2017年4月20日 (木)

始まりました、節水コンテスト

JENスリランカ事務所では前回の支援速報でご紹介した、減災・防災の活動に加え、支援者の皆様と、フォード・モーターのご支援により、コミュニティ内の節水意識を高める活動も行っています。

家に井戸があると簡単に十分な水にアクセスできる反面、水が無限のものだと思ってしまい、必要以上に農業や生活用水に使ってしまう傾向にある家庭がたくさんあります。特に農業では、広くにまんべんなく畑に散水するところが、一か所に長時間放水をするという水の無駄遣いをよく見かけます。

このような習慣を断ち切り、水の重要さをコミュニティの人びとに理解してもらうため、節水につながる新しい画期的なアイデアを探し、実現させるために節水イノベーションコンテストを開始しました。

20170420_sl_poster1
【コンテストのポスター。各コミュニティに配ります】

この3か月間のコンテストでは、コミュニティから節水につながる色々なアイデアを出してもらい、一番効果がありそうなアイデアの25案に対し、発案者に実際に試作品を作ってもらうためにJENが助成金を出すという企画です。

20170420_sk_explaining_jen_staff2
【4月から参加の新人さんを前に、コンテストの概要を参加者に説明するJENスタッフ】

いいアイデアはあっても、家庭でお金に余裕がなく実現が難しかった節水案をこのコンテストを通して、全面的に応援していければと願っています。

このコンテストが終了したのち、支援をしたプロジェクトの中で実際節水の効果があったものを選び、その節水方法を冊子にまとめて各地区の代表に配ることも計画しています。

一連のコンテストの結果、いい節水案でどんどんコミュニティ全体の節水意識の向上や環境保全への意欲を高めていく予定です。
今後の支援速報でも色々な案を紹介していくので、こうご期待ください!

20170420_sl_proposing_an_idea3
【節水方法を提案している方】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

4月 20, 2017 コミュニティ, 農業支援 |

2017年4月 6日 (木)

事業開始前の調査を実施しました



スリランカ事務所は2017年3月22日付けで日本政府の支援のもと、干ばつに対する減災・防災強化支援事業を開始しました。この事業は、気候変動からくる干ばつや洪水などの災害に対し、各家庭やコミュニティでのリジリエンスを強化することを目的としています。

JENが今まで支援した地域では農業や日雇い労働で生計を立てている家庭が多いため、干ばつなどが起こると作物に被害が生じ、必要な食糧が確保できなかったり、干ばつによる収穫の減少により収入が減少したりと、家庭が貧困に陥る可能性が高まります。

そのような状況を最小限にするため、本年の事業では、各家庭で干ばつに対する対策を立てるためのワークショップや、干ばつで農作物に被害が出た際、すぐに農業が再開できるために良質の種を貯蔵するシードバンクを地域に設立します。

本事業ではJENが2013年より支援してきた事業に参加する地域のみなさんを対象としていますが、現在事業参加者の災害に対する意識はどの程度なのかを把握するための事業開始前の調査を行っています。

2014年に支援をしたキリノッチ県パッチラパライ郡イッタ―ビル地区の事業参加者であるシンガラーサさんは3年前に掘った井戸を使い、庭の全域を使い農業を行っていました。

20170406_sl_the_garden1

【庭一面を使い農業を営むシンガラーサさん】

シンガラーサさんは3年前にJENが配布したササゲの種を栽培し、収穫した作物の一部を次の耕作のために保管しておくということを続けているそうです。今回訪問した際も、種を取るために乾燥させておいたササゲの山を見せてくれました。

20170406_sl_pods2

【種を取るために乾燥されたササゲ】

20170406_sl_seads3

【さやから出されたササゲの種】

このように作物から種をとり次の耕作のために自宅で貯蔵することにより、外部から種を購入する必要もなくなり、低コストの農業が可能となります。また、万が一災害などで作物を失った場合でもすぐに使える種があるという事は、家庭のリジリエンス強化につながります。

