カシミール地方地震越冬支援事業完了の報告
今年1月中旬から実施してきた「パキスタン・カシミール地方ミルプール県の地震被災者のための防寒対策物資の提供および心理社会的サポート事業」が完了致しました。深刻な地震被害を受けた640世帯を対象に、緊急支援物資として、防寒テント、プラスチックマットレスやプラスチックシートを配布しました。
同時に、地震で被災しゼロからの再建に不安を抱えている人々に、コミュニティで心理社会教育セッションを実施しました。これらは、ジャパン・プラットフォームおよび皆様からの温かいご支援により、実施することができました。心より御礼申し上げます。
3月中旬になって、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、カシミール地方で会議や屋外での活動が禁止になったことから、一時的に事業の実施が困難になりました。しかし、苦情や問い合わせを受け付けるために、ミルプール県の事業地に設けていた女性委員会のメンバーが協力してくれたため、防寒テントの使用状況を確認するなど事業を継続することが出来ました。
心理社会教育セッションは、FMラジオ放送、地元テレビやソーシャルメディアなどの代替手段に切り替えて引き続き実施することができました。また重度の心理社会的苦痛を抱えている被災者を専門家や関係者に繋ぐ「住民の窓口としてジェンの学習会で勉強をしたメンバー」が冊子配布をサポートしてくれました。
地震被災者が、防寒テントによって寒さをしのぎ、心理的な苦痛から抜け出す方法を学び、状態の重い方は専門家につなぐ、という、こころのケアに重点をおいたこの事業を、地域住民のご協力を得たことで無事完了でき、感謝しています。
ジェンは、心理社会教育関連のIEC資料を、ミルプール県サムウォル・シャリフのメンバーに手渡すことができました。