴。
大人が入ると非常に小さく感じました。
このようなトイレが、2か所だけ。だいたい女の子が使うそうで、男の子は学校のはずれにある茂みで用を足します。
その際に必要なのが、次の手に持っている品物。
単なる木の棒ですが、これがトイレットペーパーの代わりになります。別の州では石を使うところもあるとか。使ったら穴の中に捨てるそうです。
この学校には井戸がないため、子どもたちは用を足した後手を洗うことができません。
近くの井戸も歩いて40分のため、限られた学校の時間のためには汲みに行くことができないそうです。
最後に家族の皆さんと記念写真。
同県ではまだ調査を開始したばかりですが、こういった実地調査の結果を踏まえて、他地域との比較、国連等の公的機関データ、現地行政との会合といった要素から、もっとも必要な支援となるように内容を詰めていきます。