2017年5月25日 (木)
人びとの台所 北部編
こんにちは。
今回はスリランカ事務所の総務・経理担当者が、北部での日々の暮らしを支えるマーケット(市場)を紹介します。
JENスリランカは、北部州キリノッチ県やムラティブ県の事業地との利便性を考慮し、キリノッチ県の中心に事務所を構えています。キリノッチは人口約11万人の都市ですが、いわゆる近代的なスーパーマーケットは3件(民営1件、国営1件、半官半民1件)しかありません。住民の多くは街の中心に位置するマーケットと呼ばれる市場で食料を購入しています。
マーケットは通常、半屋外で小さな区画に分かれていて、野菜、果物、魚、鶏肉など販売する品目によって建物が分かれています。マーケットはプラデシャサバと呼ばれる役所が管理しています。販売者は場所の借料に加え、売り上げに対して課される税金を支払います。このお金でプラデシャサバは市場を維持管理しています。
スリランカは四季がないため、年間を通して野菜の種類に大きな変化はなく、野菜市場では日本で夏野菜と呼ばれる野菜(なす、トマト、ゴーヤ、いんげん、カボチャなど)が売られています。
【野菜市場の様子】
グラム売りなので少量から購入できますが、言い値のため、多く購入した方が値切りやすくなります。北部ではまだ流通が発達していないため、生鮮食品はスーパーマーケットよりも地元の農家から野菜を買い取り販売しているマーケットの方が新鮮な食料が入手できます。私たち駐在員もこのマーケットで身振り手振り価格交渉し、食料を調達しています。
【魚市場では水揚げ量や種類は日によって異なるが、青魚~ソフトシェルクラブまでラインアップは豊富】
こういったマーケットでの地元の人びととのやり取りは、旅行ではなかなかできません。地域の人びとの生活や習慣を知り、文化を理解する上で駐在員にとって大切な機会となっています。
【こちらは果物市場バナナ、マンゴー、パイナップルやジャックフルーツなどが並ぶ】
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5月 25, 2017 文化、生活、習慣 | Permalink
2016年7月 7日 (木)
1歳のお誕生日会
今回は、スリランカの子どもを祝う文化についてご紹介したいと思います。
スリランカでは、子どもの1歳の誕生日を盛大に祝う習慣があります。日本で言う七五三のような行事です。先週末、テクニカルオフィサーのスサルザンさんの息子さんが1歳の誕生日を迎えるにあたり、お誕生日会を開催するため、スリランカ事務所スタッフを招待してくれました。
お誕生日会には、家族だけでなく仕事関係者も含め、約50名が参加していました。会はまず、コルカッタと呼ばれるお菓子とペン、ノート、車の鍵やお金をトレーに載せ、主役の子どもの頭にかけることから始まります。
【コルカッタをかけるシーン】

【何を拾おうか考え中】

そして、子どもが1歳になるまでの様子をスライドショーで上映し、成長の過程をみんなで共有します。音楽もあり、日本の結婚披露宴のような本格的なスライドショーです。
その後、主役は車に乗って登場し、親戚や近所の子どもたちと写真撮影を行います。このお誕生日会のために、3名のプロのスチールおよびムービーカメラマンを手配し、記録を残します。
ケーキカットをして一通り写真撮影が終わったところで、参加者皆で食事をしてパーティーは終了です。
【車で入場するスサルザンさんの息子さん】

【パーティー会場の様子】

約3時間のパーティーでしたが、家族総出で一人の息子さんのために準備を行い、親戚、近所や自治体の方々、仕事関係者も参加し、みんなで子どもの成長を祝い、サポートしていることが分かります。
内戦が長く続いた国ですが、こうした行事はコミュニティのつながりが復活してきている証拠ともいえます。
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7月 7, 2016 文化、生活、習慣 | Permalink
2015年12月24日 (木)
スリランカにも、クリスマスあり
ご存じない方が多いのですが、スリランカは多宗教国家です。
仏教徒が約70%、ヒンドゥー教徒が約10%、イスラム教徒が約8.5%、ローマン・カトリック教徒が約11.3%です。
そして、どの宗教の祝日も、国民の祝日に組み入れているのが特徴です。
このため、12月24日はポヤ・デーという仏教徒の祝日、25日はクリスマスというキリスト教徒の祝日を祝います。
気温は相変わらず30度以上にもなりますが、街はすっかりクリスマスモードです。暑いクリスマスもなかなか情緒あり、気に入っています。多数の宗教の祝日を共に祝うスリランカも、素敵ですよね。メリークリスマス!



現地事業担当
西田亜理沙
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12月 24, 2015 文化、生活、習慣 | Permalink
2015年6月25日 (木)
事務所の移転先、キリノッチの様子(Part2)
事務所周辺からスタートした前回。
今回はさらにキリノッチの街の中を歩いてみたいと思います。
【街で唯一のスーパー】

【近所のカフェ】

私は食べ物の買い出しのためにスーパーに行くこともありますが、
地元の方々が買い出しをするのは街の中心部にある市場が多いみたいです。
【色鮮やかな野菜。キリノッチの北にある最北の県、ジャフナから運ばれてきます】

【手慣れた手つきで野菜の量り売りをする女性】

【魚市場。まだここで魚を買ったことはないです】

【ジャックフルーツを売っているフルーツ屋さん】

【内戦終結後に建てられとてもきれいな駅舎】

いかがでしたか。
予想より発展していますか。まだまだですか。
私は、外食できるレストランがとても少ないので、近々できないかな、と願っています。
現地事業担当
西田亜理沙
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6月 25, 2015 文化、生活、習慣 | Permalink
2015年6月18日 (木)
事務所の移転先、キリノッチの様子(Part1)
以前の支援速報でお伝えした通り、5月初旬にスリランカ北部キリノッチ県の県都キリノッチに事務所を移転しました。
キリノッチは、スリランカの経済都市コロンボより北へ車で6、7時間のところにある発展中の小さな都市です。スリランカの内戦中は、タミル・イーラム解放の虎(LTTE)の本拠地でもあり、終戦後急激に発展しました。

(Google mapより引用)
本日も写真を用いてキリノッチの様子をお伝えします。
まずは、事務所周辺の様子です。
田園と土道に囲まれています。とてものどかで、夜になると真っ暗になります。
国際スタッフは懐中電灯が必須アイテムとなっていますが、近隣住民の方々は、懐中電灯もつけず歩いています。目の構造が違うのかな、といつも疑問に思っています。
【JEN事務所ゲート】

