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2017年4月 6日 (木)

事業開始前の調査を実施しました



JENスリランカでは、支援者の皆様からのご寄付と日本政府の協力のもと、干ばつに対する減災と防災の強化をおこなう活動を開始しました。これは、気候変動からくる干ばつや洪水などの災害に対して、各家庭やコミュニティ単位でリジリエンスを高めることを目的としています。

JENがこれまで活動させていただいた地域では、農業(自給自足)や日雇い労働で生計を立てている家庭が多いため、干ばつなどが起こると作物に被害が生じます。たとえば、必要な食糧が確保できなかったり、収穫量が減るために収入が減少したりと、家庭が貧困に陥る可能性が高まります。

そのような状況を最小限にするため、今年は、各家庭でできる干ばつ対策のワークショップをおこないます。また、干ばつで農作物に被害が出た際、すぐに農業が再開できるために良質の種を貯蔵するシードバンクを地域に設立します。

対象となる人たちは、JENが2013年から活動させていただいている地域のみなさんです。目下、参加者の災害に対する意識が、どの程度なのか?を把握するための事前調査を行っています。

2014年に活動を行ったキリノッチ県パッチラパライ郡イッタ―ビル地区のシンガラーサさんは、3年前に掘った井戸を使い、庭の全域を使い農業を行っていました。

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【庭一面を使い農業を営むシンガラーサさん】

シンガラーサさんは、3年前にJENが配布したササゲの種を栽培し、収穫した作物の一部を次の耕作のために保管しておくということを続けているそうです。今回訪問した際も、種を取るために乾燥させておいたササゲの山を見せてくれました。

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【種を取るために乾燥されたササゲ】

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【さやから出されたササゲの種】

このように作物から種をとり次の耕作のために自宅で貯蔵することにより、外部から種を購入する必要もなくなり、低コストの農業が可能となります。また、万が一災害などで作物を失った場合でもすぐに使える種があるという事は、家庭のリジリエンス強化につながります。

このような習慣を持っている家庭はまだ少なく、種が取れない外来のハイブリッド種などに頼っている家庭も多いため、今回の活動では、できるだけシンガラーサさんのような長期的な災害リスクを見据えた農業を営むことのできるコミュニティづくりに励んでいきます。

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【シンガラーサさんとの事業開始前の調査中】

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JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

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4月 6, 2017 農業支援減災・防災強化支援事業 |