クラム地区での衛生事業:事業参加者 アリフ・ノアさんのお話
アリフ・ノアさんは中央クラム地区のマンレー村の住民です。彼は運転手の仕事をしていて、それが彼の家族を養う唯一の収入源です。彼の月収は10,000ルピー(約7,000円相当)ですが、現在のところ家族全員を支えるには不十分です。
彼によると、彼の家には3つ部屋があり家族8人で住んでいます。家族8人に1つのトイレしかなく、全員のトイレの需要に対して十分ではありません。たいてい女性はそのトイレを使用しますが、男性は戸外で用を足す、あるいは戸外が危険な場合そのトイレを使用します。「様々な病気の原因となるので、戸外での排泄はよくないことはわかっていますが、他に方法がないのです。」と言いました。さらに「JENから提供された衛生キット及び衛生教育はタイムリーで適切です。私はJENの親身な支援に対してとても感謝しています。」と付け加えました。彼は、家族がトイレを必要としているので、短期間で室内便器を据え付けることを私達に約束しました。スタッフは、JENの技術チームがトイレの設置について技術援助をするために、適切なタイミングで訪問することを彼に確約しました。
そして各個人や家庭内の衛生、環境衛生、食べ物などの衛生についてレクチャーを行いました。また戸外での排泄のデメリットについて説明するため、コミュニティメンバーを集めました。清潔な水を飲むこと、目が覚めた時、食事の前後、遊んだ後、トイレの使用後には石鹸で手を洗うことを習慣づけるようにアドバイスしました。汚れた手は感染症に結び付くので、石鹸で手を洗う方法を実践してみせました。参加者に何度も繰り返し手洗いを実践してもらいました。
アリフ・ノアさんはJENのスタッフによって行われた衛生セッションについて「私は以前、正しい手の洗い方を知りませんでした。JENの衛生セッションの後、初めて私の村や道路の環境について考え、それらがいかに汚いかに気付きました。私は家族に、台所、家、周囲の環境に特別に注意を払うよう必ず説得します。」と言っています。
最後に彼は、我々の村でこのような活動をしてくれた組織はJENが初めてだと言い、この支援に対し、我々の生活態度、環境や健康状況に絶対に良い影響をもたらすと提起しています。JENが今後も我々の村の貧しい住民への援助を続けてくれること、近い将来に新たなプロジェクトを提供してくれることを望んでいるとも述べました。