【事務所までの道。大雨が降ると簡単に冠水します】

【田園風景。暗くなっても人が仕事しているのをよくみます】

キリノッチはA9ロードという幹線道路沿いにある街です。
この道路には様々な建物があります。
【とても立派なヒンドゥー寺院】

次回はお店や市場の様子をお伝えします。ぜひご覧ください。
現地事業担当
西田亜理沙
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6月 18, 2015 文化、生活、習慣 | Permalink
2015年1月22日 (木)
大統領選挙とローマ法王
2015年1月8日にスリランカの大統領選挙が行われました。
スリランカの大統領選挙は日本の間接選挙とは異なり、住民による直接選挙です。
そのため、政府より投票日は有給休暇とするようにお達しがありました。
選挙は再任を目指す現職のマヒンダ・ラジャパクサ氏に対して、保健大臣のマイトリパラ・シリセナ氏が主だった対立候補でした。 マイトリパラ・シリセナ氏は現職大統領と同じ政党から離脱して新党を結成して立候補したため、反旗を翻した形になります。
翌9日に選挙結果が発表され、結果は・・・マイトリパラ・シリセナ氏が新大統領として当選しました。
マイトリパラ・シリセナ氏51.28%、マヒンダ・ラジャパクサ氏47.58%と接戦でした。
勝った方が大騒ぎしたり、負けた方が結果にいちゃもんつけたりして、暴動が起きたりすることを恐れて、スタッフの安全確保のために急遽事務所を休みとしたのですが、選挙結果が出た直後にマヒンダ・ラジャパクサ氏は敗北宣言を行い、役を降りたため、大きな事件もなく結果発表日は過ぎました。スリランカの人々は粛々と結果を受け入れた様な印象を受けます。
投票率は81.52%でした。2014年12月に行われた日本の衆議院議員総選挙が52.66%だったことが恥ずかしいです。
翌週の1月13日から15日には、ローマ法王がスリランカを来訪し、14日に北部マナー県にある「Shrine of Our Lady of Madhu」(マドゥー聖母マリア教会)を訪れました。
スリランカの主な宗教は仏教(約70%)、ヒンドゥ教(約12%)、イスラム教(約10%)、キリスト教(約7%)で構成されています。北部マナー県はカトリック教の強い地域で、ポルトガル統治時代に影響を受けたと言われています。
前日13日には政府より14日を国民の休日に追加する発表がありました。15日は元々国民の祝日であったため連休です。
新年早々、イベントだらけ、休みだらけのスリランカからでした。
現地総務経理担当 那須田智生
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1月 22, 2015 文化、生活、習慣政治、経済、治安 | Permalink
2014年9月25日 (木)
スリランカフェスティバル2014
今回は日本のお話です。
来る2014年9月27日と28日にお台場は石と光の広場(東京ビッグサイトそば)でスリランカフェスティバルが開催されます。
※開催会場が代々木公園から変更になっています!気を付けてください!
このスリランカフェスティバルは在日本スリランカ大使館が主催しており、今年で11周年となります。
スリランカ大使館の案内サイトはこちら
2012年の様子はこちら
スリランカ料理や紅茶、伝統舞踊などが催され、スリランカ尽くしの2日間です。
いつもブログ越しでのスリランカ紹介なので、少しでもスリランカを体感してもらえればと紹介してみました。
お時間のある方、ぜひお立ち寄りください。
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【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら】
9月 25, 2014 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年8月22日 (木)
【スリランカ東部】現在進行中の東部事業の様子
日本の外務省と皆さまからのご支援により東部バティカロアで現在行っている支援活動をご紹介します。
東部では、①農業給水支援として農業用井戸建設と給水ポンプの配布、②井戸管理委員会の立ち上げとコミュニティ強化のためのワークショップを開催し、生計の向上・安定の支援を行っています。
私が訪れた7月は、井戸建設の真最中でした。
井戸掘りは写真のように重機を使って行います。水量が豊かな井戸建設を目的に掘っているため、当然、水が湧き出てきます。この水が厄介で、土と同時に水も掻き出さなければなりません。
通常、工事前に予め地質調査を行い、水が出てきそうな地点に絞り込んで掘り始めます。ですが、中には少し掘っただけで大量の水が湧き出てしまい、井戸としては掘り進められないものも出てきます。
東部の地質は硬い岩盤を含んでいるため、岩を砕きながら掘り進めます。1台の重機でシャベルからドリルに部品交換して掘削し、岩が砕けたらシャベルに部品交換して掻き出す、の繰り返しなので、ただ掘るよりも時間がかかってしまうのです。
10M近く掘り進めて、十分な量の水が湧き出ることを確認できると、井戸としての形づくりとなる石工作業が始まります。この石工作業では、レンガを底まで運び~セメントを作成し~レンガを組み上げる作業は、すべて手作業です。井戸なので湧き出る水を吸い上げながらの作業となります。
写真は井戸の底での石工作業ですが、10Mの深さがあるので途中は、足のつかない場所で数本の板を渡しての作業となります。
現地総務経理担当 那須田
8月 22, 2013 心のケア事務所・スタッフ文化、生活、習慣東部帰還民支援井戸建設・修復 | Permalink
2013年6月13日 (木)
世界環境デー スリランカレポート
6月5日に世界環境デー(WED)の祝典がわれました。1972年に国連総会で世界環境デーとして制定され、1973年に初めて行われたイベントです。WEDの主な活動は気候変動、地球温暖化、自然災害、紛争、有害物質、生態系管理、資源効率などの対策を講じていくことです。
「環境」という言葉の真の意味を考えてみると、それとは人と動物などが暮らす環境です。スリランカの中心都市コロンボでは、市内の環境問題対策として「アーバンディベロップメントオソリティー」と言う政府機関が創立され、衛生環境の向上が見られました。主な業績は、病院、学校などの公共の施設で大型コンテーナーを活用するゴミの排除システムを創ったことです。さらに害虫防除剤を下水管に使い。大気汚染を最小減に抑えることにも成功しました。
今週、ガムパハ地区ではバジル・ラジャパクシェ経済発展大臣の指揮のもと「美しいバムパハ」プログラムが行われています。地域住民の人たちは、住まいと周りの環境の清潔さを保つため一生懸命努力しています。蚊が媒介する感染症であるデング熱に苦しんでいるスリランカでは、住環境の衛生状態を清潔にし、蚊の繁殖を防ぐことが住民の目下の課題となっています。
スリランカ事務所 ジョナサン・ルパシンヘ
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6月 13, 2013 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年5月 2日 (木)
スリランカより、日本へ象のプレゼント
2012年、日本との国交樹立60周年を迎えたスリランカ。これを記念してなんと、3月12日、多摩動物公園へ象2頭が寄贈されました。
日本訪問中のラージャパクサ大統領も式典に参加し、保育園児がシンハラ語で「ぞうさん」を歌ってお祝いしたそうです。
http://www.asahi.com/area/tokyo/articles/TKY201303120539.html
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/03/20n31100.htm
2012年9月13日の支援速報にも記しましたが、スリランカは本当に親日の国です。現地に野生の象がたくさん生息しているとはいえ、神聖な象を2頭もポンとプレゼントしてくれるなんて、と驚きました。同時に、どうやって日本まで来たのだろうと想像を巡らせてしまいました。船は時間がかかるし、飛行機に乗るには重量オーバー、もしくは身長オーバーだろうし・・・
そして、シンハラ語で歌った園児たちがとても微笑ましく思えました。いったい誰が訳したのかしら、タミル語もあること、知ってるかなぁ、などなど、こちらも勝手に当日までの準備を想像してしまいました。
スリランカといえば、紅茶やウィッキーさんが有名ですが、最近はリゾートとしても名高くなってきました。大統領訪問、象の寄贈のニュースを契機に、さらに多くの人にとって身近な国になればいいなと思っています。
5月 2, 2013 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年4月18日 (木)
スリランカ通信事情
「大雨で電話通じないから」
「大雨でインターネットが使えなくなったからメールの返事ができない」
これ、スリランカである本当の会話なのです。少なくともJENでは。特に北部ワウニヤ事務所と東部バティカロア事務所からコロンボ事務所に宛てた連絡です。雨期の時はあまりの頻発に「あ、また」とがっかりすることもしばしばです。
コロンボ事務所は他の2事務所に比べたら比較的通信事情が良く、電話が通じなくなったことは記憶にないのですが、それでもインターネットやTVなどは大雨により使えなくなることが多々あります。
【大雨で映らなくなったTV】

大雨といっても日本の台風に比べたらとっても弱いもの。オンタイムで台風の現場中継がTVで見られるなんて、日本の通信はすごいんだなぁと気付かされます。
さてこのブログを書いている今、大雨に加え雷も鳴り出しました。ひどくなると電気が落ちてしまうこともあるので、今日はこれにて失礼いたします。
4月 18, 2013 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年3月21日 (木)
スリランカのヘルシー生活(無糖ビスケット!)
たまたま通りかかったスーパーマーケットのお菓子コーナーで最近見つけました。

