タイ・ポンガル
タイ・ポンガルは、タミル人にとって大切な、収穫を祝うための1月半ばにあるお祭りです。「タイ」は「1月」という意味、「ポンガル」は「煮こぼす」という意味です。
西洋や日本の人にとっては1月1日が1年の始まりですが、タミル人にとってはタイ・ポンガルが1年の始まりです。この日には伝統的に、この時期に収穫したコメを使ってミルク・ライスを作り、太陽の神様に感謝をささげます(その際、伝統的な土鍋でミルクを煮こぼす方法でミルク・ライスを作ります)。
写真の男の子は、ポンガルを祝う時に着る新しい服を買うために、薪を運び、売っているところです。私がこの男の子にポンガルについて尋ねると、「お店で米とミルクを買って、ミルク・ライスを作り、太陽の神様に感謝をします。前は自分の土地で収穫したコメを使ってポンガルを祝ったのですが、避難先から帰ってきてから、まだ自分の土地でコメを収穫できていません。だから、ポンガルを祝うために日雇いの仕事をしてお金を稼がなければいけないのです。」
2年近くに及んだ避難生活からもとの居住地に帰った人々には、紛争で破壊された生活を再建する苦難に加え、降雨パターンなど気候の変化という課題も待っていました。
気候の変化は、人々の生計活動の様式だけではなく、伝統行事にも大きな影響を与えています。ジェンは農業井戸の掘削を通して、気候変動に負けない生計活動を支援しています。
(デービッド、ワラチェナイ事務所 プロジェクト・オフィサー)