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2010年2月25日 (木)

離任を前に

100225_2010feb_group_photo  このたび、2年4カ月の任期を終えてスリランカを離れることになりました。

 最後に、東部バティカロア県での事業のモニタリングに行きました。バティカロア県では、日本政府の資金などにより、農業井戸の建設とコミュニティ強化ワークショップを行っています。掘削場所と井戸使用者の入念な選定を終え、ついに井戸建設に着工しました。ヒンドゥー式の儀式を行った後、村の人たちが見守るなか、掘削が始まりました。儀式に参加した人々の顔は期待に輝いていました。

 また、2008年から2009年にかけて行った生業復帰支援の対象であった帰還民のお宅も訪問しました。当時ジェンが配布したメイズやロング・ビーンの種を使って生業に復帰した人びとが、収穫した中から蓄えていた種で、今年はより多くの収穫を得ることができていました。

 北部では復興に向けてまだ多くの課題を抱えていますが、東部で人びとが平和で希望の持てる生活を着実に取り戻している様子に勇気づけられました。

 今後もジェンのスリランカでの活動へのご支援をよろしくお願いします。

(プログラム・オフィサー 山中嶋美智)

インターン報告会開催

2010年3月3日

スリランカの活動をとおして、国際協力を学びます。

参加者募集中

こちらへ

2月 25, 2010 事務所・スタッフ |

2010年2月10日 (水)

【東部】 自分の家まであと少し

 1月26日に行われたスリランカの大統領選挙は、現職大統領が再選したことで何とか無事に終わりました。北部での帰還も選挙のために遅れを見せましたが、少しずつ進んでいます。

 1月の下旬に、ジェンはワウニア県北部の戦闘があった地域に帰還した村人を尋ねました。水道局から井戸清掃の依頼があり、現状を確認するためでした。

100210  訪問したアイラディ村では、アソーハンさん(40)に出会いました。アソーハンさんは奥さんと子ども二人でワウニアの避難民キャンプから戻ってきました。しかし、写真のように井戸が長く放置されたため汚れており、いったん全ての水をくみ出して綺麗にした後でないと飲むことができません。

 また、家は完全に壊れていたので、写真のように土で壁を作り、雑木林から木の枝を拾って屋根材として使っています。屋根は、政府から配布される予定のトタン板を待っています。まだまだ、住める状況ではありません。100210_2

 そのため、アソーハンさんは、昼間に家を建て直したり、家の周りや畑をきれいにした後、そこから3km離れたナイナマドゥ村にある一時避難所で夜をすごします。写真のようにこの避難所では50世帯ほどが集まり生活しています。ここにはきれいな井戸がありますし、人々が集まっているので夜も安心して眠ることができるからだそうです。

 家のそばまで帰還した人々が、なかなか自分たちの家で眠ることができない現状。トタン板の配布や井戸の清掃、その後に続く生活再開に向けた農業支援など、人々の自立に向けてジェンがどのように支えることができるかを、人々と話をしながら進めているところです。

2月 10, 2010 東部帰還民支援 |