「なんて画期的な!」と思いつい購入したので、記念写真とともに最近のスリランカ小ネタとして皆様にご紹介しようと思います。おそらく日本にお住まいの方にとっては、何ら珍しくないと思うのではありますが。
ここスリランカではお菓子や紅茶にはお砂糖たっぷり、食事は塩とチリと油やココナッツがたっぷりと、日本人が「健康的」と考える食生活とはかけ離れています。
そんな環境において“Healthy (健康的)”を謳ったお菓子が登場したのです。しかもコロンボだけでなく、北部ワウニヤのスーパーマーケットにも置いてありました。
今後健康志向の人が増え、食事もお菓子も少しずつ変わってくるのかしら、と思ったある日でした。
3月 21, 2013 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年2月 7日 (木)
ケン君って?
スリランカに赴任して時間が経ちますが、知っているシンハラ語はかなり限られている私。
「こんにちは。」「私の名前は××です。」「元気?」「元気だよ。」「(リキシャーなどに乗った際に)まっすぐ行って下さい。」「私は中国人ではありません(9割9分中国人に間違えられるのです)。」等々ちょっとした挨拶程度。
つい最近ようやく分かったシンハラ語表現があるのです。
コロンボ事務所スタッフが電話に出る際によく使う「オー、ケーン!」そんなにしょっちゅうケン君から電話がかかってくるのか??それらしき名前の人物は聞かないし、随分長いこと疑問でした。と言うのも「ケンってシンハラ語でどういう意味」と尋ねてもそんな言葉はないと言われてしまったのです。
実はこれ、私のリスニングが間違っていたのです。「キヤン」のヤを少し弱めに、そして早口で言うとそれっぽい発音になる様です。意味は「tell me」、「どうしたの?」といった感じです。あぁ、ケン君ではなかったのね。やっとすっきりした。
☆☆☆☆☆ 参加者大募集中! ☆☆☆☆☆
2/18、2/20 ニュージーランドワインのチャリティ試飲会を開催いたします!
東京会場
■日時:2013年2月18日(月)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ザ・リッツ・カールトンホテル東京 2階 グランドボールルーム
大阪会場
■日時:2013年2月20日(水)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ホテルモントレ大阪
お問い合わせ、お申込みは、こちら
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
2月 7, 2013 文化、生活、習慣 | Permalink
2013年1月24日 (木)
東部:日本からの視察団
スリランカでは、お客様を歓迎することは、相手への尊敬を表す文化的な行いの一つとされています。
写真あ)は、ウェラウェリ郡長が日本からの視察団を歓迎している場面です。
【写真あ】

この後、給水ポンプや種の受け渡し式(写真い)と、井戸のオープニングセレモニーとしてリボンカット(写真う)に参加して頂きました。
【写真い】

【写真う】

また、村人達がJENのワークショップで学んだ有機堆肥作りの実演を視察団の前で行いました(写真え)。
【写真え】

これは藁、牛糞、落ち葉、生ごみといった普段の生活から得られるものだけで作られます。
こうしたセレモニーや実演の合間に、視察団は村人達へ様々な質問を投げかけます。「給水ポンプはどうやって共有されるの?」「どうやって維持費をまかなうの?」等々。
このようなやり取りは、農業井戸や配布された給水ポンプを使っていく村人達にとって、今後直面する事態を考える大変良い機会となりました。
(本事業は支援者の皆様と、外務省の協力のもと行われています。)
1月 24, 2013 文化、生活、習慣東部帰還民支援 | Permalink
2012年10月25日 (木)
自転車
私が住むコロンボでは、自転車に乗る人をあまり見かけません。坂道が多いという訳ではなく、交通マナーに問題があるコロンボで自転車に乗るのは危険だからかと思っています。それでもごく稀に乗車している人を見かけるのですが、全て男性です。

先日北部事業地を訪れた際、小学生の女の子から成人した女性まで自転車に乗っているのを目にしました。これはシンハラ文化とタミル文化の違い?いえいえ、実はそうではありません。
1990年以前は、ここ北部スリランカでも自転車に乗る女性はごくごく稀でした。この頃から経済制裁が始まり、ガソリンや石油が北部へ入ってこなくなってしまいました。そこで活躍したのが、こうしたエンジンがなくても走る自転車です。以降、北部では女性が自転車に乗る姿は珍しくなくなったと言われています。
10月 25, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年9月13日 (木)
スリランカフェスティバルに行って来ました!
9月 13, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年8月30日 (木)
火龍果

夜に咲くこの花、今日のタイトル(中国語表記)にある果物です。さて、何でしょう?

つぼみの写真(上)からお分かりになる様に、サボテン科に属しているので緑色の部分(葉茎)には棘があります。東南アジアが原産かと思っていたのですが、実はメキシコや中南米だそうです。
すっきりとした甘味の果肉には種がたくさんあり、キウィフルーツの様な食感です。

お分かりになりましたか?正解はドラゴンフルーツでした。


こんな木に実っています。
8月 30, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年8月16日 (木)
ランブータン

栗のイガの様にもモジャモジャの毛の様にも見えるものに包まれたこの果物、スリランカでは6月末から8月にかけてと、12月から1月にかけての二度シーズンがやってきます。今年は豊作だそうで、事務所のスタッフからおすそ分けしてもらいました。
赤だけでなく黄色のランブータンもあるのをご存知でしたか?大きさは同じ位です。どちらもみずみずしくとても美味しいのですが、赤いものの方が味が強いように感じました。
この数日後から、例のスタッフが咳と高熱の為数日間欠勤していました。回復後具合などを聞いていたら、「ランブータンの食べ過ぎで風邪をひいてしまった」とのこと。この国ではそんな風に言われているんですね。
【ランブータンの木】

8月 16, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年7月 5日 (木)
500円で何ができるの?~コロンボ生活編~
3月下旬のブログでお伝えした物価の話題。では実際そこで生活するには何がどれ位するの?と興味を持って下さった方もいらっしゃるではないでしょうか。
今日は、ワンコインを持っていたらコロンボで何が買えるかを見てみましょう。
日本ではワンコインですが、今のレートで換算すると大体500円=800スリランカ・ルピー程です。500ルピー札一枚と100ルピー札三枚、と書くとあまりお得感・お手頃感が出ないような気もしますが。。。
一日三食カレーと言われるスリランカの食事。ダール豆もよく使われる食材の一つです。約4kg購入できます。

そのカレーに欠かせないのが、チリ(唐辛子)。これは2.2kg購入可。日本人にも馴染みのある野菜を例に挙げると、トマトが3.9kg、人参が5・3kg、グリーン・ビーンズが5.5kg。鶏肉(ミンチ)ですと、約1kg。