このような習慣を持っている家庭はまだ少なく、種が取れない外来のハイブリッド種などに頼っている家庭も多いため、本事業ではできるだけシンガラーサさんのような長期的な災害リスクを見据えた農業を営むことのできるコミュニティづくりに励んでいきます。

20170406_sl_baseline_research4

【シンガラーサさんとの事業開始前の調査中】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

4月 6, 2017 減災・防災強化支援事業, 農業支援 |

2017年3月23日 (木)

農業協同組合間の交流訪問会



2016年3月に開始したキリノッチ県およびムラティブ県での生計回復支援事業も終盤に近づいています。この1年間で  JENは93世帯を対象に45基の農業用井戸を建設し、雨の降らない乾季にも農業を可能にし、農作物からの収入を向上させ、人びとが貧困から抜け出すための一歩を踏み出す手助けをしました。

また、コミュニティ強化の一環で各地区に農業協同組合を設立し、メンバー同士が協力し合い農作物を加工した商品を作り、コミュニティ自体の収入を増やし、住民の自助能力を高める支援もしました。今年の事業ではムラティブ県とキリノッチ県で合計4つの農協を設立しています。

農協設立において最も重要な点は、活動の継続です。どのビジネスや団体でもあるように、団体のメンバーが組織にメリットを感じなくなると活動は止まってしまい、再始動させるには時間が必要となります。

JENは今まで設立した農協へ、収入創出活動ができるための機材を提供していますが、今年は全4地区で小麦粉やスパイスを作るための製粉機を提供しました。

どんな商品を作るか、どこに売るか、どのような管理体制を作るかなどもJENの支援のもとに農協のメンバーに考えてもらう事で、農協のオーナーシップ精神を高めていますが、農協メンバーも初めての組織運営で戸惑う事もあります。

そこで、JENは今年設立された新米の農協メンバーたちが前期事業で作られた農協からノウハウを得られるよう、3月17日に農協交流会を開催しました。

この交流会の目的には情報交換に加え、今まで4年間、JENが強化してきた全11カ所の農協をつなげ、お互いを強化できるネットワークを構築することでした。そのため、各農協からの代表を1カ所に集め、一日をかけてディスカッションやグループワークを行いました。

20170323_sl_explaining_jen_officer1
【プログラム参加者にワークショップの目的を説明するフィールドオフィサー】

参加者は農協の活動費用や販路の確保のむずかしさなど、様々な課題を話し合い、協力することによって解決策を見出す姿勢を見せてくれました。

20170323_sl_a_presentation_of_the_a
【オスィヤマライ地区の農協代表によるプレゼンテーション】

このように、お互いの活動を知り、メンバー同士の交流を作ることにより、これからも長期に渡り協力しあい、発展していくことを願っています。

20170323_sl_all_of_the_acociates3
【代々の農協メンバーがそろっての集合写真は壮観です!】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼


3月 23, 2017 農業支援 |

2017年3月 9日 (木)

素晴らしい出会い

スリランカのJENスタッフは、キリノッチ事務所、コロンボ支所とムラティブ連絡所の3カ所で活動をしています。国際スタッフは基本的に、キリノッチ事務所で仕事をしていますが、必要に応じてコロンボへ出張し、業務を行っています。コロンボからキリノッチ間の移動には、コロンボと最北端のジャフナを結ぶ列車を使っていますが、7時間弱の列車の旅には出会いがあふれています。

今回、偶然隣に座ったのはオーストラリア在住のタミル人のソメサンさんでした。ソメサンさんはアジア開発銀行のコンサルタントとして、過去25年ほどアジア太平洋の国々の水衛生や農業に関するプロジェクトに携わってきたそうです。列車の中でも5時間ほどJENのスリランカ事業の話を聞いてもらったり、ソメサンさんの豊富な経験のお話を聞いたりと有意義な時間が過ごせました。

