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2013年3月28日 (木)

パキスタンにおけるNGO人道支援の壁

 最近パキスタンでは、人道支援団体とその職員たちが、ハイバル・パフトゥンハー州と連邦直轄部族地域(FATA)各地へのアクセスの問題に直面しています。
 

 これらの地域でNGOが活動するためには、政府機関からの事業実施許可証(NOC:No Objection Certificate)を取得する必要があります。この許可証の取得までのチェック増加と厳格化に加え、現地スタッフの通行許可証取得が難しくなったことで、人道支援のための対象地アクセスが悪化しているのです。

 事業実施許可証は通常、申請から取得まで最低でも約1か月かかると言われています。また、最近新たに取得を義務付けられた現地スタッフの通行許可証は、当初申請から取得までに6~8週間かかると言われていました。この通行許可証の処理時間は、人道支援関係者からの強い要求により5日間に縮小されることになりましたが、まだ実効には至っていません。

 不安定な治安状況により、これまで以上に厳しいセキュリティ対策を取らなければならないこと、人道支援機関職員を狙った殺人や誘拐などの事件が増えていることも障害となっています。

 軍事行動が続いている地域もあれば、避難民の帰還の告知がされていない地域もあるといった複雑な状況や、度重なる自然災害の発生により、紛争や災害被災者の窮状は厳しさを増しています。同時に、ジェンを含む人道支援関係者にとっての課題も、パキスタン全土において増大しています。

 このような状況により、人道支援機関が素早く被災者のもとへ向かうことが困難になっており、被災者も人道支援を効率的に受けることができない状況が続いています。
 

 ジェンはこれらの課題の解決策を探りながら、少しでも早く必要な人々へ必要な支援を届けられるよう、活動を続けていきます。

3月 28, 2013 国内避難民支援 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月14日 (木)

FATA(連邦直轄部族地域)の人々の声

 新しいプロジェクトの事前評価と、それ以前のプロジェクトの事後評価期間に、中央クラム管区ダンガールゴド村の人々が、JENのスタッフを帰還民のウスマン・グルさんの家に連れて行ってくれました。彼が住んでいたハムサヤという借家は完全に破壊された状態でした。

 私は90歳のウスマン・グルさんが2004年から麻痺を患っている姿を見てとてもショックを受けました。彼は紛争中、息子に担がれてサッダドゥラニ国内避難民キャンプに移る際時にデジタル国民IDカードを失い、その後ペシャワールに治療に行きましたが、お金が足りず治療を最後まで受けることができませんでした 。

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 紛争が起きたとき、多くの家族は状況が悪くなるとすぐに逃げ出しましたが、自分たちの家を簡単に捨てていきたくない家族もいました。プロジェクト中に私たちが訪問した多くの家族は、戦争のために家を残して逃げなくてはいけないのは人生の中でも最悪な経験の一つであり、このせいでいつも気分が落ち込むと話してくれました。ウスマン・グルさんの家族も、すぐにあきらめて土地を離れたくないと考えていましたが、逃げざるを得ませんでした。やっと戻った時には家は破壊されていたのです。

 私たちが彼に「今何が一番必要ですか」と尋ねたところ、彼は「孫たちが頭に水をのせて長い距離を運んでこなくてはならないので、それをどうにかしたい」と答えました。飲料水と住居が、今最も必要とされているものなのです。
JENが、彼が住むダンガールゴド村に給水施設の建設を計画していると伝えると、表情から嬉しさが伝わるほどの幸せそうな笑顔をみせてくれました。

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3月 14, 2013 帰還民支援 |