農業用水がもうすぐ来る
JENが、支援者の皆さま、Chabo!そして日本政府の協力を得て進めている、スリランカ東部での40基の農業用井戸建設が、佳境を迎えています。
事業地はジャングルの中に点在する小さな集落です。ここでの農業用水の不足は深刻で、住民の95%以上が一番大きな問題として挙げていました。その農業用水がもうすぐ使えるようになる、ということで、村人たちは真剣なまなざしで工事を見守っています。
地下で水脈が走っているかどうか、一番よく知っているのは村人たちです。その意見をよく聞いて、掘る場所を決めます。井戸を使えない距離に住む村人でさえ協力を惜しみません。ある時、建機が細い農道を通れず立ち往生していると、その道脇にある畑を持っている住民が、「柵を壊して畑に入っていいから、ここを通れ」と言ってくれ、建機は柵を倒しながら畑の上を通っていきました。この農家は、井戸が完成しても、その水を直接自分の畑に使うことはできないことを分かっていました。何度も「ありがとう」と「すみません」が口をついて出ました。
JENは今回建設する40基が完成した後、住民たち自身がそこから得た利益をさらに地域のために役立てるために使うことを目指しています。地域全体が元の生活に戻れるよう、これからも住民達と一緒に、そしてこの記事を読んでくださる皆さま方と一緒に、復興を目指していきたいと思います。