彼の持っているノウハウを、日々業務に携わっている現地スタッフにも是非聞いてもらいたいと思い、次の日にソメサンさんにキリノッチ事務所に来ていただきました。4時間にわたるディスカッションで、農業や井戸建設、シードバンクなど、他の国でのエピソードを交えた様々なお話を聞き、スタッフもとても勉強になったようでした。

ソメサンさんは何事においても、なぜそうなるのかをスタッフが自分で考え答えを導き出せるような指導をしてくれて、スタッフからの質問も絶えませんでした。みんな口々に「スーパーマンを見つけたね!」や「もう少し早く出会っていれば、もっと勉強になったのに!」など興奮した様子で話してくれました。

列車でのひょんな出会いが全スタッフにとって有意義なものになりました。こういう機会は常に大切にしていきたいと思います。

20170309_sl_lecture1
【スタッフにスリランカの水源事情を説明するソメサンさん】

20170309_sl_focused2
【熱心に話に聞き入るスタッフ】

20170309_sl_group_photo3
【最後に記念撮影を】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

3月 9, 2017 事務所・スタッフ, 水衛生改善 |

2017年2月16日 (木)

雨のタイミングの難しさ

前回の支援速報でスリランカでの気候変動からくる干ばつへの懸念について書きましたが、今回は雨による農業への被害についてお伝えします。

雨季になるとキリノッチ県とムラティブ県の多くの家庭は、ササゲや小豆、落花生などの豆類を栽培します。500平方メートルから1000平方メートルという日本の一般家庭では考えられないような規模の土地全面を使い、35キロから50キロの豆を収穫することができます。

収穫された豆はマーケットで売る分、家で消費する分、そして、次の栽培の種となるために保存する分に仕分けされますが、種として保存するものは、消費用として収穫するものより長く地面に植えておき、自然乾燥させます。収穫をした後は45日間乾燥した場所に保管しておいた後、再度植えることができます。適度な乾燥がされないまま植えてしまうと、芽は出てもよい実りは得られないということです。

20170216_sl_black_eyed_pea1
【農地いっぱいのササゲの栽培】

20170216_sl_mung_bean2_3
【栽培用に乾燥されたリョクトウ】

ササゲや小豆は乾燥にも強い植物なので、雨量が少なかった今季でもたくさんの種をつけていました。しかし、いざ収穫の時期にムラティブ県では1週間にわたる大雨が降ってしまい、自然乾燥が必要な種子に被害が出てしまいました。雨に濡れた作物は簡単に芽が出てしまい食用にも適さず、また適度な乾燥がされていなかったため、栽培もできません。農家の方々は残念そうに被害を受けた作物を見せてくれました。

20170216_sl_black_eyed_pea4_2
【雨で発芽してしまったササゲ】

20170216_sl_mung_bean4
【被害を受けたリョクトウ】

このように、必要な時に雨が降らず、晴天が必要な時に雨が降るということが繰り返されることによって、農業で生計を立てる人びとはより脆弱な立場に追い込まれてしまいます。気候変動で天候が不安定になり続けるスリランカでは、このようなリスクを最小限に抑えるような対策がより一層必要となっていきます。

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

2月 16, 2017 農業支援 |

2017年1月19日 (木)

2017年は干ばつの年



みなさんは「災害」と聞くと何を思い浮かべますか?地震、洪水、津波、土砂崩れなど色々とありますが、干ばつを一例にあげる方は、日本にどれ位いらっしゃるでしょうか。

20170119_sl_compoletely_dired_groun
【乾ききった大地。大規模干ばつが懸念される】

干ばつとは、雨が降らないことから長期的な水不足に陥る状態のことを言います。地震や津波などと違い、干ばつは目に見えないところで静かに起こりはじめ、食糧不足や水・衛生問題などを引き起こすことで、貧困で苦しむ人びとが増えることがあり、「サイレントキラー」と呼ばれています。スリランカでも過去10年に干ばつが9回起きており、約31万人の人が被害を受けています。農業を営む人びとにとって、水不足は死活問題です。

