2017年2月16日 (木)

雨のタイミングの難しさ

前回の支援速報でスリランカでの気候変動からくる干ばつへの懸念について書きましたが、今回は雨による農業への被害についてお伝えします。

雨季になるとキリノッチ県とムラティブ県の多くの家庭は、ササゲや小豆、落花生などの豆類を栽培します。500平方メートルから1000平方メートルという日本の一般家庭では考えられないような規模の土地全面を使い、35キロから50キロの豆を収穫することができます。

収穫された豆はマーケットで売る分、家で消費する分、そして、次の栽培の種となるために保存する分に仕分けされますが、種として保存するものは、消費用として収穫するものより長く地面に植えておき、自然乾燥させます。収穫をした後は45日間乾燥した場所に保管しておいた後、再度植えることができます。適度な乾燥がされないまま植えてしまうと、芽は出てもよい実りは得られないということです。

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【農地いっぱいのササゲの栽培】

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【栽培用に乾燥されたリョクトウ】

ササゲや小豆は乾燥にも強い植物なので、雨量が少なかった今季でもたくさんの種をつけていました。しかし、いざ収穫の時期にムラティブ県では1週間にわたる大雨が降ってしまい、自然乾燥が必要な種子に被害が出てしまいました。雨に濡れた作物は簡単に芽が出てしまい食用にも適さず、また適度な乾燥がされていなかったため、栽培もできません。農家の方々は残念そうに被害を受けた作物を見せてくれました。

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【雨で発芽してしまったササゲ】

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【被害を受けたリョクトウ】

このように、必要な時に雨が降らず、晴天が必要な時に雨が降るということが繰り返されることによって、農業で生計を立てる人びとはより脆弱な立場に追い込まれてしまいます。気候変動で天候が不安定になり続けるスリランカでは、このようなリスクを最小限に抑えるような対策がより一層必要となっていきます。

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2月 16, 2017 農業支援 |

2017年1月19日 (木)

2017年は干ばつの年



みなさんは「災害」と聞くと何を思い浮かべますか?地震、洪水、津波、土砂崩れなど色々とありますが、干ばつを一例にあげる方は、日本にどれ位いらっしゃるでしょうか。

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【乾ききった大地。大規模干ばつが懸念される】

干ばつとは、雨が降らないことから長期的な水不足に陥る状態のことを言います。地震や津波などと違い、干ばつは目に見えないところで静かに起こりはじめ、食糧不足や水・衛生問題などを引き起こすことで、貧困で苦しむ人びとが増えることがあり、「サイレントキラー」と呼ばれています。スリランカでも過去10年に干ばつが9回起きており、約31万人の人が被害を受けています。農業を営む人びとにとって、水不足は死活問題です。

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【枯れた貯水池。平年は水が道路近くまでたまるはず】

スリランカでは季節風の影響で、マハ(9月から3月)とヤラ(5月から8月)といわれる2回の大きな収穫期があり、スリランカ国内で消費されるお米の大半はその時に収穫されます。特に雨季にかかるマハ収穫期では、多くの農家が雨水を使い大規模な農業を営むのですが、今年は雨がほとんど降っていないため作物の多くに被害が出ており、乾季での干ばつが懸念されています。

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【水路へ続くパイプにも水が届かず】

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【枯れた水路と枯れつつある田んぼ】

そのような背景の中でJENは2017年、干ばつ対策を含む減災・防災能力強化支援をスリランカで行っていく予定です。今までの事業で貧困層を脱した人びとが、災害によって再度貧困に陥らないよう、各家庭やコミュニティ内の自助能力を高めていくことを目標とし、スタッフ一同頑張ります。

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1月 19, 2017 帰還民支援, 生計回復事業 |

2016年12月15日 (木)

タンバハマム地区の復興 

早いもので2016年ももう終わりに近づいています。今回の支援速報はJENが現行事業で支援を始めたキリノッチ県タンバハマム地区の発展について紹介させていただきます。

