2017年12月21日 (木)

14年間の全スリランカプログラムが終了

 JENスリランカ事務所は、2017年12月をもってスリランカでの活動を終了します。まだスリランカ内紛が続いていた2004年の津波被害支援から実に14年間という長い期間、皆さまに支えられて無事この時を迎えることができました。

 津波や洪水被害の緊急支援から紛争避難民の帰還支援まで、さまざまなプロジェクトを通し、スリランカの人びとの自立、そして開発へ向けて努力を続けてきました。それは、スリランカのプロジェクト参加者による積極的な参加、スリランカ政府の協力、現地スタッフの根気、そしてJENのサポーターの皆さまからの応援なしでは到底なしえなかったことでした。

 すべてが順調にいったわけではありません。スタッフ同士どのようにプロジェクト参加者の自立を促すことができるか、ぶつかることもありました。JENの目指す自立支援のあり方についてスリランカ政府と話し合いを重ねることもありました。貧困の苦しみや気候変化からくる不安で、参加者のモチベーションが上がらないこともありました。それでも、皆で励まし合い、最大限の努力をすることで、活動の成果を発揮してきました。

【話し合いをするJENスタッフたち】
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 スリランカでの気候変動は今後も続いていくと予想されています。今後また災害が起こったとしても、ともに学び、習得した知識を生かして困難に立ち向かっていくことを願っています。

 改めて、皆さまの14年間にわたるご支援、本当にありがとうございました。

【スリランカ・キリノッチ事務所、コロンボ事務所スタッフ一同】
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12月 21, 2017 緊急支援事務所・スタッフ生計回復事業帰還民支援 |

2017年8月10日 (木)

【ラトゥナプラ洪水支援】簡易シェルター資材の調達を始めました

洪水被災者へ配布する簡易シェルター資材の調達を開始しました。

JENのロジスティクスオフィサーが資材の価格、資材およびサービスの質を分析した結果、コロンボ県で価格に見合う資材を調達して、ラトゥナプラ県まで運ぶことになりました。

ラトゥナプラ県行政より承認された資材は、JENの簡易シェルター規格を基に決めており、資材を調達津するコロンボ県内で、資材ごとにそれぞれの業者と供給契約の交渉を行います。

予算内で資材を調達し、安全かつ被災地での配布スケジュールに間に合うよう配達を手配することはとても慎重を期する作業です。

今回、資材調達をする資材メーカーは、大量に仕入れをする建設業者を対象に販売しているので、数量の少ない発注の価格交渉は難航しました。

しかし、経験豊富なロジスティクスオフィサーの巧みな交渉術により、当方の要望通りに契約を交わすことができました。

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【トタン板業者にて交渉のJENスタッフ】

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【工具業者にて交渉のJENスタッフ】

その後、調達した資材は、トラックでコロンボ県からラトゥナプラ県まで分割して配達されます。

コロンボ県からラトゥナプラ県までは約80km離れており、通常は車で約3時間で移動ができます。しかし、雨期が始まり、地滑りが多いラトゥナプラ県の地盤はさらに緩み、道路状況があまりよくないため、予想以上に時間を要します。

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【運送中にトラックがぬかるみにはまり、牽引を試みる様子】

被災地に配達された資材の荷下ろしは、各地区長との話し合いで決めた場所で行い、各地区長の協力を得て、支援対象者たちにも手伝ってもらうことでコミュニティの人びとを巻き込みながら行います。

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【荷下ろしの様子】

来週は、いよいよ簡易シェルター資材配布の予定です。

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8月 10, 2017 事務所・スタッフ支援物資配布地滑り |

2017年8月 3日 (木)

ラトゥナプラ洪水支援チーム

ラトゥナプラ洪水支援では、プロジェクトオフィサー、ロジスティクスオフィサーおよび総務経理担当者の3名のスリランカ現地のJENスタッフが活動しています。

今週は、先週実施した被災された地域住民のみなさんへの聞き取り調査を元に、その中から選定した、約150世帯への支援リストの内容承認を得る必要があります。支援対象の人びとが住む12地区の役所を訪問し、各地区長からの承認を得ました。

プロジェクトオフィサーは、主に行政との調整を担当しています。彼は、合わせて支援物資の引き渡し場所の調整を地区長と行い、被災者が物資を引き取りやすく、運びやすい場所を選定しました。

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【地区長と打合せ中のJENスタッフ】

ロジスティクスオフィサーは、資材の見積り取得にコロンボとラトゥナプラ市内の業者を駆け回り、簡易シェルターに必要な31部品の見積を複数社から取得しました。この中から、低価格で質、サービスのよい業者を選定し、購入手配を行います。

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【見積り分析中】

総務経理担当は、オフィス業務全般を担っています。JENスタッフがスムーズに事業を進められるよう、事務所や事業の推進に必要な備品の購入、移動に必要な車の手配や、購入した資材の支払いを行っています。

洪水支援は短期事業のため、スピーディーになおかつ漏れなく仕事を進められるよう、チーム間でコミュニケーションを密に図りながら、事業に取り組んでいます。

簡易シェルター資材の購入、配布、建設を予定どおり進められるよう、このチームでがんばります!

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【朝食を取りながらのチームミーティング】



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8月 3, 2017 事務所・スタッフ支援物資配布地滑り |

2017年6月22日 (木)

【洪水・地滑り】中部ラトゥナプラ県の被災状況~調査チームからの報告~

5月24から25日にかけてスリランカを襲ったトロピカルサイクロンは、昨年に引き続き、スリランカ中部と南部に多大な被害をもたらしました。

スリランカの12県で起こった洪水や地滑りは合計で213人の死者を出し、多い時は66万人を超える被災者、そして7万人余りの避難者を出しました。スリランカ災害管理センターの情報によると、この災害で全壊した建物は3,124棟、半壊は20,814棟にも上るそうです。

JENスタッフは被害状況と災害後の現地の需要を調査するために、甚大な被害を受けたスリランカ中部のラトゥナプラ県へ行ってきました。ラトゥナプラ県は山に囲まれているためアクセスが悪く、支援の手が行き届きにくい地域に位置します。同県では洪水に加え、各地で起きた地滑りにより、多く人びとが被災しています。

調査で訪れたのは県内で被害の大きかった4郡で、災害管理センター、地区行政や被災者から話を聞きました。

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【調査地まで、車一台通れるか通れないかの山道が延々と続く】

被災者のみなさんから話を聞いていて学んだことは、洪水や地滑りで家を失くし、甚大な被害を直接受けている人びとがいます。加えて今回は、被災を免れたものの、家屋が地滑りの危険区域にあるために、避難および恒久的な強制移動を余儀なくされている人びとが600世帯以上いるという事でした。

これらの家庭には政府から新しい土地が与えられ、新たな生活の基盤を築く支援を受けられる予定があります。しかし、今まで養ってきた生活を捨て、新しい土地の配分が終わるまでの数か月間、避難生活を送らなければならない状況を心配する人びとがいます。

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【避難所で生活する人びとに話を聞くJENスタッフ】

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【何件もの家を巻き込んだ、大規模な地滑りのあと】

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【山崩れにより発生した鉄砲水により全壊した家】

スリランカでは毎年のようにサイクロンによる大雨で洪水が起きています。被害規模は違うものの、今後の被災者の数をなるべく軽減するため、国全体の減災・防災対策を強化していく必要があることも感じられます。

本調査結果から、新しく緊急支援事業を始められるかを検討しています。

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6月 22, 2017 緊急支援事務所・スタッフ災害支援地滑り |

2017年6月12日 (月)

【緊急支援】 中南部集中豪雨、地滑りの被災地へ職員を派遣しました

支援者の皆様には、ご心配をおかけし、また支援の可能性についてお問い合わせをいただきましてありがとうございます。
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5月24日から25日にかけてスリランカを襲ったトロピカルサイクロン(集中豪雨)と、これに伴う地滑りにより数十万人が被災しています。
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JENでは、スリランカ事務所に対策チームを設置、本日6月12日に職員を現地に派遣しました。
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派遣職員
太田千晶 (おおた・ちあき) / JENスリランカ事務所長代行
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.写真は、現在JENスリランカで行っている北部紛争帰還民支援に従事する太田です。
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北部キリノッチで行っている活動の支援速報は、こちらから。.
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プロフィール:.
米ジョージタウン大学卒業後、同大学法科大学院で国際法や人権法を学び、同大学の法務事務所に勤務。フィールドで難民や避難民問題に取り組みたいという強い思いから、2013年12月にJENに入職、1年3ヶ月間シリア難民支援担当としてヨルダンに駐在。2015年2月から2016年1月まで、イラク・ドホーク事務所駐在。2016年2月1日よりスリランカ・キリノッチ事務所で紛争帰還民支援を担当。アメリカ・イリノイ州の弁護士。神奈川県鎌倉市出身。
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太田がこれまでに担当したシリア難民支援、イラク国内避難民支援、現在従事しているスリランカ紛争帰還民支援について、くわしくはこちらから。
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調査の状況、結果は、現地から情報が届き次第、随時ご報告いたします。
また、最新情報は、メールマガジンでもお知らせいたします。
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メールマガジンへの登録は、こちらから。
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引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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JEN東京本部事務局

6月 12, 2017 緊急支援事務所・スタッフ地滑り |

2017年6月 1日 (木)

洪水・土砂災害の状況

スリランカ洪水・土砂災害被災者支援について。

JENでは、5月24日以降甚大な被害をもたらしている洪水の被害状況について、
情報収集をはじめました。
JENが現在活動を行っているのは北部ですが、これまでに南部ハンバントタ県で活動をおこなっており、同県は今回の被災地域です。
緊急支援物資などは、順次被災地に届いている、という情報がありますが、
その状況、進捗を含め、情報収集を継続します。
続報が入り次第、ウエブサイトでご報告いたします。
なお、この洪水によるJEN職員への影響はなく、全員の無事を確認しております。

6月 1, 2017 緊急支援事務所・スタッフ地滑り |

2017年5月11日 (木)

スリランカ出張に向けて



こんにちは、今日は東京本部事務局のスリランカ担当プログラム・オフィサーが支援速報を書いています。

東京本部で働く職員は、海外で事業を展開する上で、必要な事務処理を行うのが主な仕事です。なかでもプログラム・オフィサーは、支援者の皆様へのお礼や助成金の申請書準備や完了報告書の提出から、事業の進捗管理、団体内の様々な調整を行います。

また、必要に応じて自身が担当している国に赴き、現地で欠員が出ているポジションのサポートやモニタリング(視察)等を行います。今後どのような支援活動を行うべきか、現地事務所のスタッフたちと話し合うのです。

近々、東京本部のスリランカ担当プログラム・オフィサーのひとりが、現在行っている活動のモニタリングを行うために出張を予定しています。スリランカでの支援活動が適切に実施されていることを確認し、支援者の皆様がJENをサポートしてよかった、と手ごたえを感じていただけるよう、東京で働く同僚も、良い活動だ!と誇れるよう、しっかりと現地でのモニタリングを行ってまいります。

ではここで、スリランカという国についてのミニ情報です。
国名:スリランカ民主社会主義共和国
国名の意味:光り輝く島
地理:インドの南、インド洋に浮かぶ島国。北海道より少し小さい面積
宗教:仏教徒約7割、以下、約1割ずつがヒンドゥー教徒、イスラム教徒、キリスト教徒
植民地時代:ポルトガル→オランダ→イギリス
出典:外務省ホームページ(2017年4月現在)

ヨーロッパの影響を受けつつも、自国の文化色が非常に強い国で、たくさんの遺跡があります。常夏でリゾートも有名ですが、山岳部では涼しい地域も多く、ジャングルでサファリもできる、様々なアクティビティができる国です。皆さんも是非一度訪れてはいかがでしょうか?

