2017年7月18日 (火)

【緊急支援】ラトゥナプラ県で洪水被災者支援を活動開始しました



JENは7月10日より、今年5月にスリランカ南部で発生したモンスーンにより被災をした住民を対象とした緊急シェルター支援活動を開始しました。事業の対象地域となるスリランカ南西部に位置するラトゥナプラ県では洪水や地滑りが多発し、死者86名に加え、全壊した建物が860棟、半壊した建物が7,846棟と甚大な被害規模でした。

被害を受けた建物の多くは、屋根や壁が破損しており、基盤に亀裂が入っているなど、住居には適しません。そのために親戚の家や避難所での生活を強いられている家庭を対象に、住居の再建が完了するまでの間、安定した場所で生活をすることができるよう、簡易シェルターを建設するための資材を配布する事業を行っています。

事業対象地のラトゥナプラ県はスリランカの主要産業の一つである宝石の産地です。県内の川や山からはキャッツアイやサファイアなどの原石が採れるため、県内のいたるところで宝石を掘る人たちの姿が見られます。ラトゥナプラ県では他にもお茶やゴム、ランブータン、アボカドなど北部では見られない作物の生産も盛んです。

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【ゴムの木農場】

JENスタッフは11日に現地入りし、事務所設置などの業務を行いながら早速、行政の事業承認を取得し、現地の支援を希望する人びとが何を必要としているかの事前調査を始めました。多くの世帯が車では行かれない山奥に被災しているため、JENスタッフは徒歩での調査となります。調査が終わり次第、支援品などの配布の準備に入っていきます。

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【険しい山道を歩いて調査を行うJENスタッフ】

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【地滑りで全壊した建物】

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【住民に話を聞くJENスタッフ】

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【土で作られた家が多いため、水害で崩れやすくなっている】

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7月 18, 2017 緊急支援支援物資配布災害支援地滑り |

2017年6月22日 (木)

【洪水・地滑り】中部ラトゥナプラ県の被災状況~調査チームからの報告~

5月24から25日にかけてスリランカを襲ったトロピカルサイクロンは、昨年に引き続き、スリランカ中部と南部に多大な被害をもたらしました。

スリランカの12県で起こった洪水や地滑りは合計で213人の死者を出し、多い時は66万人を超える被災者、そして7万人余りの避難者を出しました。スリランカ災害管理センターの情報によると、この災害で全壊した建物は3,124棟、半壊は20,814棟にも上るそうです。

JENスタッフは被害状況と災害後の現地の需要を調査するために、甚大な被害を受けたスリランカ中部のラトゥナプラ県へ行ってきました。ラトゥナプラ県は山に囲まれているためアクセスが悪く、支援の手が行き届きにくい地域に位置します。同県では洪水に加え、各地で起きた地滑りにより、多く人びとが被災しています。

調査で訪れたのは県内で被害の大きかった4郡で、災害管理センター、地区行政や被災者から話を聞きました。

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【調査地まで、車一台通れるか通れないかの山道が延々と続く】

被災者のみなさんから話を聞いていて学んだことは、洪水や地滑りで家を失くし、甚大な被害を直接受けている人びとがいます。加えて今回は、被災を免れたものの、家屋が地滑りの危険区域にあるために、避難および恒久的な強制移動を余儀なくされている人びとが600世帯以上いるという事でした。

これらの家庭には政府から新しい土地が与えられ、新たな生活の基盤を築く支援を受けられる予定があります。しかし、今まで養ってきた生活を捨て、新しい土地の配分が終わるまでの数か月間、避難生活を送らなければならない状況を心配する人びとがいます。

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【避難所で生活する人びとに話を聞くJENスタッフ】

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【何件もの家を巻き込んだ、大規模な地滑りのあと】

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【山崩れにより発生した鉄砲水により全壊した家】

スリランカでは毎年のようにサイクロンによる大雨で洪水が起きています。被害規模は違うものの、今後の被災者の数をなるべく軽減するため、国全体の減災・防災対策を強化していく必要があることも感じられます。

本調査結果から、新しく緊急支援事業を始められるかを検討しています。

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6月 22, 2017 緊急支援事務所・スタッフ災害支援地滑り |

2016年5月26日 (木)

サイクロン「ロアヌ」によりスリランカで豪雨

 スリランカに5月14~16日にサイクロン「ロアヌ」が上陸し、記録的な豪雨が降りました。この豪雨により、スリランカの中部・西部では各地で地滑りや洪水が発生し、死者が92人、行方不明者も132人にのぼりました。
 スリランカ西部に位置するコロンボ県およびガンパハ県では運河やケラニ川の氾濫により特に大きな被害が見られ、一時は30万人が避難していました。災害から1週間経った23日でも未だ12万人以上が避難しています。

 JENは災害の状況を把握するため、2日間にわたりコロンボとガンパハの両県の被災地や避難所を訪問し、ニーズ調査を実施しました。多くの被災地は50cmから2mほどの水に覆われ、ボートを使わなければアクセスできない孤立している地域もありました。
 調査を行ったコロンナワ地区では、孤立した地域で屋根の上の生活を強いられている人々に、コミュニティの代表が食料や水、薬などを届けていました。

 調査により、多くの地域で水が汚水・下水やゴミと混じりその地域に停滞することにより、人々の健康に悪影響を及ぼしていることが明らかになりました。発疹や皮膚感染、下痢などの病気が多発しているという話を聞きました。
 このような疾患が長期間続く事態を防ぐために、石鹸や洗剤などの衛生物資や家を洗浄するための消毒液などが必要とされています。

  【洪水の被害を受けたガンパハ県ケラニヤ地区】
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【ワッタラ地区ではまだ大量の水が残っています】
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 各地域の被害状況は深刻でしたが、行政とコミュニティが一丸となって被災者の支援を行っている姿も見られました。支援の規模は地域により違うものの、JENが訪問したすべての地域で地方政府とコミュニティが食料や水、避難所の提供などの緊急支援を迅速に行っていました。地方政府の支援が行き届かない地域でも、コミュニティが独自で物資配布などの救援活動を行っており、災害に慣れている地域の力の強さを感じました。

1週間後には水も引き、現在はほとんどの人々が家に戻る第2フェーズに移行しています。所有物を全てなくした低所得世帯などは、通常の生活に戻るために衣料品、調理用具、米や砂糖などの食料、衛生用品などの再定住支援を必要としています。
      
【ボートから救援物資を投げるコミュニティの代表】
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【家の半分がまだ水に浸かっている地域も】
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【ここは普段は交通量の多い道路が通っています】
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【カドゥウェラ地区に設置された避難所の様子】
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5月 26, 2016 災害支援 |