タンバハマム地区はつい最近まで軍によって管理されていた土地です。昨年12月に軍から土地が解放され、2016年1月から住民の再定住がはじまりました。内戦時の激戦で家も水も緑も失われ、内戦後も長年の軍の統括により、内戦から6年たっても復興の兆しが見えませんでした。JENが今年5月に、事業参加者の収入や貧困レベル、生活環境などを知るためのベースライン調査でこの地区を訪れた時は、スリランカにはないはずの砂漠が目の前に広がっていました。

地区の人口約155世帯、水源も政府が建設した共有井戸2基と毎日給水される2000リットルの水タンク2個でしのぎ、とても農業をするような水量は確保できませんでした。家も薄いコンクリート塀を椰子の葉やトタンで覆った簡易的なものが多く、中にはまだテント生活をしている家庭もありました。

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【2016年5月のタンバハマム地区】

あれから7カ月、政府の支援によりほとんどの家庭では家の建設が始まっています。JENの井戸13基も10月に建設が完了し、コミュニティの人びとが集まって活動ができるように作った農業協同組合センターも建設の最終段階に入っています。11月から雨季が始まり、この地では内戦後初めての大規模農業も再開されました。

11月下旬に配布された種や苗を植え、井戸の水を使っての農業も行われています。5月には一面砂だらけだったタンバハマム地区も今では家が建ち、井戸が掘られ、家と家の間には柵が作られ、農業の再開によって緑が広がっています。こんな短期間で住民によるここまでの発展を見ることができ、JENスタッフの間でも喜びと達成感でいっぱいです。

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【タンバハマム地区井戸建設の様子】

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【種・苗配布ではしゃぐ子どもたち】

2016年はタンバハマム地区の住民にとって変化の多い年でした。同時にJENのスリランカチームにとっても、地域の人びとと一歩一歩確実にコミュニティの生活を豊かにする活動を経て学んだ事の多い一年でした。JENの現行事業終了まであと4か月。農協の設立と活性化、農業の促進など、この地ではJENの仕事がまだまだたくさんあります。

地域の方々とともに活動し、コミュニティの自助能力の強化を支援し、少しでも彼らの発展の手助けになれるよう、そして来年4月には共に喜びを分かち合えるよう、JENスタッフ一同精一杯頑張ります。

2017年もご支援いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

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【タンバハマム地区の事業参加者たち】            

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【少しずつ緑が広がり始めるタンバハマム地区】

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12月 15, 2016 |

2016年12月 1日 (木)

野良犬成長記



スリランカの生活で欠かせないのは動物の存在です。農家の多い北部では、酪農や養鶏のため水牛、牛、ヤギやニワトリなどがいたるところに見られます。その中でもほぼすべての世帯に共通して飼われているのが犬です。

内戦で壊滅状態となった北部では、復興した今でも窓やドアのない家が多く、敷地も塀で囲われていないため、番犬の存在はとても重要です。ただ日本と違い、ほとんどの犬が去勢や避妊を行わないで放し飼いにされているため、野良犬があふれかえっているのも現状です。北部で動物シェルターも野良犬のケアを行う施設もなく、野良犬は外に落ちているゴミを漁って生きていくしかありません。

JENのスリランカ事務所ではここ数週間、事務所の前にやってきた生後1~2ヶ月の子犬を4匹保護し、里親探しをしながらスタッフの自費で育成をしています。それぞれ親犬がおらず、食料不足と不衛生な環境で生きていたため回虫とノミにたかられ皮膚病を患っていたのが、1か月で見違える姿になりました。この子犬たちが安定した家に引き取られるまでの一時的な預かりになりますが、それぞれ性格の違う子犬たちが育っていくのを見守るのが楽しい毎日です。


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【兄妹犬の「モモ」(左)と「お兄ちゃん」(右)】

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【3番目に事務所に来た「ヒメ」(右)と新入りの「クロマロ」。クロマロは現地スタッフに引き取られる予定で、ヒメは日本へ行く準備を始めています】

