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2014年10月30日 (木)

大量の物資を配布する方法

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 バンヌー県での国内避難民支援の開始にあたり、JENの現場チームは、飼料パッケージと家畜用シェルター資材の配布モデルを決めるため、話し合いをしました。
 というのは、1家族当たりのパッケージ「麦わら5束、ワンダ(栄養補給食)2袋、防水シート1枚と竹10本、350ml ボトル2本の駆虫薬」はとても重いからです。

 話し合いで、現場チームは二手に分かれることに決めました。まず、獣医スタッフを含むチームは、集まった避難民世帯に対して、家畜管理説明会と避難民の受付を担当することになりました。一方で、ロジスティクスを担当するチームは、家族ごとに配布物資のパッケージを準備することになりました。

 配布時には、参加する世帯分のスペースが必要であることを考慮しながら、注意深く場所を選びました。1回の配布につき、200世帯をカバーすることとして、これまでに、400世帯に配布が行われました。

 最初の配布場所は、200パッケージの物資を置くのがやっとのスペースしかありませんでした。そのため、参加者の移動も含め、より簡単に配布できるようにもっと広い場所が必要であることがわかりました。

 これを受け、現地スタッフはコミュニティリーダーや長老と相談しました。彼らはとても広い土地をJENに教えてくれ、無償で利用させてくれました。そこは、JENが200世帯に200パッケージを配布するのに十分な広さでした。

 配布は予定通りの方法で実施されました。まず来場した対象者は1か所に集まり、家畜管理説明会にて、配布の手順、配布物の量や使い方について説明を受けました。

【家畜管理説明会】
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 説明会の後、事前に配布しておいた配布引換券を照会しながら、受付作業が行われました。これと並行してロジスティクスチームは配布パッケージを準備し、受付が完了次第、各世帯には飼料パッケージと家畜用シェルター資材が配布されました。

【準備された配布パッケージ】
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【配布場所にて】
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 これは、北ワジリスタンからの国内避難民を支援するために始まった最初のプロジェクトで、彼らにとって最も重要な収入源である、家畜を保護する支援となっています。JENは、これらの脆弱な立場にある人々の生計を安定させる為に、支援を続けていきます。

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10月 30, 2014 支援物資配布緊急支援国内避難民支援 |

2014年10月16日 (木)

支援物資配布場所の選定

 支援物資の配布場所の選定は、ジェンにとって難しい仕事の一つです。それは以下のように組織的な協議プロセスを経て行われます。

•企画会議 
•配布場所の特定・確認 
•治安状況についての情報マネジメントオフィサーの評価 
•最終選定および災害対策本部と軍による承認

 ジェンは配布場所を決める前に簡単な企画会議を実施します。この会議には情報マネジメントチーム、事業実施チーム、総務・経理・ロジスティックスチームが参加し、活発に話し合ってお互いに必要な情報を交換します。

 配布場所の選定においては、地理的な位置がとても重要です。
 支援対象者、納入業者、ジェン・スタッフ、他の関係者の誰にとっても、同じくらいの距離にあって行きやすい場所でなければなりません。
 さらに雨や強い日差し、暴力、武力攻撃などから対象者を守るために、適切な建物がなければなりません。配布作業を円滑に平和的に完了するには、場所の安全が一番重要なのです。
 ジェンは垂れ幕やパンフレットや看板を配置したり、配布作業中混雑を整理するための警官の派遣を政府に要請したりします。

 配布時間もまた大切な要素です。夕方暗くなる前に配布作業が終わらなければなりません。
 さらに、対象者の登録や、配布引換券・支援パックの配布作業に関して透明性を確保することは、ジェンや対象者、他の関係者の間の対立や不信を招かないために最も重要です。
 災害対策本部や地方政府、軍を含めた関係者との積極的な協力関係が、行き違いを減らし、活動をスムーズに実施するのに大変役に立ちます。

 相互信頼の構築や今後の改善のため、配布完了後には事務所で評価ミーティングも行います。



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10月 16, 2014 支援物資配布緊急支援国内避難民支援 |

2014年10月 2日 (木)

コハートのシェルター支援

アブドゥル・ワッハーブさんは24歳で、連邦直轄部族地域(FATA)クラム管区のタッパ・メルマット・ハイルという地域の出身ですが、現在は家族とともにハイバル・パフトゥンハー州コハート県のシャープール地区に住んでいます。アブドゥルさんの家族は母、父、妻、娘3人、息子1人の7人です。クラム管区にいたころ、アブドゥルさんは日雇い労働者として働き、他の家族は小さな農場で働いて生計を支えていました。

2009年にクラム管区内で政府軍と反政府軍による戦闘が発生したため、アブドゥルさん一家は避難を余儀なくされ、コハートの親戚のもとに身を寄せたのでした。コハートで国内避難民支援を開始したジェンのスタッフは、アブドゥルさんのお父さんに話を聞くことができました。「ここへ避難してくるとき、私たちは家に何もかも置いてきてしまいましたが、戦闘によってすべてが破壊されてしまいました。戦闘の影響でアブドゥルは精神疾患を患い、そのため私が家族を支えなくてはならなくなりました。私はこの年になって家族のために、労働者として働いているんです」

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アブドゥルさん一家は非常に貧しかったため、ジェンの国内避難民支援活動の対象者として選ばれました。アブドゥルさんたちは、ホストファミリーである親戚の家で暮らしていますが、家族8人全員が小さな1つの部屋で生活しています。部屋にはベッドがないため地べたで寝起きをし、コミュニティからのサポートや、世界食糧機関(WFP)による食糧支援を受けながら生活してきました。

ジェンはアブドゥルさん一家へ、シェルターと生活用品の配布を行いました。アブドゥルさんのお父さんは、「これまでの人道支援では、私たちが必要とするものを満たすことはできませんでしたが、シェルターと生活用品の配布は非常に助かります。これで、少し生活が楽になるのではないかと思います」と話してくれました。 

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コハートに避難している避難民の方々にとって、シェルターは生活の基盤として非常に必要性の高いものになっています。人間にとっても、家畜にとっても、シェルターは生きていく上でとても重要です。コハートでホストファミリーと暮らす避難民の多くは、非常に狭い空間を複数人数で共有することを余儀なくされ、面倒を見るホストファミリーにとっても大きな負担となっています。シェルターを必要とする人はまだまだ多く、政府や他の支援機関からも、より多くのシェルター支援が提供されることを願っています。

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10月 2, 2014 緊急支援国内避難民支援 |