2017年8月27日 (日)

【ラトゥナプラ洪水支援】緊急支援が完了いたしました!



13地区、150世帯を対象に行ってきた、シェルターキットの配布緊急支援は、8月27日、すべての対象地区において緊急支援が完了することができました!みなさまのご支援に改めて感謝申し上げます。

今日、ご報告するのは、ラトゥナプラ県のニヴィティガラ群ワンニワッタ地区の避難民キャンプで行った、テント補強材配布についてです。

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【晴れ間を縫って配布の説明を行うJENスタッフ(中央)】

そして簡易シェルターが完成し、被災者のみなさんが生活を再開した場所も訪ねてきました。険しい山道の先、山の中腹に家が位置しています。

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【訪問途中で、JENスタッフの一人が足をくじいてしまったほどの急こう配】

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【犬が完成した簡易シェルターから出てきてお出迎え】

緊急支援で配布したシェルターは、プラスチックシートでは防げなかった激しい豪雨にも耐えられるので、生活が落ち着き、家を再度建てられるまでの間に雨露がしのげます。

この支援をしている途中、インド、ネパール、シエラレオネなどで大規模洪水や土砂崩れのニュースが次々と入ってきました。被災された人びとのもとに、一刻もはやく支援物資が届きますように…。

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8月 27, 2017 緊急支援支援物資配布地滑り |

2017年8月24日 (木)

【ラトゥナプラ洪水支援】簡易シェルターの設置開始

ラトゥナプラ県のニヴィティガラ群で、配布したシェルター資材を使用した簡易シェルターの設置が始まっています。

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【熱帯雨林が広がるラトゥナプラ県の山道】

被災者のみなさんへの簡易シェルターの設置場所までは、上記写真のように一応舗装された狭い山道を通り、さらにジャングルの中の獣道のようなところを通って、たどり着くことができました。

途中コモドオオトカゲを車中から目撃したり、スタッフの足にヒルがくっついてしまったりと熱帯雨林ならではの驚きの体験もしました。

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【設置途中の簡易シェルター(右端の女性が地区行政官)】

基礎部分は安全性と耐久性を確保するため、行政から派遣された専門の技術者により行われ、その他の部分については住民自身により設置が進められています。

天候不順が続く中でも、住民たちは一刻も早く簡易シェルターを建てようと、晴れ間をぬって作業を続けています。完成まであと少しです!

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8月 24, 2017 緊急支援支援物資配布地滑り |

2017年8月15日 (火)

【ラトゥナプラ洪水支援】 簡易シェルター資材が到着。譲渡式を行いました



今回の配布物資となる簡易シェルター用の資材8点が、被災地ラトゥナプラ県に到着しました。(物資調達の様子は、こちらから)

8月11日、佐藤在スリランカ日本大使館二等書記官およびラトゥナプラ県二ヴィティガラ郡長、アワンティ氏ご出席の下、譲渡式を開催しました。式を行ったロカデニヤ(LOCA DENIVA)小学校は、5月26日の大規模地滑り発生直後より約2週間、避難所となり14家族が暮らしていました。式には被災者をはじめ受け入れコミュニティの住民、地元メディアなど多くが集まりました。また、このセレモニーを計画した地元住民は、結婚式などの祝宴で披露するという音楽、ダンス、料理を振舞ってくださいました。

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(写真:生徒たちによる伝統的な踊りの披露  

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セレモニー終了後、早速14家族への配布を行いました。続けて、合計14地区の120家族へ順番に簡易シェルター資材を、1地区の30家族へはテント補強資材を配布します。


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(写真:資材の配布は校庭で。多くの若者ボランティアが参加してくれました)

セレモニー当日の早朝、被災地では大雨が降っていました。現地の人たちに聞くと、子どもたちは、雨の音におびえる日々を送っていると言います。簡易シェルターによって、雨の日も地滑りの恐怖を和らげることができます。人びとが安心して普段どおりの生活を送れれば、と願っています。

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(写真:この日も大雨)

簡易シェルター資材の配布事業は、支援者の皆様、ジャパンプラットフォームのご支援で実施しています。このたびの洪水被災者緊急支援へ、ご寄付を託してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