先週、一番初めに事務所にたどり着いた兄妹犬2匹を、JENが支援をしたアナイヴィルンタン行政地区で、JEN事業に参加されているスプラマニヤムさんに引き取っていただく事になりました。スプラマニヤムさんは、井戸が完成し今年から農業による収入もあがるため、子犬たちを責任もって育てることができると話してくれました。

このご家族はスリランカ中部のキャンディの出身で、1970年代に政府による迫害のため北部のキリノッチに移り住みました。内戦中、2009年に一時期ワウニア県に避難したあと、翌年の2010年にアナイヴィルンタンに戻ってきたという事です。内戦で家を失い、当初は土とココナツの葉で作った家に住んでいたそうです。今では政府の支援で家も立ち、ヤギ3頭とニワトリを飼う事ができています。また、今回の井戸建設の支援で農業も本格的に始められ、大きな収入向上が期待されます。今後も、この家庭の発展とともに子犬たちが健康に育つのを楽しみにしているJENスリランカ事務所です


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【スプラマニヤム家では「トミー」と「パピー」と名付けられ、元気に暮らしています】

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【JENが支援した井戸と共に】

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12月 1, 2016 事務所・スタッフ, 帰還民支援 |

2016年11月17日 (木)

農業協同組合の設立

JENが現在行っている事業では、井戸の建設や各家庭での農業の促進に加え、事業に参加している人びと全員からなる農業協同組合(以下、農協)を設立しています。今回紹介する農協は、JENが活動する4地区にあります。農作物の加工や販売などの活動を通して住民同士の連携を強め、地区の活性化と自助能力を向上を目指しています。

農協は、郡の協同組合管理課および農業局の管轄です。正式な団体として登録するためには、一定のメンバー数の維持はもとより、全メンバーによる定期的な会合の有無、資産管理能力など運営能力が審査されます。そのため、JENは先週キリノッチ県およびムラティブ県にて、農協の運営能力を強化するためのワークショップを開催しました。


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【キリノッチ県農協運営ワークショップの参加者】    

ワークショップでは、協同組合管理課から講師を招き、農協の登録に必要なプロセスや条件などの説明を受けました。その後、JENが規約や会合を開く際の議事録作成方法や、帳簿の記録方法などを説明しました。また、座学だけではなく、他の地区で運営が軌道にのっている農協を視察し意見交換会を開催、体験談などを聞きました。

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【別々の地区からの参加者を紹介し、交流を図りました。】

新設されたばかりの農協の一番の課題は、加工品を売るなど、農協の活動が利益を得るようになるまで活動を維持、継続させることです。商品が売れるようになるまでには、新しい加工品の発案や品質の向上などの地道な作業が必要となります。そのため、即時の利益が得られない場合には、あきらめて辞めてしまうメンバーも多くいます。これは全ての農協に共通する課題です。今回設立した農協でも、このような課題に直面した場合、活動が停止しないように、またメンバーのモチベーションが下がらないように、ワークショップでは持続可能な運営方法についても、学んでもらいました。

農協メンバーに商品展開のアイデアについてヒアリングした際、小麦粉や米粉の他、コーヒーやスパイス生産などの面白い案も取り上げられました。そこで、次の活動では、各農協に製粉機を供与する予定です。

これからの活動が楽しみです。


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【ムランカーヴィルの農協見学。この農協は20年前に設立され、今では海外にドライフードを輸出しています。】 

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【それぞれの地区に分かれ、製粉機を使った商品のアイデア出しを行いました。】

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11月 17, 2016 農業支援 |

2016年11月 4日 (金)

