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2009年9月24日 (木)

事業に参加した人々の声

090924_monitoring_canoe_usagemulliw  前回の支援速報で、東部での新しい事業についてお知らせしましたが、事業終了後には、その成果を評価するために、事業に参加した人々から話を聞きます。今回は、これまで行ってきたフェーズ1の成果をヒアリングするために訪れた村で、そのひとりであるセランさんに話を伺いました。

 「私はムリワトゥワン村の漁業協同組合の組合員です。長く続いた紛争や避難生活によって、漁具を含む財産をすべて失ってしまいました。2008年の5月にムリワトゥワン村に戻ってきたときには、道具もないままで、精神的にも非常につらく、生業である漁業を始められる状態ではありませんでした。

 しかし、ジェンは漁協に対して、カヌーや漁網を提供してくれました。私は現在、そのカヌーを使って得た収入で家族の生活をまかなっています。その上、漁協にお金を納め、そのお金を使って漁協の中で補助が必要な人のために役立てることができています。

 金銭的、精神的にも余裕をもてるようになったので、これまで生で売っていた魚を、干物にして売りはじめました。干物は生の魚よりも高く売ることができるのですよ」

 事業期間を通して、セランさんはとても前向きになったと思います。新しい事業でも、人々やコミュニティが元気になるように支えていきたいと思います。

(コーメーシュワラン、ワラチェナイ事務所フィールド・オフィサー)

9月 24, 2009 東部帰還民支援 |

2009年9月17日 (木)

東部、新しい事業がはじまりました!

090917  北部の緊急支援を進める中、東部のバティカロア県での帰還民支援は9月よりフェーズ2に入りました。

 昨年10月より行なってきたフェーズ1では、支援速報でお伝えしてきましたように、帰還直後の人々が生業に戻るための支援を行ないました。フェーズ2ではさらに対象地域を広げて、帰還したものの長年にわたる紛争の影響で収入が低くなかなか生活を立て直せない地方の人々を対象としています。

 住民からの聞き取り調査から、雨がほとんどふらない4月から9月に農業収入を増やすため、農業用井戸が必要とされていることがわかりました。そこで井戸の建設や維持管理していくためのコミュニティ強化を行ないます。期間は1年間、井戸の数は40基です。1基あたり少なくとも8世帯が参加する予定です。

 今回の事業は、フェーズ1と同じく、日本政府やChabo!グループ、支援者の皆さまからのご協力を得て進めていきます。8月後半にはChabo!メンバーのお二方(勝間様、高野様)がフェーズ1とフェーズ2の事業地を視察してくださいました(写真1)。9月8日には、在スリランカ日本大使館にて、フェーズ2事業の契約書署名式が行なわれました(写真2)。090917_2

 これからも、ジェンらしいよりよい事業を進めていきますので、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

9月 17, 2009 東部帰還民支援 |

2009年9月 3日 (木)

家庭菜園での共同作業 

090903photo_for_web_articlebarricad  私たちは、事業参加者の生活をより確実に改善してゆくため、参加者の家を頻繁に訪れて、フォローアップを行います。先日、事業参加者のひとりであるラトナシンガムさんの家を訪問しました。

 彼女は、いつもとても活発にジェンのプロジェクトに参加しています。私は、彼女の家は4人家族であると知っていましたが、家へ行ってみると家庭菜園のまわりにはたくさんの人が集まっていました。

 どうしたものかと聞いてみると、「これはみんな、私のご近所さんたち。ご近所さんの手助けにとても助けられています。こんなふうに助け合えるのが、私たちのコミュニティの強みです」と、ラトナシンガムさんが話してくれました。

 この村で支援を始めた10か月以上前には、人々が共同作業する姿は見られませんでした。このような前向きな変化を実感でき、とても嬉しく思います。

(ラジャスボジニ、ワラチェナイ事務所フィールド・オフィサー)

9月 3, 2009 東部帰還民支援 |