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【事務所のある町の最寄り駅】

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【東京より雨が多い地域があるが、意外と乾燥しています】

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【温暖な地域では庭でトロピカルフルーツも実ります】

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5月 11, 2017 事務所・スタッフ |

2017年3月 9日 (木)

素晴らしい出会い

スリランカのJENスタッフは、キリノッチ事務所、コロンボ支所とムラティブ連絡所の3カ所で活動をしています。国際スタッフは基本的に、キリノッチ事務所で仕事をしていますが、必要に応じてコロンボへ出張し、業務を行っています。コロンボからキリノッチ間の移動には、コロンボと最北端のジャフナを結ぶ列車を使っていますが、7時間弱の列車の旅には出会いがあふれています。

今回、偶然隣に座ったのはオーストラリア在住のタミル人のソメサンさんでした。ソメサンさんはアジア開発銀行のコンサルタントとして、過去25年ほどアジア太平洋の国々の水衛生や農業に関するプロジェクトに携わってきたそうです。列車の中でも5時間ほどJENのスリランカ事業の話を聞いてもらったり、ソメサンさんの豊富な経験のお話を聞いたりと有意義な時間が過ごせました。

彼の持っているノウハウを、日々業務に携わっている現地スタッフにも是非聞いてもらいたいと思い、次の日にソメサンさんにキリノッチ事務所に来ていただきました。4時間にわたるディスカッションで、農業や井戸建設、シードバンクなど、他の国でのエピソードを交えた様々なお話を聞き、スタッフもとても勉強になったようでした。

ソメサンさんは何事においても、なぜそうなるのかをスタッフが自分で考え答えを導き出せるような指導をしてくれて、スタッフからの質問も絶えませんでした。みんな口々に「スーパーマンを見つけたね!」や「もう少し早く出会っていれば、もっと勉強になったのに!」など興奮した様子で話してくれました。

列車でのひょんな出会いが全スタッフにとって有意義なものになりました。こういう機会は常に大切にしていきたいと思います。

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【スタッフにスリランカの水源事情を説明するソメサンさん】

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【熱心に話に聞き入るスタッフ】

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【最後に記念撮影を】

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3月 9, 2017 事務所・スタッフ水衛生改善 |

2016年12月 1日 (木)

野良犬成長記



スリランカの生活で欠かせないのは動物の存在です。農家の多い北部では、酪農や養鶏のため水牛、牛、ヤギやニワトリなどがいたるところに見られます。その中でもほぼすべての世帯に共通して飼われているのが犬です。

内戦で壊滅状態となった北部では、復興した今でも窓やドアのない家が多く、敷地も塀で囲われていないため、番犬の存在はとても重要です。ただ日本と違い、ほとんどの犬が去勢や避妊を行わないで放し飼いにされているため、野良犬があふれかえっているのも現状です。北部で動物シェルターも野良犬のケアを行う施設もなく、野良犬は外に落ちているゴミを漁って生きていくしかありません。

JENのスリランカ事務所ではここ数週間、事務所の前にやってきた生後1~2ヶ月の子犬を4匹保護し、里親探しをしながらスタッフの自費で育成をしています。それぞれ親犬がおらず、食料不足と不衛生な環境で生きていたため回虫とノミにたかられ皮膚病を患っていたのが、1か月で見違える姿になりました。この子犬たちが安定した家に引き取られるまでの一時的な預かりになりますが、それぞれ性格の違う子犬たちが育っていくのを見守るのが楽しい毎日です。


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【兄妹犬の「モモ」(左)と「お兄ちゃん」(右)】

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【3番目に事務所に来た「ヒメ」(右)と新入りの「クロマロ」。クロマロは現地スタッフに引き取られる予定で、ヒメは日本へ行く準備を始めています】

先週、一番初めに事務所にたどり着いた兄妹犬2匹を、JENが支援をしたアナイヴィルンタン行政地区で、JEN事業に参加されているスプラマニヤムさんに引き取っていただく事になりました。スプラマニヤムさんは、井戸が完成し今年から農業による収入もあがるため、子犬たちを責任もって育てることができると話してくれました。

このご家族はスリランカ中部のキャンディの出身で、1970年代に政府による迫害のため北部のキリノッチに移り住みました。内戦中、2009年に一時期ワウニア県に避難したあと、翌年の2010年にアナイヴィルンタンに戻ってきたという事です。内戦で家を失い、当初は土とココナツの葉で作った家に住んでいたそうです。今では政府の支援で家も立ち、ヤギ3頭とニワトリを飼う事ができています。また、今回の井戸建設の支援で農業も本格的に始められ、大きな収入向上が期待されます。今後も、この家庭の発展とともに子犬たちが健康に育つのを楽しみにしているJENスリランカ事務所です


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【スプラマニヤム家では「トミー」と「パピー」と名付けられ、元気に暮らしています】

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【JENが支援した井戸と共に】

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12月 1, 2016 事務所・スタッフ帰還民支援 |

2016年11月 4日 (金)

JENスタッフへのキャパシティビルディング研修

支援の場で忘れてはならないのは、日頃から現地の人びとのために尽力しているスタッフのキャパシティビルディングです。

スリランカ事務所は総務・経理担当者をはじめ、技術面を担当するエンジニア、コミュニティでの活動に直接携わるスタッフや、行政との関係構築を担うスタッフで構成されています。彼らは、日々、事業に参加している人びとだけではなく、活動のための資機材を調達する業者や現地行政との粘り強い話し合いを行います。そのため、スタッフ全員に共通して必要とされているスキルは、高いコミュニケーション能力です。

そこで、私たちは10月27日、スタッフを対象に、交渉力などコミュニケーション能力の向上を目的にしたキャパシティビルディングの研修を行いました。

【交渉のグループワーク】
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講師には、コミュニティ強化支援で、事業参加者を対象にしたワークショップの運営を担当してくださった方を招きました。丸一日かけて行ったワークショップでは、チーム間のコミュニケーション方法や、事業に参加される人びとや地区全体の方々が、地域の復興に対して当事者意識を持つための取り組み(コミュニティモビリゼーション)の仕方、交渉術、そしてスタッフ自身の長所・短所分析を学びました。
座学に加え、ゲームやグループディスカッションを交えたセッションがあり、スタッフはとても楽しく学べたようです。

研修後の感想では、
「自分自身の長所や短所などを深く考える時間があり、長所をどう伸ばし、短所をどう補っていくかを考えるいい機会になった」(ディルソン、テクニカルオフィサー)や
「活動に参加している人びとの能力強化は事業を通して行っているが、自分たちの能力強化にも目を向ける重要性が改めてわかった」(クガン、フィールドオフィサー)
という声も聞こえました。

【講師の話を熱心に聞くJENスタッフ】
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JENの活動が終了したあと、事業に参加した人びとが主体的に井戸の維持・管理を行っていくためには、活動期間内に彼ら自身のオーナーシップを高めることが必要です。そのために、まずはスタッフが一丸となってモニタリングや農業の促進活動、そして農協を通した地域の活性化に積極的に参加することが大切です。

今回の研修は、そのようなコミュニティモビリゼーションをより効果的に行うため、良い機会になったと思います。

【研修の終わりには全員に参加証明書を授与】
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11月 4, 2016 事務所・スタッフ |

2016年7月21日 (木)

出張地スリランカより

今回は、東京本部のスリランカ担当が、過去の事業も含めて建設した農業用井戸や農業協同組合の活動の視察を行いましたので、その様子や感じたことをお伝えします。

7月3日に日本を発ち、スリランカの空の玄関口であるバンダーヤナーラカ国際空港に到着しました。空港からコロンボ市内へは34キロありますが、今は高速道路を利用することができ、車だと45分ほどで市内に到着します。

 2009年に内戦が終結してから、スリランカは急速に経済発展を遂げています。特にコロンボではホテル建設が進んでいて、沿岸部では建設中の多くの高層ビルを目にしました。

 一方で、農村部では発展から取り残されており、都市部と農村部の格差が広がっています。特にJENの事業地であるスリランカ北部のキリノッチ県とムライティブ県は内戦の激戦地だったこともあり、多くの方々が自分の住んでいる土地から逃れるなど、不安定な生活をしていました。
 
 内戦が終わり、以前住んでいた土地に帰還しても、内戦により農業用の設備が破壊されたため、農業で生計を立てていた家庭の多くは今でも大変な生活を強いられています。

 JENはこれに対応するため、農業による帰還民生計回復とコミュニティ再生支援事業を長期にわたり実施しています。今回の視察にて事業参加者の方々が自分で農業を営めるようになった姿に直接ふれ、効果を実感することができました。

【JENスリランカ事務所本部の最寄り駅であるキリノッチ駅】
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 コロンボから大きく揺れる列車に乗ること7時間、JENのスリランカ事務所本部の最寄り駅に到着。途中、軽食や昼食の販売も行われているので、スリランカの食を堪能できます。

【内戦で爆撃されたキリノッチ市内にある貯水槽】
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 市内には、このようにまだ内戦の痕跡が垣間見られる場所もあります。こんな大きな貯水槽が破壊されるほどの威力の爆弾が使われていたと思うと、ぞっとします。

【農業協同組合のメンバー】
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 2014年事業で設立したムライティブ県の農協にて。組合長がリーダーシップを発揮し、継続的に運営されています。内戦が激化することにより、彼らは戦火を逃れるために国内避難民となりましたが、現在は地元に戻り、生計回復に取り組んでいます。訪問中、彼らを始め、支援をしたコミュニティのたくましさを感じました。

【マンゴーを切っている様子】
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 農協に設置された食料乾燥機にて、自宅で採れた農作物やフルーツを乾燥させ、ドライフードを作っています。少しずつですが、販売により収入も得られるようになっています。

【パパイヤのドライフルーツ】
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 試食させていただきました。甘味が凝縮されてとっても美味しかったです!

【昨年度の事業で建設した農業用の井戸】
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 2世帯が共有して使用しています。訪問時に収穫した野菜の一部をプレゼントしてくれました!

【訪問時、農協の方々にいただいた野菜や果物】
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 事業地を訪問する度に、農協の方々に収穫されたばかりのカボチャ、ピーナッツ、パパイヤ、なすなどをいただきました。今回の訪問を通し、スリランカの方々が持つホスピタリティ精神に感動しました。

 今回、初めてスリランカの事業地を訪問し、長期にわたる内戦により心の傷を負いながらも必死に生活していこうとする姿を目の当たりにし、JENの支援の意義を再確認しました。

 また、まだまだ苦しい生活を送りながらも日本からの訪問者に温かく接し、お土産までいただくなど、本当に心の温かい人たちなんだな、と感じました。また、現地の習慣や考えを知り、私自身も日々の生活を見直すきっかけとなりました。もてなしの精神を持つ彼らは、これからのスリランカの社会を支えていく存在になると実感しました。

 そんなスリランカの方々を支援するプロジェクトを日本から支えるべく、引き続き日々の業務に励んで参ります!コミュニティ強化事業はまだまだ続きますので、みなさまも長い目でご支援いただけると嬉しいです。

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7月 21, 2016 事務所・スタッフ農業支援北部帰還民支援 |

2016年6月 9日 (木)

スリランカ事務所のスタッフ紹介【その3】

【クガンさん】(キリノッチのフィールドオフィサー)

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 私はキリノッチ在住です。家族は農家を営んでいる父、専業主婦の母、2人の弟、妹です。昨年結婚し、また家族が増えました。

 私は高校を卒業し、プラデニヤ大学社会科学科で勉強を始めて2年目になります。JENで働き始めてからは3年目です。
 JENはスリランカで内戦や災害で被災した人々の支援にあたっています。私はフィールドオフィサーとして地域の方々を訪問し、事業面で問題がないか確認し、みなさんが早く収入を上げられるよう農業の開始を支援しています。
 私の目標は、障がいなどを持ち特別な支援が必要な方々が、健常者と同じような生活を送ることができるよう、サポートをしていくことです。

 私は時間のある時に自分の住む村でボランティアやソーシャルワークをしています。他にも友人と遊ぶことや読書などの趣味があります。最近、社会科学の学位をとりました。

【アショックさん】(キリノッチ・ムライティブのシニアテクニカルオフィサー)

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 私は、JENに入職して約2年が経ちました。2014年10月に入職した際はテクニカル・オフィサーとして仕事を始めましたが、2015年3月にシニアテクニカル・オフィサーに昇進しました。ほぼすべての時間を地域の方々とともに過ごし、彼らの生活水準を引き上げるべく、井戸の設計や建設に励んでいます。
 JENは地域の方々が農業を始められるように包括的な支援を行っているので、私はこの仕事にやりがいを感じています。

 私は今まで、市民社会団体と密に仕事を行い、プロジェクト提案書の起案や実施をしてきました。そして、ビジネス、農業、環境保全、ガバナンス、人権や気候変動と多岐にわたりコミュニティの発展促進に携わってきました。特に内戦の影響を受けた脆弱なコミュニティ、国内避難民、虐待を受けた子どもたち、片親家族、障がいを持つ人びとへの支援に興味を持っています。

 私の趣味はバードウォッチングです。朝、鳥を見るためによく湖へ行き、ハンモックに横になりながら美しい鳥たちが来るのを双眼鏡片手に待っています。一度、象に襲われかけたことがあります!