何となくコロンボでの暮らしに必要な物価が見えてきましたでしょうか?
7月発行予定のニュースレターでは、500円で何ができるの?~北部帰還民支援編~をお届けします。是非ご覧下さいね。
7月 5, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年5月24日 (木)
風邪のひきはじめと言えば
日本でしたらお馴染みの漢方薬がすぐ浮かんできますよね。ここスリランカでも「風邪のひきはじめにはコレ」というものがあります。現地の人はもちろん、多くの在スリランカ日本人の方々もご存知なのではないでしょうか。
箱の両側面にはそれぞれシンハラ語・タミル語で「100% Natural Safe Herbal Remedy (100%天然・安心な植物性生薬)」と記載されています。
コリアンダー、生姜、胡椒、クミン等々が入っており、とっても癖のある飲みづらいものではないかと、今日まで避けてきました。が、ここ1週間近く微熱が下がらない私は今日ついに意を決して口にすることに。
1回分に小分けされた中身は簡単にお湯で溶けました。味は想像していたのと違い、ほんのり甘くとても飲みやすいハーブティーでした。次からはもっと早めに飲んでおこう。
5月 24, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年3月22日 (木)
物価の上昇
昨年の経済成長が8%にもなると言われているここスリランカですが、物価も著しく上昇しています。
例えば多くの国民の足となっているバスですが、1年前に6ルピーであったコロンボ市内の初乗り料金が7ルピー、10ルピーと上がっていき、今では2倍の12ルピーに至りました。都バスが200円から400円に、東京メトロが160円から320円になったと考えると、よりイメージが湧きやすいでしょうか。
2月中旬からガソリンが大幅に値上がったことが最近のバス代上昇に繫がっています。
もちろん、値上がったのはバスだけではありません。
もう一つの例が、電気代の高騰です。スリランカでは火力発電が主ですので、発電所で燃やす石油が値上がったとなれば、もちろん私たちの電気代に反映されることになるのです。
3月 22, 2012 文化、生活、習慣 | Permalink
2012年2月23日 (木)
デング熱
スリランカ駐在11か月目にしてついに罹ってしまいました、デング熱。
日本ではなじみの薄いものかと思いますので、何となく言葉だけ聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
デング熱は蚊によって媒介される感染症の一つですが、現在のところ予防の為のワクチンが存在しません。刺されないことが唯一の予防策です。
症状は高熱・頭痛などが主なようですが、ひどいケースになると出血をともない死に至ることもあります。
地元の新聞では頻繁にデング熱罹患者数や死亡者数を報道しています。政府の対応が追い付かないほど患者数や死者数が多いのが現実のようです。
さて私はと言えば、人生初の入院生活を体験し、先日無事退院しました。
支えてくれたスリランカ国内外の友人、上司、同僚多くの人に感謝でいっぱいです。
2月 23, 2012 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 | Permalink
2012年1月12日 (木)
ナンダ プドゥ ワルシャン / スバ アル アウダ ウェーワー
お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか。
コロンボは大晦日の夜10時頃から打ち上げ花火の音が聞こえ始め、新年3分前から至る所で爆竹と花火がひっきりなしに打ち上げられていました。
今日はお祝い事関連で下記をご紹介しますね。
これはハラッパー(Halapa)と言う、スリランカの中でもシンハラ文化に由来する伝統的なお菓子です。お正月には各家庭で手作りしたものを、ご近所に振舞うそうです。(因みに仏教国スリランカの新年は4月です。)
誕生日などお祝いごとの際にもよく作られます。
作り方は至ってシンプルです。クラッカン(Kurakkan、シコクビエというイネ科の植物)の粉、細かくしたココナッツ、砂糖、塩を混ぜ合わせ、カンダという葉っぱに挟んで15分蒸したら完成です。
各家庭で味付けが異なり、日本ではなじみの薄い食材と割と強い塩加減で今までに食べたことのない味もあれば、ココナッツ風味豊かな日本人にも馴染みやすいハラッパーもありました。
2012年が皆様にとって素敵な1年となりますように。
(タイトルは左からタミル語、シンハラ語で「明けましておめでとうございます」)
1月 12, 2012 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 | Permalink
2011年12月 8日 (木)
季節はめぐり
日本ではすっかり寒い季節になっていることと思います。ここコロンボでも朝方水シャワーを浴びるのがつらい気温になってきました。日中の服装は相変わらずTシャツ一枚で十分なのですけどね。
北部では乾期から雨期へと移行し、農業シーズンがやってきました。
平らな土地が多いスリランカ北部では多く農業がなされています。 コロンボからの出張の道すがら、田んぼをよく目にします。代かき中でまだ茶色い田んぼ、そこで働く人々の洋服、順調に育っている緑の稲、餌を探す白い鷺。
カラフルでのどかで、スリランカの美しい光景の一つではないでしょうか。
===== ご報告 =============
平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。
これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちらへ
========================
12月 8, 2011 文化、生活、習慣 | Permalink
2011年11月10日 (木)
スリランカのアポイントメント
外国を旅したり暮らしたりすると、文化の違いを感じませんか?
スリランカで感じたものの一つに「アポなしの来客」があります。
日本ですと、「○日の△時に」と事前にアポイントメントを取りますよね、特に商用の場合では。しかし、ここスリランカではそうした習慣がありません。赴任当初はこうした習慣を知らず、スタッフに来客を伝えられる度に「今日アポあったっけ?」と手帳をひっくり返していました。
先日スリランカ人のご主人を持つ日本人女性とお話しする機会があり、この習慣について教えてもらいました。先にアポを取ると、迎える側としてはお茶やお菓子などを準備しますよね。そうした気を遣わせないようにという配慮から、アポなしで訪れる習慣になったそうです。
11月 10, 2011 文化、生活、習慣 | Permalink
2011年8月18日 (木)
カーリー・アンマ祭での出会い
ワウニヤ事務所をかまえるこの地域で、カーリー・アンマのお祭りがありました(8月10日)。
カーリーとはヒンドゥー教のシバ神の妃パールバティーの憤怒相といわれ、戦の女神とされています。
アンマとはスリランカの言葉でお母さんという意味です。パールバティーは象の顔で知られるガネーシャの母に当たります。
賑やかな音楽が聞こえてくると、山車やヒンドゥーのお坊さんらがやって来た合図です。
各家庭では玄関先にお米やバナナなどお供え物をして待ちます。
真ん中に見えるのはココナッツの実です。
この家のおじいさんから「この実は三つの部分からできていて、人間に必要なものを示しているんだよ。一番外の硬い殻は人間の心を表し、実は生きていく為の食べ物であり、水は生活には不可欠なものだ」と教わりました。
さて一行は女の子が先頭を歩き、楽隊、お坊さん、山車という順に続きます。バラモンは一軒一軒立ち寄り、お経をあげ、お供えしてある蝋燭を手に家の人たちへ煙を浴びせます
(日本人がお寺の香炉でやるような感じです)。
その後お供え物を家の人、山車の人、その他一行に分け与え別の家へ向かいます。
お坊さんの到着まで質問に丁寧に答えてくれたおじいさんから、「自分たちの宗教を知ろうとしてくれてありがとう」と別れの言葉をかけられました。
そしてお坊さんからは、明らかに異教徒である私にまで煙を浴びるよう笑顔で勧められました。
今日のカーリー祭でここに住む人の心の広さに心を打たれました。
====== ご報告 =============
平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。
これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちらへ
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8月 18, 2011 文化、生活、習慣 | Permalink
2011年8月 4日 (木)
結婚式
先日コロンボ事務所で働くスタッフが結婚式を挙げました。日本と違う結婚式模様をお伝えしたいと思います。