JENスタッフへのキャパシティビルディング研修

支援の場で忘れてはならないのは、日頃から現地の人びとのために尽力しているスタッフのキャパシティビルディングです。

スリランカ事務所は総務・経理担当者をはじめ、技術面を担当するエンジニア、コミュニティでの活動に直接携わるスタッフや、行政との関係構築を担うスタッフで構成されています。彼らは、日々、事業に参加している人びとだけではなく、活動のための資機材を調達する業者や現地行政との粘り強い話し合いを行います。そのため、スタッフ全員に共通して必要とされているスキルは、高いコミュニケーション能力です。

そこで、私たちは10月27日、スタッフを対象に、交渉力などコミュニケーション能力の向上を目的にしたキャパシティビルディングの研修を行いました。

【交渉のグループワーク】
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講師には、コミュニティ強化支援で、事業参加者を対象にしたワークショップの運営を担当してくださった方を招きました。丸一日かけて行ったワークショップでは、チーム間のコミュニケーション方法や、事業に参加される人びとや地区全体の方々が、地域の復興に対して当事者意識を持つための取り組み(コミュニティモビリゼーション)の仕方、交渉術、そしてスタッフ自身の長所・短所分析を学びました。
座学に加え、ゲームやグループディスカッションを交えたセッションがあり、スタッフはとても楽しく学べたようです。

研修後の感想では、
「自分自身の長所や短所などを深く考える時間があり、長所をどう伸ばし、短所をどう補っていくかを考えるいい機会になった」(ディルソン、テクニカルオフィサー)や
「活動に参加している人びとの能力強化は事業を通して行っているが、自分たちの能力強化にも目を向ける重要性が改めてわかった」(クガン、フィールドオフィサー)
という声も聞こえました。

【講師の話を熱心に聞くJENスタッフ】
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JENの活動が終了したあと、事業に参加した人びとが主体的に井戸の維持・管理を行っていくためには、活動期間内に彼ら自身のオーナーシップを高めることが必要です。そのために、まずはスタッフが一丸となってモニタリングや農業の促進活動、そして農協を通した地域の活性化に積極的に参加することが大切です。

今回の研修は、そのようなコミュニティモビリゼーションをより効果的に行うため、良い機会になったと思います。

【研修の終わりには全員に参加証明書を授与】
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11月 4, 2016 事務所・スタッフ |

2016年10月20日 (木)

フォードとタンバハマムコミュニティセンター建設



JENはコミュニティ強化支援の一環で、農業協同組合や村落開発委員会などコミュニティ内で活躍するグループが活動できるコミュニティセンターを建設しています。「地域の建物は地域の人たちで」という理念のもと、建設は業者を雇わず、土台から屋根まで全て地域の村落開発委員会の人びとによって行われています。

10月4日、このタンバハマムコミュニティセンター建設を支援しているフォード・モーターの社員ボランティア数名が Global Month of Caring というプログラムのもと、コロンボからキリノッチに赴き、建設を手伝ってくれました。この日の作業は建物の土台が完了した後の埋め戻しというもので、24平方メートルに延々と砂と土を運ぶものでした。

コミュニティセンターを建設しているタンバハマム地区のヴァナンカーニノース村は昨年の暮れに軍から解放され、今年の初めに帰還民の再定住がはじまったので、木もあまりなく、建物設備も整っていない場所です。一日のほとんどをエアコンの効いた部屋の中で過ごす社員の方々にとって、灼熱の太陽の下での力仕事はかなり大変だったようです。



【作業前の集合写真】
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【余ったブロックと取り除き土台の準備をするフォードとJENスタッフ】
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【この様に、砂をバケツや手押し車に入れて建物中まで運びます】
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建設の合間にJENが行っている井戸建設の訪問を通し、コミュニティの方々とも交流しました。タンバハマム地区は最近政府からシェルター支援が入りブロックで作られた家が建ち始めていますが、未だトタンやヤシの葉で作られた簡易シェルターに住む家庭も多く、水もJENの農業用井戸建設が始まる前は15世帯が2基の井戸と2つの水タンクを共有していました。