【ニロシャンさん】(キリノッチのテクニカルオフィサー)

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 皆さんこんにちは。私はワウニア在住のニロシャンです。もともとはジャフナ県の出身ですが、1995年に内戦のためワウニアに避難しました。

 私は土木工学の専門学校を卒業した後、シティアンドギルズの職業訓練学校で土木工学専門の資格をとりました。2009年に北部州の道路整備局に入局し、その後ワウニア州の福祉・再定住事務局に移りました。NGOでの仕事はルームトゥリードという団体でエンジニアとして活動をしたことが始まりです。

 私は1年ほど前にJENに入職し、現在はテクニカルオフィサーとしてスリランカ北部の内戦被災者の再定住支援をしています。私は地域の方々の家庭での井戸建設のモニタリングを行なったり、農協センターなどの建物建設の監督も行っています。

 趣味は自然観察や、動物や魚を飼育する事です。特にボタンインコなどの色鮮やかな鳥に興味を持っています。

【ディルソンさん】(キリノッチのテクニカルオフィサー)

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 こんにちは。2013年からJENで働いている土木技師のディルソンです。最初はロジスティクスオフィサーとして着任しましたが、技術的な知識と経験を持っていたことから、現在はテクニカルオフィサーとして働いています。今の職は自分が勉強した分野での仕事ができるので大変気に入っています。

 私は地球温暖化に対する注意喚起を促すことに興味を持っており、自分でも環境にやさしい漁業の方法やココナッツの有機栽培などに取り組んでいます。他には小物やアンティークの本を集めるのが趣味です。時間のある時は仕事でも役に立つように技術の知識を高める勉強をしています。

 私は、JENのチームの一員として支援が必要なコミュニティと共にはたらくことを大変誇りに思っています。JENの自立支援を促すアプローチに興味を持っており、今後もプロジェクトに携わり色々と学べるのを楽しみにしています。

【スサルザンさん】(ムラティブのテクニカルオフィサー)
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 こんにちは、スサルザンです。私は1981年生まれで現在ムラティブ県のヴィシュワマドゥに住んでいます。ジャフナの学校で土木工学の高等国家ディプロマを取得しました。建設の仕事には、建設現場の監督など13年ほど携わっています。私は2015年10月にJENで働く機会を得ました。脆弱な立場にある人々と共に働くという貴重な経験なので、精一杯頑張りたいと思っています。

 JENに入職してからは、2つの地区の井戸建設のモニタリング、業者選定に携わりました。私の監督下でJENは業者と共にオスィヤマライ地区に10基、タッチャダンバン地区に5基の井戸を完成させました。
 オスィヤマライ地区では農協センターの建設のモニタリングも行い、建設の過程で直面する様々な課題を他のスタッフと共に解決してきました。
 
 現在の事業では、事業参加者選定のための基礎調査を行ったり、井戸の数量書の作成に携わっています。また建設予定の井戸のデザインにも貢献しました!

【フリーダンさん】(キリノッチのロジスティックオフィサー)
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 私はJENのキリノッチ事務所でロジスティクスオフィサーとして働いています。1989年にキリノッチで生まれましたが、内戦によりコロンボへ移住し、学位を得ました。

 その後、国境なき医師団(オランダ)にて登録官、現場監督および通訳として仕事を始めました。その後、ワウニヤにあった国内避難民キャンプのマニックファームで、UNOPS、UNICEFやUNDPにて地方自治体との調整官や情報収集監督として働きました。
 2009年にキリノッチへ戻り、2015年までHalo Trustという地雷撤去を行う団体でロジスティックスオフィサーとして働きました。その後は、セメント企業にて営業として6か月間働いていました。

 これらのすべての経験を活かしてJENのプロジェクトをサポートし、目標が達成できるよう頑張ります。私は、JENがスリランカの貧しい人々の生活がよりよくなるよう支援していることにとても感謝しています。

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6月 9, 2016 事務所・スタッフ |

2016年5月12日 (木)

スリランカ事務所のスタッフ紹介【フィールド編】

 前回に引き続き今回もスリランカ出身スタッフの紹介です。今回はキリノッチおよびムラティブ事務所に勤務するフィールド・経理総務スタッフを紹介します。

【スレッシュさん】(プロジェクトオフィサー、キリノッチとムラティブの事業担当)
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 私はジャフナで生まれ、高校と技術系の専門学校を卒業しました。1995年に内戦のためジャフナから避難した後、就職と治安が不安定であったために海外へ出ざるを得ない状況でした。海外では様々な技術を学び、整備士として3年間務めた後、ホテルに7年間勤めました。その後内戦が終わったためスリランカに戻り、北部のワウニアへ移住しました。 息子と娘がおり、できるだけ沢山の時間を一緒に過ごすようにしています。

 私はセワランカというスリランカのNGOに就職したことがきっかけで、人道支援の世界に入りました。
 JENには2008年5月に入職し、まずフィールドオフィサーとして、現在はプロジェクトオフィサーとして仕事をし、日々頑張っています。私は明るい未来を可能にしてくれた同僚や国際スタッフに感謝しています。最近は事業担当としてタイムマネージメントや新しいアイデアの開発、チームのモチベーション向上などに力を入れています。今後、節水機能を設けたモデルファームを設置したり、農家を海外市場につなげたりして、国の緑の革命に携わりたいです。

【アダイカランさん】(ムラティブのフィールドオフィサー:事業参加者との連携を行う)
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 私は2012年よりJENでフィールドオフィサーをしているアダイカランです。ワウニア出身の36歳で、家族はもともと農家を営んでいます。内戦のため1990年にワウニアを去り、神父になるためにカトリックの神学校に入りました。そこで3年間勉強をしましたが、避難民となった家族のサポートをするため神学校を去りました。内戦が終わった2009年にワウニアに戻り、心理社会的ケアを担当するNGOにカウンセラーとして入職しました。それからは人道支援のキャリアを積むためにNational Institute of Social Developmentで資格を取得し、2011年には障がいを持つ方々の支援を行っているORHANというNGOに入りました。その傍ら、自宅で農業も始めました。

 JENで仕事をし始めてから、私は有機栽培による堆肥、有機農薬の作り方や節水農業など様々な農業の仕方を学びました。JENは2013年より、北部で農業による生計回復支援を行っています。農家出身というバックグランドとJENで学んだ知識を活かし、プロジェクトを成功裏に収めることができました。
 2016-2017年プロジェクトはムラティブ県オッディスダン郡のタンドゥバンとアンバハマム地区での活動となります。内戦前は農業が盛んだった地域ですが、戦争のため人々が避難し、農業に必要な設備も全て壊されてしまいました。一番必要な所に支援を届けられるよう、JENは現在基礎調査を通し支援者の選定を進めています。私は戦争で全てを失ってしまった方々がもう一度生活を立て直せるための支援をすることに誇りを持っています。

【ガミニさん】(キリノッチ事務所の経理担当)
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 こんにちは。私は2015年9月からJENのキリノッチ事務所で経理担当として働いているガミニーシャです。私は支援を必要としている方々と共に働き、脆弱なコミュニティに支援を行き届かせることにやり甲斐を、新しいスキルや技術を学べることにも喜びを感じています。
 私の専門は主にアカウンティングですが、今までも緊急支援の場で総務、経理、ロジスティクスなどの仕事を手掛けてきました。短期間ではありますが、UN-Habitatでシェルタープログラムに携わったこともあります。シェルタープロジェクトを通して内戦で被害を受けた方々と直接お話ができたのはとても貴重な経験でした。
 2004年から避難民や帰還民をサポートしてきているJENとそれを可能としてくださっている日本の皆さまに感謝しています。JENと共に津波や内戦で被害を受けた方々の力になれることを誇りに思っています。そして、JENのプロジェクトによってもっとたくさんの方へ支援が行き届くことを願っています。

【ガヤさん】(キリノッチ事務所の総務担当)
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 皆さん、こんにちは!ワウニア出身のガヤスリーです。私は2016年の2月からJENで総務担当として働いています。
 人道支援の仕事を始めたのはSwiss foundation for Mine Action (FSD)に総務担当として3年間勤めた時です。FSDでは、内戦時に埋められた地雷の撤去やコミュニティに対する地雷教育などの仕事をしていました。その後はUN-Habitatにデータベースオペレーターとして3年勤務しました。UN-Habitatは今でも帰還民を対象としたシェルタープロジェクトを行っています。
 私は今後も北部で大変な生活を強いられているコミュニティの支援を続けていきたいと考えています。

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5月 12, 2016 事務所・スタッフ |

2016年4月21日 (木)

コロンボ事務所のスタッフ紹介

 スリランカでは2016年3月22日から、北部の新しいコミュニティを対象に、帰還民が農業を通して生計回復を行えるよう支援するプロジェクトを開始しています。
今年はJENがスリランカで支援を始めてから11年目になります。スリランカ北部での農業による生計回復プロジェクトが大詰めを迎え、今まで以上にスタッフが一丸となって取り組む必要があります。

 現在、スリランカにはキリノッチ、ムライティブおよびコロンボの3か所に事務所があります。コロンボ事務所には、プロジェクト全体、そしてスタッフ全員をサポートするための管理部門があり、2名のスタッフが働いています。今回はこの2人を紹介したいと思います。

 ジョナサンさんは総務・人事・調達、アパルナさんは経理全般を担当しています。彼らはJENスタッフにかかわる業務だけでなく、銀行、関係省庁および関係機関などと円滑に業務を推進できるよう、関係構築も行っています。以下の自己紹介で、彼らの仕事だけでなく、スリランカ人の人柄が少しでも伝わるとうれしいです。

【ジョナサンさん】
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 私は2009年6月からJENで働いています。貧しい人々がよりよい生活を送れるよう支援する数多くのプロジェクトに直接関わり、支援を拡大できれば、と思い入職しました。
 2005年、JENはスリランカ南部、その後東部の津波の影響を多大に受けた地域で多くのプロジェクトを行いました。2009年には北部の国内避難民を対象にプロジェクトを開始しています。戦争の影響を受け恵まれない生活を余儀なくされている人びとを支援する団体の一員として働けることを、大変光栄に感じています。
 私の主な業務は、人事管理、資産管理、調達、安全管理、関係各所との関係構築です。今年のプロジェクトでも、北部の人々を滞りなく支援できるよう、最善を尽くしたいと思います。我々スリランカ人は、よりよい生活ができるよう支援してくださっている日本の皆さんに感謝しています。JENの活動がスリランカの他の地域にも広がるよう心から願っています。

【アパルナさん】
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 私は人道支援に関心があったため、JENの経理アシスタント職に応募し、2010年1月に入職しました。それ以来6年間すばらしい国際スタッフたちと働いています。今まで学んできたことと自分の関心の両方が満たされるこの仕事に就けたことをとてもうれしく感じています。  
 コロンボ事務所で働いていますが、業務内容により、今までキリノッチ、ムライティブやバティカロアの事業地に訪問し、戦争の被害を受けた地域でJENが行ったよい仕事を何度も見てきました。
 スリランカ経済は農業を基本としているため、JENはスリランカでとても価値ある仕事をしています。JENは農家に水を円滑に供給できるよう支援しています。水があれば、彼らは雨季を待たずに1年中農業を営むことができるからです。

 私は動物が好きで、犬を飼っています。読書が大好きで、休日には英語ドラマ、韓国ドラマや映画を観たり、音楽を聴いたりしています。また、景色がきれいな場所に行くのも好きです。スリランカには多くの美しい場所があり、そのほとんどに歴史的価値があります。
 今、私は自分の人生に大変満足しています。JENでプロジェクトに関わり、コミュニティの生活を改善できるよう、そして自らの知識をプロジェクトに反映できるようになることが目標です。

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4月 21, 2016 事務所・スタッフ |

2016年2月18日 (木)

スマイルであふれる国、スリランカ離任のご挨拶

 私が初めて支援速報を準備したのは2014年7月です。あれから約1年8か月が経ちました。そして本日、スリランカを離任いたしました。この間に、3つの事業、4か所の事務所の運営管理を行い、約35名のスタッフと共に、約210世帯のご家族に対し、「農業を通じた生計回復」と「農業協同組合の形成を通じたコミュニティ強化」の支援活動を進めて参りました。

 当時の支援速報で私は「JENの事業を通じて、一人でも多くのスリランカの方々が笑顔を取り戻し、毎日少しでも多く、そして大きくスマイルをしてくれるよう、力を尽くしたい」と述べていました。

