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2011年2月24日 (木)

ジェンにかかわり3年目

 今回は、東部でジェンの事業にかかわって3年目のプロジェクト・オフィサー、デービッドの紹介をします。デービッドは今年51歳、高校生と中学生の二人の子どもがいて、キリスト教を信仰するタミル系スリランカ人です。2007年9月にジェンが東部で事業を開始したときからプロジェクトオフィサーとして参加し、人々の心のケアと自立の支援にかかわってきました。

 「私の学生のころの夢はソーシャルワーカーとなって隣人たちを支えることでした。若いころにはYMCAで働き、途中、一般企業で働いたこともありますが、紛争が激しくなりはじめていた2005年から再び人々を支える仕事に戻ってきました。

110224_with_program_officer  バティカロアの人々は20年以上の間、紛争の影響を受けて生活してきました。その間、安定した生活は送れず、紛争被害のためにさまざまな支援が入ってきたことで、人々の中には依存心が根付いてしまっています。私は、その依存心を自立心に置き換えたいと思っています。自立心を持つためには、人々が村の中や近隣で働いて収入を得られるような環境が必要です。ジェンが行っているような農業用井戸の建設(*1)などは、まさに村の中の収入の機会を増やす大切な活動です。

110224_with_hoj_640x480 2007年に紛争が終わり、バティカロアの町は、発展を始めています。しかし、田舎は今からです。私は、このバティカロアの「村々」がこれから発展していくように人々をさらに支えていきたいと思っています。」

(*1:農業用井戸の建設、種・苗の配布、コミュニティーの強化は、日本政府やChabo!、そしてみなさまの支援で進められています。)
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2月 24, 2011 事務所・スタッフ |

2011年2月10日 (木)

2010年スリランカ北部での活動を振りかえって

 スリランカ北部。

 紛争で廃墟と化したワウニア・ノース郡の村に戻った帰還民は、ビニールシートで雨露をしのいでいました。そこで、JENは、彼らにトタン板と木材を配布し、仮の家を建設することができました。

110210_6  その後、帰還民からなる井戸の清掃チームを結成し、大半の家にある井戸の清掃を行いました。紛争は、建物や生計手段が失われてしまうという物理的な被害に加え、トラウマや避難生活のストレスによる家庭内の不和や、地域の営みの中断によるコミュニティ機能の喪失という目に見え
にくい被害も起こります。1年半にわたった避難生活の後に廃墟と化した村に戻って、初めて、村びと同士で協力して行う仕事となったのです。

110210_7  JENは、井戸清掃を中心に、ワークショップや共同作業を通して、引き続き近隣の住民同士のコミュニケーションを増やすサポートをしてまいります!

2月 10, 2011 北部緊急支援 |