【東部】 自分の家まであと少し
1月26日に行われたスリランカの大統領選挙は、現職大統領が再選したことで何とか無事に終わりました。北部での帰還も選挙のために遅れを見せましたが、少しずつ進んでいます。
1月の下旬に、ジェンはワウニア県北部の戦闘があった地域に帰還した村人を尋ねました。水道局から井戸清掃の依頼があり、現状を確認するためでした。
訪問したアイラディ村では、アソーハンさん(40)に出会いました。アソーハンさんは奥さんと子ども二人でワウニアの避難民キャンプから戻ってきました。しかし、写真のように井戸が長く放置されたため汚れており、いったん全ての水をくみ出して綺麗にした後でないと飲むことができません。
また、家は完全に壊れていたので、写真のように土で壁を作り、雑木林から木の枝を拾って屋根材として使っています。屋根は、政府から配布される予定のトタン板を待っています。まだまだ、住める状況ではありません。
そのため、アソーハンさんは、昼間に家を建て直したり、家の周りや畑をきれいにした後、そこから3km離れたナイナマドゥ村にある一時避難所で夜をすごします。写真のようにこの避難所では50世帯ほどが集まり生活しています。ここにはきれいな井戸がありますし、人々が集まっているので夜も安心して眠ることができるからだそうです。
家のそばまで帰還した人々が、なかなか自分たちの家で眠ることができない現状。トタン板の配布や井戸の清掃、その後に続く生活再開に向けた農業支援など、人々の自立に向けてジェンがどのように支えることができるかを、人々と話をしながら進めているところです。