大都市コロンボとはかけ離れたタンバハマム地区の現状を見て、フォード・モーターの社員の方々は同じ国とは思えないと話していました。また、限られた資源を使ってたくましく生活をするタンバハマム地区の方々に刺激を受け、支援の必要性を実感したと話していました。

このような機会を通して、北部の現状だけではなく、その歴史や美しさ、またホスピタリティ溢れる人びとの様子などを今後も広めることが出来れば嬉しいです。



【コミュニティの方が作ってくれたお昼ご飯をよそうJENスタッフ】
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【埋め戻しの完了した建物。これだけでも1日かかりました!】
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10月 20, 2016 帰還民支援 |

2016年10月 6日 (木)

ムラティブ県にて農業ワークショップを開催しました

JENは現在の農業生計回復支援プロジェクトの一環で、帰還民がより効果的な農業を行うことができるよう農業の技術強化を行っています。今年は9月26日に、農業局の協力のもと、ムラティブ県の支援活動に参加する人びと38世帯を対象に、農業ワークショップを開催しました。

ワークショップでは有機農業や養蜂、キノコの栽培などの座学に加え、農業局のモデルファームで有機コンポストや、北部で栽培されている植物を用いた肥料や有機殺虫剤の作り方を指導しました。農薬を使った農業が拡大しているスリランカでは、農薬が流れ出た水を飲み肝臓病を患う人が増えてきています。そのような流れで、今回のワークショップでは有機栽培を取り上げることによって、より持続可能性の高い農業の仕方が指導できたと思います。また、北部の農業局では、ナス、オクラ、スイカや落花生などの従来の野菜に加え、キノコの栽培に力を入れ始めています。他の野菜より高く売れるキノコは、生計回復支援に適していますが、多くの農家にとってはキノコの栽培は初めての試みとなります。そのため、農業局がキノコの胞子などを安値で提供し、栽培の指導を行うプログラムも紹介されました。

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【有機農業のレクチャーをする農業局のインストラクター】


有機コンポストの実演では、参加者自らがインストラクターの指示に従ってコンポストを作っていきました。まずは仕切られた場所にワラを敷き、土をかぶせます。その上から水をまき、枯れたバナナの木をかぶせた上にまたワラを敷き、牛糞を溶かした水をまきます。牛糞の匂いのする水をまく場面では参加者の中にも躊躇する姿が見られました。その作業を何度か繰り返した後に、全体を数週間寝かせコンポストが完成します。

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【1.ワラに土をかけ、土台を作ります】

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【2.土にまんべんなく水をかけ、湿度をあげます。】

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【3.牛糞の入った水をかける作業はあまり好まれませんでした…】

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【4.その上にバナナなどの葉をかぶせます。】

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【5.何層も土や葉やワラを重ね、コンポストの準備ができます。】


暑い中、外での演習であり参加者は疲れた様子でしたが、充実したワークショップになったのではないかと思います。
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【ワークショップが成功し、ご満悦なJENスタッフ】

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10月 6, 2016 北部帰還民支援 |

2016年9月23日 (金)

ヤングファーマーズソサエティの登録

  JENは2015年のプロジェクトでムライティブ県オスィヤマライ地区にて新たに農協を発足しました。この農協は、内戦後再定住した元避難民のコミュニティ再建を促すために設立されたものです。前期事業ではこの農協にドライフード生産機や供与し、建設した農業用井戸の水を使用して作られた農作物を農協でドライフードにし、販売をすることで農協自体の収入も増やすことを意図としています。

 農協を行政に登録し、地域市民組織として認めてもらうにはとても長い時間がかかります。昨年の6月にヤングファーマーズソサエティ(以下YFS)としての登録手続きを始めたオスィヤマライ地区の農協も、つい先月やっと正式な登録書が引き渡されました。

 YFSとして登録されるには農協の管理委員が全員35歳以下でないといけません。JENが支援をしている地域の方たちは年配の世帯主が多いため、まずは若い世代の中から農業とコミュニティ強化に興味があり、地域の中でリーダーシップをとっていける若者たちを選んでもらいました。