20170119_sl_dried_reservoir1
【枯れた貯水池。平年は水が道路近くまでたまるはず】

スリランカでは季節風の影響で、マハ(9月から3月)とヤラ(5月から8月)といわれる2回の大きな収穫期があり、スリランカ国内で消費されるお米の大半はその時に収穫されます。特に雨季にかかるマハ収穫期では、多くの農家が雨水を使い大規模な農業を営むのですが、今年は雨がほとんど降っていないため作物の多くに被害が出ており、乾季での干ばつが懸念されています。

20170119_sl_no_reached_water2
【水路へ続くパイプにも水が届かず】

20170119_sl_dired_waterway_and_file
【枯れた水路と枯れつつある田んぼ】

そのような背景の中でJENは2017年、干ばつ対策を含む減災・防災能力強化支援をスリランカで行っていく予定です。今までの事業で貧困層を脱した人びとが、災害によって再度貧困に陥らないよう、各家庭やコミュニティ内の自助能力を高めていくことを目標とし、スタッフ一同頑張ります。

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

1月 19, 2017 帰還民支援, 生計回復事業 |

2016年12月15日 (木)

タンバハマム地区の復興 

早いもので2016年ももう終わりに近づいています。今回の支援速報はJENが現行事業で支援を始めたキリノッチ県タンバハマム地区の発展について紹介させていただきます。

タンバハマム地区はつい最近まで軍によって管理されていた土地です。昨年12月に軍から土地が解放され、2016年1月から住民の再定住がはじまりました。内戦時の激戦で家も水も緑も失われ、内戦後も長年の軍の統括により、内戦から6年たっても復興の兆しが見えませんでした。JENが今年5月に、事業参加者の収入や貧困レベル、生活環境などを知るためのベースライン調査でこの地区を訪れた時は、スリランカにはないはずの砂漠が目の前に広がっていました。

地区の人口約155世帯、水源も政府が建設した共有井戸2基と毎日給水される2000リットルの水タンク2個でしのぎ、とても農業をするような水量は確保できませんでした。家も薄いコンクリート塀を椰子の葉やトタンで覆った簡易的なものが多く、中にはまだテント生活をしている家庭もありました。

20161215_sl_the_area_of_thampakamam

【2016年5月のタンバハマム地区】

あれから7カ月、政府の支援によりほとんどの家庭では家の建設が始まっています。JENの井戸13基も10月に建設が完了し、コミュニティの人びとが集まって活動ができるように作った農業協同組合センターも建設の最終段階に入っています。11月から雨季が始まり、この地では内戦後初めての大規模農業も再開されました。

11月下旬に配布された種や苗を植え、井戸の水を使っての農業も行われています。5月には一面砂だらけだったタンバハマム地区も今では家が建ち、井戸が掘られ、家と家の間には柵が作られ、農業の再開によって緑が広がっています。こんな短期間で住民によるここまでの発展を見ることができ、JENスタッフの間でも喜びと達成感でいっぱいです。

20161215_sl_the_well2_2

【タンバハマム地区井戸建設の様子】

20161215_sl_kids_and_prants

【種・苗配布ではしゃぐ子どもたち】

2016年はタンバハマム地区の住民にとって変化の多い年でした。同時にJENのスリランカチームにとっても、地域の人びとと一歩一歩確実にコミュニティの生活を豊かにする活動を経て学んだ事の多い一年でした。JENの現行事業終了まであと4か月。農協の設立と活性化、農業の促進など、この地ではJENの仕事がまだまだたくさんあります。

地域の方々とともに活動し、コミュニティの自助能力の強化を支援し、少しでも彼らの発展の手助けになれるよう、そして来年4月には共に喜びを分かち合えるよう、JENスタッフ一同精一杯頑張ります。

2017年もご支援いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

20161215_sl_the_programme_participa        

【タンバハマム地区の事業参加者たち】            

20161215_sl_the_area_getting_back_

【少しずつ緑が広がり始めるタンバハマム地区】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

12月 15, 2016 |

2016年12月 1日 (木)