やはりまず一番は衣装でしょうか。ウェディング・ドレスは、純白に金糸のサリーで頭にはロング・ベールをかぶります。
お式よりも、披露宴で文化の違いを強く感じました。
まず、席次表がないので招待客は来た人から順に好きな席に座っていきます。開始時間は設定されていますが、実際自分の都合に合わせて何時からでも参加できるようでした。のんびりゆったり時間が流れるスリランカらしい一面でした。
司会者もおらず、音もなく会場に現れたカップルは、まっすぐケーキに向かっていきます。家族に囲まれながら入刀している光景は、この国の家族の絆の強さを感じさせました。
また、お食事はバイキング形式だったのですが、ウェディング・ドレスを着た新婦までもが自分で取りに行っているのには驚きました。アナウンスもなく新郎新婦がお色直しのため退席した後は、ダンス・パーティーの始まりです。老若男女みんなが楽しみます。
こうして6時間の結婚式・披露宴は終わるのでした。
====== ご報告 =============
平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。
これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちらへ
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8月 4, 2011 文化、生活、習慣 | Permalink
2011年6月 9日 (木)
華やかな祭、ウェサック
5月17-18日はウェサックという祝日でした。この日は仏教の開祖であるブッタが「誕生」「悟り」「入滅」した日と言われています。特に今年は悟りを開いてから2600年という区切りの年で、盛大にお祝いがなされました。
これを記念して、二種類の記念硬貨が発行されます。10ルピー硬貨は6月から一般に出回るのですが、1000ルピー硬貨は一枚7500ルピーで2000枚が限定発売されます。
話が逸れましたが、このお祭りの準備は10日くらい前から始まります。提灯の飾りつけや、軽トラックの荷台に乗ったお坊さんが市内を回ってお布施を集めるのも見受けられました。
ウェサックの二日間は、市内で飲食物が施されることもあります。アイスクリーム、紅茶、中には食事まで! あちらこちらに長蛇の列ができていました。また、オリジナルの提灯デザインを競い合うコンテストもありました。この様なお祭り色と同時に、仏事としての色もうかがい知ることができました。子どもからお年寄りまで、白い衣装に身を包みお寺に向かう人の列は後を絶ちませんでした。
6月 9, 2011 文化、生活、習慣 | Permalink
2010年12月16日 (木)
事業の終わりと始まり
外務省や支援者の皆さまのご協力で、バティカロアでの農業用井戸の建設と住民組織の強化事業が、11月30日をもって無事終了いたしました。心より感謝いたします。11月下旬には、事業地であるチェンカラディ郡とキラン郡で、郡長や村の人びとと一緒に、農業用井戸の完成式典を行いました。
完成式典は、どしゃぶりの中なんとかテントを張って行われ、キラン郡長から、式典が行われた地区の井戸管理委員会に井戸の引継書が手渡されました。
この井戸には委員会メンバーで決めた「バタフライ」というグループ名が付いていて、みんな井戸の完成を心から喜んでいます。グループ名バタフライの下にはメンバーの名前が入ってます(写真3枚目)。
一方で、チェンカラディ郡での完成式典では久方ぶりに晴れた青空の下、やはりテントの中で行われました(4枚目:集合写真)。
12月3日には県庁にて県知事に報告会を行いました。県知事およびこの2郡の郡長、県庁計画局が参加し、JENのプロジェクト・オフィサーが事業の様子を、写真を交えて報告しました。県知事からは、岩の多いこの地域での農業井戸の建設に対し高い評価の言葉をいただきました。
次の事業は、さらに29箇所の農業用井戸の建設と住民組織の強化に加えて、小規模の排水溝も建設する予定です。既に大使館での署名式典を12月1日に終え、来年の11月まで事業を行います。
今年ももうすぐ終わろうとしておりますが、JENバティカロア事務所は本日もフル稼働で頑張っております。今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。
12月 16, 2010 文化、生活、習慣東部帰還民支援 | Permalink
2010年4月22日 (木)
バサンタ・カラム(スリランカのお正月)
スリランカでは、4月14日が新年の始まり。4月は、シンハラ人とタミル人のヒンズー教の人々にとって、もっとも楽しい時期です。この時期は、タミル語で「バサンタ・カラム(ものごとが新しく始まる季節)」と呼ばれ、お祭りを行うシーズンでもあります。写真のように、各地でマラソン大会が開催され、大勢の子どもや若者が参加します。
4月15日早朝バティカロア市郊外にて
新年のお祝いには、スリランカ独自の慣習があります。豊かさを願ってお金を渡したり、年長者から祝福を受けたり、頭にハーブのオイルをつけてお祝いをします。
4月15日、バティカロア事務所でも、JENバティカロア事務所のプロジェクト・リーダーがスタッフ達を祝福しました。左手にはスタッフに渡すお金を持っている様子がうかがえます。
このような慣習を通して、人々は気持ちを新たにし、充実した一年を迎えます。
(バティカロア事務所 シャルラータ:フィールド・アシスタント)
4月 22, 2010 文化、生活、習慣 | Permalink
2010年1月28日 (木)
タイ・ポンガル
タイ・ポンガルは、タミル人にとって大切な、収穫を祝うための1月半ばにあるお祭りです。「タイ」は「1月」という意味、「ポンガル」は「煮こぼす」という意味です。
西洋や日本の人にとっては1月1日が1年の始まりですが、タミル人にとってはタイ・ポンガルが1年の始まりです。この日には伝統的に、この時期に収穫したコメを使ってミルク・ライスを作り、太陽の神様に感謝をささげます(その際、伝統的な土鍋でミルクを煮こぼす方法でミルク・ライスを作ります)。
写真の男の子は、ポンガルを祝う時に着る新しい服を買うために、薪を運び、売っているところです。私がこの男の子にポンガルについて尋ねると、「お店で米とミルクを買って、ミルク・ライスを作り、太陽の神様に感謝をします。前は自分の土地で収穫したコメを使ってポンガルを祝ったのですが、避難先から帰ってきてから、まだ自分の土地でコメを収穫できていません。だから、ポンガルを祝うために日雇いの仕事をしてお金を稼がなければいけないのです。」
2年近くに及んだ避難生活からもとの居住地に帰った人々には、紛争で破壊された生活を再建する苦難に加え、降雨パターンなど気候の変化という課題も待っていました。
気候の変化は、人々の生計活動の様式だけではなく、伝統行事にも大きな影響を与えています。ジェンは農業井戸の掘削を通して、気候変動に負けない生計活動を支援しています。
(デービッド、ワラチェナイ事務所 プロジェクト・オフィサー)
1月 28, 2010 緊急支援文化、生活、習慣 | Permalink
2009年12月17日 (木)
「スリランカで学んだこと」
私、道正義隆は、約9ヶ月間に亘るスリランカ事務所でのインターンの勤務を終え、14日に日本へ帰国しました。スリランカでは、事務所内での活動に加え、実際に現場へ行くことができ、日本ではできないようなことを多く体験することができました。
その中でも特に印象に残っていることは、農業プログラムに参加している方々へインタビューをしたことです。「野菜の種が大きく成長しました」など植物の様子に関する回答はある程度予想していたのですが、「農業をすることによって、生活が楽しくなってきました」など心の変化についての答えは予想しておらず、とても驚きました。
「今までは何もせずにだらだらとして、毎日を退屈に思いながら過ごしていましたが、農業をすることで有効に時間が使えるようになりました。生活の中心であった農業を再び始められるようになり、生活がとても楽しくなりました。」この参加者の方が答えてくださったように、農業を再開したことにより、収入が増えただけではなく、心理的な面も回復していることを改めて感じることができました。
このように、ジェンでは、農業に復帰するという一つのプロジェクトを行うことにより、「収入の回復」だけではなく「心の回復」という二つ目の効果も同時に出るようにプロジェクトは制作されていたのです。
私も、これからは一つのことをすることにより、二つ三つと成果が得られるようにしていきたいと思います。
(海外事業部インターン 道正 義隆)
写真左から:事務所長・西丸/インターン・道正/プロジェクト・オフィサー・山中嶋
12月 17, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 | Permalink
2009年11月26日 (木)
【東部】帰還地の人々の生活
先日、事業地へ向かう途中、自転車に重そうな薪を乗せて運んでいる男性を見かけました。尋ねてみると、次のような話をしてくれました。
