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2019年4月26日 (金)

旧クラム管区でのノウルーズの祝祭

通常、新年は11日から始まります。一方で、世界には他に違った新年があります。中国の春節は最もよく聞く新年の祝祭の一つかもしれませんが、世界にはまだ実に多くの文化、国、宗教によって異なる祝祭があります。

ノウルーズとはペルシャのお正月としても知られているイランのお正月で、世界の色々な国で祝われています。その起源はイランであるにもかかわらず、ノウルーズは多様なコミュニティで行なわれてきました。いくつかの異なる信仰の人達にとっては楽しい休日ですが、シーア派のイスラム教徒のコミュニティでは、聖なる日として存続しています。

ノウルーズは春の始まりの印です。イラン暦の最初の月の最初の日を示します。通常は321日、あるいは更新された暦により、その前後の日に当たります。家族が集まって儀式を行います。今年は2019321日でした。

ノウルーズの主な行事は、家の掃除や買い物、家族や友人を訪ねること、以下に一部だけ追って紹介します「ハフトスィ―ン (haft seen)」、「ハフト メワ (haft mewa7つの違う種類のドライフルーツやナッツ類のシロップ漬け)」、「コンチャ(khoncha:小麦などの新芽を真ん中に置き、7つの皿に盛られた料理を並べるなど伝統的な陳列)」、「アム ノウルーズ(amu nowruz)ハジ フィルズhaji firuz:明るい赤い服と帽子をかぶり、アムーノウルーズと同行、伝統的な歌を歌いタンブリンを演奏)」 、「キャムピーラク(kampirak:恩恵や自然の力を象徴するあごひげを生やした老人で、村々で施しを行う)」を含んでいます。

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ハフトスィ―ンはとても面白い習慣で、ペルシャ文字“س ”(英語ではS)で始まる7つの食べ物(例えば、ペルシア語の表記で、小麦、大麦などの新芽、サマヌ(甘いプディング)、グミの果実、酢、リンゴ、ニンニク、植物スマック果実の香辛料)を意味します。テーブルの上に置かれたハフトスィ―ンの周りに家族で座ります。イランでは、ノウルーズの祝祭の伝統的な使者は「アムーノウルーズとハジ フィルズ」であり、かれらは新年を祝うために通りに現れます。

アムーノウルーズは子供達にプレゼントを届けます。サンタクロースのような存在です。彼はナネ・サルマの夫で、彼らは1年に1回しか会えないという伝統的なラブストーリーを共有しています。

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今年のノウルーズの祝祭はパラチナル地域で行われました。パラチナルやアリザイ地域のシーア派コミュニティは、2019321日の晩に新年の祝祭としてノウルーズを行いました。この日の朝には、ほとんどの有名な神殿で巨大な旗をたてます。数千人という人々がこの行事を宗教的美徳と共に祝いました。パラチナルの人々は、異なる神殿を訪れ、親戚や友人を訪ねて祝います。そして、子ども達はこの日を祝うため新しい洋服を着ます。彼らの家では色々な料理を準備し、それを親戚や友人に振る舞います。ミュージシャンは、この特別な時期にコミュニティの人々を楽しませるため演奏をします。

JENの現地スタッフは、近くのイマーム・バルガ(シーア派の聖なる建物)に供えられた料理のいくつかをいただきました。全体的に、ノウルーズの間、喜びと祝祭の雰囲気が町全体に溢れていました。そして、この祝祭は1520日間続きました。

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4月 26, 2019 文化、生活、習慣 |