« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »

2013年1月31日 (木)

国内避難民に学ぶ、冬の山羊の育て方

 ジェンが活動するデラ・イスマイル・カーン県は平地であるため、冬が来ると寒さと霧が人々の生活に影響をもたらします。

 この地域の冬は短いのですが、寒さは厳しく、霧が出ると更に冷え込みます。他の季節に比べ、冬の間の山羊の飼育はきちんとした小屋の用意など、少し工夫が必要になります。日中の気温は問題無いのですが、夜間や霧がかかっている時は山羊が小屋の中で地面に排尿をするため、湿気がこもってしまうのです。どの動物にも言えることですが、山羊は特に湿気を嫌います。また、湿気は雑菌の増殖を促し、感染症の発症の危険を高めます。
 
 
 
 
 

 ジェンが支援しているデラ・イスマイル・カーンの国内避難民の人びとは、もともと寒い地方の出身であるため、冬の間の山羊の育て方をよく知っていました。ジェンの現地スタッフが行っている山羊配布後の世帯訪問では、国内避難民の人たちの経済的で興味深い山羊飼育方法を見せてもらうことができました。

130131_jen_veterinary_assistant_is_

 以下は、実際に避難民の人たちが冬の間工夫していることの一例です。
・山羊を寒さや冷たい雨風から守れるような部屋/小屋を作って、一日一回は掃除をする
130131_a_temporary_shelter_made_of_

・冷え込みの強い夜には、麦わらでつくった厚みのある柔らかいベッドを部屋/小屋の中に作ってやる

・保温のため、山羊 (特に仔山羊)に、ウール等のショールや、古着のセーターなどを着せる
130131_a_goat_and_baby_goat_both_ar

13131_a_goat_is_covered_with_a_thic

・特に寒い日は、できるだけ山羊を屋内にいれてあげたり、たき火で小屋を温めるなどして、温かさを保てるようにする

・冬の間は、貯めてある水の方が冷たいため、新鮮な水を山羊に与えるようにする

・日中はできる限り山羊を放牧して、十分に栄養を取らせるようにする
130131_jen_veterinary_assistant_i_2

 山羊は避難民にとってとても大切な財産です。皆きちんとケアをして、冬を乗り切ろうとしています。

☆☆☆☆☆ 参加者大募集中! ☆☆☆☆☆

2/18、2/20 ニュージーランドワインのチャリティ試飲会を開催いたします!

東京会場
■日時:2013年2月18日(月)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ザ・リッツ・カールトンホテル東京 2階 グランドボールルーム

大阪会場
■日時:2013年2月20日(水)18:30 – 20:30(18:00開場)
■場所:ホテルモントレ大阪

お問い合わせ、お申込みは、こちら


☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆

1月 31, 2013 国内避難民支援生計回復事業 |

2013年1月17日 (木)

マスード族避難民の二重の苦難

 2009年10月、パキスタンの連邦直轄族地域(FATA)南ワジリスタン管区のマスード族が住んでいた地域で、パキスタン政府による反政府武装勢力掃討作戦が開始されました。マスード族の人びとは一斉に戦闘を逃れ、ジェンが活動するデラ・イスマイル・カーン県や隣接するタンク県、または南ワジリスタンのワナという地域などに避難しました。
 
 ワナにはワジール族という部族が住んでいます。当初ワジール族はマスード族の国内避難民を温かく迎え入れ、生活資金や住居などのサポートをしていました。その土地で、避難民の人びとは果樹園や市場、日雇労働などで生計を立て始めました。避難当初からこれまで、ワナに避難したマスード族は避難民として国連機関に登録する機会がありませんでした。そのため、政府機関や国際機関からの支援は一切ありませんでした。

 ワナのマスード族避難民は、困難ながらもどうにか生活していましたが、2011年7月に同地域で起きた治安関連の事件をきっかけに、ワジール族とマスード族の関係が緊張し始めました。ワナの現地治安当局によるマスード族への締め付けは厳しくなっていきました。

 やがて2012年11月にワジール族平和委員会のリーダーが何者かに狙われ、攻撃されるという事件が起き、事態は更に悪化しました。同平和委員会とワジール族の長老たちは会議の結果、マスード族避難民に対し、2012年12月5日までにワナを出ていくよう、最後通告を出したのです。

 これにより、ワナのマスード族避難民は再び安全な場所を探す為、もう一度避難しなければならなくなってしまいました。多くのマスード族避難民はタンク県とデラ・イスマイル・カーン県に移動しましたが、これらの県には既に多くのマスード族が避難しており、新しく流入した彼らは現在困難に直面しています。

130117_the_newly_arrived_idps_fro_2

 国連機関などが新たな避難民の登録を開始していますが、二度に渡り避難を余儀なくされた彼らには、あらゆる面からの生活サポートが急務となっています。

ジェンもこれらの人びとの今後の状況に関し、情報収集を行っていく予定です。

 

1月 17, 2013 国内避難民支援 |