「午前中のうちにこの薪を売りたいので、街まで運んでいるところです。もし売ることができなければ、私の家族は、今日食べるものがありません。娘を健やかに育てたい一心で、重い薪を運んでいます。」
ジェンが生計回復支援事業を行う地域には、このように不安定な収入源に頼り、なんとか生活している人がたくさんいます。わたしたちは、農業用の井戸の建設を通して、人々が安定して農業で生計を立てられるようになることを目指しています。
バティカロア県は2007年に反政府勢力が掃討され、政府により統治されるようになりましたが、完全に復興するまでには息の長い支援が必要です。今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
(ワラチェナイ事務所フィールド・アシスタント ジーワダルシャニー)
11月 26, 2009 文化、生活、習慣東部帰還民支援 | Permalink
2009年11月19日 (木)
コロンボ・プチマラソン
コロンボ・プチマラソンに出ました。
先日の日曜日、友人の誘いでコロンボ・プチマラソンに出ました。コロンボの商業の中心地にほど近いベイラ湖の周りを一周する約6kmのコース。曇り空から小雨が降る絶好のマラソン日和でした。
スタート時間の9時を過ぎても、道路規制の調整ができていなくてなかなかスタートせず、いざスタートとなっても何だかなし崩し的にスタートしてしまうあたりが「スリランカ式だなぁ」と思いつつ、6kmの旅の始まり。
交通規制は一応されているものの、古ぼけた大型バスがスピードを上げて埃を舞い上げながら通り抜けたり、役場の職員が道端で清掃をしていたり、収集される生ごみをカラスが狙っていたり、露店に人が集まったりと、普段と変わらないコロンボの片隅の風景でした。普段と違うことは、こちらは走っているので、排気ガスと生ごみの臭気のカオスが疲れてきた身体にこたえることです。。。
気持ち的に負けそうになってくると、沿道に集まり見物している地元の青年たちが、伴走して水をかけてくれたり、励ましてくれたりと、素朴で人間味あふれるコロンボの一面に救われます。暖かい声援(?)に支えられて何とかゴール。
普段の仕事とはまったく違う視点で、ディープなコロンボを体験した貴重な機会でした。何となくご当地マラソンの醍醐味に目覚めた気がする今日この頃です。
(プログラム・オフィサー 山中嶋 美智)
11月 19, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 | Permalink
2009年10月22日 (木)
【北部】避難キャンプで生きる
先日、給水活動のモニタリングのため避難民キャンプへ行ったときに、57歳の女性と出会いました。彼女は7人の子どもの母親で、避難前の生活や今の状況について話してくれました。
「私は2009年4月19日にLTTE(反政府勢力)の支配から政府地域に逃げてきました。
政府地域に入る以前の私たちの生活は非常に厳しいものでした。戦闘のため自分たちの村を離れなければならず、そのうえ、避難先でも戦闘地域に囲まれていて支援の手が少なく、地雷の心配もありました。政府地域に入るには、この戦闘地域を越えなければいけませんでした。
政府地域に入ったあとで、ここ、ワウニア県の避難民キャンプに収容されました。ここでの生活では、食料や水、衣類などいろいろな支援が届いています。
しかし、まるで鳥小屋の中にいるようです。大きな有刺鉄線に囲われ、監視の目も厳しく、外に出る自由がありません。親戚に自由に会うこともできません。
ここには地雷におびえなくてもいい平和な生活がありますが、自由がないのです」
(ワウニア事務所フィールド・オフィサー)
10月 22, 2009 文化、生活、習慣北部緊急支援 | Permalink
2009年7月16日 (木)
東部でも支援を続けています!~トイレ建設の起工式~
JENは北部ワウニア県での緊急支援と同時進行で、東部バティカロア県での復興支援も続けています。
2007年から2008年にかけて、私たちはワカライ郡で帰還民支援を行ってきました。
ワカライ郡の復興はかなり進んでいるものの、郡の最南端にあるサラティブ村は復興支援から取り残された状態で、衛生施設が整っておらず、特に雨期に衛生状態が悪くなるという現実がありました。
今回、国際ボランティア貯金からの助成を受け、サラティブ村に50基のトイレを建設するとともに、住民に対して衛生教育を行います。
事業を開始する準備がすべて整ったので、事業に参加する人たち、地域の行政関係者などが集まり、村の宗教的リーダーによるヒンドゥー教式の起工式が執り行われました。
起工式を行った家のドン・ジョーセフさんには、奥さんと生まれたばかりの子どもがいます。
「これまでは、家の敷地内の物陰か、少し離れたジャングルまで行って用を足していました。これからはその必要がありません。妻も夜間に安心してトイレに行けるようになります」と話してくれました。
7月 16, 2009 文化、生活、習慣東部帰還民支援 | Permalink
2009年5月28日 (木)
内戦の終結
スリランカでは、19日に国会で行われた大統領の勝利宣言により25年にも及んだ内戦が終結しました。
勝利宣言のテレビ中継に合わせて、コロンボ市内には国旗と大統領の看板がたくさん飾られ、事務所の近くでは祝福の爆竹が鳴り響いています。また、車の窓から体を乗り出して国旗を振り、叫びながら市内を周回している人々が多くみられました。コロンボ市内は勝利の喜びに包まれています。
一方で、最後まで戦闘が行われていた北部地域では、2006年からの戦闘で約28万人の住民が避難生活を強いられています。反政府軍の支配地域から脱出し、政府軍に保護されるまで、住民は食料や水も充分にないまま避難を続けていました。中には健康状態が悪化した人々もいます。
避難民の多くが、戦闘地域の南に隣接するワウニア県の避難民キャンプに収容されています。しかし、ここ1ヶ月で、一気に20万人も増えたキャンプでは、スリランカ政府や国連、NGOによる支援がなかなか追いつきません。仮設テントや簡易トイレの建設、水や食料、衣類、石鹸などの配布が急ピッチで進められていますが、林を切り開いて急造しているキャンプのため排水施設に問題が発生したり、支援物資の配布でも混乱したりしています。
東部で活動しているジェンも、この北部ワウニア県にて緊急支援を行なうための調査を進めています。中でも特に緊急性の高い支援を見極めている段階です。引き続き、皆さまのご支援、よろしくお願いします。
「母の日のブーケが野菜の種に」スマイルシーズ観察日記はこちらへ
5月 28, 2009 緊急支援文化、生活、習慣政治、経済、治安 | Permalink
2009年4月30日 (木)
ひさしぶりに祝うお正月
バティカロア県キラン郡で10ヶ月実施予定の事業も7ヶ月が過ぎようとしています。
スリランカでは、4月13日と14日がシンハラ仏教とヒンズー教の正月にあたり、8割の国民にとって祝日です。
ヒンズー教の住民が多いジェンの事業地では、今年は久しぶりにきちんとお祝いができる正月です。なぜなら、2006年は現地での武装勢力間による緊張が高まり家庭内でひっそりと、2007年と2008年は紛争のため避難地での生活でした。
今年は古来の習慣にのっとってお祝いできました。再び始めた農漁業や出稼ぎで貯めたお金で新しい洋服や正月のお菓子を準備し、そして、ヒンズー教の寺院を訪れ祈りをささげました。その後、親戚や友人の家を自由に訪ね歩き、新年を祝いました。今年は戦闘や爆弾に怯えることなく、人々は心行くまで新年のイベントを楽しみました。
今後も再び戦闘が始まることなく、人々が毎年自分たちの村で新年を祝うことができることを願うばかりです。
(写真1:ヒンズー教寺院にお参りする人々、写真2:正月明けにスタッフが村を訪問した際に出されたお祝いのお菓子)
4月 30, 2009 文化、生活、習慣 | Permalink
2009年4月16日 (木)
空港での戸惑い ~スリランカの新しいインターン~
はじめまして。
スリランカのコロンボ事務所で3月から12月までインターンとして勤務することになりました道正義隆(どうしょう よしたか)です。
JEN東京本部での研修を受け、先月スリランカに入りました。
スリランカに来て初めて驚いたのが、空港での厳重な警戒です。
日本と全く異なり、大きなライフル銃を持ったガードマンが各所に立っています。
私はその光景に戸惑いながら、なるべくガードマンと目を合わせないように離れて歩いていました。
すると、突然「STOP」と声をかけられました。
「何も悪さはしていないのに」と内心はらはらしていると、「ルートの逆走は禁止」とのこと。
何もなくてよかったと思いましたが、銃を持った人に呼び止められるのは緊張するものです。
私はすぐに元のルートに向かってUターンしました。
車で事務所に向かう途中にも、多くの検問がありました。
スリランカについて多少は調べてきましたが、
この時にあらためて「まだ紛争を行っている国に来たのだ」と実感しました。
多くのものが僕にとっては新鮮なスリランカ。
この新鮮さを大事にしながら残りの8ヶ月間、悔いのないようにできる限りのことに挑戦していきたいと思います。
よろしくお願いします。

