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2017年9月21日 (木)

干ばつに負けない農業 その2

前回ご紹介した節水農業アイディアに引き続き、別のお宅へ伺い節水農業を見学しました。

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(写真1)【日差しを遮るネットが張ってある。これで約50%もの水の蒸発を防ぐことが可能】

写真の1の節水農業のアイディアは、日差しを遮ることで水の蒸発を防ぐというものです。

しかし、ここのお宅ではそれに加え、水の蒸発を防ぐアイディアを2つ3つ同時に行うことで、さらなる節水につなげようとしていました。

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(写真2)【プラスチックバックに入れられた苗。表面にはマルチングの藁が敷いてある】

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(写真3)【牛糞やココナッツの殻、ヤシの葉などを混ぜて堆肥を作っている】

プラスチックバックに入れて土を湿らせておく方法、さらにマルチリングと呼ばれるココナッツの殻や藁などで土の表面をカバーすることで保湿を高める方法のほか(写真2)、さらに植物の育成を促すため、裏庭で牛糞・ココナッツの殻や野菜くずなどを使用し堆肥も作っていました(写真3)。

他には、ビニールバッグにもみ殻を半分燃やし堆肥と土と混ぜたものを入れ、土の保湿力を高める方法を行っているお宅もあります。

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(写真4)【事業参加者(右)とともに土の状態を確認するJENスタッフ】

燃やしすぎたもみ殻の灰は十分な保湿にならないため、どの程度もみ殻を燃やせばいいのか、確認しながら作業です。

20170921_sl_burning5
(写真5)【もみ殻を燃やしている様子】

このように人びと一つの節水方法だけでなく、様々な手法を駆使して頻繁に起きつつある干ばつに備えています。

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9月 21, 2017 農業支援生計回復事業 |

2017年9月 7日 (木)

干ばつに負けない農業

近年スリランカでは、洪水と干ばつが同時もしくは交互に起きています。地滑りを伴うほどの洪水被害が毎年起きる一方で、北部では近年干ばつが頻繁に発生しており、貯水池の水が干上がります。

JENでは、今年5月末に発生した大洪水とそれに伴う土砂崩れによって避難を余儀なくされている被災者のために、南部ラトゥナプラ県にて緊急支援を行いました。

一方、北部では、農業の支援を行う中で干ばつに強い農業の普及を行っています。4月には、支援者の皆さまとフォード・モーターのご協力により、従来の農業に節水のしくみを含めたアイデアを住民から募る、節水コンテストを開催しました。

現在、これに応募し採用されたアイデアの選定と実施を進めています。
(節水コンテストについては、こちらから)

その中の一つ、斬新なアイデアの農業をご紹介したいと思います。

20170907_sl_the_system1

ゴミ箱の容器を重ねた灌漑システム。

内部には穴のあいた竹の筒が中央に配置しており、上からその筒に給水すること内部の土全体が湿っている状態になります。

20170907_sl_the_tap2

一番下には蛇口が付いており、蛇口を開いておくことで土が吸収しきれなかった水を一か所に回収し、水の再利用が可能です。

この灌漑システムの製作者にアイデアはどこから来ているのか尋ねたところ、なん11歳の息子さん(写真下、緑のシャツの男の子)が考えたそうです。この灌漑システムには唐辛子の種が蒔かれ、現在まで順調に育っています。

P1150201

P1150202

3か月後の収穫が楽しみです。

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9月 7, 2017 農業支援水衛生改善 |