デラ・イスマイル・カーンの地元ラジオ局
今回はパキスタン、特にデラ・イスマイル・カーンにおけるラジオ事情についてお伝えします。
ラジオは公共の安価で手軽な情報源であり、またコミュニケーションツールでもあります。お年寄り、若者、子ども、女性、信仰心の厚い人、教養のある人から読み書きのできない人まで、様々な人々が日常的にラジオを聴いています。
リスナーの98%は地方在住者です。デラ・イスマイル・カーンにはラジオ・パキスタン‐FM‐93、キャンパス・ラジオ104.6(デラ・イスマイル・カーンのゴマル大学が管理)、グローバルFM‐91デラ・イスマイル・カーンの3つのラジオ局があります。
グローバルFM‐91デラ・イスマイル・カーンは民営のラジオ局であり、地方の政治家、社会活動家が創設者となり、地方市場とそのオーナーの共同出資のもと、2006年12月に設立されました。地方市場からの平均収入は月70000ルピー(約70000円)であり、これは総資金額の40%に相当します。
このラジオ局のオフィスはデラ・イスマイル・カーンのジェンの事務所近くにあります。かつては高さ160フィート(49メートル)、放送電波の受信可能地域が半径約50kmに及ぶ電波塔がありましたが、2008年の台風により崩壊しました。
現在の電波塔は高さ60フィート(18メートル)、電波の受信可能地域は半径約15kmです。
毎日、音楽・芸能・ニュース・時事問題等様々な内容を放送しています。主に若者の問題に焦点を絞っていることから、90%のリスナーは若者ですが、市民の関心事である政府当局の問題にも注目しており、市民全体の40~50%が関心を寄せている問題がここで取り上げられていることになります。
また、このラジオ局はアドボカシー分野と、洪水や南ワジリスタンにおける紛争で被害を受けた国内避難民・地域コミュニティへの啓蒙活動にも非常に精力的に取り組んでおり、番組はパシュトゥー語、サライキ語、ウルドゥー語でも放送されています。このラジオ局は洪水時の警告、事前の注意喚起に活用されたこともありました。
ジェンの現場チームも携帯電話を通して日頃からこのラジオ番組を聞いており、支援活動に関連する情報を収集しています。
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