 時には、JENの活動の仕方に関し、支援しているご家族との理解違いが起きたり、合意できない点が生まれたり、ミスコミュニケーションにより笑顔を消してしまったこともあります。

 しかし、JENは支援対象者の「自立」を目指し、それを持続してもらうための必要最低限度のサポートを、長期的な視野をもって行います。

 支援を受け取ることに慣れているスリランカ北部での「依存の心」を減らすために、スタッフと共に何度も住民の方々や地元行政官に対し「なぜもっと支援しないのか」「なぜもっとお金をかけないのか」「なぜJENはこれ以上サポートをしないのか」の説明を繰り返し行ったのを覚えています。

 最終的にはみなさんに理解を示していただき、互いに笑顔になれた瞬間は心が温かくなりました。

 スリランカは2015年1月に大統領選を実施し10年続いた政権が変わりました。同年8月には議会選挙を実施し、新しい大統領をさらに支持する民主的な動きが生まれました。

 2004年の津波被害の際に支援開始した国際NGOの多くがすでに撤退し、2009年の紛争終結後の復興支援を行っていた国際NGOの多くも撤退済みもしくは撤退を検討しています。スリランカはまさに今、過渡期です。そして国際コミュニティへの依存を減らし「自分たちで国を良くしていかないといけない」正念場です。

 そんな中JENはまだ撤退するわけにはいきません。あともう少し、支援サークルから取り残された人々、忘れ去られた地域を中心に、北部の方々がスリランカの経済発展に置いていかれず、積極的に参加できるようにサポートしていきたいと思います。

 サポートさせていただいたスリランカ北部の方々、協力して事業を実施させていただいた行政の方々、そして最前線で尽力してくれたスタッフの笑顔を胸に、スリランカで学んだ全てを次の任地にて活かしていきたいと思います。

 現地事業担当
 西田亜理沙

【JENスタッフと共に】
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【サポートした住民の方々と共に】
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2月 18, 2016 事務所・スタッフ |

2016年1月 7日 (木)

フォローアップが大事!

 あけましておめでとうございます。
 スリランカ人の大多数を占めるシンハラ人とタミル人の新年は4月14日ですので、スリランカ事務所では師走の雰囲気は一切なく年末を迎えました。
 そんな中、2015年を振り返り、残りの事業期間3か月の間にするべきことを確認するため、北部事業に関わる全スタッフが参加するオールスタッフミーティングを12月30日に開きました。

 井戸建設、ワークショップ、農業用アイテムの配布といくつか活動が残っていますが、残りの期間は今まで実施してきた支援を受け取った方々が有効活用できるように、しっかりフォローアップしていくことに力を入れよう、と気持ちを新たにしました。

 たとえば、設立した井戸管理委員会や農業協同組合の活動が継続されているか、配布した種苗を効率よく栽培できているか、農業訓練・マーケティングワークショップで学んだ内容を有効利用できているか、などを確認していきます。もし上手くいっていない、困っている世帯やグループがいたら、スタッフが随時アドバイスをするなどしてサポートしていきます。

 モノを配布、ワークショップを開催、井戸を建設、組合を設立。それだけでは支援は終わりません。むしろ、その後のサポートをいかに丁寧に、そして効果的に行うかで、JENが実施した支援の成功度合いが決まってくると考えています。

 残り3か月、スタッフ一丸となり、より良い支援を提供すべく、尽力いたします。

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現地事業担当
西田亜理沙



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1月 7, 2016 事務所・スタッフ農業支援北部帰還民支援井戸管理委員会 |

2015年10月 1日 (木)

JENの新しい仲間たち

 私の名前は、ガミニエサ・ガンディサソン(Gaminieesa Gandhithason)です。
今までに国連機関や国際NGOなどで勤務しており、人道支援業界にはかれこれ15年以上おります。総務、経理、調達を中心に様々な経験をしてまいりました。

 私はJENにアドミニストレーション・オフィサーとして入職しました。まず初めに、帰還民支援に携わるこの仕事に就くことができたことを、JENスリランカ事務所に感謝いたします。
 2004年以降スリランカで、ジェンが災害復旧活動や北部地域での内戦による被災民の支援を行ってきたことを聞いて、大変嬉しく思いました。
 そして、引き続き支援が必要な私たちの社会に対して、このような形で私も貢献できることをとても幸せに思っています。
 私は国連人間居住計画(UN-Habitat)でプロジェクト・アシスタントとして働き、その間、内戦の被災民と何度も直接話す機会を持つことができましたので、その経験を生かすことができるのではと考えています。

 JENの支援により、さらに多くの人々の生活環境が向上するよう願っています。

【左からガミニとファイナンスオフィサーのアル】
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 アドミンオフィサー
 ガミニエサ・ガンディサソン


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10月 1, 2015 事務所・スタッフ |

2015年5月14日 (木)

事務所の引っ越し(ワウニア県からキリノッチ県へ)

 つい2週間ほど前のことです。2009年6月より事務所を構えていたワウニア県の中心地から、北へ車で1時間ほど離れたキリノッチ県の中心地にJENスリランカの事務所を移しました。
 それに伴い、パッチェラッパライ郡の事業地近くに置いていた連絡所を1か所閉じ、キリノッチ県の事務所と統合しました。
 おかげで、フィールドスタッフとも直接コミュニケーションがとれるようになりました。

 さて本日は、スリランカ式の引っ越しの様子を、写真をたくさん使って紹介したいと思います。

 まず、こちらは引っ越しに使った「ローリー」と呼ばれているトラックです。
こちらのローリーを2台調達し、若者7名に荷物の上げ下げを依頼しました。

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 このローリーに若者たちがどんどん荷物を積んでいきます。
 机、棚、冷蔵庫、タンス、段ボール、自転車、何でも手際良く運んでくれます。

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 1、2時間しないうちに、ローリーが満杯になっていました。

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 事務所もあっという間に空っぽになりました。

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 セキュリティガード用の小屋も積みましたが、少しはみ出たのでロープで固定させました。
 移動中、周りの車両に注意を促すために赤い布が必要と言われましたが、ちょうど良いのがなく、近くのお店から赤いビニール袋を調達し、ローリーにつけました。

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 その後、無事に全ての荷物が新事務所に到着しました。
 いかがでしたか。
 スリランカの引っ越しはご想像通りですか?
 驚かれましたか?

 次回は、引っ越し先のキリノッチの様子をお伝えしたいと思います。
 本日は、新事務所の写真のみにしておきます。

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 現地事業担当
 西田亜理沙

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5月 14, 2015 事務所・スタッフ |

2014年9月11日 (木)

新スタッフの自己紹介

 
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 ジェンスリランカのワウニア事務所で新しく総務担当になりました、ヴィノティニと申します。初めに、ジェンスリランカのチームの一員として帰還地域でのコミュニティ支援をサポートする機会を与えて頂いたことに感謝を申し上げます。

 初日にジェンの活動についての話を聞き、2004年の南部の津波被災者地域から始まり、東部での緊急・復興支援、そして北部避難民キャンプ「マニックファーム」での給水支援へと活動を広げ、国内避難民とって重要な支援をしてきたことを知りました。

 私はジェンスリランカチームの一員として、帰還民の方々の生活が向上するようコミュニティと一緒に活動できることを誇りに思います。そして、目的を達成するために、精一杯努力し、協力出来ることを嬉しく思います。

 また、帰還地域や避難民キャンプの中で、ジェンの活動が高く評価されていることを聞き、誇りに思っています。まだまだ帰還民らが大勢残されている中、これからもコミュニティと協力しながら北部の人々の生計回復に向けて活動していくことが大切です。

 スリランカ人として、私は、厳しい状況にある人々に対してタイムリーなで持続的な支援を続けているジェンと日本の方々に本当に感謝しております。そして、生計回復によって人々に自信をもたらしてくれたことをありがたく思います。これからも、ジェンがスリランカ各地の人々の生活向上の支援ができるよう希望しております。

 ジェンの今後の成功を祈って

 スリランカワウニア事務所
 RR ヴィノティニ(総務担当)

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【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら

9月 11, 2014 事務所・スタッフ |

2014年7月31日 (木)

JENでの経歴

私の名前は、ラジャラントナム ムクンダンと言います。今年40歳になり、2010年からプロジェクトオフィサーとしてJENで勤務しています。今は北部ワウニア県の借家で妻と娘二人と暮らしていますが、私自身も実は未だに国内避難民なのです。

私がJENの活動で印象に残っている活動がいくつかあります。スリランカ北部では2009年6月以降避難民キャンプ内の避難民世帯を対象に緊急支援を開始しましたが、2011年にJENは北部ムライティブ県で帰還民対象に緊急支援事業として仮設住宅を建設しました。私や現場のチームにとっても新しい活動であったため、当初国際スタッフを補佐し、現場で事業全体の進捗を管理する立場にあった私は現場調達や建設作業を進めることに奮闘しました。 

当時この地域は入域を許可されたばかりの帰還地であり、また過去に最も紛争の被害を受けた地域であったため、建設作業用に資材を購入する事が可能な店すらなく、ただ破壊された道や紛争の遺棄物(逃げるために置き去りにせざるを得なかった車や生活用品など)が路上に散在していました。また、雨季の豪雨の最中、治安上も安全とは言えない地域の中で、時折の晴れ間に建設作業を進めるのは本当に大変でした。しかし、この状況を打破するために、私たちは毎日二回チームで会議を行い、なんとか計画の見直しを行い対応していました。 事業の終わりに、現地の関係機関より建設の質の高さや実施が適時であった事から、高い評価を頂いた時は本当に嬉しかったです。通常は仮設住宅の保証期間は1年ですが、JENの仮設住宅は3年経った今もなお良い状態で使用されていることも嬉しく思います。

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また、もう一つとても印象深い話があります。緊急支援時期から移行し生計回復支援事業行っていた去年に、私たちは北部ムライティブ県で農業用共同井戸の建設に加えて、新しく形成された農業協同組合の主導による「有機たい肥作業場」を建設しました。その間、私たちは通常の有機農法研修に加えて、「炭を使った有機たい肥づくり」の訓練も裨益者に対して実施しました。裨益者の息子の一人がその方法を父から良く学び、炭の加工ビジネスを開始し、近隣の県で良い稼ぎを得るようになりました。小規模ですが少しずつ人々の生活状況が変わっていっている事を喜ばしく思います。

また、もう一つ伝えておきたい事は、通常最も私が大変だと感じる作業があります。それは、受益者選定の際です。理由としては、私たちはJENの基準に沿って裨益者を選定しますが、現実はそれ以上に支援を必要としている世帯が存在し、その世帯を全員サポートできないという難しさがあります。それでもやはり、この場合、私は何度も繰り返し現場のスタッフと話し合いを持ち、多くの意見を関係機関から得て、最も最善を尽くすよう努力していますが、やはり最も私が慎重になる作業の一つです。 

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最後に、私がこれまでのJENでの活動を通して自分自身のキャパシティ デぺロプメント(能力開発)について考える時、これまで日々上司から事業形成、事業管理、モニタリング、評価やその報告に至るまで実地訓練のような形で、多くを学べる事が出来たと感じています。 ただ、先ほど述べたように、私はこれまで大変だと感じる事は時折あっても、嬉しい事も多々あり、JENで働いている時が一番幸せです。

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7月 31, 2014 事務所・スタッフ |

2014年7月17日 (木)

「ありがとう」ポスター

 この度、JENが支援を開始して20周年を迎えることをうれしく思います。
 この20周年の機会を通じて、JENスリランカのスタッフとして、JENがスリランカで自立支援の活動をしていることに感謝を述べたいです。

 JENの一員としてコミュニティと共に生活再建の仕事ができることを誇らしく感じ、その機会を与えてくれたことに感謝しています。今後も事業がうまくいくように頑張っていきたいと思います。
働いていると、JENが支援を行ったコミュニティから「いつもありがとう」と声をかけられることがあり、心に残っています。

 スリランカは、JENが何年もスリランカに住む人たちの将来のために支援をし続け、今も継続してくれていることに感謝しています。実際にJENが支援をした人たちは前向きになっているのです。

経理担当 プリヤ

【事務所に貼られた、JEN設立20周年を記念して作られた「みんなで取り組む挨拶キャンペーン」ポスター。
JENの支援活動地8か国の言葉で「ありがとう」と書かれています】
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【スタッフが指さしているところがスリランカの言葉です】
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7月 17, 2014 事務所・スタッフ |

2014年7月 3日 (木)

