洪水被害から3年半 豊かに実った農業支援
ジェンはパキスタンで、2022年の大洪水で被災した農家の支援を続けています。支援開始から3年半が経ち、種子や農業資機材を受け取り技術研修に参加した人たちが、目を見張る成果をあげています。
「優秀農家賞(Best Farmer Award)」を受賞したサダムさん(中央)
水が引いた後「ゼロからのスタート」
パキスタンでは2022年、「国土の三分の一が浸水した」と言われる大規模な洪水が発生しました。南部シンド州の平野部は見渡す限り湖のようになり、農地もインフラも甚大な被害を受けました。
ジェンは洪水直後から支援に入り、今日に至るまで食料支援や農業支援、給水インフラの建設などを行っています。
「洪水のときは村全体が浸水し、2ヶ月間家に帰ることができませんでした」
同州ダドゥ郡のサダムさん(28歳)は、当時をこう振り返ります。妻と息子の3人家族で、借りた土地を耕し小麦などを作っていましたが、洪水で耕作地や自宅が浸水。水が引き避難先から村に戻ると、土地は荒れ、家屋や家財道具や農機具も壊れるなど、ほぼゼロからのスタートになりました。
洪水で壊れた元の住宅を案内するサダムさん
継続した営農支援
ジェンはサダムさんに、穀物や野菜の種子、肥料や農業資材を提供。さらに専門家による技術研修や、継続的な営農指導を行いました。
サダムさんは、研修で学んだ改良農法を一つひとつ着実に実践。昨年頃から小麦や大麦、からし菜が豊かな実りをもたらし、一家の食料確保と家計の安定につながるようになりました。
加えて、6頭のヤギと1頭の牛も飼育し、食費や医療費、教育費などをまかなっています。
同じ村の困窮する農家に種子を分けるシードシェアを行い、地域の復興に積極的に貢献しています。
作付けに備え、種を日干するサダムさん
地域の人びとの励みに
改良農法を着実に実践した成果や、地域貢献が認められ、サダムさんはこのほど、ジェンから「優秀農家賞(Best Farmer Award)」を受賞しました。洪水で全てを失った状態から、農地を復興したその歩みは、地域の人びとにとっての励みとなっています。
「ここに至るまで大変でしたが、ようやく農業で安定した収入を得て、家族の暮らしを支えられるようになりました」とサダムさん。記念品を受け取ると、誇らしげな笑顔を見せてくれました。
*本事業は株式会社ゼンショーホールディングスさまからのご支援とジェンへの寄付金により実施しています。





