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2016年6月23日 (木)

スリランカの乾季対策

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皆さんは上の写真が何だかわかりますか?

日本では見かけないこのセメントの壺は、スリランカで使われている雨水採取タンク(Rainwater harvesting tank)といい、乾季に使う時のために雨水を溜めておくタンクです。大きさも5,000リットルから30,000リットルまでと様々で、種類も上の写真のようなカボチャ型の壺から半分か全体的に地中に埋まっている種類のものなど色々あります。

雨水採取タンクで溜められた水は飲料用や洗濯用など日常的に使用し、農業用に使うこともできます。

スリランカでは、古くから雨水を人工的に作った貯水湖に溜める習慣はあるものの、家庭での雨水採取タンクの導入は比較的最近のことでした。今では農村地域を中心に数万個ほどのタンクが使用されています。

屋根から雨どいを伝って落ちた雨をこのタンクの中に貯蔵することで、乾季の水不足の時でも家族に必要な水を確保できるという、ローテクながらも画期的な構造になっています。
スリランカは雨の多い国というイメージがありますが、北部では年間降水量が1,200ミリと東京の降水量よりも低いため、このような貯水・節水計画は死活問題です。

雨水を飲むなんて本当に大丈夫?と思うかもしれませんが、空気のきれいなスリランカの農村地帯に降る雨はあまり汚染されておらず、日常使用には問題がないそうです。家庭によっては塩素処理をすることもあります。

乾季には安全な水へのアクセスを可能とし、雨季には洪水を起こりにくくするという利点ばかりの雨水採取タンクですが、造設費が高く、農村地域の低所得世帯には手が出ないという難点もあります。そのような課題に対して、政府は助成金を出したりしているものの、まだまだ普及促進が必要です。

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6月 23, 2016 農業支援北部帰還民支援 |