パキスタン国内の治安と福祉の明るい展望
FATAで現在進行中の治安活動に対する恐怖心から、地域の人びとのストレスは消えないのが現状です。
諜報機関による捜索・攻撃活動がイスラマバードやその他の地域で効果を上げている一方、民兵や犯罪者たちの攻撃が、警察、治安部隊、政治家、平和活動機関に向けられるようになっています。このような状況下、多くの一般市民が巻き込まれ、負傷者数が増加しています。
しかし、同地域への国内避難民の帰還は続いています。FATAの災害対策局によると2015年3月9日現在、およそ24,377世帯がFATAに戻りました。
一方で、パキスタン情勢の今年の重要な特徴をあげると以下のようになります。
国全体の政治情勢および治安の改善、経済的安定、連邦直轄部族地域(FATA)での無人偵察機による攻撃の減少、 3月23日にイスラマバードで7年ぶりにパキスタンデーを記念する軍事パレードが無事に行われたこと、あらゆる行政組織で部門間の協力が改善したこと、FATA(NWAとカイバル・エージェンシー)における軍事行動が最終段階を迎え、国内避難民の帰還が続いていること、などです。
10年余りの戦乱の影響を受けた人びとの生活は、徐々にもとに戻りつつあります。
ハイバル・パフトゥンハー州では今年の6月に地方議会選挙が行われました。41,762議席に対して立候補者は84,420人と、倍率は2倍を超えました。
この日を待ち望んでいた住民たちは、暑い日ざしの中、長蛇の列を作って投票に行きました。
これまで一部の男性しか参加できなかった村議会に、女性や小作農民、青年など様々な立場の人が参加できるようになり、よりリアルに住民の声を反映することが期待されています。
選挙の成功によって、人びとの社会的環境改善への一歩が踏み出されました。
【選挙の様子】
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