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8月 15, 2017 緊急支援支援物資配布地滑り |

2017年8月10日 (木)

【ラトゥナプラ洪水支援】簡易シェルター資材の調達を始めました

洪水被災者へ配布する簡易シェルター資材の調達を開始しました。

JENのロジスティクスオフィサーが資材の価格、資材およびサービスの質を分析した結果、コロンボ県で価格に見合う資材を調達して、ラトゥナプラ県まで運ぶことになりました。

ラトゥナプラ県行政より承認された資材は、JENの簡易シェルター規格を基に決めており、資材を調達津するコロンボ県内で、資材ごとにそれぞれの業者と供給契約の交渉を行います。

予算内で資材を調達し、安全かつ被災地での配布スケジュールに間に合うよう配達を手配することはとても慎重を期する作業です。

今回、資材調達をする資材メーカーは、大量に仕入れをする建設業者を対象に販売しているので、数量の少ない発注の価格交渉は難航しました。

しかし、経験豊富なロジスティクスオフィサーの巧みな交渉術により、当方の要望通りに契約を交わすことができました。

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【トタン板業者にて交渉のJENスタッフ】

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【工具業者にて交渉のJENスタッフ】

その後、調達した資材は、トラックでコロンボ県からラトゥナプラ県まで分割して配達されます。

コロンボ県からラトゥナプラ県までは約80km離れており、通常は車で約3時間で移動ができます。しかし、雨期が始まり、地滑りが多いラトゥナプラ県の地盤はさらに緩み、道路状況があまりよくないため、予想以上に時間を要します。

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【運送中にトラックがぬかるみにはまり、牽引を試みる様子】

被災地に配達された資材の荷下ろしは、各地区長との話し合いで決めた場所で行い、各地区長の協力を得て、支援対象者たちにも手伝ってもらうことでコミュニティの人びとを巻き込みながら行います。

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【荷下ろしの様子】

来週は、いよいよ簡易シェルター資材配布の予定です。

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8月 10, 2017 事務所・スタッフ支援物資配布地滑り |

2017年8月 3日 (木)

ラトゥナプラ洪水支援チーム

ラトゥナプラ洪水支援では、プロジェクトオフィサー、ロジスティクスオフィサーおよび総務経理担当者の3名のスリランカ現地のJENスタッフが活動しています。

今週は、先週実施した被災された地域住民のみなさんへの聞き取り調査を元に、その中から選定した、約150世帯への支援リストの内容承認を得る必要があります。支援対象の人びとが住む12地区の役所を訪問し、各地区長からの承認を得ました。

プロジェクトオフィサーは、主に行政との調整を担当しています。彼は、合わせて支援物資の引き渡し場所の調整を地区長と行い、被災者が物資を引き取りやすく、運びやすい場所を選定しました。

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【地区長と打合せ中のJENスタッフ】

ロジスティクスオフィサーは、資材の見積り取得にコロンボとラトゥナプラ市内の業者を駆け回り、簡易シェルターに必要な31部品の見積を複数社から取得しました。この中から、低価格で質、サービスのよい業者を選定し、購入手配を行います。

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【見積り分析中】

総務経理担当は、オフィス業務全般を担っています。JENスタッフがスムーズに事業を進められるよう、事務所や事業の推進に必要な備品の購入、移動に必要な車の手配や、購入した資材の支払いを行っています。

洪水支援は短期事業のため、スピーディーになおかつ漏れなく仕事を進められるよう、チーム間でコミュニケーションを密に図りながら、事業に取り組んでいます。

簡易シェルター資材の購入、配布、建設を予定どおり進められるよう、このチームでがんばります!