スマイルで溢れる国、スリランカへの着任のご挨拶

 みなさん、初めまして!6月中旬にプログラム・オフィサーとして着任しました西田亜理沙と申します。以前は、JEN東京本部にて、シリア難民支援およびイラク教育支援に従事しておりましたが、今後は「農業を通じた支援」という新しい分野への挑戦になります。

 すでに、「ヤシの木に水田」という人生でみたことのない風景を何度も目にしています。異なる価値観、異なる生活習慣、異なる生き方など、まずはスリランカの人々の暮らしについて勉強させていただき、得た知識や経験を元に、スリランカ北部の復興と発展につながる支援を確実に届けたいと思います。

 さて、スリランカ北部にありますワウニア事務所に着いてから早2週間、各事業地の視察、複数の県庁や郡長事務所の関係者へのご挨拶、そして駐在地でありますワウニアタウンの散策と活動的に過ごさせていただきました。その中で、「スリランカの方はよく笑顔を見せてくれる」という印象を持ちました。日中の日差しが強い中でのフィールド訪問は堪えることもありますが、村の方々は、こちらが笑顔をむけると必ず笑顔で返してくれます。こんがり焼けた肌によく合う白い歯のスマイルという組み合わせに、心をなごませてもらっています。

【JENが以前に実施した事業で支援した家族】
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【JENが以前に実施した事業で支援したお母さんと子ども】
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【ポンプ式井戸から水を集める少女】
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 もちろん紛争終結から5年が経とうとしている今でも、生計の目途がたたず、トタン屋根のシェルターに住む、教育費がなく子どもを学校に通わることができない、家族に栄養価の高いご飯を用意できないといったようなご家族も多々いらっしゃいます。紛争中にご家族を亡くし、立ち直れないでいる方もいらっしゃいます。

 私は、JENの事業を通じて、一人でも多くのスリランカの方々が笑顔を取り戻し、毎日少しでも多く、そして大きくスマイルをしてくれるよう、力を尽くしたいと強く思います。

【筆者の同僚、JENアシスタントプロジェクトオフィサーのスレッシュ】
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 現地事業担当
 西田亜理沙

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7月 3, 2014 事務所・スタッフ |

2014年6月 5日 (木)

NGO用ビザ

 スリランカの駐在員はNGO用のビザを取得して滞在します。
 初めは1か月のエントリービザを取得し、その後1年のレジデンスビザを取得します。
 この点が観光でスリランカに訪れる場合と大きく異なるのですが、このビザ取得が結構難儀なのです。

まず、用意しなければならない書類が多いのです。

 1.労働許可証申請書
 2.ビザ申請書
 3.パスポートコピー
 4.申請者の英文履歴書
 5.所属先からの雇用証明
 6.最終学歴の卒業証明書
 7.業務定義書(いわゆるToRです)
 8.所属先からの推薦状
 9.渡航証明(犯罪経歴証明書)

 渡航証明は日本にいる場合、警察署に申請します。発行には約2週間を要します。在外公館で発行した場合はもっと時間がかかるそうです。
 海外で学位を取得した場合には卒業証明書も海外から取り寄せなければなりません。
 ここまでで最短でも2週間、概ね3週間から4週間を要します。
 その後、書類一式をスリランカ事務所に郵送します。これで約1週間。

 スリランカに書類が到着したのちに、事業を行っている県の県長から推薦を受けなければなりません。
 国は違えど、お役所仕事なのでここで早くても1週間を要します。

 次にスリランカのNGO事務局へ申請書類を持っていき、そこからも申請許可を得ます。
 スリランカのNGO事務局は防衛省の管轄となっており、同時にセキュリティ・クリアランスを得ることになります。
 このセキュリティ・クリアランスの取得の条件が厳しく、申請時点でスリランカ国外にいなければならず、なおかつ最低6週間以上の国外滞在実績を作らなければなりません。時には2か月以上かかることもあり得ます。特にココが厳しい。
 

 つまり、申請の許可を得るだけで2か月以上かかってしまうのです。

 NGO事務局から申請許可とセキュリティ・クリアランスを得たのちに、入国管理事務所にビザ申請をすることができます。
 スリランカ国内での1週間程度の手続き後、書類が日本のスリランカ大使館に転送され、スリランカ大使館で面接をしたのちにエントリービザがようやく発給されます。スリランカ大使館での手続きも1週間ほどかかります。

 合計で、書類準備に1か月、申請許可を得るのに2か月、申請に2週間で約4か月が必要となります。
渡航できた後も、1か月以内にレジデンスビザを申請しなくてはならないため、なかなか落ち着けません。

 事業運営の裏にある、見えない苦労話をご紹介してみました。

 現地総務経理担当 那須田 智生



 

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6月 5, 2014 事務所・スタッフ |

2013年12月26日 (木)

現地インターンが赴任しました

こんにちは。
わたくし、JENの現地インターンとして
この12月からスリランカへ赴任しました、
本村健一郎(ほんむら けんいちろう)と申します。

私は大学生なのですが、今年度大学を一年間休学して、
この春からJENの東京事務所でインターンを始め、
スリランカには、3ヶ月間滞在する予定です。

大学在学中に、日本に逃れてきて来た難民の方と
かかわるボランティア活動に参加し、
「国際協力」や「NGO」の分野に興味を持ちました。
そして、支援をプロとして行っているNGOからもっと学びたくなり、
JENのインターンに応募しました。

これからしばらく
JENのスリランカでの支援活動に加えて、現地事情などを
できる限りわかりやすく、お伝えしたいと思っています

よろしくお願いします!

スリランカ現地インターン 本村 

【私が訪れた、東部バティカロアの事業地に住む人々は、周囲にお店や病院などもない、生活するには不便な草原地帯に住んでいました。】

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12月 26, 2013 事務所・スタッフ |

2013年10月17日 (木)

木山啓子とJENスタッフの往復書簡

ムグンタンさん

出張時は、様々なアレンジをありがとう。
今回、私たちの活動が平和構築につながっていることを、改めて実感しました。

2009年の内戦終了後、戻ってきた住み慣れた土地は、破壊しつくされていました。
一から始める厳しい暮らしに不安や不満を感じれば、
自然とその矛先は、長年の内戦に向かっていきます。
敵として戦った相手の民族に向かってしまうこともあるでしょう。
ですから、収入が4倍になり、
自分のお金であれもこれもできるようになったと話す、
希望に満ちた女性の笑顔に、平和を実感したのです。

一方で、人は、自分と違う意見や考え方の人を
否定したいことがあるのではないでしょうか。

違いを違いとして否定せずに受け入れられるとき、
共に生きていくことができると思います。
共生のカギは寛容です。

スリランカでは、今、
全ての教育が2つの言語で実施されているのですよね。

異なる言語や習慣を持つ人々同士が、
互いに否定することなく受け入れあい、分かち合うとき、
共に暮らすことができるのですね。

「平和は、一人一人の心の中にある」
しなやかな心を一人ひとりが持ち続けられるよう、
生活改善に励む私たちの活動が
平和構築に役立っていると、確認することができた訪問でした。

木山啓子


***********


啓子さん

実を言うと啓子さんを迎える時、私たちは不安でした。
今まで啓子さんに会ったことのあるスタッフが、
ワウニヤ事務所にはいなかったからです。
でも、到着してすぐに啓子さんが気さくに話してくれたので、
すぐに緊張はほぐれました。

滞在時は関係機関の人たちや現地の人たち、
帰還民でもあるコミュニティワーカーにも、
とてもフレンドリーに、しかし尊敬の姿勢を持って話をされているのが印象的でした。
そのこともあって、帰還民の人びとは、
今の生活について積極的に話をしてくださったのかもしれません。

滞在の後半には思いやりや支援の姿勢について、
アドバイスしてくださったことをよく覚えています。
特に今後の平和構築と社会との調和を強調されていましたね。

スリランカ北部は、30年前は野菜の産地として有名でしたが、
激しい戦闘によって、人びとの多くは、
家や畑だけでなく、農業を営むための精神力まで失いました。
現在実施している、人びとが農機具や井戸を共有し、グループで働くことで、
心の復興をもたらす事業を通して、
コミュニティが協力しあうようになったのです。

平和を目指すことと日々の暮らしを営むことは、本当に直結しています。
今後も、人びとがみなポジティブになるような活動を行ってゆきたいと思います。

ラジャラトナム・ムグンタン(スリランカ・ワウニヤ事務所)

Photo
【写真左:ムクンタン】


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10月 17, 2013 事務所・スタッフ |

2013年8月22日 (木)

【スリランカ東部】現在進行中の東部事業の様子

日本の外務省と皆さまからのご支援により東部バティカロアで現在行っている支援活動をご紹介します。

東部では、①農業給水支援として農業用井戸建設と給水ポンプの配布、②井戸管理委員会の立ち上げとコミュニティ強化のためのワークショップを開催し、生計の向上・安定の支援を行っています。

私が訪れた7月は、井戸建設の真最中でした。

0822__excavation

井戸掘りは写真のように重機を使って行います。水量が豊かな井戸建設を目的に掘っているため、当然、水が湧き出てきます。この水が厄介で、土と同時に水も掻き出さなければなりません。

0822__failed_well

通常、工事前に予め地質調査を行い、水が出てきそうな地点に絞り込んで掘り始めます。ですが、中には少し掘っただけで大量の水が湧き出てしまい、井戸としては掘り進められないものも出てきます。

0822__drill

東部の地質は硬い岩盤を含んでいるため、岩を砕きながら掘り進めます。1台の重機でシャベルからドリルに部品交換して掘削し、岩が砕けたらシャベルに部品交換して掻き出す、の繰り返しなので、ただ掘るよりも時間がかかってしまうのです。

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10M近く掘り進めて、十分な量の水が湧き出ることを確認できると、井戸としての形づくりとなる石工作業が始まります。この石工作業では、レンガを底まで運び~セメントを作成し~レンガを組み上げる作業は、すべて手作業です。井戸なので湧き出る水を吸い上げながらの作業となります。

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写真は井戸の底での石工作業ですが、10Mの深さがあるので途中は、足のつかない場所で数本の板を渡しての作業となります。

現地総務経理担当 那須田

8月 22, 2013 心のケア事務所・スタッフ文化、生活、習慣東部帰還民支援井戸建設・修復 |

2013年8月 1日 (木)

サルボダヤの創設者のご自宅を訪問しました

 JEN事務局長と総務会計担当が、ソーシャルワーカーの先駆けとして著名な「サルボダヤ・シュラマダーナヤ」の創設者、アリヤラトネ氏にお会いしました。

 スリランカで非常に有名な方に会うのが少し不安でもありましたが、奥様と共に温かく迎えてくださいました。アリヤラトネ氏はスリランカの国民服を身に纏い、非常に謙虚で誠実な方で、その佇まいもやはりスリランカを代表するに相応しいオーラがありました。アリヤラトネ氏の生き方はスリランカの人々に尊敬され、賞賛されており、貧困に苦しむ人々に自信と勇気を与えてきました。 

 アリヤラトネ氏は、サルボダヤ・シュラマダーナヤ運動を1958年に始めました。サルボダヤは非営利の組織で、現在34県15,000の村で事務所を持ち、活動を広げています。
 サルボダヤは「人々の覚醒」と言う意味で、シュラマダーナは「労働の分かち合い」という意味です。サルボダヤは、貧しい人たちの間で資源を分かち合うことで、貧困削減に取り組んできました。

 サルボダヤには、5R Unit(Relief<慰安>、Rehabilitation<復興>、Reconstruction<再構築>、Reconciliation<和解>、Reawakening<再覚醒>)と呼ばれる、生活の向上に関する有名な言葉があります。紛争の影響を受けた地域も、サルボダヤの活動で勇気づけられています。

コロンボ事務所総務担当 ジョナサン・ルーパシンへ

※アリヤラトネ氏はスリランカから全世界に活動が広がっているサルボダヤ運動の創始者です。縁あって、同じくスリランカで自立支援を行っている団体としてお話する機会を持つことができました。

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8月 1, 2013 事務所・スタッフ東部帰還民支援北部帰還民支援 |

2013年5月16日 (木)

着任のご挨拶

 この度、本部でスリランカ事業を担当することになりました那須田と申します。

 正直、スリランカを担当するまではあまりスリランカのことをよく知らず、セイロンティー、長い名前の首都ぐらいのイメージでした。
 もちろん、民族対立による内戦が続いていたことは知っていましたが、帰還への支援がここまで難しいものだとは思っていませんでした。地域によっては今も人が集まると何かを企てている集会だと思われて取り締まられてしまったり、生活への干渉があったりするようです。
 

