【北部】避難キャンプで生きる
先日、給水活動のモニタリングのため避難民キャンプへ行ったときに、57歳の女性と出会いました。彼女は7人の子どもの母親で、避難前の生活や今の状況について話してくれました。
「私は2009年4月19日にLTTE(反政府勢力)の支配から政府地域に逃げてきました。
政府地域に入る以前の私たちの生活は非常に厳しいものでした。戦闘のため自分たちの村を離れなければならず、そのうえ、避難先でも戦闘地域に囲まれていて支援の手が少なく、地雷の心配もありました。政府地域に入るには、この戦闘地域を越えなければいけませんでした。
政府地域に入ったあとで、ここ、ワウニア県の避難民キャンプに収容されました。ここでの生活では、食料や水、衣類などいろいろな支援が届いています。
しかし、まるで鳥小屋の中にいるようです。大きな有刺鉄線に囲われ、監視の目も厳しく、外に出る自由がありません。親戚に自由に会うこともできません。
ここには地雷におびえなくてもいい平和な生活がありますが、自由がないのです」
(ワウニア事務所フィールド・オフィサー)