国内避難民の家畜予防接種を行っています
北ワジリスタン管区で避難生活を続けている国内避難民は、多くの家畜を連れて避難しています。これらの家畜は劣悪な環境で飼育されており、飼料やシェルター、感染症予防の対応が必要な状況です。
現在、ジェンは家畜を飼育している国内避難民を対象に、飼料・シェルター・駆虫処理キットを含む家畜パッケージの配布と、獣医によるワクチン接種の支援を実施しています。
このプロジェクトの目標の一つは、7500頭の家畜への予防接種の実施です。このうち約3000頭は牛や水牛などの大型家畜で、残る約4500頭は山羊や羊などの小型家畜になる予定です。大型家畜は口蹄疫、小型家畜は陽性毒血症という感染症に対する予防接種を受けます。
避難民の方々は、ホストファミリーの元で暮らしているため、ジェンは避難民だけでなく、そのホストファミリーの家畜も対象にワクチン接種を実施しています。周辺の全ての家畜が接種を受けないと、接種済みであっても免疫が弱まっている場合には感染し死亡する可能性があるからです。
対象地域の住民は広範囲に散って暮らしており、家畜は朝放牧され、夜遅くに家に帰るのが一般的です。そのため、放牧されている家畜へワクチン接種を行なうのは中々難しくもあります。そこで、ジェンは前日から、対象になる避難民の方へ徹底して予防接種の実施を周知し、家畜を家で待機させるようにお願いをしています。
予防接種は朝に避難民の自宅で行う方法と、1か所に集まってもらって実施する方法の2通りに分けて実施しています。
プロジェクトは2014年11月に開始し、一度に平均約300頭への予防接種が行なわれています。これまでに約2920頭の家畜(大型家畜1020頭と小型家畜1908頭)の予防接種が完了しました。
この先12月末まで、この支援を継続していく予定です。
【大型家畜への予防接種の様子】
【小型家畜への予防接種の様子】
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