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2010年7月29日 (木)

東部バティカロアでの地質調査

 東部の帰還民支援の事業として、外務省や支援者の皆さまの協力で、農業用井戸の建設を行っています。
先日、東部バティカロア地域で地質調査を実施しました。ここは岩石の多い地域です。

最初に、水道局のエンジニアとともに、掘削に適した場所をしぼりこみ、SYSCAL RIPLUSと呼ばれる地中探査レーダーを使用して地中の状態を調べます。

100729the_instrument_used_for_tes_4

 次に、電気比抵調査(※)と呼ばれる方法で基準点をつくり、メジャーでその点から左右に伸びるまっすぐなラインを作成します。100729arrangements_for_passing_po_3 

 そして、このラインにそって、基準点から左右50cm のところでそれぞれ杭を打ち、電流を通して地質の調査をします。

  100729preparation_of_location_for_2

その後、基準点から1m、1.5m、2m、3m、と続けて調べていきます。
 水道局のエンジニアは、この調査で出た数値を線グラフに書き込みます。この数値から、その場所に石や水脈があるかどうかを判断し、同時にデータ分析のための地理、水理、地質学的な情報も収集します。
 最後の写真は、JENスタッフが調査結果の説明を水道局のエンジニアから受けているところです)。

100729power_supply_passed_and_await

 (※)電気比抵抗=電気の通りにくさ。地中の堆積物に含まれる水の量が多いと電気は通りやすくなる。

7月 29, 2010 東部帰還民支援 |

2010年7月15日 (木)

井戸清掃スタート!

 7月初旬、住民が見守る中、ワウニア北部での井戸清掃を開始しました。ヘルメットをかぶり長靴をはき、慎重に綱を持ちながら、井戸の底へ清掃メンバーが降りて行きます。100715_paranthan_jpf_well_cleaini_9

 中で作業しやすいように、地上にいる清掃メンバーが、連携して井戸の水を一定の水位になるまでポンプでくみ上げます。 100715_paranthan_jpf_well_cleain_10

 井戸の壁の汚れをブラシで落とし、壊れた空きビンや容器、枯れ葉、泥、ぬかるみなどの堆積物をバケツにいれて、100715_paranthan_jpf_well_cleaini_7 

 上部の清掃メンバーが引き上げます。井戸清掃はこの一連の作業の繰り返し。
 最後に一仕事を無事終えた清掃メンバーの写真をパチリ。
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 お疲れ様でした!

7月 15, 2010 東部帰還民支援 |

2010年7月 1日 (木)

「凄く大きい井戸だね」

100629_agro_well_nokr4_vadamunai  現在、スリランカ東部バティカロア県の帰還地で、外務省や支援者の皆さまの協力により40基の農業用井戸建設事業を行っています。この写真は、すでに建設の始まっている井戸のものです。 

 

 

100629_meeting_with_well_maintainin  先日、JEN現場担当スタッフと、バダムナイ村の村人との間で小規模会議がありました。井戸のメンテナンスについて説明していたところ、住民から
「本当に大きい井戸だね」
「人生で見たこともないぐらい大きいよ」
という喜びの声があがりました。

「この村だけでなく、バティカロア県全体を見まわしてもこんなに大きな井戸はない」
「長く続いた水の問題がこの井戸で解決されるだろう」
と口々に喜んでいました。

 井戸の深さはおよそ9メートル、直径は3メートルです。人々が共に話し合い、協働し、生活向上のために努力することを、今後も目の当たりすることがJENの現場で働くスタッフとして本当に嬉しいです。

(バティカロア事務所 フィールドオフィサー ナガラジャ)

7月 1, 2010 東部帰還民支援 |