 背景を理解するためにもスリランカの歴史を学びながら、現地での事業が円滑に進めるよう、サポートしていきたいと思います。

 本部プログラムオフィサー 那須田智生

5月 16, 2013 事務所・スタッフ |

2013年4月 4日 (木)

日々、支え合いながら

 この数か月、唯一の日本人駐在員として、スリランカで実施している複数の事業をみています。
 
 もともと担当している総務経理以外に、プロジェクトの運営にも携わるようになりました。今まで何となく知っていたけれどよく分かっていなかったことが次から次へ出てくるため、現地スタッフに色々教わりながら毎日を過ごしています。
 とても新鮮でやりがいがあるのですが、やはり仕事量が倍になる為決して楽ではありません。

 そんな日々を過ごしていると、いつも以上に周りの人に支えられていることに気付きます。
「昨日電話した時体調悪そうだったでしょ。今日仕事休みだから病院付き添えるよ」と連絡をくれる友人。
 事業運営で困ったことがあった際に「大丈夫、うちのエキスパートを紹介するよ」といって下さる方。
「今日少しだけど日本食送ったよ。次の一時帰国までのつなぎにしてね。」と心配を隠しつつも応援してくれる両親。
「本部のホームページはもとより、Facebookに新規事業の件を掲載したところ、複数の『いいね」がありましたよ!」と応援してくれる本部スタッフ。
本当に励まされます。

 そんな中最近一番嬉しかったのが、ある現地スタッフが他の現地スタッフに送ったメールの内容。詳細は秘密ですが、「スタッフは国際スタッフの背中をみて育っていくのだなぁ」と感じました。
 
彼らと共に成長し、よりよい事業を目指していきたいと思います。

4月 4, 2013 事務所・スタッフ |

2013年3月 7日 (木)

離任のお知らせ

 2010年2月より3年間スリランカに駐在しておりましたプログラム・オフィサーの猪又悦子が、2月上旬をもちまして離任となりました。今までありがとうございました。

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 猪又は過去にもスリランカで暮らした経験があり、得意のシンハラ語を活かしスタッフと明るく円滑にコミュニケーションをとり事業を指揮しておりました。そんな彼女の離任はスタッフにとって寂しく残念なことではありましたが、彼女と共に培った経験と自信を抱き、今後もスリランカ国内の帰還民の自立を支える事業を進めてまいります。

 今後も皆様に応援して頂けるようなJENスリランカ事業、そして支援速報をお届けできるようスタッフ一同努めてまいります。

3月 7, 2013 事務所・スタッフ |

2012年5月10日 (木)

川を越えるのも一苦労

 ジェンは現在、ムラティブ県にあるデビプラムという沿岸の村で井戸修復・清掃を行っています。

 村には川が流れ、人々は内戦前からある鉄筋の橋を使い行き来していました。しかし一夜にしてこの橋が無くなってしまいました。内戦後この辺りでは、壊れた車や自転車等々が山の様に放置されていて、こういった物を集めお金に換えている人がいるのですが、どうやらこの橋もそういった人に持ち去られてしまった様です。

 村の人々は木の板を渡し、橋の代わりとして使用するようになりました。小学生の時体育館に平均台はありませんでしたか?まさにこの板は平均台程の幅しかありません。慣れないジェン・スタッフは、怖がってためらっていました。しかし、ジェンの支援を必要としている人々は川の向こう側です。川を越えない訳にはいきません。

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 狭いところをバランスを保ちつつ歩く練習をし、今ではカメラに目線を送る余裕が出来る程になりました。

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5月 10, 2012 事務所・スタッフ井戸建設・修復 |

2012年2月23日 (木)

デング熱

 スリランカ駐在11か月目にしてついに罹ってしまいました、デング熱。
 日本ではなじみの薄いものかと思いますので、何となく言葉だけ聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか。

 デング熱は蚊によって媒介される感染症の一つですが、現在のところ予防の為のワクチンが存在しません。刺されないことが唯一の予防策です。

 症状は高熱・頭痛などが主なようですが、ひどいケースになると出血をともない死に至ることもあります。

 地元の新聞では頻繁にデング熱罹患者数や死亡者数を報道しています。政府の対応が追い付かないほど患者数や死者数が多いのが現実のようです。

 さて私はと言えば、人生初の入院生活を体験し、先日無事退院しました。
 支えてくれたスリランカ国内外の友人、上司、同僚多くの人に感謝でいっぱいです。

 

2月 23, 2012 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2012年1月12日 (木)

ナンダ プドゥ ワルシャン / スバ アル アウダ ウェーワー

 お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか。

 コロンボは大晦日の夜10時頃から打ち上げ花火の音が聞こえ始め、新年3分前から至る所で爆竹と花火がひっきりなしに打ち上げられていました。

 今日はお祝い事関連で下記をご紹介しますね。

 これはハラッパー(Halapa)と言う、スリランカの中でもシンハラ文化に由来する伝統的なお菓子です。お正月には各家庭で手作りしたものを、ご近所に振舞うそうです。(因みに仏教国スリランカの新年は4月です。)
 誕生日などお祝いごとの際にもよく作られます。

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 作り方は至ってシンプルです。クラッカン(Kurakkan、シコクビエというイネ科の植物)の粉、細かくしたココナッツ、砂糖、塩を混ぜ合わせ、カンダという葉っぱに挟んで15分蒸したら完成です。
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各家庭で味付けが異なり、日本ではなじみの薄い食材と割と強い塩加減で今までに食べたことのない味もあれば、ココナッツ風味豊かな日本人にも馴染みやすいハラッパーもありました。

 2012年が皆様にとって素敵な1年となりますように。

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(タイトルは左からタミル語、シンハラ語で「明けましておめでとうございます」)

1月 12, 2012 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2011年5月12日 (木)

「離任と着任のご挨拶」②~着任~ 渡邊千紗

 アンマン事務所から異動になりました渡邊です。こちらでも総務・経理を中心に活動に携わります。カラカラに乾燥した中東・ヨルダンから緑も湿気も多いスリランカへの赴任、この湿気に慣れることが目下課題の一つです。

 先日、現行と以前の事業地がある東部バティカロアに足を運びました。農作物が豊かに育っている村と、緑よりも土の色が目立つ地域に分かれており、農業用水・井戸のもたらす影響を目の当たりにしました。

 また、村それぞれの知恵を反映し、建設された井戸をさらに有効的に使う様子を知り得ました。お話ししたのは短い時間でしたが、その村の人からは、誇らしさ、頼もしさが感じ取れました。

 多くの現地スタッフ、そしてご支援頂いております皆様と共にスリランカの人々のサポート役になれればと思っております。これからどうぞよろしくお願い致します。

5月 12, 2011 事務所・スタッフ |

2011年4月21日 (木)

「離任と着任のご挨拶」① ~離任~ 西丸崇

 事務所長兼総務経理を担当しております西丸です。スリランカ政府の法律に則り、スリランカでの「3年」の滞在期限を近々迎えるため、4月19日にスリランカを去ることとなりました。前職での3年間の滞在をあわせると、合計6年間をスリランカで過ごすことになり、その間に子ども3人が生まれ家族5人となっていました。

 2008年5月に赴任した当時は東部の紛争は終わっていたものの、北部の紛争はまだ続いており、それが終わったのは2009年の5月でした。今は、武力紛争という点では平和になり、北・東部では復興が進み、紛争がなかった地域では観光振興や経済開発が進められています。
 先のことはだれもわかりませんが、今のところ、スリランカは一つの国として発展していってくれるのではと感じていますし、そのように強く願っています。

 この後は、日本に一時帰国した後、スーダンに赴任する予定となっています。これからも紛争で厳しい環境におかれた人々と話し、その人々の気持ちに寄り添いながら自分にできることを精一杯続けていきますので、よろしくお願いします。

4月 21, 2011 事務所・スタッフ |

2011年2月24日 (木)

ジェンにかかわり3年目

 今回は、東部でジェンの事業にかかわって3年目のプロジェクト・オフィサー、デービッドの紹介をします。デービッドは今年51歳、高校生と中学生の二人の子どもがいて、キリスト教を信仰するタミル系スリランカ人です。2007年9月にジェンが東部で事業を開始したときからプロジェクトオフィサーとして参加し、人々の心のケアと自立の支援にかかわってきました。

 「私の学生のころの夢はソーシャルワーカーとなって隣人たちを支えることでした。若いころにはYMCAで働き、途中、一般企業で働いたこともありますが、紛争が激しくなりはじめていた2005年から再び人々を支える仕事に戻ってきました。

110224_with_program_officer  バティカロアの人々は20年以上の間、紛争の影響を受けて生活してきました。その間、安定した生活は送れず、紛争被害のためにさまざまな支援が入ってきたことで、人々の中には依存心が根付いてしまっています。私は、その依存心を自立心に置き換えたいと思っています。自立心を持つためには、人々が村の中や近隣で働いて収入を得られるような環境が必要です。ジェンが行っているような農業用井戸の建設(*1)などは、まさに村の中の収入の機会を増やす大切な活動です。

110224_with_hoj_640x480 2007年に紛争が終わり、バティカロアの町は、発展を始めています。しかし、田舎は今からです。私は、このバティカロアの「村々」がこれから発展していくように人々をさらに支えていきたいと思っています。」

(*1:農業用井戸の建設、種・苗の配布、コミュニティーの強化は、日本政府やChabo!、そしてみなさまの支援で進められています。)
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2月 24, 2011 事務所・スタッフ |

2010年9月22日 (水)

私って本当にコミュニティワーカー?

Pusparajah  私はサーミッタンビ・プシュパラージャ、29歳のパラトゥチェナイ住民です。私の少年時代について話したいと思います。そういえば、私は今まで、自分がどのようなひとで、どんな生活をしてきて、そして将来のために何をしたのかを忘れていました。今回、皆様に私がジェンでやっている仕事や過去を紹介したいと思います。

 私の家族は、生きるためだけに、日々変化のない生活をしていました。父親は、薪を売って生計を立てていました。しかし、1994年、薪を収集していた父親は見知らぬ人に撃たれ、亡くなりました。私たちはすべて無くした、私はそう思いました。そして、絶望を感じた私は、故郷のサンティウェリ村で親戚と一緒に暮らすようになりました。

 苦しい時期を過ごしました。しかし、そんな私の人生を、神が救ってくれました。ジェンのスタッフが私の所へ来たのです。スタッフと村について話をした後、私はジェンのために働きたいと思いました。そして、寺院長、村長や村落行政官の推薦のおかげで、この仕事を得ることができました。

 この仕事に就くことができて、本当に感謝をしています。私たちは神を強く信じています。神は私の人生を救い、常に良いことをするように導いてくれました。コミュニティを強化するためのワークショップに参加し、調査や、村のデータを収集する業務を通じて、私は、コミュニティの発展とNGOの存在価値の大切さを学びました。

 ジェンで働き始めてから、私は、人びとが協力することがどれほど重要か、目の当たりにしてきました。そして、より良い生活ができるように日々努力をしている様々な人びとと知り合うことができました。私は、たくさんの人びとと共に毎日を過ごし、コミュニティの声に耳を傾けて、様々なことを学びました。考えや価値観が異なる人同士が、どうすればコミュニケーションをスムーズにとれるか。コミュニティにおいて、問題を解決したり、適切な判断をする術をどのように共有するのか。私個人がどう成長するかではなく、コミュニティがいかに発展するかを考えることで、私の人生は大きく変わりました。

 今、私は、パラトゥチェナイで、妻と共に幸せで平和な毎日を過ごしています。どこにでも自由に行けるし、収入もあります。生きるということ、働くということ、協力することなど、私はジェンから多くの大切なものを教えてもらうばかりです。仕事を通して学ぶ様々なことを、コミュニティに伝えることで、私の学びが多くの人に広がってゆけばと思います。

ジェン パラトゥチェナイ村コミュニティワーカー
サーミッタンビ・プシュパラージャ

9月 22, 2010 事務所・スタッフ |

2010年8月26日 (木)

村人とともに・・・事業地訪問ツアーにて

20100804_rkk_visit_kudamunaikal_766  8月、いつも多大なるご支援をいただいている立正佼成会一食(いちじき)平和基金のボランティア・ツアー参加者の方々がJEN事業地を訪問してくださいました。一食平和基金とは、食事やおやつ、コーヒーなどを我慢して、その分を献金し、貧困、紛争、災害で生活が困難な状況にある世界中の人々への支援に役立てていく「一食を捧げる運動」のために生まれた基金です。JENはこの基金をお預かりし、様々な国の事業へ役立てています。ボランティア・ツアーとして、今年はスリランカのJENの事業地を選んでいただきました。