 その後、農協のメンバー全員で、農協を使いどのような加工物を作っていきたいかを協議しました。事業参加者は色々な加工製品の需要、マーケットの有無、価格設定などを考慮し、オスィヤマライ地区ではドライフードの生産を行う事に決めました。このように事業参加者を最初から巻き込んだ活動をすることが、JENがいなくなった後も彼らが継続して加工製品を作っていけることにつながります。

 YFSとして登録されるには様々な条件があります。まずは定期的な会合をすることです。
 YFSメンバー全員が協働でコミュニティ作りをしていけるよう、毎月一度は全メンバーが集まり、ドライフード生産に関する課題や解決策などを話し合い、それを議事録に記載します。
 次に、各メンバーから決まった額の会費を徴収し、YFSが管理をする銀行口座にいれないといけません。登録の最終段階では、県農業局の農業専門家によるYFSの視察があり、それが終了すると書類が農業局に引き渡されます。それからは正式な承認がおりるまで数か月待つこともあります。

JENはこれまでにも7地区で農協を設立してきました。2013年に支援をしたヴィシュワマドゥイーストとヴィシュワマドゥウェストのではコンポストの製造を行っており、コンポストの販売や組合費の積み立てなどから農協の収入も増え、コミュニティ強化の一端を担っています。

【オスィヤマライ地区農協メンバーたち】
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【YFS登録書】
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9月 23, 2016 北部帰還民支援, 農業支援 |

2016年9月 1日 (木)

コミュニティ強化支援ワークショップの開催

 JENが現在行っている事業では、井戸建設というハード面の支援に加え、内戦で避難を余儀なくされたために壊れてしまったコミュニティの強化支援も行っています。 

 内戦終結後に再定住する際に、多くの人びとは元のコミュニティではないところに戻るため、JENの事業に参加する人びとも、一から信頼関係を築いていかなければなりません。
 コミュニティが団結し、お互いが協力して自分たちの生活を改善していく力を身につけられるよう、JENは8月23日、24日に事業参加者全員を対象としたコミュニティ強化ワークショップを行いました。
【ワークショップの概要を参加者に説明するJENスタッフ】
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 今回のワークショップの目標は、リーダーシップの取り方やコミュニティでの目標設定、またチームでの問題解決策の練り方などを中心に、コミュニティ活動の基盤を作ることでした。

 チームビルディングなどのトレーニングを多数行ってきた経験豊富な講師2名を招き、ゲームや寸劇などのアクティビティを交え、人びとが積極的に参加できるよう工夫がなされました。

【トレーナーの話を熱心に聞き入る参加者たち】
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 最初のセッションでは、参加者がいくつかのグループに分かれて身近に起きる問題や既存の解決策などを話し合い、どのようなスキルや知識が必要なのかを発表し合いました。
 また、ステークホルダー分析を通し、コミュニティ内で色々な問題が起きた時に、どの機関に相談すればいいのかなどを協議しました。
 ケーススタディも、身近な問題を取り上げることによって、実際に使える知識を伝えられたかと思います。

【寸劇を通してコミュニティ内の問題を解決する様子】
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 最終セッションでは、参加者一人一人から事業後に井戸が完成し、収入が上がることによって見える、将来への希望やビジョンを発表してもらいました。

 農業による収入向上はもちろん、参加者によっては、増えたお金を使ってお店を開きたい、家畜を買い酪農へもビジネスを広げたいなど、大きな夢を語ってくれました。

【参加者一人一人に将来のビジョンを聞くトレーナー】
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本事業では、コミュニティ強化支援を基盤とし、これから農業協同組合を形成していきます。今回のワークショップが強い組織作りにつながり、より大きな成果をもたらすことを願っています。

【ムライティブ県の参加者たち】
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9月 1, 2016 北部帰還民支援 |