最後のワークショップ~ハザードマップ作り
スリランカは、長年にわたる内戦の終結から8年が経ちますが、26年にもおよんだ内戦の影響が現在も色濃く残っています。特に激戦地だった北部では、他の地域に避難していた人びとが帰還し、暮らしを立て直していこうと日々奮闘しています。
JENはこの地域での支援を約5年にわたって行ってきました。5年間支援してきたこの地域の人びとが、今後安定的に暮らしていけるよう、防災・減災の活動を行っています。本年12月31日を持ってスリランカからJENは終了することになっており、スリランカでの活動もいよいよ集大成となります。
11月にはJENンスリランカとして最後のワークショップを開催しました。今回の議題は地域の各世帯が参加し作成するハザードマップ作りです。
今回は前回のワークショップで学んだ、どのような災害がスリランカ北部では起こりうるのかということや、前回からの宿題(自分の家の避難経路、どこにトイレやドアがあるのか)についておさらいをし、村に発足した減災委員会を紹介した後、地図の作成に取り掛かりました。
参加者一人一人が自分の家は地図のどこにあるのか確認し、参加者の各家をはじめ、ご近所の家、学校や宗教施設などの公共施設や商店など村の設備を書き込んでいきます。さらに井戸や公共の側溝、貯水池などの災害につながりそうな場所も書き入れます。
【カラフルな防災地図を作成する参加者】
そして地図を使ってどのような経路で災害時に避難するか、家畜をどこへ避難させるかなどについて講師が説明しました。
【地図と各家庭での備えの重要性について説明する講師】
最後に参加者の何人かに、自分の家がどこか指をさしてもらい避難経路を確認。またスタッフが指さしたところが誰の家か回答してもらいました。全員完璧! やはり村のことは村の人が一番よくわかっているのです。講師も「行政だけでは災害が起きた時に対処しきれない。村人自身が備えをして、村人同士で助け合うことが何より災害被害を減らせること」と繰り返し強調しました。
全5回のワークショップを通じ、主に直接農業に影響するような自然災害、干ばつや洪水に対する備えについて学んできた参加者。災害は身近なところにあり、いつでもどこでも起こりうるもの。今後も継続して、参加者やコミュニティ全体そして行政が一体となって防災・減災に努めてほしいと願っています。
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12月 7, 2017 減災・防災強化支援事業 | Permalink