 東部バティカロア県を訪問されたツアー参加者は、猛暑の中、事業地の住民たちとともに農作業に精を出しました。JENの生計回復支援事業で実施している堆肥作りにも挑戦し、牛糞と水をバケツでかき混ぜるのを率先してやってくれました。牛糞を触るのを最初は敬遠していた参加者も、村の子どもたちがどんどん牛糞を触って集めているのを見て、どんどん作業に没頭していきました。堆肥を入れる深さ1メートル、幅1メートルx1.5メートルの大きな穴も、村人と参加者が協力して2時間で掘れてしまいました。

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 ある参加者から「村人が非常に好意的に私たちを受け入れてくれるのは、ジェンが村人と共に活動しているからですね。村人と共に活動していなければ、このように好意的には受け入れてもらえなかっただろう。」という温かいお言葉をいただきました。これを励みに、今後も活動を続けてまいります。20100802_vadamunai_vegetable_garden20100804_rkk_visit_mullivadduvan_67 

8月 26, 2010 事務所・スタッフ |

2010年3月11日 (木)

赴任にあたり自己紹介

 はじめまして。
 2月よりプログラム・オフィサー担当としてスリランカに赴任することになりました。

 以前に青年海外協力隊・村落開発普及員として3年間スリランカで活動をしていましたが、6年ぶりにスリランカを訪れ、その景色が変わっていることに驚きました。物価は当時と比べて2倍になり、地方でも綺麗な車が多く走り道路は渋滞し、背の高いビルが立ち並んでいました。今回、東部・北部への訪問は初めてになるので、新しい出会いをすごく楽しみにしています。

100311_sl_news_flash_vavuniya_offic  写真は、ワウニア事務所を二度目に訪問した際、現地スタッフと事務所前でとったものです。現地で早く仕事になれて、皆さんのお手伝いができればと願っています。どうぞよろしくお願いします。

3月 11, 2010 事務所・スタッフ |

2010年2月25日 (木)

離任を前に

100225_2010feb_group_photo  このたび、2年4カ月の任期を終えてスリランカを離れることになりました。

 最後に、東部バティカロア県での事業のモニタリングに行きました。バティカロア県では、日本政府の資金などにより、農業井戸の建設とコミュニティ強化ワークショップを行っています。掘削場所と井戸使用者の入念な選定を終え、ついに井戸建設に着工しました。ヒンドゥー式の儀式を行った後、村の人たちが見守るなか、掘削が始まりました。儀式に参加した人々の顔は期待に輝いていました。

 また、2008年から2009年にかけて行った生業復帰支援の対象であった帰還民のお宅も訪問しました。当時ジェンが配布したメイズやロング・ビーンの種を使って生業に復帰した人びとが、収穫した中から蓄えていた種で、今年はより多くの収穫を得ることができていました。

 北部では復興に向けてまだ多くの課題を抱えていますが、東部で人びとが平和で希望の持てる生活を着実に取り戻している様子に勇気づけられました。

 今後もジェンのスリランカでの活動へのご支援をよろしくお願いします。

(プログラム・オフィサー 山中嶋美智)

インターン報告会開催

2010年3月3日

スリランカの活動をとおして、国際協力を学びます。

参加者募集中

こちらへ

2月 25, 2010 事務所・スタッフ |

2009年12月17日 (木)

「スリランカで学んだこと」

091217_pc130030s  私、道正義隆は、約9ヶ月間に亘るスリランカ事務所でのインターンの勤務を終え、14日に日本へ帰国しました。スリランカでは、事務所内での活動に加え、実際に現場へ行くことができ、日本ではできないようなことを多く体験することができました。

 その中でも特に印象に残っていることは、農業プログラムに参加している方々へインタビューをしたことです。「野菜の種が大きく成長しました」など植物の様子に関する回答はある程度予想していたのですが、「農業をすることによって、生活が楽しくなってきました」など心の変化についての答えは予想しておらず、とても驚きました。

 「今までは何もせずにだらだらとして、毎日を退屈に思いながら過ごしていましたが、農業をすることで有効に時間が使えるようになりました。生活の中心であった農業を再び始められるようになり、生活がとても楽しくなりました。」この参加者の方が答えてくださったように、農業を再開したことにより、収入が増えただけではなく、心理的な面も回復していることを改めて感じることができました。
 
 このように、ジェンでは、農業に復帰するという一つのプロジェクトを行うことにより、「収入の回復」だけではなく「心の回復」という二つ目の効果も同時に出るようにプロジェクトは制作されていたのです。

 私も、これからは一つのことをすることにより、二つ三つと成果が得られるようにしていきたいと思います。

(海外事業部インターン 道正 義隆)

写真左から:事務所長・西丸/インターン・道正/プロジェクト・オフィサー・山中嶋

12月 17, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2009年11月19日 (木)

コロンボ・プチマラソン

091112_dsc00535_2  コロンボ・プチマラソンに出ました。

 先日の日曜日、友人の誘いでコロンボ・プチマラソンに出ました。コロンボの商業の中心地にほど近いベイラ湖の周りを一周する約6kmのコース。曇り空から小雨が降る絶好のマラソン日和でした。

 スタート時間の9時を過ぎても、道路規制の調整ができていなくてなかなかスタートせず、いざスタートとなっても何だかなし崩し的にスタートしてしまうあたりが「スリランカ式だなぁ」と思いつつ、6kmの旅の始まり。

 交通規制は一応されているものの、古ぼけた大型バスがスピードを上げて埃を舞い上げながら通り抜けたり、役場の職員が道端で清掃をしていたり、収集される生ごみをカラスが狙っていたり、露店に人が集まったりと、普段と変わらないコロンボの片隅の風景でした。普段と違うことは、こちらは走っているので、排気ガスと生ごみの臭気のカオスが疲れてきた身体にこたえることです。。。

 気持ち的に負けそうになってくると、沿道に集まり見物している地元の青年たちが、伴走して水をかけてくれたり、励ましてくれたりと、素朴で人間味あふれるコロンボの一面に救われます。暖かい声援(?)に支えられて何とかゴール。

 普段の仕事とはまったく違う視点で、ディープなコロンボを体験した貴重な機会でした。何となくご当地マラソンの醍醐味に目覚めた気がする今日この頃です。

 (プログラム・オフィサー 山中嶋 美智)

11月 19, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2009年4月16日 (木)

空港での戸惑い ~スリランカの新しいインターン~

はじめまして。
スリランカのコロンボ事務所で3月から12月までインターンとして勤務することになりました道正義隆(どうしょう よしたか)です。

JEN東京本部での研修を受け、先月スリランカに入りました。
スリランカに来て初めて驚いたのが、空港での厳重な警戒です。
日本と全く異なり、大きなライフル銃を持ったガードマンが各所に立っています。
私はその光景に戸惑いながら、なるべくガードマンと目を合わせないように離れて歩いていました。

すると、突然「STOP」と声をかけられました。
「何も悪さはしていないのに」と内心はらはらしていると、「ルートの逆走は禁止」とのこと。
何もなくてよかったと思いましたが、銃を持った人に呼び止められるのは緊張するものです。
私はすぐに元のルートに向かってUターンしました。

車で事務所に向かう途中にも、多くの検問がありました。
スリランカについて多少は調べてきましたが、
この時にあらためて「まだ紛争を行っている国に来たのだ」と実感しました。

多くのものが僕にとっては新鮮なスリランカ。
この新鮮さを大事にしながら残りの8ヶ月間、悔いのないようにできる限りのことに挑戦していきたいと思います。
よろしくお願いします。

090416_p4060361
(写真:右・母親のようにいろいろ教えてくれるオフィス・アシスタントのプレマさん、
左・道正)

4月 16, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣政治、経済、治安 |

2008年12月 4日 (木)

予行練習のススメ

20081204research_training_3_low  ジェンは支援活動を行うにあたって、さまざまな調査を行います。現地の住民のニーズを特定して優先度を決める調査、事業を実施する前に支援地の状況を知るための事前調査、そして事業後に行う評価のための調査などです。数字で測れるものではなく、質的な状況を知るための調査は特に難しく、調査者のスキルによって得られる情報に差が出てきてしまいます。

 調査の質を向上させるため、行う直前に内部でトレーニングを行いました。経験豊富なスタッフが村人役になり、実際に調査を行う若手のスタッフが質問をし、他のスタッフがその様子を観察して、よかった点や改善したほうがよい点を話し合うのです。

 村人役のスタッフの演技力と貫録(?)は、なかなかのもの。「実際の場面をリアルに想像できたので、とてもためになった」と、若手スタッフも話していました。支援を受ける人のいちばん近くまで行くスタッフの働きは、事業成功の要です。さまざまなバックグラウンドを持つスタッフが最大限に能力を発揮できるよう、これからもサポートしていきたいと思います。

12月 4, 2008 心のケア事務所・スタッフ |

2008年6月19日 (木)

お久しぶり、住み慣れた街

080617  こんにちは、コロンボ事務所の事務所長代行兼アドミニ・ファイナンスオフィサーの西丸崇です。5月28日に赴任しました。スリランカは、前職で昨年7月まで3年間働いていた国ですが、一年も経たないうちに帰ってきました。

 商都コロンボは、以前に比べ兵士や警察の数が増えています。また、バスやタクシーが検問のために止められるなど、警戒の高さを肌で感じています。物価についても、原油高と戦争などの影響でしょうか、物がのきなみ値上がりしています。その一方で、マンションなど新築の瀟洒な建物が目立ち、スーパーの品揃えもより豊富になるなど、国の発展を感じることもあります。住み難さと住み易さが同居する街、コロンボです。

 今回は家族(妻と子ども2人)を連れての赴任ですが、精一杯にスリランカと日本を繋げていきますので、応援よろしくお願いします。

(写真:右から西丸、ペレラさん(総務))

スリランカのお母さんたちが挑む、野菜栽培事業。

スマイルシーズ(*)観察日記」もご覧ください。

(*)2008年5月、母の日にブーケを送り、スリランカのお母さんへ野菜の種や苗を送ろう!というプロジェクト。

6月 19, 2008 事務所・スタッフ |

2008年6月 5日 (木)

スタッフも学びあい

080512_kickoff_meeting  少し前のことになりますが、今回の事業を実施するためのスタッフ総勢40名が揃ったため、事業のキック・オフ・ミーティングを行いました。

 大学を卒業したばかりのスタッフ、2005年からのハンバントタの事業でも働いていた経験豊かなスタッフ、学校の先生をしていたスタッフ。女性、男性、シンハラ人、タミル人、イスラム教徒。経験もバックグラウンドも、バラエティに富んだ仲間たちです。

 経験豊かなスタッフの知恵を分かち合い、若いスタッフがインスピレーションを与える ― 今後の可能性が無限に広がっていく「コミュニティ」です。グループワーク中、会場は終始和気あいあいとした雰囲気につつまれていました。

 残念ながら、なにかと民族間の対立が浮き彫りになるスリランカですが、近い将来JENチームが、「協働」の価値を発信していくような存在になれればよいと思っています。

スリランカのお母さんたちが挑む、野菜栽培事業。

スマイルシーズ(*)観察日記」もご覧ください。

(*)2008年5月、母の日にブーケを送り、スリランカのお母さんへ野菜の種や苗を送ろう!というプロジェクト。

6月 5, 2008 事務所・スタッフ |

2008年1月31日 (木)

現場スタッフは事業のかなめ

080129_4   効果的な事業を行う上で、現場スタッフの役割は非常に重要です。彼らは住民と直接話し、気持ちを動かし、事業への参加を促します。たとえ、入念に吟味された事業計画があっても、現場スタッフの能力しだいで、事業の成否が左右されます。

 特に、JENが行なっている「漁協の機能強化」のような社会的事業では、スタッフの能力の見極めが難しいのが現状です。通り一辺倒の回答がある訳ではなく、その場に応じて対応する能力が求められます。

 そこで、JENの現場スタッフと現地の協力団体スタッフを対象に、1月初旬、2日間の研修を行いました。彼らの役割を改めて確認し、能力を高めるためです。内容は、住民へのインタビューの仕方、住民の意識向上を促すファシリテーション、困難な状況への対応策など、良きソーシャルワーカーには欠かせないものばかりです。

080129_5  また、毎週金曜日には事業地のスタッフが一同に会し、その週の事業の進み具合と問題点について共有し、より良い事業に向けた意見交換を行なっています。