(写真:右・母親のようにいろいろ教えてくれるオフィス・アシスタントのプレマさん、
左・道正)
4月 16, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣政治、経済、治安 | Permalink
2009年2月19日 (木)
紛争地での「ガネーシャ」
本やドラマを通じて、日本で最近人気のガネーシャですが、スリランカでは、成功や知恵の神様としてあがめられています。もっとも人気のあるヒンドゥー教の神様といえます。バティカロア県内を移動していると、いくつものガネーシャ寺院を通り過ぎます。
紛争のため住んでいる場所を追い出された人々が戻ってきているキラン郡では、建物が壊れてしまっています。しかし、仮設の寺院がいくつかみられ、人々の信仰の篤さが感じられます。場所によっては、写真のように大きな木の下に石を祀っています。そして、そこに神様が宿っていると信じて、花やお賽銭が備えられています。紛争の傷跡が見える光景でもありますが、なんとなく日本の道祖神を思い出す、懐かしい光景でもあります。
スリランカ北部では紛争が激化し、避難民の数が増え始め、治安も流動的な状況になっています。そんな中、JENは、東部州内のほかの地域に避難していた人々が、もともと住んでいた土地に帰還したあとの、再定住の支援を続けています。成功の神様が見守るなか、人々は生活再建の努力を続けています。
2月 19, 2009 文化、生活、習慣 | Permalink
2009年2月 5日 (木)
気丈なお母さんの紛争の傷跡
クラビチェナイ村のサンタナピレさんは、ジェンの事業で結成した管理委員会(支援地の住民による支援受け入れの組織)のリーダーです。集会やワークショップのときにはいつも目を輝かせて一生懸命話を聞き、とても活発で、頼もしいおかあさん、という印象でした。
しかし先日、カウンセリングを担当する心理学専門家に同行して彼女の家を訪問したとき、これまで知らなかった一面を見ました。
サンタナピレさんには、5人の子どもがいました。息子の1人は政府軍の攻撃で亡くなり、娘も別の戦闘に巻き込まれて亡くなりました。さらに、このような状況が耐えられなくなったサンタナピレさんのだんなさんも自殺してしまいました。
涙を流しながら、過去に起こったできごとについて話してくれたサンタナピレさん。村の人々の近くで活動しているJENスタッフを信頼し、心を開いてくれたのです。
精神的な傷があまりにも大きく、引きこもりがちになっていた時期もあったそうですが、今は,孫の面倒を見ながら、生活を再建しようと一生懸命です。簡素な家ながらも室内は清潔に整えられていて、彼女が自分で作ったというヤシの葉のゴザや、バスケットがありました。JENが配布した種で育てたとうもろこしやピーナッツも、ほかのどこの家よりも元気に育っています。
辛い過去を抱えながらも、明るく前向きに生きているサンタナピレさんの姿に、訪問したスタッフ一同、心を揺さぶられました。そして、このように非常に厳しい状況の中で、必死に自立していこうとしている人々の尊い努力を支援していきたいと、決意を新たにしました。
2月 5, 2009 心のケア文化、生活、習慣政治、経済、治安 | Permalink
2008年12月18日 (木)
常夏スリランカのクリスマス
年末も押し迫り、常夏のコロンボは今、クリスマスに彩られています。仏教徒が7割近くを占めるスリランカに、キリスト教徒は7%しかいません。しかし、多くの人が日本と同じようにクリスマスを楽しんでいます。
コロンボの大きなお店は大勢の人でごった返し、イスラム教徒の女性も腕一杯に安くなった商品を買い込んでいます。バティカロア県に行くと、教会のある町は写真のようにかわいい(?)クリスマス商品が所せましと並べられています。
スリランカは、仏教、ヒンズー教、キリスト教、イスラム教が共存する国。キリスト教のイエス・キリストの誕生を祝うのがクリスマスであれば、仏教のブッダ生誕を祝うウェサック(Wesak)祭、イスラム教のモハメッド生誕の日もこの国では祝日です。多神教のヒンズー教には教祖たる人はいませんが、いろいろな祝日があります。残念ながら日本で最近有名なガネーシャの祝日はありませんが。
現地の人材を最大限に活用するため、休日・祝日も現地のカレンダーに沿ってジェンは活動しています。1月1日も営業日です。来年のスリランカの休日・祝日を知りたい方はこちら(英語)をご覧下さい!
今年1年間、皆様の温かいご支援ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
12月 18, 2008 文化、生活、習慣 | Permalink
2008年11月20日 (木)
待望の雨と種蒔き
例年なら9月の終わりころには降るはずの雨がなかなか降らず、乾燥し切っていたバティカロアですが、先週になって、ようやく雨が降りました。
土地を整え、種蒔きの時を今か今かと待っていた村人たちが、種を蒔き始めました。待ち望んだ雨の到来に、人々の顔には喜びと安堵の表情が見えました。
あとは、例年のようなパターンで、何度か雨が降るのを祈るのみです。気候変動の影響からか、近年は天候の予想が非常に難しくなっており、特に生活が不安定な帰還民の生活を脅かしています。同時に、ジェンのような天候に依存する帰還民の生計を支援する援助団体も、人材の投入や物資調達のタイミングなどに頭を悩ませています。
写真1.ジェンが配布した道具を使って土地を整えながら、雨を待つ村人
写真2.雨のあとに、ジェンが配布した種を蒔く村人
11月 20, 2008 緊急支援文化、生活、習慣 | Permalink
2008年7月 3日 (木)
協働作業で心のケア
家庭菜園プロジェクトでは、時々、事業参加者が、他の参加者の家庭菜園を訪れます。そこで、作業を手伝いながらトレーニングするのです。ところが、ある村で、特定の家に行くのを拒む、ということがありました。
ワカライ郡は長らく紛争状態であったために、村の隣人同士がお互いに不信感をもっていることがあります。そこで、ジェンのソーシャル・ワーカーと心理学専門家が働きかけて、コミュニティ内で話し合いを行いました。人々の間の不信感が軽減し、お互いの家を行き来できるようになりました。
今、この村では、みんなが楽しげに協働作業をしている姿が見られます。苦しいことや喜びを分かち合うことで、コミュニティ内での信頼関係、連帯感が強まっていきます。
ジェンの家庭菜園プロジェクトは、野菜を栽培して栄養を改善したり、家計を助けたりするだけでなく、人の心を癒し、信頼関係を築くことにも貢献しています。
スリランカのお母さんたちが挑む、野菜栽培事業。
「スマイルシーズ(*)観察日記」もご覧ください。
(*)2008年5月、母の日にブーケを送り、スリランカのお母さんへ野菜の種や苗を送ろう!というプロジェクト。
7月 3, 2008 心のケア文化、生活、習慣 | Permalink
2008年5月22日 (木)
プロジェクトの成功と平和を祈念して・・・!
スリランカは多宗教です。JENでも、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教と、さまざまな信仰をもつスタッフが働いています。人々は他の宗教に対して寛容で、ヒンドゥー教徒でなくてもヒンドゥー寺院にお参りに行く、ということもよくあります。
先日は、本格的に始動した新プロジェクトの成功を祈るため、スタッフみんなでヒンドゥー寺院にお参りに行きました。伝統的な楽器を使った音楽が流れ、極彩色の神様の絵や像が随所にある寺院は、仏教とは全く違った風格です。神官たちが伝統的な方法で儀式を執り行い、最後にみんなでお供えものを分けあいました。
チームの一体感が高まる一日でした。
スリランカのお母さんたちが挑む、野菜栽培事業。
「スマイルシーズ(*)観察日記」もご覧ください。
