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2014年3月20日 (木)

国内避難民の想い

 連邦直轄部族地域(FATA)で最近行われた空爆により、23,061世帯が住まいを失いました。

 現在、FATAに隣接するコハート県では27,700世帯の国内避難民たちが仮の住まいで暮らしています。殆どの避難民世帯の平均月収は5,000ルピー(約5,000円)程度と非常に低く、最も一般的な収入源は日雇い労働です。

 この状況の中、国連などの人道支援機関は食糧配布を毎月実施しています。

 現在コハートのジャルマに住んでいる、FATAオラクザイ管区出身のアクバル・バズさんはJENが現地調査で訪れた際、こう述べていました。

「私は人道支援機関から毎月、食糧の配給を受け取っていますが、これによって私たちが失ったものが取り戻されるわけではありません。私の子ども達は避難民としての生活を5年間も続けています。家族はもうバラバラで、我々パシュトゥーン人たちの民族的価値観も失われつつあります。これらをどうすれば、元に戻せるのでしょうか?私たちは家に戻りたくても、戻れません。そして、いつまでここで暮らし続けなくてはいけないかも分かりません」。

【アクバル・バズさんに話を聞くJENスタッフ】
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 アクバル・バズさんの言葉はすべての国内避難民たちの気持ちを表しています。彼のような状況におかれてしまった人たちが国内避難民としての生活をこれ以上送らなくてすむよう、この問題には政府だけでなく、国際社会が取り組む必要があるのです。

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3月 20, 2014 文化、生活、習慣国内避難民支援 |