2018年3月15日 (木)

パキスタンの気候と農業

 パキスタンは美しい風景と四季、豊かな土壌に恵まれ、農業に適しています。人口の約4割が農業に従事しています。

 北部では多くの降雪があり、これが十分な飲料水や農業用水をもたらします。このため、パキスタンでは質のよいコメ・小麦・とうもろこし・綿・果物が収穫できます。マンゴー・リンゴ・ミカン・さくらんぼ・バナナ・グアバは名産で、国内消費だけでなく輸出もされます。

【収穫前のグアバ】
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【売られているグアバ】
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【食べごろのグアバ】
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 しかし、こうした気候・地理条件は洪水・地滑りなどの災害も引き起こします。気候変動がこうした災害を悪化させていると言いますが、自然だけを責められるわけではなく、これを破壊している人間にも責任があります。

 たとえば水資源管理は適切でなく、利用可能な水量は年々、減少しています。家庭では人びとは水を無駄遣いしています。ダムで効果的に貯水を行うということもなかなかなされていません。また、森林を大切にせず、伐採が進み、これが気候変動や災害の増加・悪化につながると懸念されています。

【荒廃した山々】
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 政府などによる植林や貯水などの努力が行われていますが、人びとの認識がまだ不十分です。次の世代のために政府や人びと、NGOなどが手を携えて尽力せねばなりません。

【ダム】
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3月 15, 2018 政治、経済、治安, 文化、生活、習慣 |

2017年2月 9日 (木)

連邦直轄部族地域(FATA)



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【パキスタンでのJEN支援地域-2014年時点】

パキスタンでは武装勢力の掃討作戦が展開されたことにより避難を余儀なくされていた多くの人びとが、少しずつ故郷にもどっています。今回は支援対象地域の経緯と今後の見通しについてお知らせします。

連邦直轄部族地域(FATA: Federally Administered Tribal Area)はパキスタンの北西部に位置しています。地理的にFATAはバジャウル管区、モフマンド管区、ハイバル管区、オラクザイ管区、クラム管区、北ワジリスタン管区、南ワジリスタン管区の7つの管区と、ペシャワール辺境地方、コハート辺境地方、バンヌー辺境地方、ラッキ・マルワト辺境地方、タンク辺境地方、デラ・イスマイル・カーン辺境地方の6つの辺境地方からなります。

FATAはパキスタン連邦政府に辺境犯罪条例(FCR: the Frontier Crimes Regulations)と呼ばれる特殊な一連の法によって直轄されています。それぞれの管区の行政上代表者は政治駐在官(ポリティカル・エージェント:Political Agent)と呼ばれ、パキスタン大統領、ハイバル・パフトゥンハー州の州知事の代理を務めています。

FATAは、東部と南部がそれぞれパキスタンのハイバル・パフトゥンハー州やバロチスタン州に、西部や北部がアフガニスタンのクナル州、ナンガルハール州、パクティアー州、ホースト州、パクティーカー州に隣接しています。2001年、パキスタン政府軍はその地域で増加するテロを止めるため、軍事作戦を開始しました。この結果、特に2008年から2014年の間に多くの人々が他の地域に避難しました。

現在、FATAの大半の地域が安全とされ、75パーセント以上の人々が故郷に戻ってきています。状況が落ち着けば本格的な復興支援が行われます。JENを含む国際NGO、現地NGO,国連などの多くの団体が現在、支援を行っています。

FATAの復興に向けてFATAとハイバル・パフトゥンハー州を合併させるための法案が国会で審議されています。この審議は2017年1月24日に正式に発議されました。多くの政党がこの法案を支持しています。FATAの復興に向けて年間1千億パキスタンルピーの予算も提案されています。ハイバル・パフトゥンハー州との合併は、非常に大きな利点をもたらすでしょう。

FATAはハイバル・パフトゥンハー州と同じ行政機構をもつことで、教育、保健、社会福祉、司法、治安といったサービスが効果的に提供されることになります。人々は地元で仕事が得られ、多くのビジネスの機会も生まれるようになります。そして、復興による最大の利点はこの地に平和な環境が訪れることです。

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2月 9, 2017 政治、経済、治安 |

2015年7月16日 (木)

パキスタン国内の治安と福祉の明るい展望

 FATAで現在進行中の治安活動に対する恐怖心から、地域の人びとのストレスは消えないのが現状です。
 諜報機関による捜索・攻撃活動がイスラマバードやその他の地域で効果を上げている一方、民兵や犯罪者たちの攻撃が、警察、治安部隊、政治家、平和活動機関に向けられるようになっています。このような状況下、多くの一般市民が巻き込まれ、負傷者数が増加しています。
 しかし、同地域への国内避難民の帰還は続いています。FATAの災害対策局によると2015年3月9日現在、およそ24,377世帯がFATAに戻りました。

 一方で、パキスタン情勢の今年の重要な特徴をあげると以下のようになります。
 国全体の政治情勢および治安の改善、経済的安定、連邦直轄部族地域(FATA)での無人偵察機による攻撃の減少、 3月23日にイスラマバードで7年ぶりにパキスタンデーを記念する軍事パレードが無事に行われたこと、あらゆる行政組織で部門間の協力が改善したこと、FATA(NWAとカイバル・エージェンシー)における軍事行動が最終段階を迎え、国内避難民の帰還が続いていること、などです。

 10年余りの戦乱の影響を受けた人びとの生活は、徐々にもとに戻りつつあります。
 ハイバル・パフトゥンハー州では今年の6月に地方議会選挙が行われました。41,762議席に対して立候補者は84,420人と、倍率は2倍を超えました。
 この日を待ち望んでいた住民たちは、暑い日ざしの中、長蛇の列を作って投票に行きました。
 これまで一部の男性しか参加できなかった村議会に、女性や小作農民、青年など様々な立場の人が参加できるようになり、よりリアルに住民の声を反映することが期待されています。
 選挙の成功によって、人びとの社会的環境改善への一歩が踏み出されました。

【選挙の様子】
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7月 16, 2015 政治、経済、治安 |