野良犬成長記



スリランカの生活で欠かせないのは動物の存在です。農家の多い北部では、酪農や養鶏のため水牛、牛、ヤギやニワトリなどがいたるところに見られます。その中でもほぼすべての世帯に共通して飼われているのが犬です。

内戦で壊滅状態となった北部では、復興した今でも窓やドアのない家が多く、敷地も塀で囲われていないため、番犬の存在はとても重要です。ただ日本と違い、ほとんどの犬が去勢や避妊を行わないで放し飼いにされているため、野良犬があふれかえっているのも現状です。北部で動物シェルターも野良犬のケアを行う施設もなく、野良犬は外に落ちているゴミを漁って生きていくしかありません。

JENのスリランカ事務所ではここ数週間、事務所の前にやってきた生後1~2ヶ月の子犬を4匹保護し、里親探しをしながらスタッフの自費で育成をしています。それぞれ親犬がおらず、食料不足と不衛生な環境で生きていたため回虫とノミにたかられ皮膚病を患っていたのが、1か月で見違える姿になりました。この子犬たちが安定した家に引き取られるまでの一時的な預かりになりますが、それぞれ性格の違う子犬たちが育っていくのを見守るのが楽しい毎日です。


20161201_sbrothersister
【兄妹犬の「モモ」(左)と「お兄ちゃん」(右)】

0161201_sl_goingtojapan2
【3番目に事務所に来た「ヒメ」(右)と新入りの「クロマロ」。クロマロは現地スタッフに引き取られる予定で、ヒメは日本へ行く準備を始めています】

先週、一番初めに事務所にたどり着いた兄妹犬2匹を、JENが支援をしたアナイヴィルンタン行政地区で、JEN事業に参加されているスプラマニヤムさんに引き取っていただく事になりました。スプラマニヤムさんは、井戸が完成し今年から農業による収入もあがるため、子犬たちを責任もって育てることができると話してくれました。

このご家族はスリランカ中部のキャンディの出身で、1970年代に政府による迫害のため北部のキリノッチに移り住みました。内戦中、2009年に一時期ワウニア県に避難したあと、翌年の2010年にアナイヴィルンタンに戻ってきたという事です。内戦で家を失い、当初は土とココナツの葉で作った家に住んでいたそうです。今では政府の支援で家も立ち、ヤギ3頭とニワトリを飼う事ができています。また、今回の井戸建設の支援で農業も本格的に始められ、大きな収入向上が期待されます。今後も、この家庭の発展とともに子犬たちが健康に育つのを楽しみにしているJENスリランカ事務所です


20161201_sl_thefosterparents3
【スプラマニヤム家では「トミー」と「パピー」と名付けられ、元気に暮らしています】

20101201_sl_welldogs4
【JENが支援した井戸と共に】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

12月 1, 2016 事務所・スタッフ, 帰還民支援 |

2016年11月17日 (木)

農業協同組合の設立

JENが現在行っている事業では、井戸の建設や各家庭での農業の促進に加え、事業に参加している人びと全員からなる農業協同組合(以下、農協)を設立しています。今回紹介する農協は、JENが活動する4地区にあります。農作物の加工や販売などの活動を通して住民同士の連携を強め、地区の活性化と自助能力を向上を目指しています。

農協は、郡の協同組合管理課および農業局の管轄です。正式な団体として登録するためには、一定のメンバー数の維持はもとより、全メンバーによる定期的な会合の有無、資産管理能力など運営能力が審査されます。そのため、JENは先週キリノッチ県およびムラティブ県にて、農協の運営能力を強化するためのワークショップを開催しました。


20161117_workshop1
【キリノッチ県農協運営ワークショップの参加者】    

ワークショップでは、協同組合管理課から講師を招き、農協の登録に必要なプロセスや条件などの説明を受けました。その後、JENが規約や会合を開く際の議事録作成方法や、帳簿の記録方法などを説明しました。また、座学だけではなく、他の地区で運営が軌道にのっている農協を視察し意見交換会を開催、体験談などを聞きました。