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【朝食を取りながらのチームミーティング】



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8月 3, 2017 事務所・スタッフ支援物資配布地滑り |

2017年7月27日 (木)

【緊急支援】支援をうける地域住民のみなさんへの聞き取り調査が終了しました

ラトゥナプラ洪水支援では7月12日から18日までの7日間をかけ、被災された地域住民のみなさんへ聞き取り調査を行いました。

調査内容としては、家庭や避難所を訪問し、各世帯の家族情報や現在の住環境、障がい者や高齢者、母子家庭であるかなどの脆弱性の確認に加え、一時避難ができる土地があるかなどの条件を調べました。

訪れた地区では脆弱性が高い家庭が多いうえ、人の少ない山中に住んでいるため、地域内でのサポートがままならず、大変厳しい生活を送る家庭が多数ありました。
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シリヤヴァティさんは家が地滑りで全壊し、現在行政から配布されたテントの中に4人で生活しています。テント内にはベッドが1台しかないため、2人がベッド、もう2人が床で寝ています。テント内では調理ができないため、テントの外に木の枝やトタンで小さな場所を作り、キッチンとして使用していました。
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【テントでの避難生活。雨が降るとテントに水が入ってきます】
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【キッチンの様子】
テント生活の懸念事項は主にセキュリティと水はけです。テントはドアがチャック式になっており、中から鍵がかけられないため、特に女性や子どもの多い世帯などは家庭を守るために仕事を休むなど、避難生活での支障が出ています。
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また、地滑りの危険性から強制退去を命じられているにもかかわらず、突然の出来事に受け入れ先が探せないため、危険を冒しながらも自宅に住まざるを得ない家庭などもありました。
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スサンサ・クマールさんはまたいつ起こるかも知れない地滑りに怯えながら半壊した自宅に住んでいます。雨が降るたびに山を下り、避難場所を探していると話してくれました。
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【半壊したスサンサ・クマールさんの家。裏の山が再度崩れる心配があるため、雨が降ると下山をしているそうです】
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そのような環境下でも、災害に会いながらもできる限り立ち上がろうとしている姿も多くみられました。JENではいち早くシェルター建設資材が配布できるよう、行政との連携と資材調達を進めていきます。
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【家の中まで入りこんだ泥。寝ている時に急いで逃げ出したと聞きました】
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【地区案内役のスニルさんと被災者に話を聞くJENスタッフ】


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7月 27, 2017 緊急支援支援物資配布地滑り |

2017年7月18日 (火)

【緊急支援】ラトゥナプラ県で洪水被災者支援を活動開始しました



JENは7月10日より、今年5月にスリランカ南部で発生したモンスーンにより被災をした住民を対象とした緊急シェルター支援活動を開始しました。事業の対象地域となるスリランカ南西部に位置するラトゥナプラ県では洪水や地滑りが多発し、死者86名に加え、全壊した建物が860棟、半壊した建物が7,846棟と甚大な被害規模でした。

被害を受けた建物の多くは、屋根や壁が破損しており、基盤に亀裂が入っているなど、住居には適しません。そのために親戚の家や避難所での生活を強いられている家庭を対象に、住居の再建が完了するまでの間、安定した場所で生活をすることができるよう、簡易シェルターを建設するための資材を配布する事業を行っています。

事業対象地のラトゥナプラ県はスリランカの主要産業の一つである宝石の産地です。県内の川や山からはキャッツアイやサファイアなどの原石が採れるため、県内のいたるところで宝石を掘る人たちの姿が見られます。ラトゥナプラ県では他にもお茶やゴム、ランブータン、アボカドなど北部では見られない作物の生産も盛んです。

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【ゴムの木農場】

JENスタッフは11日に現地入りし、事務所設置などの業務を行いながら早速、行政の事業承認を取得し、現地の支援を希望する人びとが何を必要としているかの事前調査を始めました。多くの世帯が車では行かれない山奥に被災しているため、JENスタッフは徒歩での調査となります。調査が終わり次第、支援品などの配布の準備に入っていきます。

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【険しい山道を歩いて調査を行うJENスタッフ】

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【地滑りで全壊した建物】

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【住民に話を聞くJENスタッフ】

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【土で作られた家が多いため、水害で崩れやすくなっている】

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7月 18, 2017 緊急支援支援物資配布災害支援地滑り |

2015年4月 2日 (木)

