長い避難生活を終えて
スリランカ北部ムハマライ地区では未だに内戦中に埋められた地雷が多く残っています。国連の掲げた、2020年までにスリランカの地雷を撤去する事業 (Mine Free
Sri Lanka 2020)に向け、地雷撤去を専門とするいくつかのNGOが撤去作業を進めています。しかし、一歩間違えると大変危険な作業には長い時間が必要となります。
つい最近、JENスタッフは、地雷撤去が終わり解放されたヴァンボドゥカーニ地区へ事業の調査をしに行きました。木もない砂の平地には簡易シェルターがポツポツと建っています。
内戦で全てを失い、十数年と長引く避難生活ではなかなか安定した生活が築けないため、新規解放地区に戻ってくる家族は貧困家庭がほとんどです。スリランカ政府から再定住のために供与されるのは生活用水の公共の井戸、一家につき5000ルピー(約3600円)の支援金と1か月分の食糧(約2150円分)です。
あとはNGOの支援で農地にフェンスを張りめぐらせたり、井戸を得たり、簡易シェルターを建てたりするのみです。生活の基盤が作られていない中で仕事を探し、生きていくのは大変困難です。その上、家から50メートル先には撤去されない地雷のある大地が広がります。皆さんは自分の庭から「地雷注意!」の看板が見える生活を想像できるでしょうか。
【解放されたばかりの地区】
【地雷の注意看板(写真ではハッキリ見えませんが、木の下辺りにあります)】
そのような地雷源が広がる環境下でも、共有の井戸から確保できる水を使い、早速農業を始めている家庭が数軒ありました。限りある水を効率的に使う方法を考え、少しでも家族のために野菜を育て、近隣の人びとと協力し合いながら一歩一歩生活の再建をしていく。そんな人びとの強さをサポートしていければと願っています。
【わずかな水を使い育てられている野菜】
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