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2009年10月29日 (木)

【東部】自立を後押しするために

091029_20091027_livelihood_2_kick_o  東部バティカロア県での帰還民支援では、井戸を掘削する村の選定、村の経済的・社会的状況の詳しいデータ収集、関連する行政との調整など、順調にプロジェクトが進んでいます。対象とする村での本格的な活動をはじめるにあたって、スタッフ全員で事業目的や、目的達成のためのアプローチの仕方などを再確認・共有するためのワークショップを開催しました。

 ジェンの事業は、ものの配布や建設だけに終始するのではなく、コミュニティの強化と自立を後押しすることを目指しています。コミュニティの自立を後押しできるかどうかは、事業にかかわるスタッフの手腕とビジョンの共有にかかっていると考えているため、しつこいかもしれない・・・と思うほど、事業目的や成果のイメージをスタッフ全員で共有するようにしています。

 このワークショップも、国際スタッフや現地スタッフのマネージャーが一方的に話すのではなく、スタッフひとりひとりに考えを話してもらえるように工夫しました。また、小グループにわかれ、3年後に、現在、支援している村がどうなっているかを具体的にイメージしてもらい、それを発表してもらいました。

 各グループとも、3年後のイメージを絵に描きましたが、そこには収穫されたたくさんの野菜をマーケットで売る様子、住民のコミュニティが活発に活動している様子、住民が協力して平和に暮らしている様子などが描かれていました。

 このセッションでもっとも印象的だったのは、どのグループもとても楽しそうに作業をしていたことです。もちろんこれは「ジェンのスタッフによる成果のイメージ」であって、事業参加者に押しつけるものではありません。事業対象者自らが私たちと同じように、わくわくしながら自分たちの村の3年後のポジティブな変化を具体的に思い描けるよう、サポートするのが私たちの役割です。

 「今日は事業についての明確なアイディアを、スタッフ全員で共有できました。今度はこのようなことを事業参加者である村の人々と一緒にしたい」と、現地スタッフのマネージャーがワークショップを締めくくってくれました。
(プログラム・オフィサー 山中嶋 美智)

10月 29, 2009 心のケア東部帰還民支援 |