月刊スリランカ -10年間の支援を振り返って-<第3回>

 
【東部・北部での国内避難民や帰還民支援での7年間】その2

 2009年5月、26年続いた紛争が終結した後、北部では最大28万人以上の国内避難民が北部難民キャンプから帰還を開始しました。これを受け、JENは同年6月以降、深刻な水不足の状態にあるワウニア県の難民キャンプにて、給水活動を通して生活に必要な水を確保できるよう支援しました。
 
 

 同時に、帰還先で必要な緊急支援物資(衛生キット、シェルターキット、補完食糧)を配布しました。また、荒廃した地域に帰還した住民が水源を確保し自立した生活を再開できるよう、地域をムライティブ県へ広げ、引き続き仮設住宅とトイレの建設、井戸修復・清掃や農具の配布などを行いました。

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【この続きは5月に掲載します。ぜひまたご覧ください】


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【緊急企画】イラク国内避難民緊急支援活動報告会を開催します。

イラク北部にて緊急支援に従事しているスタッフが帰国します。
今、イラク北部でなにが起こっているか、JENは国内避難民に対しどのような支援活動を行っているか、今後の活動の展開は、など、緊急支援活動報告会でご紹介いたします。
ふるってご参加ください。

くわしくはこちら

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4月 2, 2015 支援物資配布東部帰還民支援北部帰還民支援井戸建設・修復生計回復事業 |

2015年3月 5日 (木)

月刊スリランカ -10年間の支援を振り返って- <第2回>

【東部・北部での国内避難民や帰還民支援での7年間】その1

 スリランカ政府軍とLTTEの紛争が2006年後半に激化し、最大13万人のタミール人が国内避難民になりました。東部での紛争が2007年7月に終結した後、2008年11月までに帰還が公式に完了しました。  

 その間、2004年12月の大津波と2006年の紛争の二重災害を被った東部バティカロア県で、2007年6月から帰還民たちの自立に向け、栄養・保健衛生活動、カウンセリングや漁業組合復興にむけたワークショップなどを実施しました。

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 また、農業用井戸の建設や給水ポンプ等の供与・農業技術訓練を通して農業収入が安定し、井戸管理委員会・運営委員会や農協の形成を通して、協力して自分たちの生活を改善していく力を身に付けていけることを目指しました。その成果を確認できた2014年2月末日までに東部での最後のアンパラ県での自立支援事業を終えました。

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【この続きは4月に掲載します。ぜひまたご覧ください】



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3月 5, 2015 心のケア支援物資配布東部帰還民支援北部帰還民支援生計回復事業 |

2015年2月 5日 (木)

月刊スリランカ -10年間の支援を振り返って- <第1回>

 2004年12月末日からおよそ10年間で、多くの支援者の皆さま(※)からおおよそ6億2千万円のご支援をいただき、20万人以上の人々の生活をサポートする事ができました。

【南部での津波被災者への支援での3年間】
 2004年12月に発生した津波で、3万人以上の人々が亡くなりました。JENは津波が起きた翌日にスタッフを派遣し、ハンバントタ県の仮設住宅に移り住む予定の世帯に対して、緊急に必要な日用品の配布を開始しました。  
津波により家族、家、家財だけでなく、収入源を失い、厳しい生活を送る被災者が、新しい技術を身に付け前向きな力を取り戻せるように、職業訓練(ココナッツロープ作り、漁網、野菜菜園など)や児童への課外活動を通したグループカウンセリングなどを行いました。

 3年間で3万3千人以上被災者の生活を立て直す一歩を後押しする事が可能になり、2007年12月末日までに南部での最後の自立支援事業を終えました。

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【この続きは3月に掲載します。ぜひお待ちください】

(※)味の素様、外務省、花王様、損保ジャパン様、ジャパンプラットフォーム様、JHP学校を作る会様、Chabo!様、フェリシモ様、三井住友スマイルハート様、郵便貯金・簡易生命保険管理機構様、読売光と愛の事業団様、その他個人でご寄附を頂いた大勢の皆様



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2月 5, 2015 心のケア緊急支援支援物資配布生計回復事業津波被害支援 |

2010年4月 8日 (木)

