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2013年4月25日 (木)

クラム管区の屋根修復キット配布

 2009年にクラム管区で激化したパキスタン政府軍の武装勢力掃討作戦は、甚大な規模の国内避難民を発生させました。現地当局によると、当時の避難民の発生規模はこれまでで最大規模だったといいます。一説では、当時発生した国内避難民の数は1万人以上に上るとも言われています。

 避難民の大部分はハイバル・パフトゥンハー州やパンジャブ州のホストファミリーの家に身を寄せましたが、難民キャンプに避難した人も多数いました。

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 2012年の秋、掃討作戦が終了したクラム管区へ一部の避難民が大量に帰還した際、現地災害対策本部は緊急のニーズとして、NGOや国際機関へシェルター支援を要請しました。ジェンはこの要請を受け、特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームの助成により、支援を開始しました。

 当初は100世帯の支援を予定していましたが、その後145世帯へ対象世帯を増加し、支援を行いました。避難民の中でも、家の屋根や窓、ドアが破壊され、修復したり新しい家を建てたりする費用が賄えない人びとへ、ジェンは屋根の修復キットの配布を行いました。

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 配布の際、ジェンは帰還民の人々がアクセスしやすい地域まで資材をまとめて運び、更にそこから各世帯の玄関までの資材の運搬をサポートしました。ジェンは、帰還民の人々と、早期に家の修復作業を終えるため協力してもらうことを約束し、かれらは資材の配布後すぐに修復作業を進めてくれました。

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 配布した資材がきちんと使用され、家が修復されているかどうかは、ジェンの現地スタッフによる定期モニタリングで確認をしました。雪や雨による作業の遅れはありましたが、最終的には145世帯全てにおいて、帰還民自らの手で修復を完了させることができました。
 

4月 25, 2013 国内避難民支援 |

2013年4月11日 (木)

パキスタン国内避難民支援の近況

 今年3月中旬以降、連邦直轄部族地域(FATA)のカイバル管区マイダン地区から約5万人の国内避難民が発生しています。同地域において、異なる武装勢力同士の対立が激化しているためです。避難民の人々は、避難民キャンプを含むFATA内の別地域や隣接するハイバル・パフトゥンハー州の各地に避難を余儀なくされました。
 政府はこれから約半年のうちに、約6万人(1万世帯)にのぼる避難民がマイダン地区から流出するとみています。

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 FATAの治安情勢はこの10年間非常に不安定で、2008年以降は各地で避難民の流出・帰還が並行して繰り返し発生している状況です。現在、各人道支援機関は、FATAとハイバル・パフトゥンハー州の約163,102世帯(約757,996人)に支援を行っています。

 パキスタン国内ではアフガニスタンから避難してきた難民約164万人も人道支援の対象となっており、更に2009年以降FATAへ帰還した約130万人の帰還民も、人道支援を必要としています。各人道支援機関は避難民キャンプの内外で、避難民登録の有無にかかわらず、国内避難民を対象に食料配給や、救援物資配布、輸送手段やヘルスケアサービスを提供しています。

 ジェンも国内避難民支援を活発に行う団体の一つです。2011年以降、ジェンは特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームの助成を受け、ハイバル・パフトゥンハー州のデラ・イスマイル・カーン県において、FATAから逃れてきた国内避難民の支援を行っています。更に、ジェンはFATAのクラム管区において、避難先から帰還した人々の再定住支援も実施しています。

 パキスタン国内の避難民・帰還民の支援ニーズはまだまだ大きいため、ジェンは今後も引き続きこれらの人々へ必要なサポートを行っていきます。

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4月 11, 2013 国内避難民支援 |