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2015年1月22日 (木)

大統領選挙とローマ法王

 2015年1月8日にスリランカの大統領選挙が行われました。
 スリランカの大統領選挙は日本の間接選挙とは異なり、住民による直接選挙です。
 そのため、政府より投票日は有給休暇とするようにお達しがありました。

 選挙は再任を目指す現職のマヒンダ・ラジャパクサ氏に対して、保健大臣のマイトリパラ・シリセナ氏が主だった対立候補でした。 マイトリパラ・シリセナ氏は現職大統領と同じ政党から離脱して新党を結成して立候補したため、反旗を翻した形になります。

 翌9日に選挙結果が発表され、結果は・・・マイトリパラ・シリセナ氏が新大統領として当選しました。
 マイトリパラ・シリセナ氏51.28%、マヒンダ・ラジャパクサ氏47.58%と接戦でした。

 勝った方が大騒ぎしたり、負けた方が結果にいちゃもんつけたりして、暴動が起きたりすることを恐れて、スタッフの安全確保のために急遽事務所を休みとしたのですが、選挙結果が出た直後にマヒンダ・ラジャパクサ氏は敗北宣言を行い、役を降りたため、大きな事件もなく結果発表日は過ぎました。スリランカの人々は粛々と結果を受け入れた様な印象を受けます。
 投票率は81.52%でした。2014年12月に行われた日本の衆議院議員総選挙が52.66%だったことが恥ずかしいです。

 翌週の1月13日から15日には、ローマ法王がスリランカを来訪し、14日に北部マナー県にある「Shrine of Our Lady of Madhu」(マドゥー聖母マリア教会)を訪れました。
 スリランカの主な宗教は仏教(約70%)、ヒンドゥ教(約12%)、イスラム教(約10%)、キリスト教(約7%)で構成されています。北部マナー県はカトリック教の強い地域で、ポルトガル統治時代に影響を受けたと言われています。
 

 前日13日には政府より14日を国民の休日に追加する発表がありました。15日は元々国民の祝日であったため連休です。

 新年早々、イベントだらけ、休みだらけのスリランカからでした。

 現地総務経理担当 那須田智生




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1月 22, 2015 文化、生活、習慣政治、経済、治安 |

2015年1月 8日 (木)

マーケティングワークショップの開催

 11月中旬に開催した農業訓練ワークショップから1ヶ月経ち、配布した野菜の種や多年生植物の苗が支援対象者の農業用地で育ち始めた頃に、マーケティングワークショップを開催しました。

 このワークショップの一番の目的は、人びとが苦労して生産した野菜や果物などの農作物を、どのように工夫すれば効率よく市場で売ることができるか、を学ぶことです。

 講師には、スリランカ北部の農村地域における市場システムに精通している専門家を招き、下記のテーマを扱いました。

①マーケティングで重要な4本の柱(商品、価格、販売場所、販売促進)

②農村地域の市場や消費者の特徴

③商品の質向上、価格設定、販売網の設定、販売方法

④販売計画の作成方法

 座学のみとなると、万国共通、参加者が集中力を切らし疲れてしまいますので、なるべくグループワークを含め、学んだ内容を実践できる機会を増やしました。その一例が、ロールプレイングです。

 参加者をグループ分けして、それぞれ仮想店舗を構え、販売競争をしてもらいました。消費者役はジェンスタッフが担い、各店舗スタッフ(参加者)とコミュニケーションをとりながら商品を吟味し、欲しいものを購入していきました。商品の差別化や消費者へのサービス提供などを特に工夫することなく押し売りする方が多く、講師はこの結果を元に提供すべき知識やスキルを判断することができました。

【仮想店舗の開店準備に取り組むワークショップ参加者】
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【ジェンスタッフに野菜の種を売ろうとしている雑貨屋】
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 ワークショップの最後には、学んだ知識やスキルを元に、グループごとに農作物の販売計画(ビジネスプラン)を作り、発表してもらいました。どのグループも、どんな消費者をターゲットにするか、どのように農作物を魅力的な商品にするか、なぜその価格にしたか、どのタイミングで販売するか、としっかり考えた上で、プランを練っていました。

【ビジネスプランを練っている最中に講師からアドバイスをもらうグループ】
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 ジェンの支援事業に参加する支援対象者はマーケットからのアクセスが悪い地域に暮らし、直接消費者と接点をもたない農家の方が多いのです。そのため、農作物から収入を得る上で中間商人に頼らざるを得なく、妥当ではない価格を設定されるケースがほとんどです。
 今回学んだマーケティング知識やスキルを駆使してもらい、各世帯の収入向上につながることを期待しています。

 現地事業担当 西田亜理沙



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1月 8, 2015 農業支援北部帰還民支援 |