【ワウニア北部】シェルター配布後に、村人より

 「私の名前はラサロシニです。マティヤマブ村に家族7人で住んでいます。
 
 2008年中ごろから自分の住まいを追われ避難しましたが、2ヶ月前にこの村に再定住しました。
 当時は農業用器具もあり大きな家に住んでいましたが、紛争で全てのものを失ってしまいました。以前使っていた農業用器具もです。夫もこの紛争で自由に移動することができなくなりました。
 
 全てを失った私たちは何も持たずにこの場所に戻りましたが、政府が私たちにテントをくれました。でもそのテントは生活するには不便で自由な生活を送れませんでした。そんな時、私たちはJENから木材とトタン板を受け取り、テントを補強、拡充しました。今日は雨が降りましたが、凌ぐことができました。 
 
 そして、何よりも嬉しかったのは、ぜんそく持ちの子どもたちを医者に連れていかなくてよくなったことです。」

 JENは、JPFと個人の皆さまのご支援により、住居の補強のために木材やトタン板を配布していますが、ラサロシニさんのように、さまざまな相乗効果が生まれています。帰還民の生活を改善するためにこれからも支援を続けていきます。

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事業地で村人へのシェルターの引き渡しと手続きをするJENスタッフ

4月 8, 2010 支援物資配布北部帰還民支援 |

2006年8月31日 (木)

JEN、スリランカ政府から表彰

12_6  JENがスリランカ政府、農業開発省からハンバントタでの津波復興支援の功労を称えられ、表彰されました。

 授賞式では国際NGOとローカルNGOを合わせて25団体に賞が贈られました。津波から1年8ヶ月が経ち、ハンバントタで津波支援を実施した団体のほとんどが去っていきました。その中で、JENは緊急時だけでなく、人々が精神的にも経済的にも自立していける後押しをするため、現在も活動を続けています。 23_4

 JENの息の長い支援と、現地のニーズに合った支援は、地元の政府から注目を浴び、栄誉ある賞を受賞することができました。授賞式の次の日には、農業開発賞の職員が実際にJENの野菜栽培の事業地を訪問し、身の回りのものを利用した環境に優しい有機栽培農業の指導に感銘を受けていました。

 今後もJENは、地元政府との関係も構築しながら、持続可能性のある復興支援を続けていきます。

アサヒコム「国際支援の現場から」好評連載中!

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8月 31, 2006 心のケア事務所・スタッフ支援物資配布 |

2005年4月28日 (木)

赤いバケツ

050428 生活必需品を配布した村の1つ、ハンバントタ県モリケティヤ村を車でまわっていた時のこと。真っ赤なバケツをもって水汲みの列に並ぶ50代の女性を見かけました。一緒にいた現地スタッフが「あれはJENが配ったバケツに違いないよ」と、言います。赤いバケツを配ったのはJENだけだったので、すぐにわかるのです。
 
車をおりて女性に話しかけてみたところ、配布を行ったのは2ヶ月も前のことだったのですが、JENのことをよく覚えていてくれていました。

 「津波で何もかも失ってしまい途方にくれていました。生活必需品一式をJENからいただき、新しい生活をなんとか始めることができました。一番苦しかった時のJENそして日本の皆さんからのご支援は忘れられません。」
「JENの配布したバケツや洗面器はとても大きかったので、水をためたり物を収納することもでき、いろいろ使えて重宝しています。」「コップ、皿、スプーン、フォークが家族の人数分揃えてあるし、タオルもサイズがさまざまなので便利です。」などJENが配布事業を行った他の村からも喜びの声が届いています。

4月 28, 2005 支援物資配布 | | コメント (0)

2005年3月24日 (木)

生活必需品って何?

