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2013年9月19日 (木)

北部事業視察のご報告

 北部事業の様子をご紹介したいと思います。

 北部でも東部と同様に、支援者の皆さまからのご寄付および、外務省の資金協力のもと、
① 農業給水支援として農業用井戸建設と給水ポンプの配布、② 井戸管理委員会の立ち上げとコミュニティ強化のためのワークショップ を開催し、生計の向上・安定の支援を行っていますが、東部とは違った難しさがあります。

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 井戸建設の上での違いは地質です。
 東部の地質は硬い岩盤を含んでいるためドリルを使いながら掘っていますが、北部ではそれが不要です。ただ逆に柔らかい土壌であるため、掘った周囲が崩れてしまう問題が度々発生しています。

【崩れてしまった井戸】
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 また、井戸をコミュニティで共同管理するように勧めていますが、住民が井戸の共有に対して抵抗感があるようで、井戸を設置した土地の所有者が「今日は十分な水が湧き出ていない」と言ったりして占有してしまうことを懸念していました。
 そこで、井戸を共有する世帯の土地の境界上に設置し、共有する世帯同士、遠慮なく井戸を利用できる環境を整えつつ、共有に対して理解してもらえるように話し合っています。
 
活動に参加する人びととのコミュニケーションは、井戸を建設する村から選出したコミュニティワーカーが中心に行っています。自分の村出身者が主体となって調整していることも、コミュニティ強化のひとつとなっています。

【コミュニティワーカーたち】
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 スリランカ事務所 総務経理担当 那須田



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9月 19, 2013 農業支援北部帰還民支援井戸建設・修復 |