(*)2008年5月、母の日にブーケを送り、スリランカのお母さんへ野菜の種や苗を送ろう!というプロジェクト。
5月 22, 2008 文化、生活、習慣 | Permalink
2008年3月13日 (木)
明日への選択
JENが事業を実施しているスリランカ東部のバティカロア県で、3月10日に地方議会選挙が行なわれました。戦闘に明け暮れたこの地域で、選挙の実施は14年ぶりです。
選挙は、政党と個人に対する投票があり、101議席に対し831人が6つの政党と22のグループに分かれて立候補しました。それぞれの政党にはシンボルがあり、漁船やココナツ、農具の鋤といった生活に密着している物が使われます。それをつけたポスターを貼ったりチラシを配ったりして選挙運動を行なっていました。決起集会がJENの職業訓練の日程と重なると、訓練参加者はそちらに行ってしまうこともありました。
選挙結果は、政府よりのタミール系政党が過半数の票を集めて圧勝しました。今回の選挙が地域住民にどのような影響を与えるかはまだわかりませんが、少しでも早く平和が訪れ、人々が安心して生活できるようになることを願っています。
3月 13, 2008 文化、生活、習慣 | Permalink
2007年8月 2日 (木)
日ス友好の歴史
スリランカで活動していると、「日本に行ったことがある」という行政や他の支援機関のスリランカ人職員に会う機会が多くあります。
また、「かつて自分の職場に日本人がいて一緒に働いていた」という人も少なくありません。
これは、日本政府が半世紀以上に渡って研修員を受け入れ、専門家などを派遣してきたお陰です。
このような方がたは概ね日本に好印象を持っており、JENという団体を知らなくても、日本の団体というだけで好意的に接してくれます。
例えば、初めて事業を行う土地で我々が突然訪問しても、快く会ってくれるだけでなく、こちらが必要としている情報や資料を先回りして提供してくれることも珍しくありません。
これらは業務を遂行する上で、大きな助けになっています。
長年に渡る日本とスリランカの友好関係に感謝しながら、それをJENがさらに発展させられるように、支援を続けていきたいと思います。
8月 2, 2007 文化、生活、習慣 | Permalink
2007年5月 3日 (木)
野生動物との共存
JENが現在支援活動を行っている津波被災者用の再定住地区は、ジャングルを切り開いて開拓された場所です。この地で実施している家庭菜園事業の受益者の悩みの一つは、せっかく収穫した野菜や果物が水牛や猿、象などに食べられてしまう事です。
近くには野生動物の自然公園もあり、体長1メートルはあろうかという大トカゲや3メートルは軽く超えているヘビなどに出くわす事もしばしば。JENのハンバントタ事務所の庭にもよく猿が出没して木の実を食べていますし、再定住地付近のゴミ捨て場では生ゴミを漁っている野生の象を頻繁に見かけます。
しかし、考えてみればこの辺りはもともと動物たちの生息地で、彼らも再定住地区建設によって住みかを奪われた津波の被災者です。象による死者が出るなど問題は深刻ですが、今後彼ら動物とどのようにうまく共存していくかも考えていかなければならないでしょう。
5月 3, 2007 文化、生活、習慣 | Permalink
2007年3月22日 (木)
悪童の村
ある漁網指導員の話。
「初日、私が訓練を終え、村を出ようと車に乗り込むと、少年たちが『町まで乗せて』と頼んできました。彼らだけを特別扱いできなかったため断ると、『もう来るな!!』と言われてしまいました。」
彼以外の他のスタッフからも次々と、同様の意見が寄せられました。
とあるJEN事業村での事です。
心理学の専門家の分析によれば、
①漁師である彼らの父親は家を空けがちで、厳しいしつけを知らずに育った、
②アルコール依存の父親が、意味もなく暴力を振るうので、子どもたちも情緒不安・根強い不信感がある
彼らのこうした態度は、①、②が原因のようです。
そんな彼らに対しJENスタッフが心掛けてきたのは、子どもたちの中に入って話を聞き、彼らの態度をとがめるのではなく、一人の人間として個性を尊重し、子ども扱いしないといった基本的な事でした。
そして約1月後、「悪童の村」に何が起こったでしょうか…?
放課後の課外活動では、開始時間前に子どもたちが集まり、指導員の到着を待っているそうです。
ひとたび信頼関係ができあがると、彼らは元の「明るく開放的な少年たち」に戻り、今では家庭でのトラブル、進学・就職などへの不安、被災のトラウマなどを相談してくれるようになりました。
JENスタッフは、心のケアを一番に考えて子どもたちと向き合い、今では子どもたちのよき相談相手となりました。
3月 22, 2007 心のケア文化、生活、習慣 | Permalink
2005年10月27日 (木)
村の連帯
津波被害により、被災者の人たちが失ったのは、家族、家、仕事、収入だけではありません。これまで村の中にあった連帯や結びつきまで失ってしまった村が少なくありません。
津波直後、被災者達は辛い気持ちを分かち合い、助け合いながら避難キャンプでの共同生活を送りました。しかし、その後、支援団体や政府からの支援物資の分配を巡り、被災者の間で不信感、妬みが生まれるようになりました。数に限りがあるため、支援物資が村人全員に届くことはまれです。支援物資が届いても、一部の強いグループばかりがいつも物資を独占してしまい、弱いグループの人達が何ももらえないというケースも多くあります。
JENは、村の連帯や人間関係を損なうことがないよう配慮して支援活動を行っています。支援活動を実施する際は、まず村の中に委員会を立ち上げ、住民の話し合いのもとで公平に参加者が選ばれるよう気を配っています。
JENの活動(共同作業とグループカウンセリング)により、被災者間にあった不信感が払拭され、失いかけていた村の連帯を取り戻すことができたという声が届いています。
スリランカ津波被災者応援ツアー(11/19~24)参加者募集!
アサヒコム「国際支援の現場から」好評連載中!
10月 27, 2005 心のケア文化、生活、習慣 | Permalink
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2005年4月21日 (木)
スリランカのお正月
4月14、15日はスリランカのお正月でした。多くの人々が自分の故郷に帰り、家族や親戚と共に新しい年を迎えます。面白いのは、毎年占いで年明けの時間(今年は午前0時39分)、料理始めでかまどに火をつける時間(今年は午前5時23分)などが細かく決められていることです。
お正月の朝一番に、家族そろってミルクライスと呼ばれるひし形のお餅を食べるのですが、これも今年は午前6時48分、ときっちり時間が決まっていました。普段時間にあまりこだわらないスリランカの人々も、お正月には、ラジオで正確な時間をチェックし、伝統的な行事を行うということです。
4月 21, 2005 文化、生活、習慣 | Permalink
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2005年4月 7日 (木)
自然豊かなスリランカ
スリランカは自然が素晴らしく、多くの観光客が訪れていたそうです。国立公園がいくつかあって、野生の動物がたくさん住んでいます。国立公園に行かなくても、コロンボでも充分たくさんの野生動物を見ることができます。
JENのコロンボ事務所には、夜になるとコウモリの群れが現れます。洗面所にはヤモリやくもがたくさんいますし、屋根では猿が跳ねていることもあります。庭には、いろんな鳥が飛んできます。コロンボは大都市ですが、緑も豊かで湖もあるので、野生の動物には住みやすいところなのです。
4月 7, 2005 文化、生活、習慣 | Permalink
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