意外な生活必需品、ココナッツ・スクレイパー
現在、JENは南部ハンバントッタで生活必需品配布事業の準備を進めています。 この事業を準備するにあたり、「何が必要か?」と調査を行いました。その中には、私たちが始めて目にする日用品もあるそうです。それは、「ココナッツスクレイパー=ココナッツかき」です。
スリランカはココナッツの生産量が多く、いたるところでココナッツの実を切ってそのままストローをさした形のココナッツ・ジュースが見られます。若い実はジュースに、熟したものは実を削ってたまねぎなどの野菜と調理して朝食や昼食時に食べる「ココナッツ・サンボル」に、絞るとカレーに不可欠なココナッツ・ミルクになるのです。まさに生活と深く結びついたココナッツ。実際どこに行っても、「ココナッツスクレイパーがほしい」との要望が強く、驚きました。
ココナッツ・スクレーパーにはさまざまな種類があり、人々の住居環境によって愛用品が違うようです。都市の人はテーブルで調理、食事をするため、テーブルに固定してハンドルを回すタイプ。農村部で生活する人、テーブルを使わない人は、ベンチに座って、ベンチに取り付けココナッツを擦りつけて削るタイプ。中には5,000円近くもする電動タイプもあるそうです。
あまりにも多くのものを失った人々が元の生活に戻るまでには時間がかかります。日常的に使う道具を提供するということだけでなく、毎日欠かさず使っていたものが「手を伸ばせば取れるところにある」安心感という意味でも、このココナッツスクレイパーは大切なのです。JENは、今後ココナッツスクレイパーを含めた、生活必需品の配布を行っていきます。
1月 20, 2005 支援物資配布 | Permalink
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