050217_01  スリランカでは、南部ハンバントタにて引き続き、2,000世帯を対象に生活必需品の配布が行われています。

 さてこの「生活必需品」ですが、中身をご紹介すると、鍋や食器などのキッチン用品や、タオル、蚊帳、ほうきなど、新しく生活を始めるにあたり最低限必要な物がセットになっています。例えばキッチン用品。スリランカの人々の主食はお米ですが、米が配布されても鍋などがなければ調理はできません。私たちが毎日何気なく手にしている小さな物でも、何かが欠けているだけで生活は不便なものになってしまうのです。

 また、「食」だけでは生活はしていけません。パッケージにするために、中身を現地で買い揃えるのも、それらを配布用にまとめるのも一苦労ですが、セットで配布することで、JENは現地の方々が自分たちの生活を再び始めるための第一歩を支援しています。

 JENの配布しているものは「質がいい」と現地で大変好評とのこと。食器ひとつにしても、壊れやすいプラスチック製品ではなくアルミ製のものにすることで、長く使っていくことが可能です。

3月 24, 2005 支援物資配布 | | コメント (0)

2005年2月17日 (木)

生活必需品セットを開始

050217_03  昨年末からスリランカ入りしていた国際スタッフ村崎由紀子の交代で、1月24日に国際スタッフ青島あすかが(あおしまあすか)現地入りしました。

 そして、2月6日より現地NGOセワランカと協力し、南部ハンバントタで生活必需品パッケージの配布を開始し、13日までに152世帯に配布しました。 生活必需品をスリランカ国内で調達することによって、現地の生活習慣に合ったものが提供できるだけでなく、現地の人々を経済的にも支えることができます。

 配布先については、避難先でコミュニティーを再構築し、支援を最も必要としている被災者を特定してもらいました。最終的には、計2,000世帯に配布する予定です。

2月 17, 2005 支援物資配布 | | コメント (0)

2005年1月20日 (木)

意外な生活必需品、ココナッツ・スクレイパー

050120_02  現在、JENは南部ハンバントッタで生活必需品配布事業の準備を進めています。 この事業を準備するにあたり、「何が必要か?」と調査を行いました。その中には、私たちが始めて目にする日用品もあるそうです。それは、「ココナッツスクレイパー=ココナッツかき」です。

 スリランカはココナッツの生産量が多く、いたるところでココナッツの実を切ってそのままストローをさした形のココナッツ・ジュースが見られます。若い実はジュースに、熟したものは実を削ってたまねぎなどの野菜と調理して朝食や昼食時に食べる「ココナッツ・サンボル」に、絞るとカレーに不可欠なココナッツ・ミルクになるのです。まさに生活と深く結びついたココナッツ。実際どこに行っても、「ココナッツスクレイパーがほしい」との要望が強く、驚きました。

 ココナッツ・スクレーパーにはさまざまな種類があり、人々の住居環境によって愛用品が違うようです。都市の人はテーブルで調理、食事をするため、テーブルに固定してハンドルを回すタイプ。農村部で生活する人、テーブルを使わない人は、ベンチに座って、ベンチに取り付けココナッツを擦りつけて削るタイプ。中には5,000円近くもする電動タイプもあるそうです。050120_03

 あまりにも多くのものを失った人々が元の生活に戻るまでには時間がかかります。日常的に使う道具を提供するということだけでなく、毎日欠かさず使っていたものが「手を伸ばせば取れるところにある」安心感という意味でも、このココナッツスクレイパーは大切なのです。JENは、今後ココナッツスクレイパーを含めた、生活必需品の配布を行っていきます。

1月 20, 2005 支援物資配布 | | コメント (0)

2005年1月 6日 (木)

新潟震災被災者からスリランカへ

050106  新潟県川口町田麦山地区の、昨年10月の地震で被災された方々が、スマトラ島沖地震の被災者支援のために募金を集めてくださっています。その募金が1月6日現在で30万円を超えました。募金の呼びかけは、1月10日まで引き続き行われます。JENは田麦山の皆さまからの募金で、北部・キリノッチ(Kilinochchi)で支援活動を行いました。

 現在、国際援助団体の支援が開始され支援物資が届きはじめているものの、足りないものがまだまだ多く、被災者の方々は不自由な生活を強いられています。JENは、避難所の人たちからの要望が一番高かった生活必需品(歯磨き粉)を現地で購入し、約3,500人の被災された方々に配布しました。

 新潟県中越地震で被災され、いまだ不自由な生活を余儀なくされている方々からの力強くあたたかい支援が、スリランカの人々に届きました。 心から感謝を申し上げます。

1月 6, 2005 支援物資配布 | | コメント (0)