 このような活動を通して、現場スタッフの間にも過去の経験を活かし、さらに良い事業を実施しようという意識が芽生えてきています。

 今後も、皆様からのご支援をしっかりと現場に反映するため、現場スタッフを含めた事務所全体の能力向上に努めていく予定です。

(写真左上:JENスタッフへの研修、右下:ウィークリーミーティング)

1月 31, 2008 事務所・スタッフ |

2008年1月10日 (木)

新年、さらなる挑戦

皆様、明けましておめでとうございます。

昨年度は、ジェンの活動にご支援を賜りまして、誠に有難うございました。

お蔭様で、2007年度は、津波発生以来実施していた南部ハンバントタ県における被災者支援活動を無事終了すると共に、東部バティカロア県において紛争被災者への生計向上支援事業を開始することができました。

年明け早々、スリランカ政府が、2002年にタミール人の反政府組織であるLTTEとの間に締結した停戦合意を破棄するという、懸念されるニュースが入ってきました。

まだまだ、政治的に安定せず紛争が続きそうな国ではありますが、このような紛争の下では、必ず物質的・精神的なダメージを被る人々がいます。

ジェンは、一般的には報道されず忘れられがちな人々に手を差し伸べて行きたいと考えています。

本年も、引き続きご支援の程、お願い申し上げます。

1月 10, 2008 事務所・スタッフ |

2007年10月 4日 (木)

新事務所オープン

Photo  10月1日より、スリランカ東部バティカロア県のワラチェナイという町に、ジェンの新しい事務所を開設しました。

 この町は幹線道路か交差する交通の要所で、紛争被害の激しかった新事業地のワカライ地区から車で1時間弱の地点に位置しています。

 先月末に閉鎖した南部のハンバントタ事務所から、机や椅子、コンピューターなど事務所備品の運送も終了しました。

 また、この地域は、仏教徒のシンハラ人が多かったハンバントタ県とは異なり、ヒンズー教徒のタミール人とイスラム教徒が多く、人の顔つきや話す言葉も南部とは異なります。

 現在事業に関わる職員の面接を行っていますが、過去に他団体で活動した経験が豊富な人、大学で研究を行いその実践を求めている人など、男女を問わず様々な人が応募してきてくれました。

 まもなく、新しい体制が整い、ワカライ地区の漁民に対する支援活動を開始することができそうです。今後とも引き続きご支援の程、お願い致します。

10月 4, 2007 事務所・スタッフ |

2006年8月31日 (木)

JEN、スリランカ政府から表彰

12_6  JENがスリランカ政府、農業開発省からハンバントタでの津波復興支援の功労を称えられ、表彰されました。

 授賞式では国際NGOとローカルNGOを合わせて25団体に賞が贈られました。津波から1年8ヶ月が経ち、ハンバントタで津波支援を実施した団体のほとんどが去っていきました。その中で、JENは緊急時だけでなく、人々が精神的にも経済的にも自立していける後押しをするため、現在も活動を続けています。 23_4

 JENの息の長い支援と、現地のニーズに合った支援は、地元の政府から注目を浴び、栄誉ある賞を受賞することができました。授賞式の次の日には、農業開発賞の職員が実際にJENの野菜栽培の事業地を訪問し、身の回りのものを利用した環境に優しい有機栽培農業の指導に感銘を受けていました。

 今後もJENは、地元政府との関係も構築しながら、持続可能性のある復興支援を続けていきます。

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8月 31, 2006 心のケア事務所・スタッフ支援物資配布 |

2006年8月17日 (木)

村人たちに元気をもらう

1_41  昨年に続き2回目のスタディツアーを実施し、前回の2倍を超える18名の方がご参加くださいました。

 ハンバントタの村では生花のレイとビートルの葉っぱで歓迎していただき、子どもたちが満面の笑顔で一斉にツアー参加者を取り囲む一幕も。

 シリボプラ村では、村の人たちと協力してマンゴーやバナナの苗を植えました。作業の後は、手づくりのお菓子とお茶をいただきながら、村の女性たちとの交流会。津波発生当時の様子から、今の生活のことなどを伺いました。

 この村は再定住地区にあり、村人は避難所や仮設住宅から移り住み、ようやくここで生活を建て直す第一歩を踏み出したところです。2_29

 「この野菜栽培事業に参加して、皆で協力して作業できることがとても嬉しいです。つらい気持ちも紛れてきましたが、今後は経済的な心配が残っています。津波の直後には一気に大量の支援が押し寄せましたが、1年8ヶ月経った今となっては潮が引くように去っていってしまいました。今ここに残っているのはJENだけ。野菜が育つのがとても楽しみです」

 緊急時を過ぎ、報道も少なくなった被災地では、復興の歩みが始まったばかりです。

 ツアー参加者の感想:
 「津波の被災者を励ますつもりで来たけれど、村の皆さんの笑顔に元気をもらったのは自分の方でした。これからもスリランカのことを忘れることなく、今回植えたバナナやマンゴーが実る頃、またここを訪れたいです」

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8月 17, 2006 事務所・スタッフ農業支援 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年4月27日 (木)

ソーシャルワーカー

1_7  JENは現在、以前に活動を実施した32の村の中から更なるケアを必要とする津波被災者を対象に『心のケア』フォローアップ事業を行っています。事業を実施するうえで欠かせない存在がソーシャルワーカー。2_6

 ソーシャルワーカーは村々を定期的に訪問し、各村出身のコミュニティーワーカーの指導や、カウンセリング活動を行っています。ソーシャルワーカーのウペカ・イランティさんからのメッセージです。 

  『事業を始めた当時、村の人々は金銭的なサポートを期待しており、心のケアの重要性を知ってもらうことに苦労しました。しかし次第に自分たちの抱える問題を理解し、前向き思考を取り戻すようになりました。JENの事業を通して、私自身も多くのことを学び、津波被災者共々成長することができました。』
 
 今日も彼女は美しいサリーを身につけ、夕暮れ時のグラウンドで子どもたちと一緒にクリケットをしながら『心のケア』を行っています。

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4月 27, 2006 心のケア事務所・スタッフ |

2005年12月22日 (木)

お金より大切なもの

1  11月19日から24日までの4泊6日(機内2泊)の日程で、スリランカへのスタディツアーを実施し、全国から8名の方々が参加して下さいました。

 マーウェラ村でココナッツ・ロープ作りに参加したアヌラ・マラニさん(40歳)は、ツアー参加者にJENの事業について次のように話してくれました。

 『JENの支援は直接お金をもらえるわけではありませんが、JENの事業がとても好きです。ワークショップで仲間と一緒にロープやマットを作ることで、将来のことを少しずつ考えられるようになりました。トレーニングで習得したココナッツ・ロープ作りの技術はお金のようにすぐに消えてしまうことはありません。ロープやマットを作り市場で売って、自分で収入を得ることができるのです。生活は楽ではありませんが、少しずつがんばっていこうと思います。

  今回、日本の皆さんが、遠方から津波被災者である私たちのことを忘れず、会いに来て下さったことをとても嬉しく思っています。』

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歳末募金のご協力をお願いいたします

 

12月 22, 2005 事務所・スタッフ漁業支援 | | コメント (0)

2005年9月 1日 (木)

世界にたった1枚のマット

050831_02  JENがココナッツ・ロープ作りの職業訓練活動を行ったスリヤワラナ村の参加者からJENの事務所にプレゼントが届きました。

 自分たちで編んだココナッツ・ロープで作った、JENの文字入りマットです。この活動に参加できたことへの感謝の気持ちを表すため、全員で協力して作ってくれたということです。世界に1枚しかないJENの名前入りココナッツ・ロープマットは、現在JENの事務所に飾られています。丁寧に編まれたロープの1本1本から、現地の人たちの温かい思いが伝わってくるようです。

9月 1, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年8月11日 (木)

JEN Tシャツがつなぐもの

050810  6月に経理担当スタッフとして赴任した安部桂花(あべけいか)から、スリランカ便りが届きました。 スリランカに赴任して2日目、各国連機関、NGOの支援調整会議に参加しました。

 赴任後初めての国際会議のため、少々不安な気持ちでの参加でした。フランスのNGOのフランス人スタッフから、『ハンバントタで活動している、あのJENだよね』と突然声をかけられました。また、日本のNGOの現地スタッフからも声をかけられたりと、自己紹介もまだしていないのに、なぜ私がJENのスタッフということがわかったのか頭の中は???マークで一杯でした。実は、その日の私は、JENのロゴ入りTシャツを着ていたため、JENのスタッフとわかったようでした。

 JENの活動がスリランカで認知されていることを肌で感じ、  JENの一員として本当に嬉しい気持ちになりました。これからも多くの人に声をかけてもらえる団体を目指してスリランカで活動を続けて行きます。

8月 11, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年5月12日 (木)

ハンバントタ事務所の新スタッフ

050512  事業地であるハンバントタ事務所に、新たに3名の現地スタッフが加わりました。

 カピラさん、サナタさん、サラサさんです。それぞれが、現在行われている「心のケア」事業の各活動(魚網編み、ココナッツ・ロープ作り、野菜菜園、子どもの課外活動)を担当します。3人とも地元ハンバントタ県出身で、毎朝125ccのバイクにのって元気に事務所にやってきます。彼らは長く現地NGOで勤務し、現場での経験も豊かです。

 やる気いっぱいのスタッフが加わり、パワーアップしたJJENのスリランカでの活動を今後もどうぞご期待ください。

5月 12, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年4月14日 (木)

味の素様

 味の素株式会社様よりスマトラ沖地震緊急支援金として10万円をいただきました。

 心からお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

4月 14, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

東芝の社員の皆さま、東芝グループ連合の皆さま

 株式会社東芝の社員の皆さまならびに東芝グループ連合の皆さまより、スマトラ沖地震支援活動の募金とし200万円をいただきました。

 心よりお礼申し上げます。ご支援ありがとうございます。

4月 14, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

学校法人山口学園本部、ECC社会貢献センター様

sien04  大阪ECC国際外語専門学校、ECCコンピュータ専門学校、ECCアーティスト専門学校の学生の皆さん、学校法人山口学園本部、ECC社会貢献センター様よりスマトラ島沖地震支援の募金として41,704円をいただきました。 

 心からお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

4月 14, 2005 事務所・スタッフ |

田仲愛(たなかあり)スリランカ入り

050414  「4月11日、首都コロンボの空港に着いたのは夜中の1時でした。もわっとした熱気に包まれた瞬間、スリランカに来たという実感が一気にわいてきました。当日から早速仕事開始!生活再建事業に使う、手編み魚網作りに必要な材料(網、ロープなど)を調達するため業者に出向き、発注を行いました。材料は事業実施地であるハンバントタへ届けられ、職業訓練を通した『心のケア』の事業に使われます。

 JENの活動はもちろん、スリランカでの生活まで、幅広く現地の声をお届けしていきます。」

4月 14, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年3月17日 (木)

損保保険ジャパン様

 株式会社損害保険ジャパン ちきゅうくらぶ様より広域災害支援金として20万円をご寄付いただきました。心よりお礼申し上げます。

3月 17, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年3月10日 (木)

Apprez様 チャリティー英語レッスン

sien03  2月に留学・英会話・仏会話のApprez(アプレ)様が、『レッスン料金全額がJENのスマトラ島沖地震スリランカ支援活動のために寄付される』というチャリティー英語レッスンを実施して下さいました。

 スーザン・ブランツ先生をはじめ、Apprez講師陣7名のご協力を得て計22クラスが実施され、88名の方々が参加されました。 参加された方の中には、ご自分で集められた募金を持って来て下さった方もいらっしゃったそうです。

 Apprez様、講師の皆様、そして参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。

3月 10, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)

2005年2月10日 (木)

東京海上日動オーケストラ部の皆さま

sien02  2月6日(日)、目黒パーシモンホールで「東京海上日動オーケストラ部 TEMPO限度楽」主催の第12回定期演奏会が開かれました。ブラームスの交響曲第一番などが演奏され、約1,000名のお客様が来場されました。 sien01

 今回の演奏会では、スマトラ島沖地震被災者支援のための募金箱を設置、ご来場頂いたお客様のご協力のもと、総額53,400円の募金が集まり、その義援金がJENに寄付されました。また、目の不自由な方を22名と児童養護施設の児童2名もご招待し、和やかな雰囲気の中でのクラシックコンサートとなりました。

 皆さま本当にありがとうございます。心よりお礼申し上げます。

2月 10, 2005 事務所・スタッフ | | コメント (0)