紛争地での「ガネーシャ」
本やドラマを通じて、日本で最近人気のガネーシャですが、スリランカでは、成功や知恵の神様としてあがめられています。もっとも人気のあるヒンドゥー教の神様といえます。バティカロア県内を移動していると、いくつものガネーシャ寺院を通り過ぎます。
紛争のため住んでいる場所を追い出された人々が戻ってきているキラン郡では、建物が壊れてしまっています。しかし、仮設の寺院がいくつかみられ、人々の信仰の篤さが感じられます。場所によっては、写真のように大きな木の下に石を祀っています。そして、そこに神様が宿っていると信じて、花やお賽銭が備えられています。紛争の傷跡が見える光景でもありますが、なんとなく日本の道祖神を思い出す、懐かしい光景でもあります。
スリランカ北部では紛争が激化し、避難民の数が増え始め、治安も流動的な状況になっています。そんな中、JENは、東部州内のほかの地域に避難していた人々が、もともと住んでいた土地に帰還したあとの、再定住の支援を続けています。成功の神様が見守るなか、人々は生活再建の努力を続けています。