20161117_workshop2
【別々の地区からの参加者を紹介し、交流を図りました。】

新設されたばかりの農協の一番の課題は、加工品を売るなど、農協の活動が利益を得るようになるまで活動を維持、継続させることです。商品が売れるようになるまでには、新しい加工品の発案や品質の向上などの地道な作業が必要となります。そのため、即時の利益が得られない場合には、あきらめて辞めてしまうメンバーも多くいます。これは全ての農協に共通する課題です。今回設立した農協でも、このような課題に直面した場合、活動が停止しないように、またメンバーのモチベーションが下がらないように、ワークショップでは持続可能な運営方法についても、学んでもらいました。

農協メンバーに商品展開のアイデアについてヒアリングした際、小麦粉や米粉の他、コーヒーやスパイス生産などの面白い案も取り上げられました。そこで、次の活動では、各農協に製粉機を供与する予定です。

これからの活動が楽しみです。


20161117_workshop3
【ムランカーヴィルの農協見学。この農協は20年前に設立され、今では海外にドライフードを輸出しています。】 

20161117_workshop4
【それぞれの地区に分かれ、製粉機を使った商品のアイデア出しを行いました。】

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

11月 17, 2016 農業支援 |

2016年11月 4日 (金)

JENスタッフへのキャパシティビルディング研修

支援の場で忘れてはならないのは、日頃から現地の人びとのために尽力しているスタッフのキャパシティビルディングです。

スリランカ事務所は総務・経理担当者をはじめ、技術面を担当するエンジニア、コミュニティでの活動に直接携わるスタッフや、行政との関係構築を担うスタッフで構成されています。彼らは、日々、事業に参加している人びとだけではなく、活動のための資機材を調達する業者や現地行政との粘り強い話し合いを行います。そのため、スタッフ全員に共通して必要とされているスキルは、高いコミュニケーション能力です。

そこで、私たちは10月27日、スタッフを対象に、交渉力などコミュニケーション能力の向上を目的にしたキャパシティビルディングの研修を行いました。

【交渉のグループワーク】
20161104_01jpg_2


講師には、コミュニティ強化支援で、事業参加者を対象にしたワークショップの運営を担当してくださった方を招きました。丸一日かけて行ったワークショップでは、チーム間のコミュニケーション方法や、事業に参加される人びとや地区全体の方々が、地域の復興に対して当事者意識を持つための取り組み(コミュニティモビリゼーション)の仕方、交渉術、そしてスタッフ自身の長所・短所分析を学びました。
座学に加え、ゲームやグループディスカッションを交えたセッションがあり、スタッフはとても楽しく学べたようです。

研修後の感想では、
「自分自身の長所や短所などを深く考える時間があり、長所をどう伸ばし、短所をどう補っていくかを考えるいい機会になった」(ディルソン、テクニカルオフィサー)や
「活動に参加している人びとの能力強化は事業を通して行っているが、自分たちの能力強化にも目を向ける重要性が改めてわかった」(クガン、フィールドオフィサー)
という声も聞こえました。

【講師の話を熱心に聞くJENスタッフ】
20161104_02jpg_2

JENの活動が終了したあと、事業に参加した人びとが主体的に井戸の維持・管理を行っていくためには、活動期間内に彼ら自身のオーナーシップを高めることが必要です。そのために、まずはスタッフが一丸となってモニタリングや農業の促進活動、そして農協を通した地域の活性化に積極的に参加することが大切です。

今回の研修は、そのようなコミュニティモビリゼーションをより効果的に行うため、良い機会になったと思います。

【研修の終わりには全員に参加証明書を授与】
20161104_03jpg_2

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

▼クレジットカードはこちらから

Sri lanka

▼郵便振替の場合は↓

口座番号:00170-2-538657 

口座名: JEN

*通信欄に「スリランカ」とご記入ください*

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

11月 4, 2016 事務所・スタッフ |